コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「2014年問題 (新幹線)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Cewbot (会話 | 投稿記録)
4行目: 4行目:


== 概説 ==
== 概説 ==
2014年度の北陸新幹線[[長野駅|長野]] - [[金沢駅|金沢]]延伸開業前の時点において、[[東京駅|東京]]と[[直江津駅|直江津]]・[[富山駅|富山]]・[[金沢駅|金沢]]方面との間を[[鉄道]]で移動するには、上越新幹線の速達列車「[[とき (列車)|とき]]」と、[[在来線]]の[[特別急行列車|特急]]「[[はくたか (列車)|はくたか]]」([[六日町駅|六日町]] - [[犀潟駅|犀潟]]間は[[北越急行ほくほく線|ほくほく線]])を[[越後湯沢駅|越後湯沢]]で乗り継ぐというのが時間上の最短経路であった。
2014年度の北陸新幹線[[長野駅|長野]] - [[金沢駅|金沢]]延伸開業前の時点において、[[東京駅|東京]]と[[直江津駅|直江津]]・[[富山駅|富山]]・[[金沢駅|金沢]]方面との間を[[鉄道]]で移動するには、上越新幹線の速達列車「[[とき (列車)|とき]]」と、[[在来線]]の[[特別急行列車|特急]]「[[はくたか]]」([[六日町駅|六日町]] - [[犀潟駅|犀潟]]間は[[北越急行ほくほく線|ほくほく線]])を[[越後湯沢駅|越後湯沢]]で乗り継ぐというのが時間上の最短経路であった。


[[2015年]]([[平成]]27年)3月14日の[[北陸新幹線]]の新規区間([[長野駅|長野]] - [[金沢駅|金沢]]間)の開業後は、上記の利用者や[[航空路]]を利用する客が北陸新幹線に移ることによって増便や車両増備の必要が生じ、翌[[2016年]]に開通した[[北海道新幹線]]も加わると、東京-大宮間の線路容量が逼迫するため、比較的輸送人員に余裕のある上越新幹線の本数が削減される可能性があるとされていた。
[[2015年]]([[平成]]27年)3月14日の[[北陸新幹線]]の新規区間([[長野駅|長野]] - [[金沢駅|金沢]]間)の開業後は、上記の利用者や[[航空路]]を利用する客が北陸新幹線に移ることによって増便や車両増備の必要が生じ、翌[[2016年]]に開通した[[北海道新幹線]]も加わると、東京-大宮間の線路容量が逼迫するため、比較的輸送人員に余裕のある上越新幹線の本数が削減される可能性があるとされていた。

2021年4月20日 (火) 11:04時点における版

2014年問題(にせんじゅうよねんもんだい)とは、上越新幹線の沿線自治体商工会議所が、北陸新幹線開業後に予想される観光経済問題を指す語である[1]

上越新幹線・ほくほく線の沿線自治体・商工会議所では「上越新幹線活性化同盟会」が結成されている。

概説

2014年度の北陸新幹線長野 - 金沢延伸開業前の時点において、東京直江津富山金沢方面との間を鉄道で移動するには、上越新幹線の速達列車「とき」と、在来線特急はくたか」(六日町 - 犀潟間はほくほく線)を越後湯沢で乗り継ぐというのが時間上の最短経路であった。

2015年平成27年)3月14日の北陸新幹線の新規区間(長野 - 金沢間)の開業後は、上記の利用者や航空路を利用する客が北陸新幹線に移ることによって増便や車両増備の必要が生じ、翌2016年に開通した北海道新幹線も加わると、東京-大宮間の線路容量が逼迫するため、比較的輸送人員に余裕のある上越新幹線の本数が削減される可能性があるとされていた。

東北新幹線山形新幹線秋田新幹線の例のように、東京 - 高崎間で上越新幹線と北陸新幹線を併結することで東京 - 大宮間の線路容量を確保する方法[2]も考えられたが、2013年10月にJR東日本とJR西日本が発表した北陸新幹線の運行体系の概要では、上越新幹線と北陸新幹線の併結については触れられなかった[3]

