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『'''突弦変異'''』(とつげんへんい)は、[[平沢進]]の3枚目となる[[リメイク]]・[[アルバム]]である。平沢進のリメイク・アルバムとしては『[[SWITCHED ON LOTUS]]』より6年振りのアルバムとなり、[[2010年]][[6月23日]]に平沢進の自主[[レーベル]]である[[テスラカイト]]より発売された。
『'''突弦変異'''』(とつげんへんい)は、[[平沢進]]の3枚目となる[[リメイク]]・[[アルバム]]である。平沢進のリメイク・アルバムとしては『[[SWITCHED ON LOTUS]]』より6年振りのアルバムとなり、[[2010年]][[6月23日]]に平沢進の自主[[レコードレーベル|レーベル]]である[[テスラカイト]]より発売された。


== 解説 ==
== 解説 ==
*2009年、平沢進のソロ活動、及び平沢がかつて率いていた[[テクノポップ]]・バンド[[P-MODEL]]がそれぞれ20周年、30周年を迎えた。それを記念して平沢は『'''凝集する過去 還弦主義8760時間'''』というプロジェクトを開始。それはインターネット投票によって選ばれたP-MODEL・平沢ソロの楽曲を「弦楽器を主体とする、より精妙なアレンジの手法」によってリメイク<ref>公式サイトでは「還弦主義的リメイク」という言葉が用いられている。</ref>し、その楽曲群を2枚のCDとしてリリースした約1年に及ぶプロジェクトである。
*2009年、平沢進のソロ活動、及び平沢がかつて率いていた[[テクノポップ]]・バンド[[P-MODEL]]がそれぞれ20周年、30周年を迎えた。それを記念して平沢は『'''凝集する過去 還弦主義8760時間'''』というプロジェクトを開始。それはインターネット投票によって選ばれたP-MODEL・平沢ソロの楽曲を「弦楽器を主体とする、より精妙なアレンジの手法」によってリメイク<ref>公式サイトでは「還弦主義的リメイク」という言葉が用いられている。</ref>し、その楽曲群を2枚のCDとしてリリースした約1年に及ぶプロジェクトである。
*平沢の選曲基準は、「1:当然のことながら弦の重厚なサウンドが似合うものに仕上がる可能性が見えるもの。」、「2:歌詞もラフな言葉で、しかもシリアスな内容のものは、弦アレンジすると滑稽な仕上がりになる可能性があるので除外する。しかし、あえて滑稽さを狙う場合もある。」、「3:リメイクされたものはリリースされるので、現在そうするに相応しいものを選びたい。」としていた為、アレンジの方向性などを考えた結果「[[IN A MODEL ROOM|アート・ブラインド]]」を選択した<ref>{{Cite web|url=https://web.archive.org/web/20141129075141/http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=8|title=そろそろ決めたいと思う|website=凝集する過去 還弦主義8760時間|date=2009-10-02|accessdate=2021-02-06}}(2014年11月12日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。また事前に収録曲は10曲と告知されており、「[[POTPOURRI|Potpourri]]」「[[舟 (P-MODELのアルバム)|舟]]」「[[SCUBA (P-MODELのアルバム)|SCUBA]]」<ref>その後、2011年6月に「BOAT」(SCUBA収録)の替え歌「原子力」が配信された。</ref>及びアルバム未収録曲からは選曲されなかった。
*平沢の選曲基準は、「1:当然のことながら弦の重厚なサウンドが似合うものに仕上がる可能性が見えるもの。」、「2:歌詞もラフな言葉で、しかもシリアスな内容のものは、弦アレンジすると滑稽な仕上がりになる可能性があるので除外する。しかし、あえて滑稽さを狙う場合もある。」、「3:リメイクされたものはリリースされるので、現在そうするに相応しいものを選びたい。」としていた為、アレンジの方向性などを考えた結果「[[IN A MODEL ROOM|アート・ブラインド]]」を選択した<ref>{{Cite web|和書|url=https://web.archive.org/web/20141129075141/http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=8|title=そろそろ決めたいと思う|website=凝集する過去 還弦主義8760時間|date=2009-10-02|accessdate=2021-02-06}}(2014年11月12日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。また事前に収録曲は10曲と告知されており、「[[POTPOURRI|Potpourri]]」「[[舟 (P-MODELのアルバム)|舟]]」「[[SCUBA (P-MODELのアルバム)|SCUBA]]」<ref>その後、2011年6月に「BOAT」(SCUBA収録)の替え歌「原子力」が配信された。</ref>及びアルバム未収録曲からは選曲されなかった。
*アルバム発売に先行して、ライブ「PHONON2553」にて「Solid Air」、「Another Day」、「GOES ON GHOST」、「LEAK」が演奏された。
*アルバム発売に先行して、ライブ「PHONON2553」にて「Solid Air」、「Another Day」、「GOES ON GHOST」、「LEAK」が演奏された。
*「Solid air」は田中靖美、「ASHURA CLOCK」は[[福間創]]との共作であるが、本作では全作詞作曲平沢進としてクレジットされている<ref>二人はスペシャルサンクスとしてクレジットされている</ref>。
*「Solid air」は田中靖美、「ASHURA CLOCK」は[[福間創]]との共作であるが、本作では全作詞作曲平沢進としてクレジットされている<ref>二人はスペシャルサンクスとしてクレジットされている</ref>。
