ファイトガリバー
ファイトガリバー | |
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1996年4月7日 阪神競馬場 | |
欧字表記 | Fight Gulliver |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牝 |
毛色 | 鹿毛 |
生誕 | 1993年3月17日 |
死没 | 2019年9月10日(26歳没) |
父 | ダイナガリバー |
母 | ビューティマリヤ |
生国 | 日本(北海道門別町) |
生産者 | 天羽牧場 |
馬主 | 品川昇 |
調教師 | 中尾謙太郎(栗東) |
厩務員 | 岡崎陽三[1] |
競走成績 | |
生涯成績 | 12戦3勝 |
獲得賞金 | 1億9436万7000円 |
ファイトガリバーは日本の競走馬。おもな勝鞍は桜花賞。全兄にはNHK杯勝ち馬で皐月賞2着のナリタタイセイがいる。主戦騎手は田原成貴。
戦績
1995年10月に京都競馬場の新馬戦でデビューし、勝利を挙げる。3歳シーズンはこの一戦のみで終えた。
年が明けて、格上挑戦の紅梅賞 (オープン) で2着と好走すると、次走で順当に自己条件を勝ち上がる。しかし、この時点では牝馬クラシックの主役級になると見られた存在ではなく、この馬についての評判は、ほとんどが父ダイナガリバー譲りの四白大流星の美しい馬体に関してであった。次いで、桜花賞トライアルのアネモネステークスに出走。1番人気に支持されるも、3着と優先出走権を獲得できなかった。
このため、桜花賞は除外される恐れがあったが、直前で回避馬が相次いだため、なんとか出走枠に入る事が叶った。なお、回避馬の中には本命と目されていたエアグルーヴも含まれていたため、この年の桜花賞は一転して混戦模様を呈していたが、ファイトガリバーは格下と見られて10番人気に過ぎなかった。
レースでは、ほぼ最後方に近い位置取りから巧みに馬群をさばいていき、4コーナーで好位につけると、外から力強い伸び脚を見せ、イブキパーシヴを半馬身差し切った。人気薄で思い切りの良い競馬ができる気楽さもあったにせよ、大一番でファイトガリバーの能力を最大限に引き出した田原の好騎乗も光った。
続く優駿牝馬(オークス)では、母方の血統面から距離が不安視され4番人気であったが、後方から直線で鋭い差し足でエアグルーヴに迫り、1馬身半差の2着に食い込んだ。これにより、桜花賞が決してフロックではなかったことを示し、エアグルーヴと並ぶ4歳牝馬路線の主役になると共に、秋へと期待がかけられた。だが、休み明け初戦のローズステークスが7着に終り、さらにレース中に屈腱炎を発症。このため、秋華賞への出走を断念。長期休養を余儀なくされた。
復帰戦となったのは、翌5歳時の富士ステークス。ここを12着と大敗すると、その後も体調面も万全ではなく4戦して未勝利。京都牝馬特別の4着が唯一の掲示板入りで、ついに往年の走りを取り戻すことはできずに6歳時の中山牝馬ステークスを最後に現役を引退した。
競走成績
以下の内容は、netkeiba.comの内容に基づく[2]。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭数 | 枠番 | 馬番 | オッズ
(人気) |
着順 | タイム
(上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量[kg] | 1着馬(2着馬) |
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1995.10.15 | 京都 | 3歳新馬 | ダ1200m(良) | 13 | 4 | 5 | 4.0(2人) | 1着 | 1:13.7(37.4) | -0.3 | 田原成貴 | 53 | (クレバーウーマン) | |
1996. 1. 6 | 京都 | 紅梅賞 | OP | 芝1200m(良) | 11 | 2 | 2 | 8.1(4人) | 2着 | 1:09.8(35.0) | 0.1 | 田原成貴 | 53 | リトルオードリー |
2.25 | 中山 | 桃花賞 | 500万下 | 芝1600m(良) | 15 | 8 | 14 | 1.5(1人) | 1着 | 1:35.7(35.9) | -0.1 | 武豊 | 53 | (スガノビジン) |
3.17 | 阪神 | アネモネS | OP | 芝1400m(重) | 15 | 6 | 10 | 2.6(1人) | 3着 | 1:22.9(35.8) | 0.7 | 田原成貴 | 54 | ノースサンデー |
4. 7 | 阪神 | 桜花賞 | GI | 芝1600m(良) | 18 | 2 | 4 | 27.3(10人) | 1着 | 1:34.4(34.5) | -0.1 | 田原成貴 | 55 | (イブキパーシヴ) |
5.26 | 東京 | 優駿牝馬 | GI | 芝2400m(良) | 18 | 1 | 1 | 9.1(4人) | 2着 | 2:29.3(34.4) | 0.2 | 田原成貴 | 55 | エアグルーヴ |
9.22 | 阪神 | ローズS | GII | 芝2000m(良) | 9 | 8 | 8 | 4.0(2人) | 7着 | 2:03.5(36.8) | 0.9 | 田原成貴 | 54 | ヒシナタリー |
1997.11.22 | 東京 | 富士S | OP | 芝1400m(稍) | 16 | 5 | 10 | 23.5(8人) | 12着 | 1:23.9(36.3) | 1.1 | 中舘英二 | 58 | ビコーアルファー |
12.14 | 阪神 | 阪神牝馬特別 | GII | 芝1600m(良) | 16 | 4 | 8 | 9.5(5人) | 8着 | 1:35.2(35.7) | 0.7 | 福永祐一 | 55 | エアウイングス |
1998.1.11 | 京都 | 洛陽S | OP | 芝1600m(良) | 15 | 6 | 10 | 12.4(6人) | 9着 | 1:35.6(34.0) | 0.5 | 福永祐一 | 57 | ホッコービューティ |
1.31 | 京都 | 京都牝馬特別 | GIII | 芝1600m(良) | 13 | 7 | 10 | 2.9(1人) | 4着 | 1:35.3(35.1) | 0.6 | 武豊 | 57 | ビワハイジ |
