「フランケル (競走馬)」の版間の差分
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| WTRR = M136 / 2011年<ref>{{Cite web |title=The 2011 World Thoroughbred Rankings |url=https://ifhaonline.org/resources/WTRRankings/2011_WorldRankings.asp |website=ifhaonline.org |accessdate=2022-04-08}}</ref><br />M140 - I140 / 2012年<ref>{{Cite web |title=The 2012 World Thoroughbred Rankings |url=https://ifhaonline.org/resources/WTRRankings/2012_WorldRankings.asp |website=ifhaonline.org |accessdate=2022-04-08}}</ref> |
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| 冠 = [[カルティエ賞]]<br/>最優秀2歳牡馬(2010年)<br/>最優秀3歳牡馬(2011年)<br/>最優秀古馬(2012年)<br/>年度代表馬(2011年・2012年) |
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'''フランケル |
'''フランケル'''(''{{lang|en|Frankel}}'', [[2008年]][[2月11日]] - )は、[[イギリス]]の[[競走馬]]、[[種牡馬]]である<ref name="Racing Post">{{Cite web |title=Frankel {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/763453/frankel/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。おもな勝ち鞍は[[2010年]]の[[デューハーストステークス]]、[[2011年]]の[[2000ギニー]]、[[セントジェームズパレスステークス]]、[[サセックスステークス]]、[[クイーンエリザベス2世ステークス]]、[[2012年]]の[[ロッキンジステークス]]、[[クイーンアンステークス]]、サセックスステークス、[[インターナショナルステークス]]、[[チャンピオンステークス]]<ref name="jbis">{{Cite web |title=Frankel(GB)|JBISサーチ(JBIS-Search) |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001161935/ |website=www.jbis.or.jp |accessdate=2022-04-08}}</ref>。 |
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== 概要 == |
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[[競走馬]]としてG1競走10勝を含む14戦14勝の生涯成績を残し、2年連続で[[カルティエ賞|欧州年度代表馬]]となった<ref name="van">{{Cite web |title=フランケル(Frankel) {{!}} 競馬データベース |url=https://world.jra-van.jp/db/horse/H613/ |website=JRA-VAN ver.World |accessdate=2022-04-08 |language=ja |archive-url=https://archive.ph/wip/bD9t1 |archive-date=2022-4-27}}</ref>。2着馬につけた着差の合計は76馬身1/4に及び<ref name="van" />、特に2012年の[[クイーンアンステークス]]および[[インターナショナルステークス]]の圧勝は[[ワールド・ベスト・レースホース・ランキング|ワールドサラブレッドランキング]]において史上最高の評価を受けている<ref name="jairs20130320">{{Cite web |title=フランケル首位のワールドサラブレッドランキングに様々な意見(イギリス)【その他】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2013/3/4.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>。 |
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[[種牡馬]]としても成功し、[[ダービーステークス|ダービー]]馬[[アダイヤー]]など多くのG1馬を輩出している。[[イギリス]]・[[アイルランド]]の[[リーディングサイアー]](2021年)<ref name="Sire">{{Cite web |title=Frankel {{!}} Weatherbys Overview {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/763453/frankel/weatherbys-overview |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref><ref name="Juddmonte Stallion">{{Cite web |title=Frankel - Juddmonte Stallion |url=https://stallions.juddmonte.com/stallion/frankel/ |website=Stallions |access-date=2022-04-27 |archive-url=https://archive.ph/WIoMR |archive-date=2022-4-27}}</ref>。 |
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== 生い立ち == |
== 生い立ち == |
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[[2008年]]2月に[[イギリス]]の[[ジュドモントファーム]]で生まれる。父はイギリス・[[アイルランド]]2か国の[[ダービー (競馬)|ダービー]]に勝ち、[[種牡馬]]としてもイギリス・アイルランドの[[チャンピオンサイアー]]になった[[ガリレオ (競走馬)|ガリレオ]]。母は現役時代[[リステッド競走]]を2勝したカインド。この2頭の交配の背景には、[[クールモア]]とジュドモントという、欧州競馬界におけるトップグループ同士による生産上の協定があった<ref>{{Cite web|url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=853112&argument=723473|title=Coolmore, Juddmonte unite for Dawn success|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2011年8月12日}}</ref>。それはジュドモントの繁殖牝馬10頭をクールモアの種牡馬と交配し、生まれた仔馬達を両者で分け合うというものであり、ジュドモントの繁殖牝馬カインドはその10頭の内の1頭として、クールモアの種牡馬ガリレオと交配されたのである。どの仔馬をどちらが所有するかは、両者が順番に好きな馬を選択していく形で決められており、本馬はジュドモント側に選択され、所有されることが決まった。ジュドモントの代表である[[ハーリド・ビン・アブドゥッラー]]王子は、懇意にしていた[[アメリカ合衆国]]の名調教師であった[[ロバート・フランケル]]が[[2009年]]に死亡したことをうけ、この仔馬をフランケル (Frankel) と名付けた<ref>{{Cite web|url=http://www.the-racehorse.com/racing/news/frankel_earns_classic_favouritism_with_13_length_win|title=Frankel earns Classic favouritism with 13 length win|publisher=the-racehorse.com|language=英語|accessdate=2010年10月16日}}</ref>。フランケルはイギリスの[[ヘンリー・セシル]]調教師に預けられ、競走生活を送ることになった。 |
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=== 誕生 === |
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2008年2月11日午後11時40分、[[イギリス]]・[[ニューマーケット (サフォーク州)|ニューマーケット]]の近郊[[バンステッドマナースタッド]]で生まれる<ref name="yushun201212" />。バンステッドマナーの場長サイモン・モックリッジによると、「驚くぐらいバランスの良い体」をしていて、「生まれた瞬間から、既に生後1週間が経過した馬」のようだったという<ref name="yushun201212" />。 |
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父は、現役時代[[ダービーステークス|エプソムダービー]]、[[アイリッシュダービー]]という2か国の[[ダービー (競馬)|ダービー]]および[[キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス]]に勝った[[クールモアスタッド|クールモア]]の種牡馬[[ガリレオ (競走馬)|ガリレオ]]。後にイギリス・アイルランドの[[リーディングサイアー]]に計12回なり、欧州最高の種牡馬と認識されるようになるガリレオだが、2008年生まれの産駒のための交配が行われた2007年春の時点では、その初年度産駒が4歳を迎えたばかりであったためにその評価は定まっていなかった<ref name="yushun201212" /><ref name="jairs20210719">{{Cite web |title=欧州最強種牡馬ガリレオが23歳で死亡(アイルランド)【生産】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2021/7/1.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-05-01}}</ref>。 |
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母は、現役時代[[リステッド競走]]を2勝した[[ジュドモントファーム|ジュドモント]]の[[繁殖牝馬]]カインド。ジュドモントの代表である[[ハーリド・ビン・アブドゥッラー]]王子が北米の[[ジャック・ホイットニー]]から直接交渉して購入した繁殖牝馬ロックフェストの孫にあたる<ref name="yushun201212" /><ref name="jairs20210311" />。 |
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この2頭の交配の背景には、クールモアとジュドモントという、欧州競馬界におけるトップグループ同士による生産上の協定があった<ref name="unite">{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=853112&argument=723473 |title=Coolmore, Juddmonte unite for Dawn success |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2011年8月12日 |deadlinkdate=2022-4-28 |archive-url=https://archive.ph/YfYvX |archive-date=2013-4-27}}</ref>。それはジュドモントの繁殖牝馬10頭をクールモアの種牡馬と交配し、生まれた仔馬達を両者で分け合うというものであり、ジュドモントの繁殖牝馬カインドはその10頭の内の1頭として、クールモアの種牡馬ガリレオと交配されたのである<ref name="unite" /><ref name="jaris20181019" />。どの仔馬をどちらが所有するかは、両者が順番に好きな馬を選択していく形で決められており、本馬は同年に最初の選択権を持っていたジュドモント側に所有されることが決まった<ref name="unite" /><ref name="jaris20181019">{{Cite web |title=サラブレッド競馬史における無敗馬10傑(国際)【その他】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2018/10/3.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-04-27}}</ref>。 |
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=== デビュー前 === |
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2008年7月、生後5か月を迎えた本馬は[[アイルランド]]に渡り、ニューアビーアンドファーランズ・スタッドで成長した<ref name="yushun201212" />。アブドゥッラーのマネージャーであるロリー・メイホンは、歩様、脚元、気性のいずれにも優れた本馬を高く評価し、「7++」{{Refnest|8以上の評価は「極めて稀」であった<ref name="yushun201212"/>。|group=注}}の査定を与えた<ref name="yushun201212" />{{Refnest|本馬の引退後は、「私たちはきっと彼が2000ギニーを勝つことを望んでいただろう。しかし、チャンピオンになってしまったことは信じられないほどだ」と述懐している<ref name="bbc4"/>。|group=注}}。 |
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2009年9月に馴致が始まった<ref name="yushun201212" />。2010年1月にはイギリス・[[ニューマーケット (サフォーク州)|ニューマーケット]]のウォーレンプレイスに渡り、[[悪性腫瘍|癌]]との闘病生活を送っていたイギリスの[[ヘンリー・セシル]][[調教師]]に預けられた<ref name="yushun201212">{{Cite book|和書|title=優駿|date=2012-11-22|publisher=中央競馬ピーアール・センター|pages=58-61}}</ref>。アブドゥッラーは、懇意にしていた[[アメリカ合衆国]]の名調教師であった[[ロバート・フランケル]]が2009年に死亡したことをうけ、この仔馬をフランケル(Frankel)と名付けた<ref name="yushun201212" /><ref>{{Cite web |url=http://www.the-racehorse.com/racing/news/frankel_earns_classic_favouritism_with_13_length_win |title=Frankel earns Classic favouritism with 13 length win |publisher=the-racehorse.com |language=英語 |accessdate=2010年10月16日 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160327223000/https://www.the-racehorse.com/racing/news/frankel_earns_classic_favouritism_with_13_length_win |archive-date=2016-3-27 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>。 |
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== 競走馬時代 == |
== 競走馬時代 == |
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=== 2歳時(2010年)=== |
=== 2歳時(2010年)=== |
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8月の[[ニューマーケット競馬場]]のメイドン(未勝利戦)でデビューし、1番人気に応えて2番人気[[ナサニエル (競走馬)|ナサニエル]]との争いを半馬身差で制する<ref>{{Cite web |title=Full Result 6.35 Newmarket (July) {{!}} 13 August 2010 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/174/newmarket-july/2010-08-13/511657 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。その相手関係は一般的なデビュー戦の水準を超えるもの<ref name="yushun201212" />で、同競走の2着馬ナサニエルは後に勝ち上がって[[キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス]]、[[エクリプスステークス]]に優勝し<ref name="Nathaniel">{{Cite web |title=Nathaniel {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/748243/nathaniel/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>、またナサニエルから5馬身離された3番人気の3着馬ジーニアスビーストも翌年のG3[[クラシックトライアル]]を勝利している<ref>{{Cite web |title=Genius Beast {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/763265/genius-beast/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>ほか、8番人気の11着馬は後の[[ゴールドカップ]]勝ち馬カラーヴィジョンであった<ref>{{Cite web |title=Colour Vision {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/763486/colour-vision/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。競走後、セシル師は「このまま順調にいって欲しいし、もっと良くなってもらいたい」と発言した<ref name="yushun201212" />。 |
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8月の[[ニューマーケット競馬場]]のメイドンでデビューし、後に[[キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス]]、[[エクリプスステークス]]を勝つ[[ナサニエル (競走馬)|ナサニエル]]との争いを半馬身差で制する。翌9月には、[[ドンカスター競馬場]]の条件戦に出走し、ほとんど馬なりのまま2着馬に13馬身の差をつけて優勝。続くロイヤルロッジステークスも圧巻のレース振りを見せ、2着馬に10馬身、翌年に[[アイリッシュダービー]]と[[セクレタリアトステークス]]を勝つ3着の{{仮リンク|トレジャービーチ|en|Treasure Beach (horse)}}には11馬身の差をつけて優勝した。この連勝で、早くも翌年の[[2000ギニー]]、[[ダービーステークス|ダービー]]の前売りで圧倒的な一番人気となっていた<ref>{{Cite web|url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=771594&argument=763453|title=Fantastic Frankel slashed for Guineas and Derby|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2010年10月16日}}</ref>。一躍注目の的となったフランケルの2歳シーズン最終戦は10月の[[デューハーストステークス]]。このレースには、[[シャンペンステークス (イギリス)|シャンペンステークス]]を含む2戦2勝のサーミッド、[[ミドルパークステークス]]を9馬身差で優勝した3戦3勝の[[ドリームアヘッド]]らも出走し、3強の対決に大いに注目が集まった<ref>{{Cite web|url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=778128&argument=763453|title=Prepare to savour an epic Dewhurst clash|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2010年10月16日}}</ref>。レースでは、ライバル2頭が伸びあぐねる中、1頭だけ楽々と抜け出し、翌年に[[アイリッシュ2000ギニー]]を制する{{仮リンク|ロデリックオコナー|en|Roderic O'Connor (horse)}}に2馬身1/4の差をつけて優勝した。このシーズンを4戦4勝で終えたフランケルは[[カルティエ賞]]最優秀2歳牡馬に選出され、[[タイムフォーム]]誌のレイティングでは133ポンドという2歳馬としては破格の評価を受けた。 |
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[[ファイル:Frankel the horse winning at Doncaster (2010).jpg|サムネイル|条件戦]] |
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翌9月には、[[ドンカスター競馬場]]の条件戦に出走し、2番人気に支持されていた{{仮リンク|ファー (競走馬)|en|Farhh|label=ファー}}<ref name="Farhh">{{Cite web |title=Farhh {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/762158/farhh/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>が出走取消となったなか、ほとんど馬なりのまま2着馬レインボースプリングスに13馬身の差をつけて優勝<ref name="Conditions Stakes">{{Cite web |title=Full Result 4.25 Doncaster {{!}} 10 September 2010 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/15/doncaster/2010-09-10/513150 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。続いて重賞初挑戦となるロイヤルロッジステークス(G2)も圧巻のレース振りを見せ、2着馬クラマー{{Refnest|次走で同年のG3ホーリスヒルステークスを勝利<ref>{{Cite web |title=Klammer {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/755910/klammer/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。|group=注}}に10馬身、3着の{{仮リンク|トレジャービーチ|en|Treasure Beach (horse)}}{{Refnest|翌年に[[アイリッシュダービー]]と[[セクレタリアトステークス]]に優勝し、ダービーでは[[プールモア]]の2着<ref>{{Cite web |title=Treasure Beach {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/758617/treasure-beach/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。|group=注}}には11馬身の差をつけて優勝した<ref name="Royal Lodge Stakes">{{Cite web |title=Full Result 2.30 Ascot {{!}} 25 September 2010 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2010-09-25/510754 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。 |
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この連勝で、早くも翌年の[[2000ギニー]]、[[ダービーステークス|ダービー]]の前売りで圧倒的な一番人気となっていた<ref>{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=771594&argument=763453 |title=Fantastic Frankel slashed for Guineas and Derby |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2010年10月16日 |archive-url=https://archive.ph/pJgo |archive-date=2012-9-12 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>。 |
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==== デューハーストステークス ==== |