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#:[[ヴォコーダー]]の部分は[[VOCALOID]]の声を加工したもの<ref>http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=12 凝縮する過去 還弦主義8760時間 IN A MODEL ROOM 「途中経過-02」 2013年2月11日閲覧。</ref>。「聖馬蹄形惑星の大詐欺師」([[点呼する惑星]]収録)のサビが使用されている。
#:前述の通り最初の投票となるこのアルバムでは「美術館で会った人だろ」や「MOMO色トリック」に投票が集中したが、平沢は「どう考えても滑稽な仕上がりになる」と判断し、上記の裁定基準を語った。最終的に「曲に込められた意味が現在リメイクをやるに相応しい動機を導く」「アルバム中、インストゥルメンタル的なものがあっても良い」「まずは簡単そうである」といった理由からこの曲に決定した<ref>http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=9 凝縮する過去 還弦主義8760時間 IN A MODEL ROOM 「選曲完了」 2013年2月11日閲覧。</ref>。
#:前述の通り最初の投票となるこのアルバムでは「美術館で会った人だろ」や「MOMO色トリック」に投票が集中したが、平沢は「どう考えても滑稽な仕上がりになる」と判断し、上記の裁定基準を語った。最終的に「曲に込められた意味が現在リメイクをやるに相応しい動機を導く」「アルバム中、インストゥルメンタル的なものがあっても良い」「まずは簡単そうである」といった理由からこの曲に決定した<ref>http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=9 凝縮する過去 還弦主義8760時間 IN A MODEL ROOM 「選曲完了」 2013年2月11日閲覧。</ref>。
#:ライブ「東京異次弦空洞」ではサイレントチェロが使用された。
#:ライブ「東京異次弦空洞」ではサイレントチェロが使用された。 2022年のライブ「ZCON」にて、「[[東京異次弦空洞]]」以来10年ぶりに演奏された。
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#'''ミサイル''' - ''Missile''
#'''ミサイル''' - ''Missile''
#:[[LANDSALE]]に収録されていた曲のセルフカバー。
#:[[LANDSALE]]に収録されていた曲のセルフカバー。
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#'''LEAK'''
#'''LEAK'''
#:[[KARKADOR]]に収録されていた曲のセルフカバー。
#:[[KARKADOR]]に収録されていた曲のセルフカバー。
#:サビの言葉は「私はあなたのLeakです」という意味のタイ語<ref>http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=33 凝縮する過去 還弦主義8760時間 KARKADOR  「Leak スケッチ3」 2013年2月11日閲覧。</ref>。原曲の「I'm your」に対応している。
#:サビの言葉は「私はあなたのLeakです」という意味のタイ語(ผมคือ Leak ของคุณ)<ref>http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=33 凝縮する過去 還弦主義8760時間 KARKADOR  「Leak スケッチ3」 2013年2月11日閲覧。</ref>。原曲の「I'm your」に対応している。
#'''GOES ON GHOST'''
#'''GOES ON GHOST'''
#:[[ANOTHER GAME]]に収録されていた曲のセルフカバー。
#:[[ANOTHER GAME]]に収録されていた曲のセルフカバー。
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#:2010年に行われた「PHONON2553」の出拍子がイントロに使用されており、Solid airを逆再生したボイスもそのまま使用されている。
#:2010年に行われた「PHONON2553」の出拍子がイントロに使用されており、Solid airを逆再生したボイスもそのまま使用されている。
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#:原曲よりキーが1音低くテンポも遅い。平沢はこれについて「声質をヨタモノに接近させるため」と話している<ref>http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=50 凝縮する過去 還弦主義8760時間 電子悲劇 「ASHURA CLOCK スケッチ1」 2013年2月11日閲覧。</ref>。
#:2022年3月に行われた「ZCON」にてアレンジが加えられて演奏された。「ZCON」のライブでは鍵となる曲となった。
#'''Another Day'''
#'''Another Day'''
#:[[ONE PATTERN]]に収録されていた曲のセルフカバー。
#:[[ONE PATTERN]]に収録されていた曲のセルフカバー。
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [https://susumuhirasawa.com/discography/hirasawa/others/08_totsu-gen-hen-i.html 平沢進ディスコグラフィー・突弦変異|平沢進 Susumu Hirasawa (P-MODEL) Official site]
* [https://susumuhirasawa.com/discography/item-21/ 平沢進ディスコグラフィー・突弦変異|平沢進 Susumu Hirasawa (P-MODEL) Official site]
* {{Wayback|url=http://8760.susumuhirasawa.com/modules/docs/heni.html|title=凝集する過去 還弦主義8760時間 - 突弦変異|date=20150305010210}}
* {{Wayback|url=http://8760.susumuhirasawa.com/modules/docs/heni.html|title=凝集する過去 還弦主義8760時間 - 突弦変異|date=20150305010210}}
** ア゛ネデパミ


