平林たい子文学賞
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(平林たい子賞から転送)
平林たい子文学賞(ひらばやしたいこ ぶんがくしょう)は、作家平林たい子(1972年没)の遺志に基づき、「文学に生涯を捧げながら、あまり報われることのなかった人に」という意向から、毎年すぐれた小説・評論で(原則)各1作品を対象とする文学賞。
平林と長い親交があった渡辺久二郎が「平林たい子記念文学会」の代表者となり設定した。1989年の第17回より講談社主催となり、1997年の第25回目をもって終了した。
受賞者
[編集]第1回から第5回
[編集]第6回から第15回
[編集]- 第6回(1978年)- 宮内寒弥『七里ヶ浜』/橋本都耶子『朝鮮あさがお』
- 第7回(1979年)- 中野孝次『麦熟るる日に』/上田三四二『うつしみ-この内なる自然』/桶谷英昭『ドストエフスキイ』
- 第8回(1980年)- 青山光二『闘いの構図』
- 第9回(1981年)- 池田みち子『無縁仏』
- 第10回(1982年)- 岩橋邦枝『浅い眠り』/八匠衆一『生命盡きる日』/渡辺保『忠臣蔵―もう一つの歴史感覚』
- 第11回(1983年)- 渋川驍『出港』/金子きみ『東京のロビンソン』
- 第12回(1984年)- 梅原稜子『四国山』/辻井喬『いつもと同じ春』/奥野健男『“間”の構造』/新庄嘉章『天国と地獄の結婚―ジッドとマドレーヌ』
- 第13回(1985年)- 杉森久英『能登』/福井馨『風樹』/高橋英夫『偉大なる暗闇』
- 第14回(1986年)- 笹本定『網』/三木卓『馭者の秋』
- 第15回(1987年)- 戸田房子『詩人の妻 生田花世』/森常治『文学記号の空間』
第16回から第25回
[編集]- 第16回(1988年)- 石原慎太郎『生還』/雨宮雅子『斎藤史論』
- 第17回(1989年)- 津島佑子『真昼へ』/山田詠美『風葬の教室』
- 第18回(1990年)- 坂内正『カフカの「アメリカ(失踪者)」』
- 第19回(1991年)- 吉目木晴彦『誇り高き人々』
- 第20回(1992年)- 岩阪恵子『画家小出楢重の肖像』/村田喜代子『真夜中の自転車』
- 第21回(1993年)- 大城立裕『日の果てから』
- 第22回(1994年)- 伊井直行『進化の時計』/樋口覚『一九四六年の大岡昇平』/井口時男『悪文の初志』
- 第23回(1995年)- 稲葉真弓『声の娼婦』/川村湊『南洋・樺太の日本文学』
- 第24回(1996年)- 福田和也『甘美な人生』/村上龍『村上龍映画小説集』
- 第25回(1997年)- 川西政明『わが幻の国』/車谷長吉『漂流物』/保坂和志『季節の記憶』/高橋昌男『独楽の回転 甦る近代小説』