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一躍注目の的となったフランケルの2歳シーズン最終戦は、欧州2歳路線の最重要レースに位置づけられる10月の[[デューハーストステークス]]<ref name="van" />。このレースには、[[シャンペンステークス (イギリス)|シャンペンステークス]]を含む2戦2勝のサーミッド<ref name="Saamidd">{{Cite web |title=Saamidd {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/764504/saamidd/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>、[[ミドルパークステークス]]を9馬身差で優勝した3戦3勝の[[ドリームアヘッド]]<ref>{{Cite web |title=Dream Ahead {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/761072/dream-ahead/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>らも出走し、3強の対決に大いに注目が集まった<ref>{{Cite web|url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=778128&argument=763453|title=Prepare to savour an epic Dewhurst clash|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2010年10月16日}}</ref>。レースでは、ライバル2頭が伸びあぐねる中、1頭だけ楽々と抜け出し、ラスト1ハロンでは右によれる走りを見せながらも、{{仮リンク|ロデリックオコナー|en|Roderic O'Connor (horse)}}に2馬身1/4の差をつけて優勝した<ref name="Dewhurst Stakes">{{Cite web |title=Full Result 2.25 Newmarket {{!}} 16 October 2010 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/38/newmarket/2010-10-16/511544 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。同レースの2着馬ロデリックオコナーは同年の[[クリテリウム・アンテルナシオナル|クリテリウムアンテルナシオナル]]、翌年の[[アイリッシュ2000ギニー]]を制しており<ref>{{Cite web |title=Roderic O'Connor {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/757547/roderic-oconnor/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>、6着に敗れたサーミッドも翌年の[[ジュライカップ]]、[[スプリントカップ]]、[[フォレ賞]]に優勝している<ref name="Saamidd" />。 |
|||
このシーズンを4戦4勝で終えたフランケルは[[カルティエ賞]]最優秀2歳牡馬に選出され<ref>{{Cite web |title=ゴルディコヴァ、ヨーロッパ年度代表馬に(欧州)[その他] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2010/49/1.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>、[[タイムフォーム]]誌のレイティングでは133ポンドという<!-- 2歳馬としては破格の(WP:REF) |
|||
-->評価を受けた。公式レーティングでは、ドリームアヘッドと並んで126という2歳馬としては21世紀最高の評価(当時)が与えられた{{Refnest|2019年に[[ピナトゥボ (競走馬)|ピナトゥボ]]が[[ヴィンセントオブライエンステークス |
|||
|ヴィンセントオブライエンナショナルステークス]]を9馬身差で勝利し、128の評価を得たことで更新された<ref name="vanPinatubo"/>。|group=注}}<ref name="yushun201212" /><ref name="vanPinatubo">{{Cite web |title=ピナトゥボが怪物フランケル超え、2歳馬として今世紀最高のレーティング128! |url=https://world.jra-van.jp/news/N0005793/ |website=JRA-VAN ver.World |accessdate=2022-04-08 |language=ja}}</ref>。 |
|||
=== 3歳時(2011年)=== |
=== 3歳時(2011年)=== |
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2000ギニーに前哨戦なしで挑むのを好まない |
2000ギニーに前哨戦なしで挑むのを好まないセシル師の意向により、フランケルのシーズン初戦には[[グリーナムステークス]]が選ばれ<ref>{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=833520&argument=763453 |title=Cecil eyes possible tilt at Dante Stakes for Frankel |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2011年8月12日 |archive-url=https://archive.ph/er4L |archive-date=2012-9-9 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>、のちに5回にわたって対戦する[[エクセレブレーション]]<ref name="Excelebration">{{Cite web |title=Excelebration {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/749313/excelebration/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>に4馬身差をつけて優勝した<ref name="Greenham Stakes">{{Cite web |title=Full Result 3.10 Newbury {{!}} 16 April 2011 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/36/newbury/2011-04-16/527105 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。 |
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==== 2000ギニー ==== |
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2000ギニーのレース内容次第では、二冠を目指してダービーに出走する計画もあったが<ref>{{Cite web|url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=835345&argument=763453|title=Frankel could test Derby credentials in Dante|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2011年8月12日}}</ref>、結局それは実現せず、次走にはマイルのG1[[セントジェームズパレスステークス]]が選ばれた。日本から[[グランプリボス]]も出走した同レースでは前走とは異なりスタート直後は三番手に控えると、残り5[[ハロン (単位)|ハロン]]の辺りから前方に進出を開始するという驚異的なロングスパートを見せた。さすがにゴール前では失速し、一時は5馬身程あったリードも3/4馬身まで縮まったが、そのまま押し切って優勝した。勝ちはしたものの、鞍上[[トム・クウィリー]]は仕掛けが早すぎたとしてレース後非難の対象となった<ref>{{Cite web|url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=873893&argument=763453|title=Queally insists he was riding to instructions|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2011年8月12日}}</ref>。 |
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フランケルは、5戦5勝という完璧な成績で[[イギリスクラシック三冠]]第1戦の2000ギニーに出走した<ref name="van" />。フランケルの単勝オッズは1-2(1.5倍)というレース史上稀に見る低さ<ref>{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=850446&argument=763453 |title=Frankel team prepare for Guineas coronation |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2011年8月12日 |archive-url=https://archive.ph/7lNe |archive-date=2012-9-7 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>となった。レースでは、好スタートから自厩舎のペースメーカーを置き去りにして逃げ、一時は12馬身差という大差をつけるほどに加速<ref name="yushun201212" />。そのまま後続を寄せ付けることなく6馬身差で優勝した<ref name="2000 Guineas">{{Cite web |title=Full Result 3.10 Newmarket {{!}} 30 April 2011 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/38/newmarket/2011-04-30/524462 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。この着差は、1947年[[テューダーミンストレル]]の8馬身差に次ぐ、同競走における歴代2位の大きさだった<ref name="yushun201212" /><ref name="Hall of Fame">{{Cite web |title=Frankel first horse to be inducted into new Hall of Fame |url=https://juddmonte.com/post/frankel-first-horse-to-be-inducted-into-new-hall-of-fame/ |website=Juddmonte |date=2021-04-26 |access-date=2022-04-27 |archive-url=https://archive.ph/7ibM8 |archive-date=2022-4-27}}</ref>。[[レーシング・ポスト]]紙は「ビヨンド・ビリーフ」の見出しで、[[ニュース・オブ・ザ・ワールド]]紙は「フランケルシュタイン」の形容でこの勝利を報道した<ref name="yushun201212" />。 |
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==== セントジェームズパレスステークス ==== |
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フランケルが次に向かったのは上半期のイギリスマイル王決定戦[[サセックスステークス]]であった。ここではマイルG1を5連勝中、前走の[[クイーンアンステークス]]でG1を13勝していた[[ゴルディコヴァ]]を下したことで古馬最強マイラーと目されていた[[キャンフォードクリフス]]との対戦となった。この2強に恐れをなした他陣営の多くは出走を敬遠し、レースはわずか4頭立てとなった<ref>{{Cite web| url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=889704&argument=763453|title=Four in Sussex Stakes as big two scare off rivals|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2011年8月12日}}</ref>。実質2頭の[[一騎討ち]]の様相を呈したこのレースは、「デュエル・オン・ザ・ダウンズ」と呼ばれ、最大級の注目を集めた<ref>{{Cite web| url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=890499&argument=763453|title=Frankel and Canford Cliffs set for Sussex duel|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2011年8月12日}}</ref>。この大一番でフランケルは終始先頭に立ちレースを牽引、ゴール前でキャンフォードクリフスら後続馬を一気に突き放し、5馬身差で優勝した。 |
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2000ギニーのレース内容次第では、二冠を目指してダービーに出走する計画もあったが<ref>{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=835345&argument=763453 |title=Frankel could test Derby credentials in Dante |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2011年8月12日 |archive-url=https://archive.ph/KAWs |archive-date=2012-9-13 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>、結局それは実現せず、次走にはマイルのG1[[セントジェームズパレスステークス]]が選ばれた。日本からは[[朝日杯フューチュリティステークス]]・[[NHKマイルカップ]]勝ち馬[[グランプリボス]]<ref>{{Cite web |title=競走成績:全競走成績|グランプリボス|JBISサーチ(JBIS-Search) |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001090394/record/ |website=www.jbis.or.jp |accessdate=2022-04-08}}</ref>が出走し、日本の報道陣も集まっていた<ref name="van" />。同レースでは前走とは異なりスタート直後は三番手に控えると、残り5[[ハロン (単位)|ハロン]]の辺りから前方に進出を開始するという驚異的なロングスパートを見せた。さすがにゴール前では失速し、一時は5馬身程あったリードも3/4馬身まで縮まったが、そのまま押し切って優勝した<ref>{{Cite web |title=Full Result 3.45 Ascot {{!}} 14 June 2011 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2011-06-14/528248 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。勝ちはしたものの、鞍上[[トム・クウィリー]]は仕掛けが早すぎたとしてレース後非難の対象となった<ref>{{Cite web|url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=873893&argument=763453|title=Queally insists he was riding to instructions|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2011年8月12日}}</ref>が、クウィリーはセシル師による「コーナーの前で仕掛けるよう」との指示に従ったまでと主張した<ref name="jairs20110714">{{Cite web |title=怪物フランケルの騎手、指示通りに騎乗したと主張(イギリス)[その他] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2011/28/2.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>。 |
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==== サセックスステークス ==== |
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3歳シーズン最終戦は、この年から始まった[[ブリティッシュ・チャンピオンズシリーズ]]のマイル部門最終戦として新装された[[クイーンエリザベス2世ステークス]]。フランケルはここでも圧倒的な強さを見せて4馬身差で優勝。2着に[[ムーラン・ド・ロンシャン賞]]勝ち馬エクセレブレーション、3着に[[ジャックルマロワ賞]]勝ち馬[[イモータルヴァース]]が入り、この年の欧州マイル路線を象徴するような結果となった。このシーズンを5戦5勝で終えたフランケルは、2011年度の[[カルティエ賞]]年度代表馬、最優秀3歳牡馬に選出された<ref>[http://www.zakzak.co.jp/race/horse/news/20111116/hrs1111161528003-n1.htm 欧州年度代表馬にフランケル デインドリームは“3歳女王”に(ZAKZAK、日本語)]</ref>。同年の[[ワールド・サラブレッド・ランキング]]では、サセックスステークスとクイーンエリザベス2世ステークスでのパフォーマンスに対し、[[2009年]]の[[シーザスターズ]]と並ぶ、今世紀最高の136のレイティングを与えられた<ref>[http://www.horseracingintfed.com/resources/2011Rankings/2011_WorldRankings.asp 2011 WORLD THOROUGHBRED RANKINGS] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20120818150731/http://www.horseracingintfed.com/resources/2011Rankings/2011_WorldRankings.asp |date=2012年8月18日 }}</ref>。民間レイティング各社の評価はさらに高く、レーシングポストレイティングは、同レイティングが[[1988年]]に始まって以来最高評価の[[ドバイミレニアム]]と並ぶ139ポンド<ref>{{Cite web| url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=933324&argument=763453|title=Fantastic Frankel equals highest RPR in history|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2012年5月19日}}</ref>、最も歴史の古いタイムフォーム誌のレイティングは、[[シーバード]] (145) 、[[ブリガディアジェラード]] (144) 、[[テューダーミンストレル]] (144) に次いで歴代4位となる143ポンドであった<ref>{{Cite web| url=http://www1.skysports.com/horse-racing/news/12426/7419800/Timeform-Frankel-rated-143|title=Timeform: Frankel rated 143|publisher=sky SPORTS|language=英語|accessdate=2012年7月4日}}</ref>。 |
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フランケルが次に向かったのは上半期のイギリスマイル王決定戦[[サセックスステークス]]で、初めて古馬と対戦することなった<ref name="jairs20110714" />。ここではマイルG1を5連勝中、前走の[[クイーンアンステークス]]でG1を13勝していた[[ゴルディコヴァ]]を下したことで古馬最強マイラーと目されていた[[キャンフォードクリフス]]との対戦となった。この2強に恐れをなした他陣営の多くは出走を敬遠し、レースはわずか4頭立てとなった<ref>{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=889704&argument=763453 |title=Four in Sussex Stakes as big two scare off rivals |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2011年8月12日 |archive-url=https://archive.ph/pZu3 |archive-date=2012-9-8 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>。実質2頭の[[一騎討ち]]の様相を呈したこのレースは、「デュエル・オン・ザ・ダウンズ」と呼ばれ、最大級の注目を集めた<ref>{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=890499&argument=763453 |title=Frankel and Canford Cliffs set for Sussex duel |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2011年8月12日 |archive-url=https://archive.ph/EvGo |deadlinkdate=2022-5-1 |archive-date=2011-7-26}}</ref>。この大一番でフランケルは終始先頭に立ちレースを牽引、ゴール前でキャンフォードクリフスら後続馬を一気に突き放し、5馬身差で優勝した<ref name="Sussex Stakes1">{{Cite web |title=Full Result 3.10 Goodwood {{!}} 27 July 2011 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/21/goodwood/2011-07-27/531842 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。2着馬キャンフォードクリフスはフランケルを追跡した際に故障を発生したため、これが引退レースとなった<ref>{{Cite web |title=一流マイラーのキャンフォードクリフス、引退して種牡馬入り(イギリス)[その他] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2011/34/3.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>。 |
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==== クイーンエリザベス2世ステークス ==== |
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3歳シーズン最終戦は、この年から始まった[[ブリティッシュ・チャンピオンズシリーズ]]のマイル部門最終戦として新装された[[クイーンエリザベス2世ステークス]]<ref>{{Cite web |title=最強マイラー決定戦がアスコットの直線コースで競われる可能性(イギリス)【開催・運営】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2011/15/2.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>。「道中ずっとフランケルが逃げる形になって欲しくない」というセシル師の意向により、フランケルの半兄に当たるダービートライアル勝ち馬ブレットトレインが僚馬としてペースメーカーとなった{{Refnest|その後、クイーンエリザベス2世ステークス以後のフランケルの6レースには全て出走している<ref name="Bullet Train">{{Cite web |title=Bullet Train {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/743738/bullet-train/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。|group=注}}<ref>{{cite web |author=Paul Eacott |url=http://www.racingpost.com/news/horse-racing/sir-henry-cecil-ascot-cecil-confirms-qeii-pacemaker-plan-for-frankel/923316/#newsArchiveTabs=last7DaysNews |archive-url=https://web.archive.org/web/20150924154912/http://www.racingpost.com/news/horse-racing/sir-henry-cecil-ascot-cecil-confirms-qeii-pacemaker-plan-for-frankel/923316/#newsArchiveTabs=last7DaysNews |url-status= |archive-date=2015-9-24 |title=Cecil confirms QEII pacemaker plan for Frankel |accessdate=2022-4-28 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>。フランケルはここでも圧倒的な強さを見せて4馬身差で優勝<ref name="Queen Elizabeth II Stakes">{{Cite web |title=Full Result 3.35 Ascot {{!}} 15 October 2011 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2011-10-15/536637 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。2着に[[ムーラン・ド・ロンシャン賞]]勝ち馬エクセレブレーション、3着に[[ジャックルマロワ賞]]勝ち馬[[イモータルヴァース]]が入<!-- り、この年の欧州マイル路線を象徴するような結果とな -->った<ref name="Queen Elizabeth II Stakes" />。 |