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2023年11月30日 (木) 00:52時点における最新版

『突弦変異』
平沢進セルフカバー・アルバム
リリース
ジャンル テクノポップ
シンフォニック・ロック
レーベル ケイオスユニオン/TESLAKITE
平沢進 年表
点呼する惑星
(2009年)
突弦変異
2010年
変弦自在
(2010年)
テンプレートを表示

突弦変異』(とつげんへんい)は、平沢進の3枚目となるリメイクアルバムである。平沢進のリメイク・アルバムとしては『SWITCHED ON LOTUS』より6年振りのアルバムとなり、2010年6月23日に平沢進の自主レーベルであるテスラカイトより発売された。

解説

[編集]
  • 2009年、平沢進のソロ活動、及び平沢がかつて率いていたテクノポップ・バンドP-MODELがそれぞれ20周年、30周年を迎えた。それを記念して平沢は『凝集する過去 還弦主義8760時間』というプロジェクトを開始。それはインターネット投票によって選ばれたP-MODEL・平沢ソロの楽曲を「弦楽器を主体とする、より精妙なアレンジの手法」によってリメイク[1]し、その楽曲群を2枚のCDとしてリリースした約1年に及ぶプロジェクトである。
  • 平沢の選曲基準は、「1:当然のことながら弦の重厚なサウンドが似合うものに仕上がる可能性が見えるもの。」、「2:歌詞もラフな言葉で、しかもシリアスな内容のものは、弦アレンジすると滑稽な仕上がりになる可能性があるので除外する。しかし、あえて滑稽さを狙う場合もある。」、「3:リメイクされたものはリリースされるので、現在そうするに相応しいものを選びたい。」としていた為、アレンジの方向性などを考えた結果「アート・ブラインド」を選択した[2]。また事前に収録曲は10曲と告知されており、「Potpourri」「」「SCUBA[3]及びアルバム未収録曲からは選曲されなかった。
  • アルバム発売に先行して、ライブ「PHONON2553」にて「Solid Air」、「Another Day」、「GOES ON GHOST」、「LEAK」が演奏された。
  • 「Solid air」は田中靖美、「ASHURA CLOCK」は福間創との共作であるが、本作では全作詞作曲平沢進としてクレジットされている[4]
  • この『突弦変異』はP-MODELの楽曲のリメイクが収録されている。対して『変弦自在』には平沢ソロの楽曲のリメイクが収録されている。

