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曲淵駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
曲渕駅から転送)
曲淵駅
まがりふち
Magarifuchi
小石 (17.7 km)
(4.3 km) 沼川
所在地 北海道稚内市大字声問村字曲渕
北緯45度15分31.3秒 東経141度53分47.95秒 / 北緯45.258694度 東経141.8966528度 / 45.258694; 141.8966528
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 天北線
キロ程 116.7 km(音威子府起点)
電報略号 マカ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1922年大正11年)11月1日[1]
廃止年月日 1989年平成元年)5月1日[1]
備考 天北線廃線に伴い廃駅
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1977年の曲淵駅と周囲約500m範囲。左が南稚内方面。千鳥式ホーム2面2線と2本の副本線、駅舎横の貨物ホームへ引込み線を持つ。駅裏南稚内側に峠越え補機用機関車の転車台の跡を残している。かつては東側の山奥に炭坑があり、町の東側に選炭場があった。そこから本線の下を潜って駅裏側の島ホーム正面にあったホッパーへ、トロッコ軌道が引かれていた[2][3]。本線浜頓別側の南側に沿って敷かれた軌道跡が残っている。閉山から13年経て、炭住も撤去され、ストックヤードには僅かな木材が野積みされている。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

曲淵駅(まがりふちえき)は、北海道宗谷支庁稚内市大字声問村字曲渕にかつて存在した、北海道旅客鉄道(JR北海道)天北線廃駅)である。電報略号マカ事務管理コードは▲121915[4]

歴史

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駅名の由来

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「この付近を流れる川がふちをなして、たいへん曲がっているので[5]」命名したとされている。

地名表記は現在異体字を使用しているが、駅については開業から廃止に至るまで正字のを使用している[6]

駅構造

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廃止時点で、単式ホーム島式ホーム(片面使用)を複合した計2面2線のホームと線路を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅であった。互いのホームは、駅舎側ホーム中央部分と島式ホーム中央部分を結んだ構内踏切で連絡していた[7]。駅舎側(北側)ホームが上りの1番線、対向側ホームが上下共用の2番線となっていた[7]。そのほか島式ホームの外側に2線を側線として有しており、1番線の音威子府方から分岐し駅舎東側の切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線有していた[7]

職員配置駅となっており、木造駅舎は構内の北側に位置し、1番線ホーム中央部に接していた[7]

利用状況

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乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均
1935年(昭和10年) 3,378 (9.2) [8]
1949年(昭和24年) 66,623 (182.5)
1968年(昭和43年) 102,464 (280.7) [9]
1970年(昭和45年) 84,227 (230.8)
1975年(昭和50年) 58,266 (159.6)
1980年(昭和55年) 39,231 (107.5)
1978年(昭和53年) 132 [10]
1981年(昭和56年) (55.0) [7] 1日当たりの乗降客数110人
1985年(昭和60年) 21,226 (58.2) [9]

駅周辺

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1960年代前半までは、天北炭田で栄えていたが、現在は僅かな集落が残るのみである。2010年(平成22年)時点では、町はずれに露天掘り炭鉱の跡が残存している。

駅跡

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曲淵駅跡(2011年8月4日)

2001年(平成13年)時点では「曲渕ふれあい公園」に整備されており、駅名標を模した看板が設置されていた[12]。また駅前にあった植え込みがそのまま残存していた[12]。2010年(平成22年)時点では公園は同様であった[13]。また、2011年(平成23年)時点ではバス待合所の建物が建築されていた[14]。周辺の道路標識には「曲渕駅」(「ふち」の文字は「渕」)と記載されたものが使用されている[14]。現在は、住宅が建てられている。また、駅周辺の路盤は北海道道138号豊富猿払線に転用されている。

なお、天北線代替バスの再編後、2011年より運行されていた宗谷バス曲渕線は、2020年3月末をもって廃止[15]され、乗合タクシーに転換された。

その他

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1987年(昭和62年)4月時点で、当駅を着駅とする区間列車が上り1本(稚内駅 - 当駅間)設定されていた(1987年〈昭和62年〉3月20日改定の時刻[16])。

隣の駅

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北海道旅客鉄道
天北線
小石駅 - 曲淵駅 - 沼川駅

脚注

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  1. ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、907頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 1949年撮影航空写真(国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス)
  3. ^ 1957年測量2.5万分の1地形図「曲渕」
  4. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、241頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年2月11日閲覧 
  5. ^ a b 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、188頁。ASIN B000J9RBUY 
  6. ^ a b 内閣印刷局, ed (1922-10-27). “鉄道省告示 第144号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (3013). https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2955191/2. 
  7. ^ a b c d e 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)190ページより。
  8. ^ 稚内市史編纂室 編『稚内市史』 1巻、稚内市、1968年、1005頁。doi:10.11501/3448729https://doi.org/10.11501/34487292022年8月11日閲覧 
  9. ^ a b 稚内市史編纂室 編『稚内市史』 2巻、稚内市、1999年、729頁。doi:10.11501/9490970https://doi.org/10.11501/94909702022年8月11日閲覧 
  10. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、894頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 
  11. ^ 書籍『北海道道路地図 改訂版』(地勢堂、1980年3月発行)17ページより。
  12. ^ a b 書籍『鉄道廃線跡を歩くVIII』(JTBパブリッシング2001年8月発行)41-42ページより。
  13. ^ 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング2010年4月発行)19ページより。
  14. ^ a b 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社2011年9月発行)250-251ページより。
  15. ^ 曲渕線廃止のお知らせ - 宗谷バス
  16. ^ 時刻表『JNR編集 時刻表 1987年4月号』(弘済出版社1987年4月発行)509ページより。

関連項目

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