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このシーズンを5戦5勝で終えたフランケルは、2011年度の[[カルティエ賞]]年度代表馬、最優秀3歳牡馬に選出された<ref>[http://www.zakzak.co.jp/race/horse/news/20111116/hrs1111161528003-n1.htm 欧州年度代表馬にフランケル デインドリームは“3歳女王”に(ZAKZAK、日本語)]</ref><ref name="jairs20111215">{{Cite web |title=フランケル、ヨーロッパ年度代表馬に(欧州)[その他] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2011/50/1.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>。セシル師は、「どの[[スポーツ]]にもチャンピオンは必要であり、今年はフランケルでした。最初はちょっと予想がつきませんでしたが、流れがフランケルに落ち着き、最終的に決しました」と語った<ref name="jairs20111215" />。同年の[[ワールド・サラブレッド・ランキング]]では、サセックスステークスとクイーンエリザベス2世ステークスでのパフォーマンスに対し、[[2009年]]の[[シーザスターズ]]と並ぶ、今世紀最高の136のレイティングを与えられた<ref>[http://www.horseracingintfed.com/resources/2011Rankings/2011_WorldRankings.asp 2011 WORLD THOROUGHBRED RANKINGS] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20120818150731/http://www.horseracingintfed.com/resources/2011Rankings/2011_WorldRankings.asp |date=2012年8月18日 }}</ref><ref>{{Cite web |title=ワールドサラブレッドランキング、欧州産馬が躍進(欧州)【生産】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2012/2/3.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>。民間レイティング各社の評価はさらに高く、レーシングポストレイティングは、同レイティングが[[1988年]]に始まって以来最高評価の[[ドバイミレニアム]]と並ぶ139ポンド<ref>{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=933324&argument=763453 |title=Fantastic Frankel equals highest RPR in history |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2012年5月19日 |archive-url=https://archive.ph/C5Wd |archive-date=2012-9-7 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>、最も歴史の古いタイムフォーム誌のレイティングは、[[シーバード]] (145) 、[[ブリガディアジェラード]] (144) 、[[テューダーミンストレル]] (144) に次いで歴代4位となる143ポンドであった<ref>{{Cite web| url=http://www1.skysports.com/horse-racing/news/12426/7419800/Timeform-Frankel-rated-143|title=Timeform: Frankel rated 143|publisher=sky SPORTS|language=英語|accessdate=2012年7月4日}}</ref>。 |
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翌シーズンの予定では距離延長が指向され、芝10ハロンのエクリプスステークスが目標とされたほか、ダート競走の[[ブリーダーズカップ・クラシック]]も視野に入れられた<ref>{{Cite book|和書|title=優駿|date=2011-12-17|publisher=中央競馬ピーアール・センター|page=140}}</ref>。 |
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=== 4歳時(2012年) === |
=== 4歳時(2012年) === |
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初戦を[[ロッキンジステークス]]に定めて調教を積まれていたが、4月の調教中、後肢を前肢にぶつけて負傷する<ref>[http://www.drf.com/news/frankel-suffers-superficial-injury-workout Frankel suffers 'superficial' injury in workout]</ref>。結果的に外傷のみで腱などへの異常はなかったが、検査を待つ間に一部メディアが[[引退]]の速報を流したため、馬主側が否定の声明を発表するという“[[誤報]]騒動”に発展している<ref>[http://www.espn.co.uk/horseracing/sport/story/146071.html Frankel retirement talk quashed]</ref>。外傷の程度は軽く、すぐに調教を再開できたため、当初の予定どおりロッキンジステークスに向かうこととなった。 |
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==== 負傷 ==== |
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ロッキンジステークスでは、エクセレブレーションとの4度目の対戦となった。前年、三度フランケルの後塵を拝したエクセレブレーションは、この年からクールモアグループの所有となり、数々の名馬を手がけた[[エイダン・オブライエン]]厩舎に転厩していた<ref>{{Cite web|url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=953987&argument=749313|title=Excelebration misses HK and will join O'Brien|publisher= [[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2012年6月24日}}</ref>。そして移籍初戦を勝利で飾り、万全の態勢でフランケルを待ち構えていたのである。しかし古馬になって心身共に成長していたフランケルは、この同期のライバルの4度目の挑戦をあっさりと退け、5馬身差で優勝した。昨期までの最大の課題であった折り合い面の不安は見られず、全く隙のないレース振りであった。このレースで公式レート138ポンドを獲得し<ref>{{Cite web|url=http://www.bbc.co.uk/sport/0/horse-racing/18154303|title=Frankel ranked as world's best for at least 25 years|publisher=BBC Sport|language=英語|accessdate=2012年7月4日}}</ref>、フランケルは今期初戦にして早くも前年を上回る評価を得ることになった。しかし調教師のセシルは「次は更に(3〜4馬身程)良くなるのではないか」「多くの調教師がそうであるように、私達も初戦で100パーセントの力を出させることはしない」<ref>{{Cite web|url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=1049080&argument=763453|title=Cecil keen to let Frankel take on Camelot|publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]]|language=英語|accessdate=2012年6月24日}}</ref>と、次走で更にパフォーマンスを上げることに自信を見せていた。 |
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初戦を[[ロッキンジステークス]]に定めて調教を積まれていたが、4月11日の調教中、後肢を前肢にぶつけて負傷する<ref>{{Cite web |title=Frankel suffers 'superficial' injury in workout |url=https://www.drf.com/news/frankel-suffers-superficial-injury-workout |website=www.drf.com |access-date=2022-04-28 |language=en}}</ref><ref>{{Cite web |title=Frankel set to miss Lockinge Stakes comeback at Newbury after injury |url=http://www.theguardian.com/sport/2012/apr/13/frankel-second-scan-on-injury |website=the Guardian |date=2012-04-13 |accessdate=2022-04-08 |language=en}}</ref>。結果的に外傷のみで腱などへの異常はなかったが、検査を待つ間に一部メディアが[[引退]]の速報を流したため、馬主側が否定の声明を発表するという“[[誤報]]騒動”に発展している<ref>[http://www.espn.co.uk/horseracing/sport/story/146071.html Frankel retirement talk quashed]</ref>。外傷の程度は軽く<ref name="bbc2">{{Cite news|title=Frankel team pleased with workout|url=https://www.bbc.com/sport/horse-racing/17837647|work=BBC Sport|accessdate=2022-04-08|language=en-GB}}</ref>、10日間調教を休んだが<ref name="jairs20120524">{{Cite web |title=フランケル、10戦10勝を達成(イギリス)[その他] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2012/22/1.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>、当初の予定どおりロッキンジステークスに向かうこととなった<ref name="bbc2" />。 |
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==== ロッキンジステークス ==== |
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そして次走の[[クイーンアンステークス]]で、フランケルはそのセシルの言葉を見事に証明してみせる。前走に続いて5度目の対戦となったエクセレブレーションに対し、今度は11馬身もの差をつけて優勝したのである。セシル、クウィリーが口を揃えて「これまでのベストパフォーマンス」<ref>{{Cite web|url= http://www.bloodhorse.com/horse-racing/articles/70659/undefeated-frankel-wins-queen-anne-by-11| title= Undefeated Frankel Wins Queen Anne by 11|publisher=BloodHorse.com|language=英語|accessdate=2012年6月24日}}</ref>と認めたこのレース振りに、タイムフォーム誌は歴代1位のシーバードを上回る147ポンドという評価を与えた<ref>{{Cite web|url=http://www.sportinglife.com/racing/news/article/2/7828365/timeform-frankel-best-ever|title=TIMEFORM: FRANKEL BEST EVER|publisher=sportinglife.com|language=英語|accessdate=2012年7月4日}}</ref>。公式レートは歴代1位の[[ダンシングブレーヴ]]に1ポンド差までせまる140ポンドとなった<ref>{{Cite web|url=http://www.sportinglife.com/racing/news/article/465/7833218/frankel-rating-pegged-at-140|title=FRANKEL RATING PEGGED AT 140|publisher=sportinglife.com|language=英語|accessdate=2012年7月4日}}</ref>が、後に歴代レーティングの見直しがあり、1977年から1991年までのレーティングが一律で引き下げられた。このうち、ダンシングブレーヴのいた1986年は3ポンドの引き下げとなり、その結果フランケルが歴代単独1位となった<ref>『競馬ブック』2013年3月2・3日号p88-89</ref>。また、エクセレブレーションとはこれが最後の対戦となったが、この後、エクセレブレーションは[[ジャック・ル・マロワ賞]]、クイーンエリザベス2世ステークスという英仏のマイルのG1を勝って2012年シーズンで引退した。 |
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ロッキンジステークスでは、エクセレブレーションとの4度目の対戦となった。前年、三度フランケルの後塵を拝したエクセレブレーションは、この年からクールモアグループの所有となり、数々の名馬を手がけた[[エイダン・オブライエン]]厩舎に転厩していた<ref>{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=953987&argument=749313 |title=Excelebration misses HK and will join O'Brien |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2012年6月24日 |archive-url=https://archive.ph/URYk |archive-date=2012-9-8 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>。そして移籍初戦を勝利で飾り、万全の態勢でフランケルを待ち構えていたのである。しかし古馬になってクウィリーにより「成長し体に厚みが出て、今や彼の実力は本物です」<ref name="jairs20120524" />と表現されたフランケルは、この同期のライバルの4度目の挑戦をあっさりと退け、ラスト1ハロンで先頭に立つ走りを見せ5馬身差で優勝した<ref name="jairs20120524" /><ref name="Lockinge Stakes">{{Cite web |title=Full Result 3.40 Newbury {{!}} 19 May 2012 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/36/newbury/2012-05-19/550528 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。昨期までの最大の課題であった折り合い面の不安は見られず、全く隙のないレース振りであった。このレースで公式レート138ポンドを獲得し<ref>{{Cite web|url=http://www.bbc.co.uk/sport/0/horse-racing/18154303|title=Frankel ranked as world's best for at least 25 years|publisher=BBC Sport|language=英語|accessdate=2012年7月4日}}</ref>、フランケルは今期初戦にして早くも前年を上回る評価を得ることになった。しかし調教師のセシルは「次は更に(3〜4馬身程)良くなるのではないか」「多くの調教師がそうであるように、私達も初戦で100パーセントの力を出させることはしない」<ref>{{Cite web |url=http://www.racingpost.com/horses/home.sd?story=1049080&argument=763453 |title=Cecil keen to let Frankel take on Camelot |publisher=[[レーシング・ポスト|RACING POST.com]] |language=英語 |accessdate=2012年6月24日 |archive-url=https://archive.ph/r4yp |archive-date=2012-9-8 |deadlinkdate=2022-4-28}}</ref>と、次走で更にパフォーマンスを上げることに自信を見せていた。 |
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==== クイーンアンステークス ==== |
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2年連続の出走となったサセックスステークスは、前年に続いて4頭立ての少頭数となった。有力な対戦相手は、重賞未勝利ながら前前走の[[プリンスオブウェールズステークス (イギリス)|プリンスオブウェールズステークス]]で[[ソーユーシンク]]の3着、前走のエクリプスステークスでナサニエルの2着と健闘した{{仮リンク|ファー (競走馬)|en|Farhh|label=ファー}}(翌2013年にロッキンジステークスとチャンピオンステークスのG1競走を2勝)のみで、レースではそのファーに対しわずかに追って6馬身差をつけ快勝した。これによって同レースの2連覇とデビューからの無敗の12連勝、連続するG1競走7連勝を達成した。 |
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{| class="wikitable" style="float:right; font-size: smaller;" |
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|+フランケルとエクセレブレーションの対戦<ref name="Racing Post" /><ref name="Excelebration" /> |
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!歳 |
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!フランケル |
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!競走名 |
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!エクセレブレーション |
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!差 |
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|- |
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! rowspan="3" |3歳 |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|グリーナムS |
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|{{0}}{{color|darkblue|2着}} |
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|4馬身 |
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|- |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|セントジェームズパレスS |
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|{{0}}{{color|green|3着}} |
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|2馬身 1/4 |
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|- |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|クイーンエリザベス2世S |
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|{{0}}{{color|darkblue|2着}} |
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|4馬身 |
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|- |
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! rowspan="2" |4歳 |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|ロッキンジS |
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|{{0}}{{color|darkblue|2着}} |
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|5馬身 |
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|- |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|クイーンアンS |
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|{{0}}{{color|darkblue|2着}} |
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|11馬身 |
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|} |
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2戦目となるロイヤルアスコット開催では中距離の[[プリンスオブウェールズステークス (イギリス)|プリンスオブウェールズステークス]]の選択肢も注目された<ref name="jairs20120524" />が、クイーンアンステークス{{Refnest|なお、同じく無敗馬のブラックキャビアが同競走に出走する可能性がオーストラリアのメディアを中心に取り沙汰された。ブラックキャビアは[[ダイヤモンドジュビリーステークス]]出走を表明したことで、この無敗対決は実現しなかった<ref >{{Cite book|和書|title=優駿|date=2012-3-24|publisher=中央競馬ピーアール・センター|page=145}}</ref><ref name="yushun201204">{{Cite book|和書|title=優駿|date=2012-3-24|publisher=中央競馬ピーアール・センター|pages=164-165}}</ref>。|group=注}}に出走。<!-- そして次走のクイーンアンステークスで、フランケルはそのセシルの言葉を見事に証明してみせる。 -->前走に続いて5度目の対戦となったエクセレブレーションに対し、今度は11馬身もの差をつけて優勝した<ref name="Queen Anne Stakes">{{Cite web |title=Full Result 2.30 Ascot {{!}} 19 June 2012 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2012-06-19/552341 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。セシル、クウィリーが口を揃えて「これまでのベストパフォーマンス」<ref>{{Cite web|url= http://www.bloodhorse.com/horse-racing/articles/70659/undefeated-frankel-wins-queen-anne-by-11| title= Undefeated Frankel Wins Queen Anne by 11|publisher=BloodHorse.com|language=英語|accessdate=2012年6月24日}}</ref>と認めたこのレース振りに、タイムフォーム誌は歴代1位のシーバードを上回る147ポンドという評価を与えた<ref>{{Cite web|url=http://www.sportinglife.com/racing/news/article/2/7828365/timeform-frankel-best-ever|title=TIMEFORM: FRANKEL BEST EVER|publisher=sportinglife.com|language=英語|accessdate=2012年7月4日}}</ref>。公式レートは歴代1位の[[ダンシングブレーヴ]]に1ポンド差までせまる140ポンドとなった<ref>{{Cite web|url=http://www.sportinglife.com/racing/news/article/465/7833218/frankel-rating-pegged-at-140|title=FRANKEL RATING PEGGED AT 140|publisher=sportinglife.com|language=英語|accessdate=2012年7月4日}}</ref>が、後に歴代レーティングの見直しがあり、1977年から1991年までのレーティングが一律で引き下げられた。このうち、ダンシングブレーヴのいた1986年は3ポンドの引き下げとなり、その結果フランケルが歴代単独1位となった<ref>『競馬ブック』2013年3月2・3日号p88-89</ref>。 |
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また、エクセレブレーションとはこれが最後の対戦となったが、この後、エクセレブレーションは[[ジャック・ル・マロワ賞]]、クイーンエリザベス2世ステークスという英仏のマイルのG1を勝って2012年シーズンで引退した<ref name="Excelebration">{{Cite web |title=Excelebration {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/749313/excelebration/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。 |
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サセックスステークスの連覇を果たしたことで、陣営は3歳時から予定を表明していた中距離の[[インターナショナルステークス]]にフランケルを出走させた。有力な相手と目されるのは、ここまでG1を4勝しているものの、うち3勝は12ハロンで中距離がベストとはいえない[[セントニコラスアビー]]と、前走で圧勝したファーの2頭という顔ぶれとなり、初の距離延長ながらここでも圧倒的な一番人気に支持された。レースでは、スタートで出遅れ、普段追い込みを見せるセントニコラスアビーのさらに後ろからというこれまでにない展開となった。しかし直線で他馬が一杯に追われる中クウィリーがほとんど手を動かすこともなくマークするかたちとなったセントニコラスアビーを交わし先頭に立つと、2着ファー以下に悠々と7馬身差をつける完勝を見せた。これでデビューからの連勝は13、連続するG1競走8連勝を達成した。 |
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==== サセックスステークス ==== |
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2年連続の出走となったサセックスステークスは、前年に続いて少頭数となった。重賞未勝利ながら前前走の[[プリンスオブウェールズステークス (イギリス)|プリンスオブウェールズステークス]]で[[ソーユーシンク]]の3着、前走のエクリプスステークスでナサニエルの2着と健闘したファー<ref name="Farhh" />が2番人気となり、これに重賞未勝利のガブリアル<ref>{{Cite web |title=Gabrial {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/783333/gabrial/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>、そして僚馬ブレットトレインを加えて4頭立てで行われたレースでは、単勝1.05倍の支持を受けたフランケルがファーに対しわずかに追って6馬身差をつけ快勝した<ref name="Sussex Stakes2">{{Cite web |title=Full Result 3.10 Goodwood {{!}} 1 August 2012 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/21/goodwood/2012-08-01/555673 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。これによって同レースの2連覇とデビューからの無敗の12連勝、連続するG1競走7連勝を達成した。 |