収録曲

[編集]
  1. アート・ブラインド - Art Blind
    IN A MODEL ROOM収録されていた曲のセルフカバー
    ヴォコーダーの部分はVOCALOIDの声を加工したもの[5]。「聖馬蹄形惑星の大詐欺師」(点呼する惑星収録)のサビが使用されている。
    前述の通り最初の投票となるこのアルバムでは「美術館で会った人だろ」や「MOMO色トリック」に投票が集中したが、平沢は「どう考えても滑稽な仕上がりになる」と判断し、上記の裁定基準を語った。最終的に「曲に込められた意味が現在リメイクをやるに相応しい動機を導く」「アルバム中、インストゥルメンタル的なものがあっても良い」「まずは簡単そうである」といった理由からこの曲に決定した[6]
    ライブ「東京異次弦空洞」ではサイレントチェロが使用された。 2022年のライブ「ZCON」にて、「東京異次弦空洞」以来10年ぶりに演奏された。
  2. ミサイル - Missile
    LANDSALEに収録されていた曲のセルフカバー。
    キーが原曲より高い。イントロにタイ語でミサイル発射命令のナレーションが入る[7]。後半の歌詞、構成が若干変更されている。
  3. Solid air
    Perspectiveに収録されていた曲のセルフカバー。
    無料配信曲。歌詞が若干変更されている。P-MODEL時代は長らくアップテンポで演奏され、3番が削られていたが、本作では原曲に近いテンポで、曲構成が若干異なるが3番の歌詞も歌われている。
  4. CHEVRON
    big bodyに収録されていた曲のセルフカバー。
    後半の構成が若干異なる。
  5. LEAK
    KARKADORに収録されていた曲のセルフカバー。
    サビの言葉は「私はあなたのLeakです」という意味のタイ語(ผมคือ Leak ของคุณ)[8]。原曲の「I'm your」に対応している。
  6. GOES ON GHOST
    ANOTHER GAMEに収録されていた曲のセルフカバー。
    間奏に「広場で」(AURORA収録)のメロディが使用されている。
  7. WIRE SELF
    P-MODELに収録されていた曲のセルフカバー。
    原曲のAMIGAのSayコマンドによる英語のナレーションに被せて、VOCALOIDによる日本語のナレーションが入る。
  8. DUSToidよ歩行は快適か? - DUSToid
    音楽産業廃棄物〜P-MODEL OR DIEに収録されていた曲のセルフカバー。
    イントロの掛け声が削られている。中盤のキーが上げられている。
  9. ASHURA CLOCK
    電子悲劇/〜ENOLAに収録されていた曲のセルフカバー。
    2010年に行われた「PHONON2553」の出拍子がイントロに使用されており、Solid airを逆再生したボイスもそのまま使用されている。
    原曲よりキーが1音低くテンポも遅い。平沢はこれについて「声質をヨタモノに接近させるため」と話している[9]
    2022年3月に行われた「ZCON」にてアレンジが加えられて演奏された。「ZCON」のライブでは鍵となる曲となった。
  10. Another Day
    ONE PATTERNに収録されていた曲のセルフカバー。
    間奏のナレーションが一新されている。

参加ミュージシャン

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 公式サイトでは「還弦主義的リメイク」という言葉が用いられている。
  2. ^ そろそろ決めたいと思う”. 凝集する過去 還弦主義8760時間 (2009年10月2日). 2021年2月6日閲覧。(2014年11月12日時点のアーカイブ
  3. ^ その後、2011年6月に「BOAT」(SCUBA収録)の替え歌「原子力」が配信された。
  4. ^ 二人はスペシャルサンクスとしてクレジットされている
  5. ^ http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=12 凝縮する過去 還弦主義8760時間 IN A MODEL ROOM 「途中経過-02」 2013年2月11日閲覧。
  6. ^ http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=9 凝縮する過去 還弦主義8760時間 IN A MODEL ROOM 「選曲完了」 2013年2月11日閲覧。
  7. ^ http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=17 凝縮する過去 還弦主義8760時間 LANDSALE  「ミサイル・スケッチ4」 2013年2月11日閲覧。
  8. ^ http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=33 凝縮する過去 還弦主義8760時間 KARKADOR  「Leak スケッチ3」 2013年2月11日閲覧。
  9. ^ http://8760.susumuhirasawa.com/modules/prepro/index.php?fct=photo&p=50 凝縮する過去 還弦主義8760時間 電子悲劇 「ASHURA CLOCK スケッチ1」 2013年2月11日閲覧。
  10. ^ https://twitter.com/hirasawa/status/5064603367

外部リンク

[編集]