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永井怜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
永井 怜
東北楽天ゴールデンイーグルス 二軍投手コーチ #83
現役時代
(2010年6月20日、千葉マリンスタジアム)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 群馬県藤岡市
生年月日 (1984-09-27) 1984年9月27日(40歳)
身長
体重
178 cm
72 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 2006年 大学生・社会人ドラフト1巡目
初出場 2007年4月1日
最終出場 2015年10月6日(引退試合)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
コーチ歴
  • 東北楽天ゴールデンイーグルス (2020 - )

永井 怜(ながい さとし、1984年9月27日 - )は、群馬県藤岡市出身の元プロ野球選手投手)。現役引退後は、楽天イーグルスアカデミーのジュニアコーチを務める傍ら、プロ野球解説者としても活動していた。

経歴

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プロ入り前

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藤岡市立神流小学校3年生の頃から「神流リバーズ」にて外野手として野球を始め、後に内野手投手を兼任。中学時代はずっと野手を兼任し、高校生から投手に専念することになる。東農大二高時代は2年生秋からベンチ入り。最高成績は3年生春の県大会ベスト16だった。

東洋大学では、1年生秋からリーグ戦に登板。2年生からはエースとして活躍。2005年春の東都大学リーグ戦、対中央大学戦では16奪三振を記録。2006年は春に青山学院大学戦にて2試合連続の完封勝利も記録し、夏の第35回日米大学野球大会第3回世界大学野球選手権大会のメンバーにそれぞれ選ばれた。東都リーグ通算50試合登板12勝12敗、防御率2.92の成績を残す。当初はプロ野球選手という進路は考えておらず、高校野球の指導者になることを志望していた。このため高校公民の教員免許取得を目指していたが、最終的に2単位足りず取得できなかった。なお卒業後も単位を取得すれば教員免許は得られるため、いずれは取得したいと本人は語っている。なお東洋大への入学はスポーツ推薦ではなく一般入試であり、そのためドラフト指名後も試験や教育実習、卒業論文の提出などに忙しく度々キャンプを離れていた。

2006年11月21日に行われた大学生・社会人ドラフト東北楽天ゴールデンイーグルスから1巡目指名を受け入団した。背番号は30。大学時代の背番号は18番だったが、この番号は高校生ドラフトで1巡目指名された田中将大に用意されていた。これに対して「奪うくらいの気持ちで頑張りたい。負ける気はしない。」とライバル心を燃やしていた。しかし本人は背番号自体に対する強いこだわりはなく、提示された30番に対しては江川卓を思い浮かべ、「30番といえば江川さん。凄い投手ですけど、そうなれるように頑張りたいです。」ともコメントした。

楽天時代

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2007年の開幕一軍登録は果たせなかったものの、4月1日に初めて一軍登録され、同日の対オリックス・バファローズ戦(フルスタ宮城)で初登板を果たす(9回表から1イニングのリリーフ登板)。4月17日の対福岡ソフトバンクホークス戦(フルスタ宮城)で初先発し、8回2失点。プロ初勝利を挙げた。シーズン中盤まで先発ローテーションを守り続けたが、8月途中からリリーフに転向した。

2008年3月26日、開幕5戦目のオリックス戦(京セラドーム)で先発し、初の無四球完封勝利[1]。この試合がチームのシーズン初勝利試合となった。さらに4月23日のソフトバンク戦でも無四球完封勝利を上げる[2]。その年のハワイ・ウィンターリーグ聖澤諒枡田慎太郎と共に参加し、リーグ最多勝利と最多奪三振、最多投球回を記録するなど活躍し、最優秀投手に選ばれた。

2009年6月20日の阪神タイガース戦3回戦、3回表にチームが打者一巡の猛攻を見せる中で2度打席が回り、リーグ16人目となる1イニング2三振を記録した。9月9日のオリックス戦の完投勝ちで10勝目、自身初のシーズン2桁勝利を達成。このシーズンは13勝7敗という好成績を挙げチームの2位躍進に貢献した。

2010年1月11日に元モデル木谷真美と入籍[3]。シーズンに入ると前年よりも与四球や被安打が大幅に増え、投球回数は前年を上回ったものの、結局10勝10敗の成績でシーズンを終えた。

2011年5月20日、第1子となる長女が誕生[4]。シーズン序盤から田中将大とともに先発ローテーションを支えていたが、7月3日の千葉ロッテマリーンズ戦(Kスタ宮城)で登板中に右肩を故障。一旦戦列を離れ、再び先発として一軍に戻ったが再び右肩を故障、そのままシーズンを終えた。規定投球回には到達しなかったが、チーム2位の2完封をマークした。

2012年は前年の怪我の影響で出遅れ、8月14日の北海道日本ハムファイターズ戦では復帰後初勝利を挙げる。その後は3試合登板して3連敗で二軍降格。そのままシーズンを終えた。

2013年は開幕を二軍で迎える。5月19日の東京ヤクルトスワローズ戦に先発し、8回無失点の好投で今季初勝利を挙げた。最終的には10試合で2勝4敗、防御率3.46の成績だった。

2014年はプロ入り初の一軍先発登板無し、一軍未勝利でシーズンを終える。

2015年もシーズンの大半を二軍で過ごした。10月4日に現役引退を発表した[5][6]ことを受けて、球団では10月6日のロッテ戦(楽天koboスタジアム宮城)を、永井の引退試合として開催した[7]。永井はこの試合で6回表に「打者1人」という条件で登板すると、東洋大学の後輩・清田育宏から三振を奪って現役生活を終えた。11月12日に、日本野球機構(NPB)から任意引退選手として公示[8]