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その後は10ハロン程度までの距離延長を行い、[[インターナショナルステークス]]および[[チャンピオンステークス]]へ出走することが予定された<ref>{{Cite book|和書|title=優駿|date=2012-8-25|publisher=中央競馬ピーアール・センター|page=164}}</ref>。 |
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==== インターナショナルステークス ==== |
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{| class="wikitable" style="float:right; font-size: smaller;" |
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|+フランケルとファーの対戦<ref name="Racing Post" /><ref name="Farhh" /> |
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!歳 |
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!フランケル |
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!競走名 |
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!ファー |
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!差 |
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|- |
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!2歳 |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|条件戦 |
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|取消 |
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| - |
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|- |
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! rowspan="2" |4歳 |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|サセックスS |
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|{{0}}{{color|darkblue|2着}} |
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|6馬身 |
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|- |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|国際S |
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|{{0}}{{color|darkblue|2着}} |
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|7馬身 |
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|} |
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[[ファイル:Frankel at York, 2013.jpg|左|サムネイル|インターナショナルS:発走前]] |
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サセックスステークスの連覇を果たしたことで、陣営は3歳時から予定を表明していた中距離のインターナショナルステークスにフランケルを出走させた。[[コロネーションカップ]]2回、[[ブリーダーズカップ・ターフ|ブリーダーズカップターフ]]と12ハロンのG1を3勝している[[セントニコラスアビー]]<ref>{{Cite web |title=St Nicholas Abbey {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/733779/st-nicholas-abbey/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>が2番人気に、前走でフランケルに圧倒されたファー<ref name="Farhh" />が3番人気となり、ほかにチャンピオンステークス2回、エクリプスステークス、インターナショナルステークスと10ハロンのG1を3勝しているトゥワイスオーヴァー<ref>{{Cite web |title=Twice Over {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/685755/twice-over/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>や、前走のG2ヨークステークスを勝利したスリプトラ<ref>{{Cite web |title=Sri Putra {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/705439/sri-putra/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>、[[ガネー賞]]勝ち馬プラントゥール<ref>{{Cite web |title=Planteur {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/739872/planteur/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>などが出走したが、フランケルはキャリア最長であった1マイルから500m近くの距離延長ながらここでも単勝1.1倍という圧倒的な1番人気に支持された<ref name="yushun201210">{{Cite book|和書|title=優駿|date=2012-9-25|publisher=中央競馬ピーアール・センター|page=164}}</ref>。当日、多くの車と観客が競馬場に集まり、[[パドック]]に入ったフランケルには護衛の[[警察官|警官]]が2人つけられた<ref name="yushun201212" />。 |
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レースでは、スタートで出遅れ、普段追い込みを見せるセントニコラスアビーのさらに後ろからというこれまでにない展開となった。しかし直線で他馬が一杯に追われる中クウィリーがほとんど手を動かすこともなくマークするかたちとなったセントニコラスアビーを交わし先頭に立つと、2着ファー以下に悠々と7馬身差をつける完勝を見せた<ref>{{Cite web |title=Full Result 3.40 York {{!}} 22 August 2012 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/107/york/2012-08-22/558053 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。これでデビューからの連勝は13、連続するG1競走8連勝を達成し、これまで[[ロックオブジブラルタル]]が保持していたヨーロッパにおけるG1の連勝記録を更新した<ref>{{Cite news|title=Frankel takes unbeaten run to 13|url=https://www.bbc.com/sport/horse-racing/19329899|work=BBC Sport|accessdate=2022-04-08|language=en-GB}}</ref>。胃癌との闘病によってロイヤルアスコット開催以来競馬場に訪れていなかったセシル師も駆けつけて、「これで20歳若返ったよ」と語った<ref name="yushun201210" /><ref name="yushun201210wc">{{Cite book|和書|title=優駿|date=2012-9-25|publisher=中央競馬ピーアール・センター|page=145}}</ref>。 |
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なおファーは、翌2013年にロッキンジステークスとチャンピオンステークスのG1競走を2勝している<ref name="Farhh" />。 |
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==== チャンピオンステークス ==== |
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{| class="wikitable" style="float:right; font-size: smaller;" |
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|+フランケルとナサニエルの対戦<ref name="Racing Post" /><ref name="Nathaniel" /> |
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!歳 |
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!フランケル |
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!競走名 |
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!ナサニエル |
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!差 |
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|- |
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!2歳 |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|メイドン |
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|{{0}}{{color|darkblue|2着}} |
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|1/2馬身 |
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|- |
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!4歳 |
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|'''{{0}}{{color|darkred|1着}}''' |
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|チャンピオンS |
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|{{0}}{{color|green|3着}} |
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|4馬身 1/4 |
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|} |
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その後、フランケルには[[第91回凱旋門賞]]出走の憶測が流れた<ref name="yushun201212" />が、陣営はフランケルの引退レースとして、英国平地競馬の一年の総決算となるブリティッシュチャンピオンズデーのメインレースとなるチャンピオンステークスへの出走を表明した<ref>{{Cite web |title=Frankel Arc challenge is a non-runner |url=https://www.telegraph.co.uk/sport/horseracing/9512735/Frankel-Arc-challenge-is-a-non-runner.html |website=www.telegraph.co.uk |accessdate=2022-04-08}}</ref>。このレースには、同年の公式レーティング中距離部門世界2位となる前年の優勝馬[[シリュスデゼーグル]]<ref name="Cirrus Des Aigles">{{Cite web |title=Cirrus Des Aigles {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/718042/cirrus-des-aigles/form |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>、同じく中距離部門3位で当年の[[エクリプスステークス]]を勝ち、デビュー戦以来の再戦となるナサニエル<ref name="Nathaniel" />が参戦し、同1位のフランケルと三つ巴の構図となった。<!-- フランケルの引退レースに強力なライバルが集まったこともあり、(要出典) -->10月20日にレースが開催される[[アスコット競馬場]]の前売り券は9月3日時点で完売した<ref>{{Cite book|和書|title=優駿|date=2012-9-25|publisher=中央競馬ピーアール・センター|page=145}}</ref>。レース開催週は雨が続き、馬場は重馬場(Soft)となった。重馬場巧者シリュスデゼーグルが得意とし、すでに重賞3勝{{Refnest|[[ドラール賞]]、ヴィシー大賞、ドーヴィル大賞の3勝。後には同馬場でG1競走3勝(ガネー賞2回、[[イスパーン賞]])<ref name="Cirrus Des Aigles"/>。|group=注}}を挙げている一方<ref name="Cirrus Des Aigles" />、フランケルにとっては1/2馬身差の辛勝を収めたメイドンの1回しか経験していなかった馬場である<ref name="yushun201211">{{Cite book|和書|title=優駿|date=2012-11-22|publisher=中央競馬ピーアール・センター|pages=164}}</ref>。アブドゥッラーのマネージャーであるグリムソープが馬場を歩いて確かめたことで、フランケルの出走は決定された<ref name="yushun201211" />。 |
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レースでは前走同様スタートでやや後手を踏み位置取りにやや手間取るところもあったが、ブレットトレインのアシストで流れを作ると直線では余裕のある手応えを見せ、シリュスデゼーグルに1馬身3/4を付け勝利した<ref name="Champion Stakes">{{Cite web |title=Full Result 4.05 Ascot {{!}} 20 October 2012 {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/results/2/ascot/2012-10-20/560853 |website=www.racingpost.com |accessdate=2022-04-08}}</ref>。その3着にナサニエル、4着に[[ドイチェスダービー]]馬パストリアスが入った<ref name="yushun201211" />。競走後、鞍上クウィリーは、「馬場を気にして、いつものように弾けなかったけど、滅多に使わないムチを1回入れたら、ギアを替えてくれました」と語った<ref name="yushun201211" />。2012年から病状が悪化し、声をほとんど失っていたセシル師は、「フランケルほどの馬はこれまで調教したことも見たこともない。今後これ以上の馬が現れるとしたら驚きだ」と評価した<ref name="yushun201212" /><ref name="yushun201211" />。 |
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陣営はフランケルの引退レースとして、英国平地競馬の一年の総決算となるブリティッシュチャンピオンズデーのメインレースとなる[[チャンピオンステークス]]への出走を表明した。このレースには、同年の公式レーティング中距離部門世界2位となる前年の優勝馬[[シリュスデゼーグル]]、同じく中距離部門3位で当年の[[エクリプスステークス]]を勝ち、デビュー戦以来の再戦となるナサニエルが参戦し、同1位のフランケルと三つ巴の構図となった。フランケルの引退レースに強力なライバルが集まったこともあり、レースが開催される[[アスコット競馬場]]の前売り券は早々に完売した。 |
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レース開催週は雨が続き、馬場はシリュスデゼーグルが大の得意とする重馬場となった。レースでは前走同様スタートでやや後手を踏み位置取りにやや手間取るところもあったが、陣営が用意したペースメーカーのアシストで流れを作ると直線では余裕のある手応えを見せ、シリュスデゼーグルに1馬身3/4を付け勝利した。 |
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フランケルはデビューから14戦無敗(うちGIは通算10勝、9連勝)という無傷の戦績で引退した。また、シーズンを5戦5勝で終え、前年に続き2012年度のカルティエ賞年度代表馬に選出された。 |
フランケルはデビューから14戦無敗(うちGIは通算10勝、9連勝)という無傷の戦績で引退した<ref>{{Cite news|title=Frankel ends glorious career unbeaten|url=https://www.bbc.com/sport/horse-racing/19819948|work=BBC Sport|accessdate=2022-04-08|language=en-GB}}</ref>。また、シーズンを5戦5勝で終え、前年に続き2012年度のカルティエ賞年度代表馬に選出された<ref name="bbc4" />。 |
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== 競走成績 == |
== 競走成績 == |
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以下の内容は、[[英国競馬統括機構|BHA]]<ref>{{Cite web |title=Frankel (GB) |url=https://www.britishhorseracing.com/racing/horses/horse/ |website=The British Horseracing Authority |access-date=2022-04-27 |language=en-GB |first=The British Horseracing |last=Authority}}</ref>の情報に基づく。 |
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{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size: smaller;" |
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size: smaller;" |
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!出走日!!競馬場!!競走名!!格!!頭数!!人気!!着順!!騎手!!斤量!!style="white-space: nowrap;"|距離(馬場)!!タイム! |
!出走日!!競馬場!!競走名!!格!!頭数!!オッズ(人気)!!着順!!騎手!!斤量!! style="white-space: nowrap;" |距離(馬場)!!タイム |
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! colspan="2" |着差!!1着(2着)馬 |
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|- |
|- |
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|[[2010年|2010]].{{0}}8.13||style="white-space: nowrap;"|[[ニューマーケット競馬場|ニューマーケット]]||メイドン||||12||style="white-space: nowrap;"| |
|[[2010年|2010]].{{0}}8.13|| style="white-space: nowrap;" |[[ニューマーケット競馬場|ニューマーケット]]||メイドン|| ||12|| style="white-space: nowrap;" |2.75(1人)|| style="white-space: nowrap;" |{{color|darkred|1着}}|| style="white-space: nowrap;" |[[トム・クウィリー|T.クウィリー]]||129[[ポンド (質量)|lb]]|| style="white-space: nowrap;" |芝8[[ハロン (単位)|f]] (Sft) ||{{0}}1:43.69 |
||
| -0.07[[秒|s]]||1/2馬身|| ([[ナサニエル (競走馬)|Nathaniel]]) |
|||
|- |
|- |
||
|{{0|0000.}}{{0}}9.10||[[ドンカスター競馬場|ドンカスター]]||条件戦||||3||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||128lb||芝7f (Gd) ||1:24.83||13馬身|| (Rainbow Springs) |
|{{0|0000.}}{{0}}9.10||[[ドンカスター競馬場|ドンカスター]]||条件戦|| ||3||1.5{{0}}(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||128lb||芝7f (Gd) ||{{0}}1:24.83 |
||
| -2.18s||13馬身|| (Rainbow Springs) |
|||
|- |
|- |
||
|{{0|0000.}}{{0}}9.25||[[アスコット競馬場|アスコット]]||ロイヤルロッジS||{{G2}}||5||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||124lb||style="white-space: nowrap;"|芝8f (GS) ||1:41.73||10馬身|| (Klammer) |
|{{0|0000.}}{{0}}9.25||[[アスコット競馬場|アスコット]]||ロイヤルロッジS||{{G2}}||5||1.3{{0}}(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||124lb|| style="white-space: nowrap;" |芝8f (GS) ||{{0}}1:41.73 |
||
| -1.76s||10馬身|| (Klammer) |
|||
|- |
|- |
||
|{{0|0000.}}10.16||ニューマーケット||[[デューハーストステークス|デューハーストS]]||{{G1}}||6||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||127lb||芝7f (GS) ||1:25.73||style="white-space: nowrap;"|2 1/4馬身||style="white-space: nowrap;"|([[ロデリックオコナー (競走馬)|Roderic O'Connor]]) |
|{{0|0000.}}10.16||ニューマーケット||[[デューハーストステークス|デューハーストS]]||{{G1}}||6||1.67(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||127lb||芝7f (GS) ||{{0}}1:25.73 |
||
| -0.43s|| style="white-space: nowrap;" |2 1/4馬身|| style="white-space: nowrap;" |([[ロデリックオコナー (競走馬)|Roderic O'Connor]]) |
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|- |
|- |
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|[[2011年|2011]].{{0}}4.16||[[ニューベリー競馬場|ニューベリー]]||グリーナムS||{{G3}}||6||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝7f (GF) ||1:24.60||4馬身|| ([[エクセレブレーション|Excelebration]]) |
|[[2011年|2011]].{{0}}4.16||[[ニューベリー競馬場|ニューベリー]]||グリーナムS||{{G3}}||6||1.25(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝7f (GF) ||{{0}}1:24.60 |
||
| -0.65s||4馬身|| ([[エクセレブレーション|Excelebration]]) |
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|- |
|- |
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|{{0|0000.}}{{0}}4.30||ニューマーケット||[[2000ギニー]]||{{G1}}||13||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (GF) ||1:37.30||6馬身|| (Dubawi Gold) |
|{{0|0000.}}{{0}}4.30||ニューマーケット||[[2000ギニー]]||{{G1}}||13||1.5{{0}}(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (GF) ||{{0}}1:37.30 |
||
| -0.94s||6馬身|| (Dubawi Gold) |