3. 2 | 中山 | 中山牝馬S | GIII | 芝1800m(重) | 12 | 5 | 5 | 11.3(4人) | 7着 | 1:50.5(36.4) | 0.7 | 菊沢隆徳 | 55 | メジロランバダ |
引退後
引退後は、生まれ故郷の天羽牧場で繁殖入りした。繁殖牝馬としては、脚部不安に見舞われる産駒が多く、目立った活躍馬は現れていない。平地で5勝、障害で1勝を挙げ、阪神大賞典にも出走したペガサスファイトが、現在の代表産駒である。2016年からは種付けが行われず、その後2019年9月10日に死亡[3]。26歳没。
- 1999年 ファイトブライアン[4] 牡(父:ナリタブライアン)2勝
- 2000年 ファイトグラシアス[5] 牝(父:フォーティナイナー)繁殖馬
- 2001年 ファイトエリシオ[6] 牡(父:エリシオ)
- 2002年 ペガサスファイト[7] 牡(父:エルコンドルパサー)6勝(平地5勝、障害1勝)
- 2003年 オールマイティ 牝(父:フジキセキ)繁殖馬
- 2004年 トップエクセレント[8] 牝(父:アグネスタキオン)2勝・繁殖馬
- 2005年 アグネスファスト[9]牝(父:アグネスタキオン)1勝・繁殖馬
- 2011年 ウィルソン[10]牡(父:ネオユニヴァース)0勝
- 2012年 ペガサスボス[11]牡(父:ディープインパクト)3勝
- 2013年 ヴィリア[12]牝(父:ディープインパクト)1勝
馬主
調教師の中尾は、当初、この馬を全兄ナリタタイセイの馬主であり、ナリタブライアンなどでも知られる山路秀則に勧めた。しかし、兄ナリタタイセイは体質面が弱く、ダービー以降は結局ほとんどまともに走れなかった事から、山路は「あんな弱い馬の妹はいらん」と断り、次に中尾が紹介した品川昇が所有することとなった。
その断ってしまった「弱い馬の妹」が桜花賞を制した事について、後に中尾と山路の間で話題になった際、桜花賞を逃がす事になった山路はさすがに苦笑いしていたという。
血統表
ファイトガリバーの血統ノーザンテースト系 / Lady Angela 5×4=9.38% 、Hyperion 5×5=6.25% 、Fair Trial 5×5=6.25% 、Nearco 5×5 =6.25% | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ノーザンテースト系 |
[§ 2] | ||
父 ダイナガリバー 1983 鹿毛 |
父の父 *ノーザンテーストNorthern Taste 1971 栗毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Lady Victoria | Victoria Park | |||
Lady Angela | ||||
父の母 ユアースポート1972 鹿毛 |
*バウンティアス | Rockefella | ||
Marie Elizabeth | ||||
ファインサラ | Correlation | |||
*レディスラー | ||||
母 ビューティマリヤ 1980 黒鹿毛 |
*トライバルチーフ Tribal Chief 1967 黒鹿毛 |
Princely Gift | Nasrullah | |
Blue Gem | ||||
Mwanza | Petition | |||
Lake Tanganyika | ||||
母の母 チュウオーマリヤ1971 黒鹿毛 |
*ファラモンド | Sicambre | ||
Rain | ||||
アシヤケイコ | *ライジングフレーム | |||
ミネノタケ F-No.7-c | ||||
母系(F-No.) | 7号族(FN:7-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Lady Angela4×5、Nearco5×5、Hyperion5×5、Fair Trial5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
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脚注
注釈
出典
- ^ 『優駿』2015年8月号、141頁。
- ^ “ファイトガリバー | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
- ^ ファイトガリバー(JPN) - 血統書サービス、2022/3/24閲覧。
- ^ “ファイトブライアン | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
- ^ “ファイトグラシアス | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
- ^ “ファイトエリシオ | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
- ^ “ペガサスファイト | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
- ^ “トップエクセレント | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
- ^ “アグネスファスト | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
- ^ “ウィルソン | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
- ^ “ペガサスボス | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
- ^ “ヴィリア | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年4月11日閲覧。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post エラー:
|racingpostname=
が未定義です。(参照1・参照2) - ファイトガリバー - 競走馬のふるさと案内所