「幌尻岳」の版間の差分
編集の要約なし |
m Bot作業依頼: Template:Mapplot JapanとTemplate:Embedmapの廃止に伴う編集 (Template:Embedmap) - log |
||
10行目: | 10行目: | ||
|種類 = 褶曲山脈 |
|種類 = 褶曲山脈 |
||
|初登頂 = [[吉野半平]]([[1913年]]) |
|初登頂 = [[吉野半平]]([[1913年]]) |
||
|地図 = {{ |
|地図 = {{Location map|Japan Mapplot|coordinates={{Coord|42.7194|142.6828}}|caption=|width=300}}幌尻岳の位置{{日本の位置情報|42|43|10|142|40|58|幌尻岳|42.7194,142.6828|幌尻岳}} |
||
}} |
}} |
||
[[ファイル:Mount Poroshiridake Relief Map, SRTM-1.jpg|thumb|幌尻岳周辺の地形図。当山は画像の中心]] |
[[ファイル:Mount Poroshiridake Relief Map, SRTM-1.jpg|thumb|幌尻岳周辺の地形図。当山は画像の中心]] |
2021年5月13日 (木) 22:36時点における版
幌尻岳 | |
---|---|
戸蔦別岳から見た幌尻岳 | |
標高 | 2,052.80[1] m |
所在地 |
日本 北海道日高振興局沙流郡平取町・ 新冠郡新冠町 |
位置 | 北緯42度43分10秒 東経142度40分58秒 / 北緯42.71944度 東経142.68278度座標: 北緯42度43分10秒 東経142度40分58秒 / 北緯42.71944度 東経142.68278度[2] |
山系 | 日高山脈 |
種類 | 褶曲山脈 |
初登頂 | 吉野半平(1913年) |
幌尻岳の位置 | |
プロジェクト 山 |
幌尻岳(ぽろしりだけ)は、北海道日高振興局の沙流郡平取町と新冠郡新冠町にまたがる標高2,052 m[3][4]の山。日高山脈の主峰であり、日本百名山に選定されている[5]。日高山脈襟裳国定公園に含まれ、山頂には二等三角点(点名「幌尻」)[6]がある。山名はアイヌ語で「Poro(大きい)sir(山)」を意味する[7]。
概要
1,300万年前の造山活動で生じた。山体上部には第四紀の氷期に形成されたカールが認められ、2007年、「幌尻岳の七つ沼カール」として日本の地質百選に選定された。ナキウサギ、クマゲラなどが生息している。
平取町の二風谷地域などでは遠くから目立つ道しるべ的役割を果たしていたため、古くからカムイとして祀られていた。
標高は従来2,052 mとされていたが、2008年(平成20年)、国土地理院により2,053 mに改定[1]。その後、2014年4月1日の国土地理院『日本の山岳標高一覧-1003山-』の改訂で再び2,052 mとなった[3]。
登山
登山道は平取町側からのルートと新冠町側からのルートに加え、日高町からのルートがあるほか、芽室町から伏美岳・ピパイロ岳経由で登ることもできる。
平取町側ルート(振内コース)
平取町豊糠からシャトルバスを利用し[8]、バスを下りたところから額平川沿いに遡上する。
通常時で膝下程度、水量が多い時は腰までの深さがある幅5 - 10 mの沢を徒渉するところが十数箇所ほどあり、増水時には通行できなくなる場合がある[8]。増水した沢を無理に渡ろうとした登山者が流されて死亡した事故も起きている[9]。シャトルバス下車地点から山頂までの一般的な所要時間は8時間50分である[10]。