この上越新幹線の地位低下や、それに伴う上越新幹線沿線の中越地方下越地方の観光や経済への影響、北陸新幹線開通後にJRから切り離される北陸本線信越本線などの並行在来線問題、直江津・金沢方面への直通特急の廃止・減便が予想される北越急行の経営問題、といった諸問題を懸念し、予め活性化策を講じて問題を回避させることを上越新幹線活性化同盟会は目標としている。

2014年4月9日、JR東日本は日本経済新聞の取材に対し、金沢-新潟間の利便性を維持するためにえちごトキめき鉄道と協議のうえ上越妙高駅から信越本線新潟方面への接続列車を運行すること、上越新幹線の大幅な減便は行わないことを明らかにした[4]

2014年12月19日に、2015年3月14日に行われる予定のダイヤ改正の詳細が発表された[5]。上越新幹線については、北陸新幹線開業によりデータイムを中心に一部の「とき」・「たにがわ」の運転本数の見直しがされるものの、大幅な減便はされないこととなった。また、上越妙高駅から信越本線新潟方面への接続列車については、特急「しらゆき」が新潟駅 - 上越妙高駅・新井駅間で運転されることとなった。

関連項目

  • 羽越本線高速化 - 上越新幹線の乗客増加策のひとつ。新潟駅の高架化事業では白新線と上越新幹線を同じホームで乗り換えられるようにする計画が有力視されている。在来線特急「いなほ」が高速化されれば、庄内地方や秋田県南部の乗客が上越新幹線を利用しやすくなり乗客の増員が見込まれる。秋田県南部の場合、上越新幹線といなほを乗り継いだ方が秋田新幹線を利用するよりも東京方面からの所要時間が短くなる。このような新幹線と在来線特急の同一ホーム乗換(対面乗り換え)は九州新幹線全通前の新八代駅つばめ・リレーつばめが代表例であった。
  • 新潟空港アクセス改善 - 上越新幹線の乗客増加策のひとつ。現在、新潟交通の連絡バス「新潟空港線」が、新潟空港と接続する公共交通機関として存在する。「新潟空港線」は、万代シテイバスセンター新潟駅万代口バスターミナルなどを経由しており、新潟駅と空港との間は、急行と快速が25分、各停が30分で繋いでいる[6]。バス路線である「新潟空港線」は定時性が低いため、在来線もしくは上越新幹線を新潟空港まで延長して定時性を確保し、自動車で新潟空港にアクセスしている利用者を鉄道に取り込もうという構想がある[7]。しかし、新潟新幹線車両センターと新潟空港間の約7kmの延伸に380億円もの膨大な費用がかかることが見込まれており、新潟県も「あくまでも中長期的に検討する」としている。現時点では2009年に整備された駅南口広場から空港行きのリムジンバスが運行されている他、万代口(駅北側)からも新潟空港行路線バスが1時間に1本運行されている[8]
  • 信越本線高速化
  • 上越 - 「上越」と呼ばれる2つの地域の違いと北陸新幹線「上越妙高駅」について
  • 年問題

脚注

  1. ^ 「2014年問題」という名称は、上越新幹線活性化同盟会に準拠した。
  2. ^ 『ふるさと探査「2014年」』 北國新聞 2007年8月11日朝刊より。
  3. ^ 北陸新幹線の運行体系の概要について”. 東日本旅客鉄道・西日本旅客鉄道 (2013年10月2日). 2014年2月8日閲覧。
  4. ^ 「上越・北陸新幹線 乗り継ぎ容易に JR東、新潟で在来線拡充」日本経済新聞2014年4月10日付朝刊東京・首都圏経済面
  5. ^ "2015年3月ダイヤ改正について" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道. 19 December 2014. 2014年12月19日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2018年5月7日閲覧
  6. ^ 新潟空港線(新潟交通)
  7. ^ 新潟空港アクセスの改善(新潟県)
  8. ^ 新潟駅南口空港バス新設(新潟市)

外部リンク