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2019年6月10日 (月) 21:38時点における版
東京医科大学 | |
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大学設置 | 1946年 |
創立 | 1916年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人東京医科大学 |
本部所在地 |
東京都新宿区新宿六丁目1-1 北緯35度41分37.1秒 東経139度42分44.1秒 / 北緯35.693639度 東経139.712250度座標: 北緯35度41分37.1秒 東経139度42分44.1秒 / 北緯35.693639度 東経139.712250度 |
学部 | 医学部 |
研究科 | 医学研究科 |
ウェブサイト | https://www.tokyo-med.ac.jp/ |
東京医科大学(とうきょういかだいがく、英語: Tokyo Medical University)は、東京都新宿区新宿六丁目1-1に本部を置く日本の私立大学。1916年創立、1946年大学設置。 創設は1916年(大正5年)、現在の設置者は学校法人東京医科大学。旧設八医科大学の1つであり、医学部医学科、医学部看護学科を有する総合大学で「東医(とうい)」「東京医大」の略称でも呼ばれる。私立医大屈指の名門である。
沿革
- 1916年 - 日本医学専門学校(日本医科大学の前身)の学生約450名が同盟退学し東京物理学校(東京理科大学の前身)内に東京医学講習所を開設。
- 1918年 - 東京医学専門学校設立。
- 1923年 - 東京医学専門学校山岳部創設。
- 1924年 - 東京医学専門学校小梨平仮診療所設置。
- 1927年 - 東京医学専門学校高山医学研究所付属小梨平診療所開設。
- 1930年 - 上高地の燕山荘西岳の小屋、槍ヶ岳殺生小屋の診療を開始。
- 1931年 - 附属淀橋診療所(後に淀橋病院と改称)設置。
- 1939年 - 上高地の燕山荘西岳の小屋、槍ヶ岳殺生小屋の診療を中止。
- 1945年 - アメリカ軍による空襲により被災し、長野県・飯田に疎開(5月)[1]
- 1946年 - 東京医科大学設立、淀橋病院を東京医科大学病院に改称、小梨平診療所を東京医科大学高山医学研究所上高地診療所に改名。
- 1949年 - 東京医科大学霞ケ浦病院開設。
- 1957年 - 大学院を設置認可、東京医科大学高山医学研究所上高地診療所を東京医科大学上高地診療所と改名。
- 1964年 - 東京医科大学附属高等看護学校の設立認可。
- 1975年 - 東京医科大学附属霞ヶ浦高等看護学校の設立認可。
- 1978年 - 附属高等看護学校を東京医科大学看護専門学校に、附属霞ヶ浦高等看護学校を東京医科大学霞ヶ浦看護専門学校に改称
- 1980年 - 東京医科大学八王子医療センター開設。
- 1993年 - 東京医科大学病院の特定機能病院承認。
- 2005年 - 東京医科大学病院の特定機能病院承認取消。
- 2009年2月28日 - 東京医科大学病院の特定機能病院再承認。
- 2009年4月1日 - 東京医科大学霞ヶ浦病院を東京医科大学茨城医療センターに改名。
- 2010年 - 東京医科大学医学総合研究所を設置。
- 2013年 - 医学部に看護学科、大学院医学研究科に医科学専攻修士課程を開設。
- 2014年 - 東京医科大学看護専門学校の学生募集を停止。
- 2018年10月1日 - 東京医科大学初の女性学長に林由起子が就任した。
- 2019年3月26日 - 大学教育状況等の認証評価機関である大学基準協会が2017年に「適合」とした評価を取り消し「不適合」に変更したと発表[2][3][4]。
学部
- 医学部
- 医学科
- 看護学科
研究科
附属施設
東京医科大学病院
東京医科大学八王子医療センター
東京医科大学茨城医療センター
東京医科大学上高地診療所
- 長野県松本市安曇上高地
- 所長 植木 彬夫
- 開設期間 4月27日から11月15日まで
- 診療時間 午前9時から午後5時まで
- 休診日 土曜・日曜・祭日
- プライマリ・ケアのみを行い、より詳細な検査等が必要な場合は松本市立波田総合病院等、近隣の医療機関へ紹介する。
備考