|||
|- |
|- |
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|{{0|0000.}}{{0}}6.14||アスコット||style="white-space: nowrap;"|[[セントジェームズパレスステークス|セントジェームズパレスS]]||{{G1}}||9||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (Gd) ||1:39.24||3/4馬身|| (Zoffany) |
|{{0|0000.}}{{0}}6.14||アスコット|| style="white-space: nowrap;" |[[セントジェームズパレスステークス|セントジェームズパレスS]]||{{G1}}||9||1.3{{0}}(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (Gd) ||{{0}}1:39.24 |
||
| -0.15s||3/4馬身|| (Zoffany) |
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|- |
|- |
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|{{0|0000.}}{{0}}7.27||[[グッドウッド競馬場|グッドウッド]]|| [[サセックスステークス|サセックスS]]||{{G1}}||4||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||125lb||芝8f (Gd) ||1:37.47||5馬身|| ([[キャンフォードクリフス|Canford Cliffs]]) |
|{{0|0000.}}{{0}}7.27||[[グッドウッド競馬場|グッドウッド]]|| [[サセックスステークス|サセックスS]]||{{G1}}||4||1.62(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||125lb||芝8f (Gd) ||{{0}}1:37.47 |
||
| -0.84s||5馬身|| ([[キャンフォードクリフス|Canford Cliffs]]) |
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|- |
|- |
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|{{0|0000.}}10.15||アスコット||[[クイーンエリザベス2世ステークス|クイーンエリザベス2世S]]||{{G1}}||8||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (Gd) ||1:39.45||4馬身|| (Excelebration) |
|{{0|0000.}}10.15||アスコット||[[クイーンエリザベス2世ステークス|クイーンエリザベス2世S]]||{{G1}}||8||1.36(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (Gd) ||{{0}}1:39.45 |
||
| -0.71s||4馬身|| (Excelebration) |
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|- |
|- |
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|[[2012年|2012]].{{0}}5.19||ニューベリー||[[ロッキンジステークス|ロッキンジS]]||{{G1}}||6||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (Gd) ||1:38.14||5馬身|| (Excelebration) |
|[[2012年|2012]].{{0}}5.19||ニューベリー||[[ロッキンジステークス|ロッキンジS]]||{{G1}}||6||1.29(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (Gd) ||{{0}}1:38.14 |
||
| -0.86s||5馬身|| (Excelebration) |
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|- |
|- |
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|{{0|0000.}}{{0}}6.19||アスコット||[[クイーンアンステークス|クイーンアンS]]||{{G1}}||11||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (GS) ||1:37.85||11馬身|| (Excelebration) |
|{{0|0000.}}{{0}}6.19||アスコット||[[クイーンアンステークス|クイーンアンS]]||{{G1}}||11||1.1{{0}}(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||126lb||芝8f (GS) ||{{0}}1:37.85 |
||
| -1.92s||11馬身|| (Excelebration) |
|||
|- |
|- |
||
|{{0|0000.}}{{0}}8.{{0}}1||グッドウッド||サセックスS||{{G1}}||4||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||133lb||芝8f (Gd) ||1:37.56||6馬身|| ([[ファー (競走馬)|Farhh]]) |
|{{0|0000.}}{{0}}8.{{0}}1||グッドウッド||サセックスS||{{G1}}||4||1.05(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||133lb||芝8f (Gd) ||{{0}}1:37.56 |
||
| -1.08s||6馬身|| ([[ファー (競走馬)|Farhh]]) |
|||
|- |
|- |
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|{{0|0000.}}{{0}}8.22||[[ヨーク競馬場|ヨーク]]||[[インターナショナルステークス|インターナショナルS]]||{{G1}}||9||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||131lb|| style="white-space: nowrap;"|芝10f88[[ヤード|y]] (GF) ||2:06.59||7馬身|| (Farhh) |
|{{0|0000.}}{{0}}8.22||[[ヨーク競馬場|ヨーク]]||[[インターナショナルステークス|インターナショナルS]]||{{G1}}||9||1.1{{0}}(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||131lb|| style="white-space: nowrap;" |芝10f88[[ヤード|y]] (GF) ||{{0}}2:06.59 |
||
| -1.14s||7馬身|| (Farhh) |
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|- |
|- |
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|{{0|0000.}}10.20||アスコット||[[チャンピオンステークス|チャンピオンS]]||{{G1}}||6||1人||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||129lb||芝10f (Sft) ||2:10.22||1 3/4馬身|| ([[シリュスデゼーグル|Cirrus des Aigles]]) |
|{{0|0000.}}10.20||アスコット||[[チャンピオンステークス|チャンピオンS]]||{{G1}}||6||1.18(1人)||{{color|darkred|1着}}||T.クウィリー||129lb||芝10f (Sft) ||{{0}}2:10.22 |
||
| -0.28s||1 3/4馬身|| ([[シリュスデゼーグル|Cirrus des Aigles]]) |
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|} |
|} |
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*[[馬場状態]]:GF=Good to Firm(良)、Gd=Good(良)、GS=Good to Soft(稍重)、Sft=Soft(重)<ref>{{Cite web |title=イギリス競馬のルール:イギリス競馬 各国の競馬 海外競馬発売 JRA#馬場状態 |url=https://jra.jp/keiba/overseas/country/gbr/rule.html#r8 |website=jra.jp |access-date=2022-04-27 |archive-url=https://archive.ph/wip/kU2HS |archive-date=2022-4-27}}</ref> |
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*馬場状態: GF=Good to Firm, Gd=Good, GS=Good to Soft, Sft=Soft |
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* lb:[[ポンド (質量)|ポンド]](≒0.4536 kg)、f:[[ハロン (単位)|ハロン]](≒201.2 m) |
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== 種牡馬時代 == |
== 種牡馬時代 == |
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[[2013年]]からフランケルは、イギリス・サフォーク州・ニューマーケット郊外の[[バンステッドマナースタッド]]で種牡馬として繋養された。初年度の種付け料は12万5000ポンド(発表当時のレートで約1600万円)と設定された。現役時代に引き続きフランケルを所有するジュドモントの「高い種付け料を支払った生産者にとって、競走馬市場にフランケル産駒が多く流れるのは好ましくない」との考えから、フランケルに初年度に配合される牝馬の数は、21世紀の軽種馬生産では決して多いとはいえない130頭に設定された<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2012/53/1.html 供用1年目のフランケルの種付頭数は130頭] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2012年11月23日 2014年10月19日閲覧</ref>が、そのうちG1優勝馬が38頭、G1優勝馬の母馬が26頭を占めた(双方にあてはまる牝馬が2頭いる)。G1優勝馬の中には[[アレクサンダーゴールドラン]]、[[ダーレミ]]、[[デインドリーム]]、[[フィンシャルベオ]]、[[ミッデイ]]、[[スタセリタ]]、[[ザゴラ]]などが含まれる。最終的には133頭の牝馬に種付けして126頭の受胎が確認され、不受胎馬7頭のうち6頭も受胎後の胎児死亡が確認されたことで、種牡馬としての高い受胎成功率を示した<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2013/31/1.html フランケル、初供用で高い受胎率を示す] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2013年8月1日 2014年10月19日閲覧</ref>。ジュドモント自らが保有する繁殖牝馬への種付けは24頭となり、残り109頭は外部の繁殖牝馬への種付けとなった。北米からも[[ゼニヤッタ]]の半姉バランスなど複数のG1優勝牝馬やG1馬の母馬が種付けのために大西洋を渡り<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2013/12/1.html 米国で、種牡馬としてのフランケルに幅広い人気] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2013年3月21日 2016年8月2日閲覧</ref>、また、秋にも南半球から来た繁殖牝馬21頭に限定的に種付けを行った<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2015/50/3.html 南半球で初めてフランケル産駒が上場される] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2015年12月17日 2016年8月1日閲覧</ref>。2014年シーズンの種付け料も2013年と同じ12万5000ポンドの設定となった<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2013/52/1.html フランケルの種付料、2014年も変わらず] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2013年12月26日 2014年10月19日閲覧</ref>。 |
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=== 産駒デビューまで(2013年 - 2015年) === |
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初年度産駒は2016年にデビューし高い勝ち上がり率を見せて順調なスタートを切ると、日本で誕生した母スタセリタの[[ソウルスターリング]]が[[阪神ジュベナイルフィリーズ]]を制して産駒の初G1勝利を上げた。初年度産駒が一定の実績を収めた後の供用5年目となる2017年シーズンの種付け料も、従来と変わらず12万5000ポンドの設定となった<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2016/47/2.html フランケルの種付料、来年も12万5000ポンド] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2016年11月24日 2016年12月13日閲覧</ref>。初年度産駒は3歳になっても好成績をあげ、産駒の2シーズン目終了時には勝ち上がり43頭でうち31頭がステークス競走に勝利した。この実績から2018年の種付け料は17万5000ポンド(2018年のレートで約2600万円)に引き上げられた<ref>[http://www.jairs.jp/contents/w_news/2017/11/4.html フランケル、驚異的な成績で種付料上昇]ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2017 |
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[[2013年]]からフランケルは、イギリス・サフォーク州・ニューマーケット郊外の[[バンステッドマナースタッド]]で種牡馬として繋養された。初年度の種付け料は12万5000ポンド(発表当時のレートで約1600万円)と設定された。現役時代に引き続きフランケルを所有するジュドモントの「高い種付け料を支払った生産者にとって、競走馬市場にフランケル産駒が多く流れるのは好ましくない」との考えから、フランケルに初年度に配合される牝馬の数は、21世紀の軽種馬生産では決して多いとはいえない130頭に設定された<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2012/53/1.html 供用1年目のフランケルの種付頭数は130頭] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2012年11月23日 2014年10月19日閲覧</ref>が、そのうちG1優勝馬が38頭、G1優勝馬の母馬が26頭を占めた(双方にあてはまる牝馬が2頭いる)。G1優勝馬の中には[[アレクサンダーゴールドラン]]、[[ダーレミ]]、[[デインドリーム]]、[[フィンシャルベオ]]、[[ミッデイ]]、[[スタセリタ]]、[[ザゴラ]]などが含まれる<ref>{{Cite web |title=フランケルの供用1年目と2年目の統計(イギリス)【生産】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2014/7/5.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-05-01}}</ref>。最終的には133頭の牝馬に種付けして126頭の受胎が確認され、不受胎馬7頭のうち6頭も受胎後の胎児死亡が確認されたことで、種牡馬としての高い受胎成功率を示した<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2013/31/1.html フランケル、初供用で高い受胎率を示す] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2013年8月1日 2014年10月19日閲覧</ref>。ジュドモント自らが保有する繁殖牝馬への種付けは24頭となり、残り109頭は外部の繁殖牝馬への種付けとなった。北米からも[[ゼニヤッタ]]の半姉バランスなど複数のG1優勝牝馬やG1馬の母馬が種付けのために大西洋を渡り<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2013/12/1.html 米国で、種牡馬としてのフランケルに幅広い人気] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2013年3月21日 2016年8月2日閲覧</ref>、また、秋にも南半球から来た繁殖牝馬21頭に限定的に種付けを行った<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2015/50/3.html 南半球で初めてフランケル産駒が上場される] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2015年12月17日 2016年8月1日閲覧</ref>。2014年以後も種付け料は12万5000ポンドに維持された<ref>[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2013/52/1.html フランケルの種付料、2014年も変わらず] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2013年12月26日 2014年10月19日閲覧</ref><ref name=":0" />。 |
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年11月20日 2018年2月13日閲覧</ref>。 |
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=== 産駒デビュー後(2016年 - ) === |
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初年度産駒は2016年にデビューし高い勝ち上がり率を見せて順調なスタートを切ると、日本で誕生した母スタセリタの[[ソウルスターリング]]が[[阪神ジュベナイルフィリーズ]]を制して産駒の初G1勝利を上げた。初年度産駒が一定の実績を収めた後の供用5年目となる2017年シーズンの種付け料も、従来と変わらず12万5000ポンドの設定となった<ref name=":0">[http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2016/47/2.html フランケルの種付料、来年も12万5000ポンド] ジャパンスタッドブックインターナショナル海外競馬ニュース 2016年11月24日 2016年12月13日閲覧</ref>。翌2017年には[[クラックスマン]]が[[チャンピオンステークス]]を同年の欧州最高の評価で制するなど、初年度産駒は3歳になっても好成績を挙げ、産駒の2シーズン目終了時には勝ち上がり43頭でうち31頭がステークス競走に勝利した。この実績から2018年の種付け料は17万5000ポンド(2018年のレートで約2600万円)に引き上げられた<ref>{{Cite web |title=フランケル、驚異的な成績で種付料上昇(イギリス)【生産】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2017/11/4.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-04-28}}</ref>。 |
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2019年には[[イギリスクラシック三冠|イギリスクラシック]]競走の勝ち馬も現れ、初めに[[アナプルナ]]が[[オークスステークス]]を制し<ref>{{Cite web |title=アナプルナがフランケル産駒として英クラシック競走を初制覇(イギリス)[生産] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2019/21/3.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-04-28}}</ref>、さらに[[ロジシャン]]が[[セントレジャーステークス]]をコースレコードで勝利した<ref>{{Cite web |title=初年度産駒が大活躍のキングマンの種付料が大幅引上げ(イギリス)【生産】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2019/11/5.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-04-28}}</ref>。 |
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2020年9月にカラハラがフランスのG3ダレンベルグ賞を勝ったことで、「[[競馬の競走格付け#グループ制|グループ制]]の導入以降史上最速での産駒の重賞40勝」を達成した<ref>[https://www.thoroughbredracing.com/articles/frankel-remarkable-success-story-just-keeps-reading-better-and-better/ Frankel: The remarkable success story just keeps reading better and better] Thoroughbred Racing Commentary 2020年10月27日 2021年5月25日閲覧</ref>。2021年9月に[[インスパイラル]]がイギリスのG2メイヒルステークスを勝ったことで、「欧州に拠点を置く種牡馬として史上最速の北半球産産駒の重賞50勝」を達成した<ref>[https://stallions.juddmonte.com/post/frankels-50th-group-winner-favourite-for-1000-guineas Frankel's 50th Group winner favourite for 1000 Guineas] Juddmonte 2021年9月10日 2021年10月4日閲覧</ref>。 |
2020年9月にカラハラがフランスのG3ダレンベルグ賞を勝ったことで、「[[競馬の競走格付け#グループ制|グループ制]]の導入以降史上最速での産駒の重賞40勝」を達成した<ref>[https://www.thoroughbredracing.com/articles/frankel-remarkable-success-story-just-keeps-reading-better-and-better/ Frankel: The remarkable success story just keeps reading better and better] Thoroughbred Racing Commentary 2020年10月27日 2021年5月25日閲覧</ref>。2021年9月に[[インスパイラル]]がイギリスのG2メイヒルステークスを勝ったことで、「欧州に拠点を置く種牡馬として史上最速の北半球産産駒の重賞50勝」を達成した<ref>[https://stallions.juddmonte.com/post/frankels-50th-group-winner-favourite-for-1000-guineas Frankel's 50th Group winner favourite for 1000 Guineas] Juddmonte 2021年9月10日 2021年10月4日閲覧</ref>。 |
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2021年には[[アダイヤー]]([[ダービーステークス]]、[[キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス]])、[[ハリケーンレーン]]([[アイリッシュダービー]]、[[パリ大賞典]]、 |
2021年には[[アダイヤー]]([[ダービーステークス]]、[[キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス]])、[[ハリケーンレーン]]([[アイリッシュダービー]]、[[パリ大賞典]]、セントレジャーステークス)の両馬を筆頭に欧米各国で年齢、性別・距離を問わない複数の活躍馬{{Refnest|ダービー馬2頭・オークス馬1頭・2歳G1馬3頭<ref name="jairs20211111"/>。北半球のほか、母父デインヒルの血統を背景に([[#血統背景]]を参照)、早熟スプリンターを重視する南半球でも人気を博した<ref>{{Cite web |title=南半球の生産者の間でフランケルが大人気(オーストラリア)【生産】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2021/8/3.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-04-28}}</ref>。|group=注}}が現れ、同年に死亡した父ガリレオの有力後継馬としての地位を高めた<ref name="jairs20211111">{{Cite web |title=フランケルの種付料が20万ポンドに到達(イギリス)[生産] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2021/42/4.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-04-28}}</ref>。産駒がデビューして6年目となるこの年、初めて英愛リーディングサイアーの座に就いている<ref>{{Cite web|title=【コラム】フランケル&ガンランナーの年 今年の欧米生産界を振り返る|極ウマ・プレミアム|url=https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=202112220000132&year=2021&month=12&day=22|website=p.nikkansports.com|accessdate=2021-12-22|language=ja}}</ref>。英国に繋養されている種牡馬が英愛リーディングサイアーとなるのは、[[ミルリーフ]]以来34年ぶりであり、また、賞金額ベースでの欧州リーディングサイアーにも輝いた<ref name="Juddmonte Stallion" />。これによって2022年の種付け料は20万ポンド(2021年のレートで約3100万円)に増額されることになった<ref>{{Cite web|title=ジャドモントのエース種牡馬フランケル、来年種付け料は3000万円超え|url=https://world.jra-van.jp/news/N0010004/|website=JRA-VAN ver.World|accessdate=2021-11-09|language=ja}}</ref>。 |