引退後

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2015年12月19日付で、楽天球団が運営する「楽天イーグルスアカデミー」のジュニアコーチに就任した[9]

2016年2月、チームの久米島キャンプにてオフィシャルリポーターを担当[10]。公式戦開幕後は解説者としても活動を開始(東北楽天ゴールデンイーグルスホーム、ビジターゲームのみ)。

2019年10月14日、2020年は楽天の育成コーチを務めることが発表された[11]。その後、2021年は育成投手コーチを[12]2022年からは二軍投手コーチを務めた[13]2023年も同様に二軍投手コーチを務めていたが、一軍の防御率がリーグワーストの3.55に低迷していることを受け、7月19日に小山伸一郎と入れ替えで、一軍投手コーチに配置転換された[14]

選手としての特徴

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オーバースローから投げる。平均球速は約140km/h[15]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2007 楽天 38 16 0 0 0 7 7 0 1 .500 542 127.0 117 14 51 2 8 98 3 0 55 51 3.61 1.32
2008 27 15 2 2 1 6 7 0 0 .462 521 117.1 121 17 47 0 4 111 6 0 68 61 4.68 1.43
2009 26 26 5 2 0 13 7 0 0 .650 703 171.0 153 17 50 2 8 144 7 0 69 65 3.42 1.19
2010 27 27 4 1 0 10 10 0 0 .500 779 182.2 173 20 69 0 3 125 4 0 82 76 3.74 1.33
2011 16 16 2 2 0 4 5 0 0 .444 420 102.2 92 10 26 0 3 77 4 0 39 32 2.81 1.15
2012 5 5 0 0 0 1 3 0 0 .250 118 27.1 29 1 10 0 2 22 1 0 10 10 3.29 1.43
2013 10 9 1 0 0 2 4 0 0 .333 229 54.2 47 6 15 0 2 31 3 0 22 21 3.46 1.13
2014 5 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 29 6.0 9 1 2 0 0 7 3 0 4 4 6.00 1.83
2015 1 0 0 0 0 0 0 0 1 ---- 1 0.1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0.00 0.00
通算:9年 155 114 14 7 1 43 43 0 2 .500 3342 789.0 741 86 270 4 30 616 31 0 349 320 3.65 1.28

年度別守備成績

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投手












2007 楽天 38 4 21 0 1 1.000
2008 27 4 18 2 1 .917
2009 26 2 12 1 0 .933
2010 27 7 16 0 0 1.000
2011 16 4 17 0 0 1.000
2012 5 1 4 0 1 1.000
2013 10 3 6 0 0 1.000
2014 5 0 1 1 0 .500
2015 1 0 0 0 0 ----
通算 155 25 95 4 3 .968

記録

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初記録
投手記録
打撃記録
その他の記録

背番号

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  • 30(2007年 - 2015年)
  • 83(2020年 - )

登場曲

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代表歴

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脚注

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  1. ^ “楽天の連敗ストップ 永井が完封”. スポニチ Sponichi Annex (スポーツニッポン). (2008年3月26日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2008/03/26/kiji/K20080326Z00000620.html 2013年8月1日閲覧。 
  2. ^ “永井が2度目の完封!山崎武が7号”. スポニチ Sponichi Annex (スポーツニッポン). (2008年4月23日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2008/04/23/kiji/K20080423Z00000670.html 2013年8月1日閲覧。 
  3. ^ 永井が結婚!お相手は初代「はとバスイメージガール」
  4. ^ 永井怜選手 第一子誕生のお知らせ2011年5月20日 東北楽天ゴールデンイーグルス・オフィシャルサイト
  5. ^ 【永井怜選手】現役引退に関して | 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト - 2015年10月4日
  6. ^ https://www.nikkansports.com/baseball/news/1548255.html
  7. ^ 10/6(火)千葉ロッテ戦のホーム最終戦で「永井怜選手引退セレモニー」を開催! | 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト - 2015年10月5日配信、2015年10月6日閲覧
  8. ^ 2015年度 任意引退選手 - 2015年11月12日閲覧
  9. ^ 新任ジュニアコーチのお知らせ2015年12月19日 東北楽天ゴールデンイーグルス・オフィシャルサイト
  10. ^ 【フジ・コーポレーション スプリングキャンプ 2016】スマホ・ラジオ・SNS・テレビでお伝えします!2016年1月28日 東北楽天ゴールデンイーグルス・オフィシャルサイト
  11. ^ “楽天、来季コーチ人事発表 引退の元燕・館山昌平が入閣、渡辺直人が選手兼任コーチ”. Full-Count (Creative2). (2019年10月14日). https://full-count.jp/2019/10/14/post573119/ 2019年10月14日閲覧。 
  12. ^ 2021シーズン コーチングスタッフに関して”. 東北楽天ゴールデンイーグルス (2020年11月12日). 2022年10月15日閲覧。
  13. ^ 楽天が来季のコーチングスタッフを発表 石井監督2年目、一軍には新任2名”. ベースボールキング (2021年11月13日). 2021年11月13日閲覧。
  14. ^ “楽天 投手コーチ配置転換 永井コーチ1軍、小山コーチ2軍へ 指揮官「後半戦はどれだけ失点減らせるか」”. スポーツニッポン. (2023年7月19日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/07/19/kiji/20230719s00001173234000c.html 2023年7月19日閲覧。 
  15. ^ 『2012プロ野球オール写真選手名鑑』日本スポーツ企画出版社、2012年、67頁頁。ISBN 978-4-905411-04-8 

関連項目

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外部リンク

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