- 東京医科大学の校門の表札には、2018年現在でも、「東京醫科大學」と旧字で表記されている。
不祥事
生体肝移植患者4割超死亡
2009年9月、東京医科大八王子医療センターは、生体肝移植を受けた患者52人の4割超にあたる23人が術後1年以内に死亡していたことを発表した。手術中に亡くなった8人を含め19人が、手術後退院することなく死亡。4人が術後に退院したが、うち1人は3カ月以内に死亡していた。 結果として、術後1年以内に計23人が合併症などで亡くなり、死亡率は44.2%となった。報告書では「手術の技術や術後管理に問題があった」ことを原因としている。高沢謙二センター長は「医療過誤や不適切な医療行為ではないが、難しい症例が多く適応の判断などの配慮が十分ではなかった」とした。調査結果を受け、担当の長尾桓・臓器移植外科・一般外科主任教授は停職3カ月の処分、現場責任者の元准教授ら2人(いずれも退職)を厳重注意とした。[5]
学位謝礼金
2005〜2007年度に医学博士の学位論文の審査にかかわった教授37人のうち35人が、博士号を得た大学院生から謝礼名目として教授一人当たり十万円の現金を受け取っていたことが発覚している。調査によれば、博士号を得た大学院生で回答した57人のうち47人が授与を認めている。臼井正彦学長は「謝礼は何十年も続いていた。私も四十年前、学位取得後に、論文審査の主査に五万円、副査に三万円渡した覚えがある。謝礼を受け取ったこともある」と発言している。[6]
医療費不正受給
2009年8月、茨城県阿見町にある東京医科大学茨城医療センターが1億1870万円に及ぶ診療報酬を不正に受給していた事実が発覚した。その対象は入院時医学管理加算、医師事務作業補助体制加算、画像診断管理加算、という三つの診療報酬加算項目であり、被害者はそれぞれ約9700人、約8900人、約1万100人に上った。東京医科大学側は「診療報酬を不適切な形で算定していたことは確かだが、故意はなかった」「内部管理体制の不備が原因であり、不適切ではあったが、不正受給であるとの認識は持っていない」と釈明している。[7]
文部科学省局長の汚職による不正入学
2018年7月4日、東京地検特捜部は、文部科学省が行なっている私立大学支援事業の対象校に選定されることへの見返りとして、自分の子供を東京医科大学の入学試験で不正に合格させたとして、文部科学省科学技術・学術政策局の佐野太局長を受託収賄の疑いで逮捕した[8]。局長の逮捕について、林芳正文部科学大臣は、「現職職員が逮捕されたことは誠に遺憾で、捜査に全面的に協力したい」と述べ[8]、文部科学省は局長を7月4日付で解任した[8]。私立大学支援事業選定の依頼や不正合格の決定には、東京医科大学の理事長、および複数の大学関係者が関与していたことが明らかになっている[8][9]。7月6日、入試加点を指示した疑いがある臼井正彦理事長と鈴木衛学長が辞任した[10]。7月24日、臼井と鈴木が贈賄罪で在宅起訴された。
女子受験生・三浪以上に対する一律減点
東京医科大学医学部医学科の一般入試において、女子受験者に対して得点を一律に減点することで、女子の合格者数を一定以下に抑えていたことが、2018年8月に「関係者の話」として報道された[11]。その後、女子のみならず3浪以上の受験生にも減点が行われていたほか、例年5人前後の受験生に対し加点が行われていたことが明らかとなった[12]。東京地検特捜部も文部科学省局長の汚職による不正入学事件(前述)の捜査過程でこのような操作があったことを把握し、大学側も内部調査による事実確認を進めている[11]。8月8日に不正入学事件とこの件をあわせた調査報告書が公表され、そこでは臼井・鈴木の指示により少なくとも12年前(2006年)より入試の得点操作が行われており、同窓生の子弟らを入学させることで、寄附金をより多く集めたいとの動機があったことが指摘された[13]。
東京医大がこのような点数操作を行った要因として、一般に女性医師は結婚や出産を機に離職あるいは休職したり、深夜勤務ができなくなったりすることがあるため、系列病院での医師不足を回避する目的もあったのではないかと報じられている[14]。この問題について、病理専門医の榎木英介は低い窓口負担によって日本の特徴になっているコンビニ受診や患者側の求める利便の追求が医師の長時間労働や医療現場の疲弊を招いていることにも注目すべきだと指摘している。東京医大が行っていた受験制度の背景には、「男性の主治医が昼夜問わず付きっ切りになって診てくれる」ことを望む患者側の願望を、医療現場が忖度している現状があると述べている。榎木は抜本的解決案として日本における複数主治医制の導入を主張し、患者側が主治医が同一ではなくなっても「医者がコロコロ変わる」と批判しないこと、夜間や土日の説明などが受けられないといった不利益も甘受することといった患者側の意識改革を求めている[15]。