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=== 主な産駒<!-- https://stallions.juddmonte.com/stallion/frankel/performersの頁は網羅的だが、出典の形式へ組み込むことについて有用ではない -->=== |
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=== 主な産駒 === |
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*2014年産 |
*2014年産 |
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**[[ソウルスターリング]] - {{flagicon|JPN}}'''[[阪神ジュベナイルフィリーズ]]'''、{{flagicon|JPN}}'''[[優駿牝馬]]'''、[[チューリップ賞]](日G3) |
**[[ソウルスターリング]] - {{flagicon|JPN}}'''[[阪神ジュベナイルフィリーズ]]'''、{{flagicon|JPN}}'''[[優駿牝馬]]'''、[[チューリップ賞]](日G3) |
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167行目: | 338行目: | ||
**Mohaafeth - [[ハンプトンコートステークス]](英G3) |
**Mohaafeth - [[ハンプトンコートステークス]](英G3) |
||
**Light Refrain - [[:en:Summer Stakes|Summer Stakes]](英G3) |
**Light Refrain - [[:en:Summer Stakes|Summer Stakes]](英G3) |
||
**Mostahdaf - [[:en:Darley Stakes|Darley Stakes]](英G3) |
**Mostahdaf - [[:en:Darley Stakes|Darley Stakes]](英G3)、[[ゴードンリチャーズステークス]](英G3) |
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*2019年産 |
*2019年産 |
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**Wild Beauty - {{Flagicon|CAN}}'''[[ナタルマステークス]]''' |
**Wild Beauty - {{Flagicon|CAN}}'''[[ナタルマステークス]]'''、[[:en:Fred Darling Stakes|Fred Darling Stakes]](英G3) |
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**[[インスパイラル|Inspiral]] - {{Flagicon|GBR}}'''フィリーズマイル'''、[[:en:May Hill Stakes|May Hill Stakes]](英G2) |
**[[インスパイラル|Inspiral]] - {{Flagicon|GBR}}'''フィリーズマイル'''、[[:en:May Hill Stakes|May Hill Stakes]](英G2) |
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**Majestic Glory - [[:en:Sweet_Solera_Stakes|Sweet Solera Stakes]](英G3) |
**Majestic Glory - [[:en:Sweet_Solera_Stakes|Sweet Solera Stakes]](英G3) |
||
**Dreamflight - [[:en:Prix Thomas Bryon|Prix Thomas Bryon]](仏G3) |
**Dreamflight - [[:en:Prix Thomas Bryon|Prix Thomas Bryon]](仏G3) |
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**Homeless Songs - [[:en:Leopardstown 1,000 Guineas Trial Stakes|1000 Guineas Trial Stakes]](愛G3) |
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**Westover - クラシックトライアル(英G3) |
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※太字はG1競走 |
※太字はG1競走 |
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181行目: | 354行目: | ||
File:Mozu Ascot February Stakes 2020(IMG3).jpg|モズアスコット(2014年産) |
File:Mozu Ascot February Stakes 2020(IMG3).jpg|モズアスコット(2014年産) |
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</gallery> |
</gallery> |
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== 競走馬としての特徴 == |
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=== 身体的特徴 === |
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体高は5フィート4.5インチ(約163.8cm)<ref name="bbc1" />。[[体重]]は出生時123ポンド(約56kg)、引退時は1110ポンド(約503kg)であった<ref name="bbc1" />。 |
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[[蹄#ウマの蹄|蹄]]と[[歩行#基本動作|ストライド]]が他馬よりも大きく、蹄は前肢7.5インチ(約19.1cm)、後肢7インチ(約17.8cm){{Refnest|平均は5インチ<ref name="bbc1"/>。|group=注}}で、ストライドも約22フィート(約6.7m){{Refnest|平均は20から21フィート<ref name="bbc1"/>。|group=注}}であった<ref name="bbc1" />。 |
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== 評価 == |
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{| class="wikitable"style="float:right; font-size: smaller; |
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! |
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! colspan="2" |ワールドベストレースホースランキング<ref name="jairs20130320" /> |
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! colspan="2" |タイムフォームグローバルランキング<ref name="TR2">{{Cite web |title=Timeform Top Horses of All Time {{!}} Greatest Racehorses |url=https://www.timeform.com/horse-racing/features/top-horses/timeforms |website=Timeform |date=2021-12-24 |accessdate=2022-04-08 |language=en-GB}}</ref> |
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|- |
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!1位 |
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|140 |
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|'''フランケル''' |
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|147 |
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|'''フランケル''' |
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|- |
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!2位 |
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|138 |
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|[[ダンシングブレーヴ]] |
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|145 |
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|[[シーバード]] |
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|- |
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!3位 |
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|137 |
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|[[パントレセレブル]] |
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|144 |
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|[[ブリガディアジェラード]]<br/>[[テューダーミンストレル]] |
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|} |
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=== レーティング === |
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==== ワールドサラブレッドランキング ==== |
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1977年以来競走馬の格付けを行っている[[ワールド・ベスト・レースホース・ランキング|ワールドサラブレッドランキング]]は、2012年のクイーンアンステークスおよびインターナショナルステークスを勝利したフランケルに対して140ポンドのレーティングを与えた<ref name="jairs20130320" />。その翌2013年1月15日、過去の傑出馬に対する評価の修正{{Refnest|[[ダンシングブレーヴ]](141→138)、[[シャーガー]](140→136)、[[アレッジド]](140→134)など<ref name="jairs20130320" />。|group=注}}が実施されたため、同ランキングにおけるフランケルのレーティングは史上最高の評価となった<ref name="jairs20130320" />。ワールドサラブレッドランキングの共同会長ギャリー・オゴーマンは、「フランケルは最高の競走馬としての新基準となる」と言明した<ref name="jairs20130320" />。 |
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レーティングの見直しを行ったフィル・スミスは、フランケルが古馬でも現役を続行して、加算された斤量を負いながらも勝利し続け{{Refnest|「もしダンシングブレーヴが4歳でも現役を続行し、フランケルのように4ポンド加算していたなら、レーティングは145となり、今般142に格下げされたでしょう」<ref name="jairs20130320" />|group=注}}、最後まで無敗でいたことに触れた<ref name="jairs20130320" />。本馬は、2歳、3歳、4歳の全てで公式レーティングの最高馬になった史上初の競走馬である<ref name="jairs20130320" />。年度毎のランキングでフランケルの次点になった競走馬は、2011年の[[ブラックキャビア]]、2012年の[[シリュスデゼーグル]]である<ref>{{Cite web |title=The 2011 World Thoroughbred Rankings |url=https://www.ifhaonline.org/resources/WTRRankings/2011_WorldRankings.asp |website=www.ifhaonline.org |access-date=2022-04-19}}</ref><ref>{{Cite web |title=The 2012 World Thoroughbred Rankings |url=https://www.ifhaonline.org/resources/WTRRankings/2012_WorldRankings.asp |website=www.ifhaonline.org |access-date=2022-04-19}}</ref>。 |
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==== タイムフォーム ==== |
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1948年以来競走馬の格付けを行っている[[タイムフォーム]]社は、2012年のクイーンアンステークスを勝利したフランケルに対して147ポンドのレーティングを与えたが、これは[[シーバード]]、[[ブリガディアジェラード]]などを上回る史上最高の評価であった<ref name="TR2" /><ref name="TR1">{{Cite web |title=Frankel hailed as greatest ever after Royal Ascot Queen Anne Stakes win |url=http://www.theguardian.com/sport/2012/jun/19/frankel-royal-ascot-queen-anne-stakes2 |website=the Guardian |date=2012-06-19 |accessdate=2022-04-08 |language=en}}</ref>。同紙のジェイミー・リンチは、「フランケルは、競走馬の能力を量る上での新たな基準となります」と語った<ref name="yushun201212" />。 |
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=== 表彰 === |
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==== カルティエ賞 ==== |
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2011年と2012年の[[カルティエ賞]][[年度代表馬]]。2年連続で年度代表馬となるのは同賞史上初のことであった{{Refnest|隔年で2度年度代表馬になった競走馬には、[[ウィジャボード (競走馬)|ウィジャボード]]と[[エネイブル]]がいる<ref>{{Cite web |title=エネイブル、2度目のヨーロッパ年度代表馬に輝く(欧州)[その他] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2019/44/1.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-05-01}}</ref>。|group=注}}<ref>{{Cite web |title=フランケル、2年連続の欧州年度代表馬が確実(欧州)[その他] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2012/46/3.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-05-01}}</ref>。年度代表馬選出の際、フランケルを除いた候補馬としては、2011年にはシリュスデゼーグル、[[ソーユーシンク]]、[[デインドリーム]]、[[ゴルディコヴァ]]らがおり<ref>{{Cite news|title=Frankel named horse of the year|url=https://www.bbc.com/sport/horse-racing/15740773|work=BBC Sport|access-date=2022-05-01|language=en-GB}}</ref>、2012年には[[キャメロット (競走馬)|キャメロット]]、シリュスデゼーグル、[[エクセレブレーション]]、[[ナサニエル (競走馬)|ナサニエル]]らがいた<ref>{{Cite web |url=https://www.bloodhorse.com/horse-racing/articles/124882/frankel-wins-cartier-horse-of-the-year-again |website=www.bloodhorse.com |access-date=2022-05-01 |title=Frankel wins Cartier Horse of the Year again}}</ref>。 |
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2012年には、本馬の調教師ヘンリー・セシルおよび生産者ジュドモントファームにも、「チーム・フランケル」としてカルティエ賞特別功労賞が贈られている<ref name="bbc4">{{Cite news|title=Frankel named horse of the year|url=https://www.bbc.com/sport/horse-racing/20320210|work=BBC Sport|access-date=2022-05-01|language=en-GB}}</ref>。 |
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==== 殿堂 ==== |
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2021年、新たに創設された[[ブリティッシュ・チャンピオンズシリーズ名誉の殿堂]]の最初の選出者として、[[レスター・ピゴット]]騎手とともに列された<ref name="Hall of Fame" /><ref>{{Cite web |title=Lester Piggott and Frankel the first racing greats inducted into Hall of Fame {{!}} Horse Racing News {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/news/lester-piggott-and-frankel-the-first-racing-greats-inducted-into-hall-of-fame/486363 |website=www.racingpost.com |access-date=2022-04-27}}</ref>。 |
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=== 批判 === |
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[[英国放送協会|BBC]]は、同馬が[[イギリスの競馬|イギリス競馬]]の7ハロンから10ハロンまでの舞台でしか競走していないため、真に偉大な競走馬とはみなされないとする意見を紹介している{{Refnest|例えばフランケルと同じく2000ギニーを制した[[シーザスターズ]]は、12ハロン路線のダービーと凱旋門賞にも勝利して引退した<ref name="bbc1"/>。|group=注}}<ref name="bbc1" />。 |
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=== その他 === |
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2011年に創設された[[ブリティッシュ・チャンピオンズシリーズ|ブリティッシュ・チャンピオンズデー]]で2年連続勝利したことで、同開催の基礎を築いたとされる<ref>{{Cite web |title=チャンピオンズデー、2014年に大きく改編予定(イギリス)【開催・運営】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2013/4/1.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-04-27}}</ref><ref>{{Cite web |title=英国チャンピオンズデー、大雨のために大半の有力馬が不在(イギリス)[開催・運営] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2014/43/4.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-04-27}}</ref>。 |
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同馬の強さを表す異名として、「史上最強馬」<ref>{{Cite web |title=伝説の名馬 {{!}} オリジナル |url=https://world.jra-van.jp/legendaryhorse/ |website=JRA-VAN ver.World |access-date=2022-04-27 |language=ja |archive-url=https://archive.ph/wip/BIGLm |archive-date=2022-4-27}}</ref>のほか、「[[怪物]]」<ref name="van" /><ref name="yushun201212" />「phenomenon」<ref name="bbc1" /><ref name="In-depth analysis |
|||
">{{Cite web |title=In Depth Analysis {{!}} Frankel - Juddmonte Stallion |url=https://stallions.juddmonte.com/stallion/frankel/in-depth-analysis |website=Stallions |access-date=2022-04-27}}</ref>の表現が用いられることがある。 |
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== 逸話 == |
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* 競馬場の入場者数を20%以上増加させた<ref name="bbc3">{{Cite news|title=Frankel ends glorious career unbeaten|url=https://www.bbc.com/sport/horse-racing/19819948|work=BBC Sport|access-date=2022-04-28|language=en-GB}}</ref>。 |
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* [[ジャマイカ]]のスプリンター・[[ウサイン・ボルト]]に準えられ<!-- この発想は少なくとも2000ギニー後からあったらしい https://www.bbc.com/sport/horse-racing/13757079の検索結果のキャプションは「Ascot ready for Frankel – the equine Usain Bolt」 -->、「ウサイン・[[コルト]]」と呼ばれた<ref name="bbc1">{{Cite news|title=Frankel - story of a wonder horse|url=https://www.bbc.com/sport/horse-racing/19948839|work=BBC Sport|accessdate=2022-04-08|language=en-GB|date=2012-10-20|archive-url=https://archive.ph/wip/yJbwU|archive-date=2022-4-27}}</ref>。同時期に同じく距離延長に挑戦したことも比較された<ref>{{Cite news|title=Frankel, the 'Usain Bolt' of horse racing wins again - CBBC Newsround|url=https://www.bbc.co.uk/newsround/19347971|access-date=2022-04-28|language=en-GB}}</ref>。 |
|||
* 引退レース時には「1億ポンドの価値がある奇跡の馬」と称され、イギリスの一般紙の一面に取り上げられ<ref>{{Cite journal|和書|journal=優駿|issue=2012年12月号|pages=58}}</ref>、[[NBC]]、[[CNN]]、[[ESPN]]、[[アルジャジーラ]]などの放送局が放送した<ref>{{Cite journal|和書|journal=優駿|issue=2012年12月号|pages=60}}</ref>。 |
|||
* 種牡馬入りのために厩舎を離れるにあたって、[[ロイズ]]の普通保険市場がフランケルのリスクを引き受けることができないことが判明するなど、そのあまりの評価額の高さのために保険市場が混乱した<ref>{{Cite web |title=フランケルの評価額の高さに保険市場が混乱(イギリス)[その他] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2012/51/3.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>。 |
|||
* 2013年夏に実施された[[ファン]]の訪問ツアーで、亡きセシル師の遺志に沿って約3000ポンド(約48万円)の[[寄付]]を集めた<ref>{{Cite web |title=フランケル、慈善活動に貢献(イギリス)[その他] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2013/41/2.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref>。 |