夏季(7月 - 9月)は、ルート上にある山小屋「幌尻山荘」が営業している。小屋は木造2階建てで、登山者に対する食事や寝具などの提供はない[9]。受け入れ可能な宿泊者数に限度があるため完全予約制となっており、小屋の管理を担う平取町山岳会が予約の受付を行っている[8]。キャンプ指定地はないため野営は不可[8]。
新冠町側ルート(幌尻岳新冠陽希コース)
新冠町のイドンナップ山荘からスタートし、奥新冠発電所手前で分岐する林道を新冠川沿いに東進、奥新冠ダムを経由して、山小屋「新冠ポロシリ山荘」まで歩く。山荘から登山道に入り、新冠側支流の幌尻沢沿いに北上した後、尾根に取り付いて山頂に至る。発電所分岐から山頂までの一般的な所要時間は9時間40分である[11]。
平取町側と違い徒渉箇所が少なく、天候に左右されにくいルートであるが、登山道に入る前にイドンナップ山荘から山荘までの林道を長時間(約19 km, 約5時間50分[11])歩くことになる。この区間は北海道電力(北電)の奥新冠ダム管理用道路であり、北電が許可した車両以外は通行できない。登山者の通行も北電の厚意により認められているものであり、自転車やバイクの利用は禁止されている[12]。本ルートは2017年7月8日にプロアドベンチャーレーサー田中陽希により「幌尻岳新冠陽希コース」と命名されたが、田中が2014年に日本百名山を人力で連続踏破した際にこのルートを通行していることから、他の登山者にも自転車などを使わず自分の足で歩くことを呼びかけることが命名の趣旨にある[13]。
新冠ポロシリ山荘は地元の新冠ポロシリ山岳会が管理している。避難小屋であり、管理人は常駐していない。食事や寝具などの提供もない[12]。5名以上の団体が利用する場合は同山岳会へ事前申請し、日程を調整の上で利用許可を受ける手順となっている。また個人や4名以下の団体についても、利用人数把握などのため同山岳会は事前連絡を求めている[14]。
日高町側ルート(千呂露川二岐沢コース)
日高町の国道274号からチロロ林道に入り、千呂露川と二岐沢が合流する地点から二岐沢沿いに歩く。尾根に取り付いてヌカビラ岳・北戸蔦別岳・戸蔦別岳を経由し、左手に七つ沼カールを見ながら山頂に至る。このルートは途中に山小屋はない。
ギャラリー
脚注
- ^ a b 報道発表資料「北海道全域の三角点標高を改定(2008年3月3日)」(国土地理院、2011年1月1日閲覧)
- ^ 日本の主な山岳標高:北海道(国土地理院、2010年12月30日閲覧)
- ^ a b “標高値を改定する山岳一覧 資料2”. 国土地理院 2014年3月26日閲覧。
- ^ GNSS測量等の点検・補正調査による2014年4月1日の国土地理院『日本の山岳標高一覧-1003山-』における改定値。なお、旧版での標高は2,053 m.
- ^ 『日本百名山』深田久弥(著)、朝日新聞社、1982年、ISBN 4-02-260871-4
- ^ 国土地理院 基準点成果等閲覧サービス
- ^ 北道邦彦『アイヌ語地名で旅する北海道』朝日新聞社、2008年、58頁
- ^ a b c d 幌尻岳登山に関するよくあるご質問 平取町公式ウェブサイト
- ^ a b 幌尻岳を登山する皆さんへ 平取町公式ウェブサイト
- ^ 幌尻岳登山コース概念図とコースタイム 平取町公式ウェブサイト
- ^ a b 安全な登山のために(幌尻岳 新冠コース) 北海道警察静内警察署地域課
- ^ a b ポロシリ・コード 新冠ポロシリ山岳会
- ^ 幌尻岳新冠陽希コース命名式&陽希さんとの交流会 新冠ポロシリ山岳会、2017年7月15日。
- ^ 避難小屋ポロシリ山荘の利用許可状況 新冠ポロシリ山岳会、2017年10月28日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 幌尻岳 - 平取町
- 幌尻山荘について - 日高町
- 登山の道案内 - 新冠町
- 幌尻岳新冠ルート避難小屋新冠ポロシリ山荘について - 新冠ポロシリ山岳会