2018年12月17日、特定適格消費者団体の認定NPO法人消費者機構日本は、消費者裁判手続特例法に基づき、東京地裁に東京医科大学に対する受験料返還義務確認訴訟を提起することになった[16][17](消費者団体訴訟)。
一般推薦入試問題漏洩疑惑
2018年12月29日、不正入試問題を受けて組織された第三者委員会のの調査報告で一般推薦試験の問題の漏洩が起こっていた可能性が指摘をされた[18]。報告書によると、2013年~2018年のいずれかの年に行われた医学科の一般推薦入試の直前、ある受験生が「試験問題が手に入った」などと予備校で話しおり、この受験生は小論文で1位の得点であった[19]。
大学関係者と組織
- 学祖 高橋琢也
大学関係者一覧
姉妹校関係
脚注
- ^ 山田風太郎の生涯 山田風太郎記念館、2011年7月28日閲覧
- ^ “東京医科大は基準「不適合」 不正入試受け初の評価変更”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社 (2019年3月26日). 2019年3月28日閲覧。
- ^ “東京医大 評価「不適合」に : 国内”. 読売新聞オンライン (2019年3月26日). 2019年3月28日閲覧。
- ^ “東京医科大:認証、基準協「不適合」 不正後再調査”. 毎日新聞. 毎日新聞社 (2019年3月26日). 2019年3月28日閲覧。
- ^ 読売新聞 平成21年12月21日
- ^ 東京新聞 2009年2月4日 夕刊
- ^ https://toyokeizai.net/articles/-/10743
- ^ a b c d “文科省、佐野太局長を解任 受託収賄容疑で特捜部が逮捕”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2018年7月4日) 2018年7月5日閲覧。
- ^ “東京医大の理事長が不正合格決定 助成依頼の見返りに”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2018年7月5日) 2018年7月5日閲覧。
- ^ 東京医科大、理事長・学長の辞任発表 会見で説明避ける朝日新聞 2018年7月6日
- ^ a b “東京医大、女子受験生を一律減点…合格者数抑制”. 読売新聞 (読売新聞社). (2018年8月2日) 2018年8月2日閲覧。
- ^ 「女子だけでなく、3浪の男子も抑制…東京医大」『YOMIURI ONLINE(読売新聞)』2018年8月5日。2018年8月5日閲覧。
- ^ 不正入試「動機は寄付金集め」 東京医科大前理事長ら主導FNN NEWS 2018年8月8日 同日閲覧
- ^ 女子減点、合格率抑える 東京医大入試 高い離職率理由東京新聞 2018年8月3日 同年8月8日閲覧
- ^ あなたの主治医は女性が交代でやりますがいいですか?~東京医大女子減点問題が迫る「患者改革」
- ^ 不正入試で東京医大提訴へ 受験料返還求め消費者団体 共同通信 2018年12月11日閲覧
- ^ 東京医科大「差別入試」に損害賠償請求の動き〜消費者団体が受験料の返還を求め団体訴訟へ
- ^ “「東京医大の問題入手」小論文1位の受験生話す”. YOMIURI ONLINE(読売新聞) (2018年12月30日). 2018年12月30日閲覧。
- ^ “国会議員の依頼で補欠合格 東京医大 第三委報告書”. FNN.jpプライムオンライン. フジニュースネットワーク (2018年12月30日). 2018年12月30日閲覧。
外部リンク
- 東京医科大学
- 東京医科大学病院
- 東京医科大学八王子医療センター
- 東京医科大学茨城医療センター
- 東京医科大学看護専門学校
- 東京医科大学霞ヶ浦看護専門学校
- ウィキメディア・コモンズには、東京医科大学に関するカテゴリがあります。