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== 血統表 == |
== 血統表 == |
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{{競走馬血統表 |
{{競走馬血統表 |
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|name = フランケル |
|name = フランケル |
||
|inf = ([[サドラーズウェルズ系]] / Northern Dancer 3×4=18.75%、Natalma4×5・5=12.50%、Buckpasser5×5=6.25%) |
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|f = [[ガリレオ (競走馬)|Galileo]]<br />1998 鹿毛 |
|f = [[ガリレオ (競走馬)|Galileo]]<br />1998 鹿毛 |
||
|m = Kind<br />2001 鹿毛 |
|m = Kind<br />2001 鹿毛 |
||
|ff = [[サドラーズウェルズ|Sadler's Wells]]<br />1981 鹿毛 |
|ff = [[サドラーズウェルズ|Sadler's Wells]]<br />1981 鹿毛 |
||
|fm = [[アーバンシー|Urban Sea]]<br />1989 栗毛 |
|fm = [[アーバンシー|Urban Sea]]<br />1989 栗毛 |
||
|mf = *[[デインヒル |
|mf = *[[デインヒル]]<br />1986 鹿毛 |
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|mm = Rainbow Lake<br />1990 鹿毛 |
|mm = Rainbow Lake<br />1990 鹿毛 |
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|fff = '''[[ノーザンダンサー|Northern Dancer]]''' |
|fff = '''[[ノーザンダンサー|Northern Dancer]]''' |
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214行目: | 454行目: | ||
|mmff = [[ブラッシンググルーム|Blushing Groom]] |
|mmff = [[ブラッシンググルーム|Blushing Groom]] |
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|mmfm = I Will Follow |
|mmfm = I Will Follow |
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|mmmf = Stage Door Johnny |
|mmmf = [[ステージドアジョニー|Stage Door Johnny]] |
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|mmmm = Rock Garden |
|mmmm = Rock Garden |
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|inbr=Northern Dancer 3×4=18.75%、Natalma 4×5・5=12.50%、[[バックパサー|Buckpasser]] 5×5=6.25%|mlin=[[サドラーズウェルズ系]]|ref1=<ref name="ped">{{Cite web |title=血統情報:5代血統表|Frankel(GB)|JBISサーチ(JBIS-Search) |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001161935/pedigree/ |website=www.jbis.or.jp |access-date=2022-04-27}}</ref>|ref3=<ref name="ped"/>|ref4=<ref name="ped"/>|FN=[[1号族|1-k]]}} |
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}} |
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=== 血統背景 === |
=== 血統背景 === |
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*父[[ガリレオ (競走馬)|ガリレオ]]は競走馬として英愛両ダービーとキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを制し、種牡馬としても11年連続を含む12回ヨーロッパのリーディングサイアーを獲得<ref>{{Cite web |title=In Depth Analysis {{!}} Frankel - Juddmonte Stallion |url=https://archive.ph/fq7A0 |website=archive.ph |date=2022-04-27 |access-date=2022-04-27}}</ref><ref>{{Cite web |title=ガリレオ(Galileo) {{!}} 競馬データベース |url=https://world.jra-van.jp/db/horse/202605/ |website=JRA-VAN ver.World |access-date=2022-04-27 |language=ja |archive-url=https://archive.ph/wip/QnSSL |archive-date=2022-4-27}}</ref>。マイル前後から長距離まで様々な距離でのG1ウィナーを輩出している。[[ノーザンダンサー]]による[[奇跡の血量]]を生ずる[[デインヒル]]牝駒との配合は[[ニックス (競馬)|ニックス]]{{Refnest|同配合の産駒による[[アーニングインデックス]]が、父ガリレオおよび母父デインヒル単体によるものを上回っている<ref>{{Cite web |url=http://www.equineline.com/Free-5X-Pedigree.cfm/=Frankel%20(GB)?page_state=VERIFY&reference_number=8333732®istry=T&horse_name==Frankel%20(GB)&dam_name==Kind%20(IRE)&foaling_year=2008&include_sire_line=Y&include_truenick=Y&CFID=151628735&CFTOKEN=c053b0befd97c4b4-2E686755-5056-BE2F-78E5F005373C7FBB |website=www.equineline.com |access-date=2022-04-27 |title==Frankel (GB)}}</ref>。|group=注}}で、同父中で最も多くの勝ち馬を輩出し<ref>{{Cite web |title=Galileo {{!}} Nicks {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/531769/galileo/nicks |website=www.racingpost.com |access-date=2022-04-27}}</ref>、フランケルのほかに複数のG1馬がいる<ref>{{Cite web |title=ガリレオ、G1優勝産駒84頭でデインヒルの記録に並ぶ(国際)【生産】 |url=https://www.jairs.jp/contents/w_news/2019/11/2.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |access-date=2022-04-28}}</ref>。 |
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*父ガリレオは競走馬として英愛両ダービーとKGVI&QESを制し、種牡馬としても6年連続を含む7回英愛リーディングサイアーを獲得。マイル前後から長距離まで様々な距離でのG1ウィナーを輩出している。 |
|||
*母{{仮リンク|カインド (競走馬)|en|Kind (horse)|label=カインド}}は5から6ハロンの準重賞を2勝したスプリンターで、牡駒5頭は全て種牡馬入りしている<ref name="jairs20210311">{{Cite web |title=フランケルの母、優良牝馬カインドが20歳で死亡(イギリス)[生産] |url=https://www.jairs.jp/contents/newsprot/2021/9/3.html |website=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |accessdate=2022-04-08}}</ref><ref name="In-depth analysis2">{{Cite web |title=In Depth Analysis {{!}} Frankel - Juddmonte Stallion |url=https://stallions.juddmonte.com/stallion/frankel/in-depth-analysis |website=Stallions |access-date=2022-04-27}}</ref>。フランケルは母の第2子。 |
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*母Kindは5〜6ハロンの準重賞を2勝。本馬は母の第2子。 |
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**半兄 |
**半兄ブレットトレイン(父:サドラーズウェルズ)は母の第1子で、2010年の[[ダービートライアルステークス]] ([[イギリス|英]]G3) 勝ち馬。フランケルとは同馬主・同厩で、クイーンエリザベス2世ステークス以降すべてのフランケルのレースでペースメーカーをつとめた<ref name="Bullet Train" />。同じタイミングで引退し、種牡馬として当初アメリカ、その後アイルランドで繋養された<ref name="jairs20210311" />。 |
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**全弟[[ノーブルミッション]](Noble Mission)は母の第3子で、2014年の[[タタソールズゴールドカップ]]([[アイルランド|愛]]G1)、[[サンクルー大賞]]([[フランス|仏 |
**全弟[[ノーブルミッション]](Noble Mission)は母の第3子で、2014年の[[タタソールズゴールドカップ]]([[アイルランド|愛]]G1)、[[サンクルー大賞]]([[フランス|仏]]G1、2着からの繰り上がり)、[[チャンピオンステークス]](フランケルとの兄弟制覇)のG13勝を含む重賞6勝<ref>{{Cite web |title=Noble Mission {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/790331/noble-mission/form |website=www.racingpost.com |access-date=2022-04-27}}</ref>。 |
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*2代母 |
*2代母レインボーレイクはランカシャーオークス(英G3)勝ち馬<ref>{{Cite web |title=Rainbow Lake {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/84621/rainbow-lake/form |website=www.racingpost.com |access-date=2022-04-27}}</ref>。産駒にカインドのほか、その半兄にタターソールズゴールドカップと[[アーリントンミリオン]]([[アメリカ合衆国|米]]G1)の中距離芝G1を2勝し、[[2004年]]の[[ジャパンカップ]]にも出走した(10着)パワーズコート(父:サドラーズウェルズ)<ref>{{Cite web |title=Powerscourt {{!}} Race Record & Form {{!}} Racing Post |url=https://www.racingpost.com/profile/horse/566435/powerscourt/form |website=www.racingpost.com |access-date=2022-04-27}}</ref>。 |
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*1-kに属する同牝系 |
*[[1号族|1-k]]に属する同[[ファミリーライン|牝系]]の競走馬には、6代母サーカシアを共有するものに{{仮リンク|ドントフォゲットミー (競走馬)|en|Don't Forget Me (horse)|label=ドントフォゲットミー}}、[[デザートキング]]、[[ムトト]]、9代母ジョージアを共有するものに[[ハービンジャー]]などがいる<ref>{{Cite web |title=Thoroughbred Bloodlines - Rouge Rose - Family 1-k |url=https://www.bloodlines.net/TB/Families/Family1k.htm |website=www.bloodlines.net |access-date=2022-04-27}}</ref><ref>{{Cite web |title=血統情報:5代血統表|ハービンジャー(GB)|JBISサーチ(JBIS-Search) |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001115148/pedigree/ |website=www.jbis.or.jp |access-date=2022-04-27}}</ref>。 |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
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=== 注釈 === |
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<references group="注" /> |
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{{脚注ヘルプ}} |
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=== 出典 === |
=== 出典 === |
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== 関連項目 == |
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[[無敗馬一覧]] |
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* [[無敗馬一覧]] |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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{{カルティエ賞最優秀3歳牡馬}} |
{{カルティエ賞最優秀3歳牡馬}} |
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{{カルティエ賞最優秀2歳牡馬}} |
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[[Category:イギリス調教の競走馬]] |
[[Category:イギリス調教の競走馬]] |
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[[Category:イギリス供用種牡馬]] |
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[[Category:競馬殿堂]] |
2022年5月1日 (日) 10:48時点における版
フランケル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2012年インターナショナルS | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
欧字表記 | Frankel[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド[2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
性別 | 牡[2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
毛色 | 鹿毛[2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
白斑 |
星[3] 四白[3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
生誕 | 2008年2月11日(16歳)[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
父 | Galileo[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
母 | Kind[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
母の父 | Danehill[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
生国 | イギリス[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
生産者 | Juddmonte Farms Ltd[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
馬主 | Khaled Abdullah[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
調教師 | Sir Henry R. A. Cecil(UK)[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
競走成績 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
タイトル |
カルティエ賞 最優秀2歳牡馬(2010年) 最優秀3歳牡馬(2011年) 最優秀古馬(2012年) 年度代表馬(2011年・2012年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
生涯成績 | 14戦14勝[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
獲得賞金 | 2,998,301ポンド[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
WTRR |
M136 / 2011年[4] M140 - I140 / 2012年[5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
TR | 147 / 2012年[6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
繁殖成績 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
タイトル | 英愛リーディングサイアー(2021年)[7] |
フランケル(Frankel, 2008年2月11日 - )は、イギリスの競走馬、種牡馬である[1]。おもな勝ち鞍は2010年のデューハーストステークス、2011年の2000ギニー、セントジェームズパレスステークス、サセックスステークス、クイーンエリザベス2世ステークス、2012年のロッキンジステークス、クイーンアンステークス、サセックスステークス、インターナショナルステークス、チャンピオンステークス[2]。
概要
競走馬としてG1競走10勝を含む14戦14勝の生涯成績を残し、2年連続で欧州年度代表馬となった[8]。2着馬につけた着差の合計は76馬身1/4に及び[8]、特に2012年のクイーンアンステークスおよびインターナショナルステークスの圧勝はワールドサラブレッドランキングにおいて史上最高の評価を受けている[9]。
種牡馬としても成功し、ダービー馬アダイヤーなど多くのG1馬を輩出している。イギリス・アイルランドのリーディングサイアー(2021年)[7][10]。
生い立ち
誕生
2008年2月11日午後11時40分、イギリス・ニューマーケットの近郊バンステッドマナースタッドで生まれる[11]。バンステッドマナーの場長サイモン・モックリッジによると、「驚くぐらいバランスの良い体」をしていて、「生まれた瞬間から、既に生後1週間が経過した馬」のようだったという[11]。
父は、現役時代エプソムダービー、アイリッシュダービーという2か国のダービーおよびキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスに勝ったクールモアの種牡馬ガリレオ。後にイギリス・アイルランドのリーディングサイアーに計12回なり、欧州最高の種牡馬と認識されるようになるガリレオだが、2008年生まれの産駒のための交配が行われた2007年春の時点では、その初年度産駒が4歳を迎えたばかりであったためにその評価は定まっていなかった[11][12]。
母は、現役時代リステッド競走を2勝したジュドモントの繁殖牝馬カインド。ジュドモントの代表であるハーリド・ビン・アブドゥッラー王子が北米のジャック・ホイットニーから直接交渉して購入した繁殖牝馬ロックフェストの孫にあたる[11][13]。
この2頭の交配の背景には、クールモアとジュドモントという、欧州競馬界におけるトップグループ同士による生産上の協定があった[14]。それはジュドモントの繁殖牝馬10頭をクールモアの種牡馬と交配し、生まれた仔馬達を両者で分け合うというものであり、ジュドモントの繁殖牝馬カインドはその10頭の内の1頭として、クールモアの種牡馬ガリレオと交配されたのである[14][15]。どの仔馬をどちらが所有するかは、両者が順番に好きな馬を選択していく形で決められており、本馬は同年に最初の選択権を持っていたジュドモント側に所有されることが決まった[14][15]。
デビュー前
2008年7月、生後5か月を迎えた本馬はアイルランドに渡り、ニューアビーアンドファーランズ・スタッドで成長した[11]。アブドゥッラーのマネージャーであるロリー・メイホンは、歩様、脚元、気性のいずれにも優れた本馬を高く評価し、「7++」[注 1]の査定を与えた[11][注 2]。
2009年9月に馴致が始まった[11]。2010年1月にはイギリス・ニューマーケットのウォーレンプレイスに渡り、癌との闘病生活を送っていたイギリスのヘンリー・セシル調教師に預けられた[11]。アブドゥッラーは、懇意にしていたアメリカ合衆国の名調教師であったロバート・フランケルが2009年に死亡したことをうけ、この仔馬をフランケル(Frankel)と名付けた[11][17]。
競走馬時代
2歳時(2010年)
8月のニューマーケット競馬場のメイドン(未勝利戦)でデビューし、1番人気に応えて2番人気ナサニエルとの争いを半馬身差で制する[18]。その相手関係は一般的なデビュー戦の水準を超えるもの[11]で、同競走の2着馬ナサニエルは後に勝ち上がってキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス、エクリプスステークスに優勝し[19]、またナサニエルから5馬身離された3番人気の3着馬ジーニアスビーストも翌年のG3クラシックトライアルを勝利している[20]ほか、8番人気の11着馬は後のゴールドカップ勝ち馬カラーヴィジョンであった[21]。競走後、セシル師は「このまま順調にいって欲しいし、もっと良くなってもらいたい」と発言した[11]。
翌9月には、ドンカスター競馬場の条件戦に出走し、2番人気に支持されていたファー[22]が出走取消となったなか、ほとんど馬なりのまま2着馬レインボースプリングスに13馬身の差をつけて優勝[23]。続いて重賞初挑戦となるロイヤルロッジステークス(G2)も圧巻のレース振りを見せ、2着馬クラマー[注 3]に10馬身、3着のトレジャービーチ[注 4]には11馬身の差をつけて優勝した[26]。
この連勝で、早くも翌年の2000ギニー、ダービーの前売りで圧倒的な一番人気となっていた[27]。
デューハーストステークス
一躍注目の的となったフランケルの2歳シーズン最終戦は、欧州2歳路線の最重要レースに位置づけられる10月のデューハーストステークス[8]。このレースには、シャンペンステークスを含む2戦2勝のサーミッド[28]、ミドルパークステークスを9馬身差で優勝した3戦3勝のドリームアヘッド[29]らも出走し、3強の対決に大いに注目が集まった[30]。レースでは、ライバル2頭が伸びあぐねる中、1頭だけ楽々と抜け出し、ラスト1ハロンでは右によれる走りを見せながらも、ロデリックオコナーに2馬身1/4の差をつけて優勝した[31]。同レースの2着馬ロデリックオコナーは同年のクリテリウムアンテルナシオナル、翌年のアイリッシュ2000ギニーを制しており[32]、6着に敗れたサーミッドも翌年のジュライカップ、スプリントカップ、フォレ賞に優勝している[28]。
このシーズンを4戦4勝で終えたフランケルはカルティエ賞最優秀2歳牡馬に選出され[33]、タイムフォーム誌のレイティングでは133ポンドという評価を受けた。公式レーティングでは、ドリームアヘッドと並んで126という2歳馬としては21世紀最高の評価(当時)が与えられた[注 5][11][34]。
3歳時(2011年)
2000ギニーに前哨戦なしで挑むのを好まないセシル師の意向により、フランケルのシーズン初戦にはグリーナムステークスが選ばれ[35]、のちに5回にわたって対戦するエクセレブレーション[36]に4馬身差をつけて優勝した[37]。
2000ギニー
フランケルは、5戦5勝という完璧な成績でイギリスクラシック三冠第1戦の2000ギニーに出走した[8]。フランケルの単勝オッズは1-2(1.5倍)というレース史上稀に見る低さ[38]となった。レースでは、好スタートから自厩舎のペースメーカーを置き去りにして逃げ、一時は12馬身差という大差をつけるほどに加速[11]。そのまま後続を寄せ付けることなく6馬身差で優勝した[39]。この着差は、1947年テューダーミンストレルの8馬身差に次ぐ、同競走における歴代2位の大きさだった[11][40]。レーシング・ポスト紙は「ビヨンド・ビリーフ」の見出しで、ニュース・オブ・ザ・ワールド紙は「フランケルシュタイン」の形容でこの勝利を報道した[11]。
セントジェームズパレスステークス
2000ギニーのレース内容次第では、二冠を目指してダービーに出走する計画もあったが[41]、結局それは実現せず、次走にはマイルのG1セントジェームズパレスステークスが選ばれた。日本からは朝日杯フューチュリティステークス・NHKマイルカップ勝ち馬グランプリボス[42]が出走し、日本の報道陣も集まっていた[8]。同レースでは前走とは異なりスタート直後は三番手に控えると、残り5ハロンの辺りから前方に進出を開始するという驚異的なロングスパートを見せた。さすがにゴール前では失速し、一時は5馬身程あったリードも3/4馬身まで縮まったが、そのまま押し切って優勝した[43]。勝ちはしたものの、鞍上トム・クウィリーは仕掛けが早すぎたとしてレース後非難の対象となった[44]が、クウィリーはセシル師による「コーナーの前で仕掛けるよう」との指示に従ったまでと主張した[45]。
サセックスステークス
フランケルが次に向かったのは上半期のイギリスマイル王決定戦サセックスステークスで、初めて古馬と対戦することなった[45]。ここではマイルG1を5連勝中、前走のクイーンアンステークスでG1を13勝していたゴルディコヴァを下したことで古馬最強マイラーと目されていたキャンフォードクリフスとの対戦となった。この2強に恐れをなした他陣営の多くは出走を敬遠し、レースはわずか4頭立てとなった[46]。実質2頭の一騎討ちの様相を呈したこのレースは、「デュエル・オン・ザ・ダウンズ」と呼ばれ、最大級の注目を集めた[47]。この大一番でフランケルは終始先頭に立ちレースを牽引、ゴール前でキャンフォードクリフスら後続馬を一気に突き放し、5馬身差で優勝した[48]。2着馬キャンフォードクリフスはフランケルを追跡した際に故障を発生したため、これが引退レースとなった[49]。
クイーンエリザベス2世ステークス
3歳シーズン最終戦は、この年から始まったブリティッシュ・チャンピオンズシリーズのマイル部門最終戦として新装されたクイーンエリザベス2世ステークス[50]。「道中ずっとフランケルが逃げる形になって欲しくない」というセシル師の意向により、フランケルの半兄に当たるダービートライアル勝ち馬ブレットトレインが僚馬としてペースメーカーとなった[注 6][52]。フランケルはここでも圧倒的な強さを見せて4馬身差で優勝[53]。2着にムーラン・ド・ロンシャン賞勝ち馬エクセレブレーション、3着にジャックルマロワ賞勝ち馬イモータルヴァースが入った[53]。
このシーズンを5戦5勝で終えたフランケルは、2011年度のカルティエ賞年度代表馬、最優秀3歳牡馬に選出された[54][55]。セシル師は、「どのスポーツにもチャンピオンは必要であり、今年はフランケルでした。最初はちょっと予想がつきませんでしたが、流れがフランケルに落ち着き、最終的に決しました」と語った[55]。同年のワールド・サラブレッド・ランキングでは、サセックスステークスとクイーンエリザベス2世ステークスでのパフォーマンスに対し、2009年のシーザスターズと並ぶ、今世紀最高の136のレイティングを与えられた[56][57]。民間レイティング各社の評価はさらに高く、レーシングポストレイティングは、同レイティングが1988年に始まって以来最高評価のドバイミレニアムと並ぶ139ポンド[58]、最も歴史の古いタイムフォーム誌のレイティングは、シーバード (145) 、ブリガディアジェラード (144) 、テューダーミンストレル (144) に次いで歴代4位となる143ポンドであった[59]。
翌シーズンの予定では距離延長が指向され、芝10ハロンのエクリプスステークスが目標とされたほか、ダート競走のブリーダーズカップ・クラシックも視野に入れられた[60]。
4歳時(2012年)
負傷
初戦をロッキンジステークスに定めて調教を積まれていたが、4月11日の調教中、後肢を前肢にぶつけて負傷する[61][62]。結果的に外傷のみで腱などへの異常はなかったが、検査を待つ間に一部メディアが引退の速報を流したため、馬主側が否定の声明を発表するという“誤報騒動”に発展している[63]。外傷の程度は軽く[64]、10日間調教を休んだが[65]、当初の予定どおりロッキンジステークスに向かうこととなった[64]。
ロッキンジステークス
ロッキンジステークスでは、エクセレブレーションとの4度目の対戦となった。前年、三度フランケルの後塵を拝したエクセレブレーションは、この年からクールモアグループの所有となり、数々の名馬を手がけたエイダン・オブライエン厩舎に転厩していた[66]。そして移籍初戦を勝利で飾り、万全の態勢でフランケルを待ち構えていたのである。しかし古馬になってクウィリーにより「成長し体に厚みが出て、今や彼の実力は本物です」[65]と表現されたフランケルは、この同期のライバルの4度目の挑戦をあっさりと退け、ラスト1ハロンで先頭に立つ走りを見せ5馬身差で優勝した[65][67]。昨期までの最大の課題であった折り合い面の不安は見られず、全く隙のないレース振りであった。このレースで公式レート138ポンドを獲得し[68]、フランケルは今期初戦にして早くも前年を上回る評価を得ることになった。しかし調教師のセシルは「次は更に(3〜4馬身程)良くなるのではないか」「多くの調教師がそうであるように、私達も初戦で100パーセントの力を出させることはしない」[69]と、次走で更にパフォーマンスを上げることに自信を見せていた。
クイーンアンステークス
歳 | フランケル | 競走名 | エクセレブレーション | 差 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 1着 | グリーナムS | 2着 | 4馬身 |
1着 | セントジェームズパレスS | 3着 | 2馬身 1/4 | |
1着 | クイーンエリザベス2世S | 2着 | 4馬身 | |
4歳 | 1着 | ロッキンジS | 2着 | 5馬身 |
1着 | クイーンアンS | 2着 | 11馬身 |
2戦目となるロイヤルアスコット開催では中距離のプリンスオブウェールズステークスの選択肢も注目された[65]が、クイーンアンステークス[注 7]に出走。前走に続いて5度目の対戦となったエクセレブレーションに対し、今度は11馬身もの差をつけて優勝した[72]。セシル、クウィリーが口を揃えて「これまでのベストパフォーマンス」[73]と認めたこのレース振りに、タイムフォーム誌は歴代1位のシーバードを上回る147ポンドという評価を与えた[74]。公式レートは歴代1位のダンシングブレーヴに1ポンド差までせまる140ポンドとなった[75]が、後に歴代レーティングの見直しがあり、1977年から1991年までのレーティングが一律で引き下げられた。このうち、ダンシングブレーヴのいた1986年は3ポンドの引き下げとなり、その結果フランケルが歴代単独1位となった[76]。
また、エクセレブレーションとはこれが最後の対戦となったが、この後、エクセレブレーションはジャック・ル・マロワ賞、クイーンエリザベス2世ステークスという英仏のマイルのG1を勝って2012年シーズンで引退した[36]。
サセックスステークス
2年連続の出走となったサセックスステークスは、前年に続いて少頭数となった。重賞未勝利ながら前前走のプリンスオブウェールズステークスでソーユーシンクの3着、前走のエクリプスステークスでナサニエルの2着と健闘したファー[22]が2番人気となり、これに重賞未勝利のガブリアル[77]、そして僚馬ブレットトレインを加えて4頭立てで行われたレースでは、単勝1.05倍の支持を受けたフランケルがファーに対しわずかに追って6馬身差をつけ快勝した[78]。これによって同レースの2連覇とデビューからの無敗の12連勝、連続するG1競走7連勝を達成した。
その後は10ハロン程度までの距離延長を行い、インターナショナルステークスおよびチャンピオンステークスへ出走することが予定された[79]。
インターナショナルステークス
歳 | フランケル | 競走名 | ファー | 差 |
---|---|---|---|---|
2歳 | 1着 | 条件戦 | 取消 | - |
4歳 | 1着 | サセックスS | 2着 | 6馬身 |
1着 | 国際S | 2着 | 7馬身 |
サセックスステークスの連覇を果たしたことで、陣営は3歳時から予定を表明していた中距離のインターナショナルステークスにフランケルを出走させた。コロネーションカップ2回、ブリーダーズカップターフと12ハロンのG1を3勝しているセントニコラスアビー[80]が2番人気に、前走でフランケルに圧倒されたファー[22]が3番人気となり、ほかにチャンピオンステークス2回、エクリプスステークス、インターナショナルステークスと10ハロンのG1を3勝しているトゥワイスオーヴァー[81]や、前走のG2ヨークステークスを勝利したスリプトラ[82]、ガネー賞勝ち馬プラントゥール[83]などが出走したが、フランケルはキャリア最長であった1マイルから500m近くの距離延長ながらここでも単勝1.1倍という圧倒的な1番人気に支持された[84]。当日、多くの車と観客が競馬場に集まり、パドックに入ったフランケルには護衛の警官が2人つけられた[11]。
レースでは、スタートで出遅れ、普段追い込みを見せるセントニコラスアビーのさらに後ろからというこれまでにない展開となった。しかし直線で他馬が一杯に追われる中クウィリーがほとんど手を動かすこともなくマークするかたちとなったセントニコラスアビーを交わし先頭に立つと、2着ファー以下に悠々と7馬身差をつける完勝を見せた[85]。これでデビューからの連勝は13、連続するG1競走8連勝を達成し、これまでロックオブジブラルタルが保持していたヨーロッパにおけるG1の連勝記録を更新した[86]。胃癌との闘病によってロイヤルアスコット開催以来競馬場に訪れていなかったセシル師も駆けつけて、「これで20歳若返ったよ」と語った[84][87]。
なおファーは、翌2013年にロッキンジステークスとチャンピオンステークスのG1競走を2勝している[22]。
チャンピオンステークス
歳 | フランケル | 競走名 | ナサニエル | 差 |
---|---|---|---|---|
2歳 | 1着 | メイドン | 2着 | 1/2馬身 |
4歳 | 1着 | チャンピオンS | 3着 | 4馬身 1/4 |
その後、フランケルには第91回凱旋門賞出走の憶測が流れた[11]が、陣営はフランケルの引退レースとして、英国平地競馬の一年の総決算となるブリティッシュチャンピオンズデーのメインレースとなるチャンピオンステークスへの出走を表明した[88]。このレースには、同年の公式レーティング中距離部門世界2位となる前年の優勝馬シリュスデゼーグル[89]、同じく中距離部門3位で当年のエクリプスステークスを勝ち、デビュー戦以来の再戦となるナサニエル[19]が参戦し、同1位のフランケルと三つ巴の構図となった。10月20日にレースが開催されるアスコット競馬場の前売り券は9月3日時点で完売した[90]。レース開催週は雨が続き、馬場は重馬場(Soft)となった。重馬場巧者シリュスデゼーグルが得意とし、すでに重賞3勝[注 8]を挙げている一方[89]、フランケルにとっては1/2馬身差の辛勝を収めたメイドンの1回しか経験していなかった馬場である[91]。アブドゥッラーのマネージャーであるグリムソープが馬場を歩いて確かめたことで、フランケルの出走は決定された[91]。
レースでは前走同様スタートでやや後手を踏み位置取りにやや手間取るところもあったが、ブレットトレインのアシストで流れを作ると直線では余裕のある手応えを見せ、シリュスデゼーグルに1馬身3/4を付け勝利した[92]。その3着にナサニエル、4着にドイチェスダービー馬パストリアスが入った[91]。競走後、鞍上クウィリーは、「馬場を気にして、いつものように弾けなかったけど、滅多に使わないムチを1回入れたら、ギアを替えてくれました」と語った[91]。2012年から病状が悪化し、声をほとんど失っていたセシル師は、「フランケルほどの馬はこれまで調教したことも見たこともない。今後これ以上の馬が現れるとしたら驚きだ」と評価した[11][91]。
フランケルはデビューから14戦無敗(うちGIは通算10勝、9連勝)という無傷の戦績で引退した[93]。また、シーズンを5戦5勝で終え、前年に続き2012年度のカルティエ賞年度代表馬に選出された[16]。
競走成績
出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | オッズ(人気) | 着順 | 騎手 | 斤量 | 距離(馬場) | タイム | 着差 | 1着(2着)馬 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010. 8.13 | ニューマーケット | メイドン | 12 | 2.75(1人) | 1着 | T.クウィリー | 129lb | 芝8f (Sft) | 1:43.69 | -0.07s | 1/2馬身 | (Nathaniel) | |
9.10 | ドンカスター | 条件戦 | 3 | 1.5 | (1人)1着 | T.クウィリー | 128lb | 芝7f (Gd) | 1:24.83 | -2.18s | 13馬身 | (Rainbow Springs) | |
9.25 | アスコット | ロイヤルロッジS | G2 | 5 | 1.3 | (1人)1着 | T.クウィリー | 124lb | 芝8f (GS) | 1:41.73 | -1.76s | 10馬身 | (Klammer) |
10.16 | ニューマーケット | デューハーストS | G1 | 6 | 1.67(1人) | 1着 | T.クウィリー | 127lb | 芝7f (GS) | 1:25.73 | -0.43s | 2 1/4馬身 | (Roderic O'Connor) |
2011. 4.16 | ニューベリー | グリーナムS | G3 | 6 | 1.25(1人) | 1着 | T.クウィリー | 126lb | 芝7f (GF) | 1:24.60 | -0.65s | 4馬身 | (Excelebration) |
4.30 | ニューマーケット | 2000ギニー | G1 | 13 | 1.5 | (1人)1着 | T.クウィリー | 126lb | 芝8f (GF) | 1:37.30 | -0.94s | 6馬身 | (Dubawi Gold) |
6.14 | アスコット | セントジェームズパレスS | G1 | 9 | 1.3 | (1人)1着 | T.クウィリー | 126lb | 芝8f (Gd) | 1:39.24 | -0.15s | 3/4馬身 | (Zoffany) |
7.27 | グッドウッド | サセックスS | G1 | 4 | 1.62(1人) | 1着 | T.クウィリー | 125lb | 芝8f (Gd) | 1:37.47 | -0.84s | 5馬身 | (Canford Cliffs) |
10.15 | アスコット | クイーンエリザベス2世S | G1 | 8 | 1.36(1人) | 1着 | T.クウィリー | 126lb | 芝8f (Gd) | 1:39.45 | -0.71s | 4馬身 | (Excelebration) |
2012. 5.19 | ニューベリー | ロッキンジS | G1 | 6 | 1.29(1人) | 1着 | T.クウィリー | 126lb | 芝8f (Gd) | 1:38.14 | -0.86s | 5馬身 | (Excelebration) |
6.19 | アスコット | クイーンアンS | G1 | 11 | 1.1 | (1人)1着 | T.クウィリー | 126lb | 芝8f (GS) | 1:37.85 | -1.92s | 11馬身 | (Excelebration) |
8. 1 | グッドウッド | サセックスS | G1 | 4 | 1.05(1人) | 1着 | T.クウィリー | 133lb | 芝8f (Gd) | 1:37.56 | -1.08s | 6馬身 | (Farhh) |
8.22 | ヨーク | インターナショナルS | G1 | 9 | 1.1 | (1人)1着 | T.クウィリー | 131lb | 芝10f88y (GF) | 2:06.59 | -1.14s | 7馬身 | (Farhh) |
10.20 | アスコット | チャンピオンS | G1 | 6 | 1.18(1人) | 1着 | T.クウィリー | 129lb | 芝10f (Sft) | 2:10.22 | -0.28s | 1 3/4馬身 | (Cirrus des Aigles) |
- 馬場状態:GF=Good to Firm(良)、Gd=Good(良)、GS=Good to Soft(稍重)、Sft=Soft(重)[95]
- lb:ポンド(≒0.4536 kg)、f:ハロン(≒201.2 m)
種牡馬時代
産駒デビューまで(2013年 - 2015年)
2013年からフランケルは、イギリス・サフォーク州・ニューマーケット郊外のバンステッドマナースタッドで種牡馬として繋養された。初年度の種付け料は12万5000ポンド(発表当時のレートで約1600万円)と設定された。現役時代に引き続きフランケルを所有するジュドモントの「高い種付け料を支払った生産者にとって、競走馬市場にフランケル産駒が多く流れるのは好ましくない」との考えから、フランケルに初年度に配合される牝馬の数は、21世紀の軽種馬生産では決して多いとはいえない130頭に設定された[96]が、そのうちG1優勝馬が38頭、G1優勝馬の母馬が26頭を占めた(双方にあてはまる牝馬が2頭いる)。G1優勝馬の中にはアレクサンダーゴールドラン、ダーレミ、デインドリーム、フィンシャルベオ、ミッデイ、スタセリタ、ザゴラなどが含まれる[97]。最終的には133頭の牝馬に種付けして126頭の受胎が確認され、不受胎馬7頭のうち6頭も受胎後の胎児死亡が確認されたことで、種牡馬としての高い受胎成功率を示した[98]。ジュドモント自らが保有する繁殖牝馬への種付けは24頭となり、残り109頭は外部の繁殖牝馬への種付けとなった。北米からもゼニヤッタの半姉バランスなど複数のG1優勝牝馬やG1馬の母馬が種付けのために大西洋を渡り[99]、また、秋にも南半球から来た繁殖牝馬21頭に限定的に種付けを行った[100]。2014年以後も種付け料は12万5000ポンドに維持された[101][102]。
産駒デビュー後(2016年 - )
初年度産駒は2016年にデビューし高い勝ち上がり率を見せて順調なスタートを切ると、日本で誕生した母スタセリタのソウルスターリングが阪神ジュベナイルフィリーズを制して産駒の初G1勝利を上げた。初年度産駒が一定の実績を収めた後の供用5年目となる2017年シーズンの種付け料も、従来と変わらず12万5000ポンドの設定となった[102]。翌2017年にはクラックスマンがチャンピオンステークスを同年の欧州最高の評価で制するなど、初年度産駒は3歳になっても好成績を挙げ、産駒の2シーズン目終了時には勝ち上がり43頭でうち31頭がステークス競走に勝利した。この実績から2018年の種付け料は17万5000ポンド(2018年のレートで約2600万円)に引き上げられた[103]。
2019年にはイギリスクラシック競走の勝ち馬も現れ、初めにアナプルナがオークスステークスを制し[104]、さらにロジシャンがセントレジャーステークスをコースレコードで勝利した[105]。
2020年9月にカラハラがフランスのG3ダレンベルグ賞を勝ったことで、「グループ制の導入以降史上最速での産駒の重賞40勝」を達成した[106]。2021年9月にインスパイラルがイギリスのG2メイヒルステークスを勝ったことで、「欧州に拠点を置く種牡馬として史上最速の北半球産産駒の重賞50勝」を達成した[107]。
2021年にはアダイヤー(ダービーステークス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス)、ハリケーンレーン(アイリッシュダービー、パリ大賞典、セントレジャーステークス)の両馬を筆頭に欧米各国で年齢、性別・距離を問わない複数の活躍馬[注 9]が現れ、同年に死亡した父ガリレオの有力後継馬としての地位を高めた[108]。産駒がデビューして6年目となるこの年、初めて英愛リーディングサイアーの座に就いている[110]。英国に繋養されている種牡馬が英愛リーディングサイアーとなるのは、ミルリーフ以来34年ぶりであり、また、賞金額ベースでの欧州リーディングサイアーにも輝いた[10]。これによって2022年の種付け料は20万ポンド(2021年のレートで約3100万円)に増額されることになった[111]。
主な産駒
- 2014年産
- ソウルスターリング - 阪神ジュベナイルフィリーズ、優駿牝馬、チューリップ賞(日G3)
- Cracksman - チャンピオンステークス(2017年・2018年)、ガネー賞、コロネーションカップ、グレートヴォルティジュールステークス(英G2)、ニエル賞(仏G2)
- Call the Wind - カドラン賞、Prix Kergorlay(仏G2)、Prix de Barbeville(仏G3)
- Dream Castle - ジェベルハッタ、Al Rashidiya(唖G2)、Singspiel Stakes(唖G3)
- モズアスコット - 安田記念[112]、フェブラリーステークス、根岸ステークス(日G3)
- Mirage Dancer - ザ・メトロポリタン、Glorious Stakes(英G3)
- Queen Kindly - Lowther Stakes(英G2)
- Finche - Prix Eugène Adam(仏G2)、Prix de Reux(仏G3)、Kingston Town Stakes(豪G3)
- Eminent - Prix Guillaume d'Ornano(仏G2)、クレイヴンステークス(英G3)
- Fashion Business - Del Mar Handicap(米G2)
- Fair Eva - Princess Margaret Stakes(英G3)
- Cunco - クラシックトライアル(英G3)
- Monarchs Glen - Darley Club Stakes(英G3)
- Frankuus - Prix de Condé(仏G3)、Rose of Lancaster Stakes(英G3)
- Toulifaut - Prix d'Aumale (仏G3)
- Last Kingdom - Prix Daphnis (仏G3)
- Lady Frankel - Prix de Lieurey(仏G3)
- ミスエルテ - ファンタジーステークス(日G3)
- Simply Brilliant - January Cup(香G3)
- 2015年産
- Without Parole - セントジェームズパレスステークス
- Veracious - ファルマスステークス、Atalanta Stakes(英G3)
- Rostropovich - Futurity Stakes(愛G2)、Club Stakes(愛G3)
- Elarqam - York Stakes(英G2)、Somerville Tattersall Stakes(英G3)、アークトライアル(英G3)
- Nelson - Juvenile Stakes(愛G3)、Ballysax Stakes(愛G3)
- Lightening Quick - Athasi Stakes(愛G3)
- Master Of Reality - Vintage Crop Stakes(愛G3)
- Sun Maiden - Hoppings Stakes(英G3)
- Learn By Heart - Stockholms Stora Pris(瑞G3)
- 2016年産
- Anapurna - オークスステークス、ロワイヤリュー賞
- Logician - セントレジャーステークス、グレートヴォルティジュールステークス(英G2)
- Obligate - Prix de Sandringham(仏G2)
- Elizabeth Way - Nassau Stakes(加G2)、The Very One Stakes(米G3)
- East - Prix Thomas Bryon(仏G3)
- Suphala - Prix Chloé(仏G3)
- Fount - Prix de Lieurey(仏G3)
- Delaware - Prix Daphnis(仏G3)
- 2017年産
- Quadrilateral - フィリーズマイル
- Hungry Heart - ヴァイナリースタッドステークス、オーストラリアンオークス、Sweet Embrace Stakes(豪G2)、Phar Lap Stakes(豪G2)
- Alpinista - ベルリン大賞、オイロパ賞、バイエルン大賞、 Lancashire Oaks(英G2)
- Frankly Darling - Ribblesdale Stakes(英G2)
- Steinem - Summoned Stakes(豪G3)
- 2018年産
- グレナディアガーズ - 朝日杯フューチュリティステークス、阪神カップ(日G2)
- Adayar - ダービーステークス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス
- Converge - J.J.アトキンス、ランドウィックギニーズ
- Hurricane Lane - アイリッシュダービー、パリ大賞典、 セントレジャーステークス、ダンテステークス(英G2)
- Snow Lantern - ファルマスステークス
- Kalahara - Prix d'Arenberg(仏G3)
- Rumi - Prix de la Nonette(仏G2)、Prix Vanteaux(仏G3)
- Mohaafeth - ハンプトンコートステークス(英G3)
- Light Refrain - Summer Stakes(英G3)
- Mostahdaf - Darley Stakes(英G3)、ゴードンリチャーズステークス(英G3)
- 2019年産
- Wild Beauty - ナタルマステークス、Fred Darling Stakes(英G3)
- Inspiral - フィリーズマイル、May Hill Stakes(英G2)
- Majestic Glory - Sweet Solera Stakes(英G3)
- Dreamflight - Prix Thomas Bryon(仏G3)
- Homeless Songs - 1000 Guineas Trial Stakes(愛G3)
- Westover - クラシックトライアル(英G3)
※太字はG1競走
-
ソウルスターリング(2014年産)
-
モズアスコット(2014年産)
競走馬としての特徴
身体的特徴
体高は5フィート4.5インチ(約163.8cm)[3]。体重は出生時123ポンド(約56kg)、引退時は1110ポンド(約503kg)であった[3]。
蹄とストライドが他馬よりも大きく、蹄は前肢7.5インチ(約19.1cm)、後肢7インチ(約17.8cm)[注 10]で、ストライドも約22フィート(約6.7m)[注 11]であった[3]。
評価
ワールドベストレースホースランキング[9] | タイムフォームグローバルランキング[113] | |||
---|---|---|---|---|
1位 | 140 | フランケル | 147 | フランケル |
2位 | 138 | ダンシングブレーヴ | 145 | シーバード |
3位 | 137 | パントレセレブル | 144 | ブリガディアジェラード テューダーミンストレル |
レーティング
ワールドサラブレッドランキング
1977年以来競走馬の格付けを行っているワールドサラブレッドランキングは、2012年のクイーンアンステークスおよびインターナショナルステークスを勝利したフランケルに対して140ポンドのレーティングを与えた[9]。その翌2013年1月15日、過去の傑出馬に対する評価の修正[注 12]が実施されたため、同ランキングにおけるフランケルのレーティングは史上最高の評価となった[9]。ワールドサラブレッドランキングの共同会長ギャリー・オゴーマンは、「フランケルは最高の競走馬としての新基準となる」と言明した[9]。
レーティングの見直しを行ったフィル・スミスは、フランケルが古馬でも現役を続行して、加算された斤量を負いながらも勝利し続け[注 13]、最後まで無敗でいたことに触れた[9]。本馬は、2歳、3歳、4歳の全てで公式レーティングの最高馬になった史上初の競走馬である[9]。年度毎のランキングでフランケルの次点になった競走馬は、2011年のブラックキャビア、2012年のシリュスデゼーグルである[114][115]。
タイムフォーム
1948年以来競走馬の格付けを行っているタイムフォーム社は、2012年のクイーンアンステークスを勝利したフランケルに対して147ポンドのレーティングを与えたが、これはシーバード、ブリガディアジェラードなどを上回る史上最高の評価であった[113][6]。同紙のジェイミー・リンチは、「フランケルは、競走馬の能力を量る上での新たな基準となります」と語った[11]。
表彰
カルティエ賞
2011年と2012年のカルティエ賞年度代表馬。2年連続で年度代表馬となるのは同賞史上初のことであった[注 14][117]。年度代表馬選出の際、フランケルを除いた候補馬としては、2011年にはシリュスデゼーグル、ソーユーシンク、デインドリーム、ゴルディコヴァらがおり[118]、2012年にはキャメロット、シリュスデゼーグル、エクセレブレーション、ナサニエルらがいた[119]。
2012年には、本馬の調教師ヘンリー・セシルおよび生産者ジュドモントファームにも、「チーム・フランケル」としてカルティエ賞特別功労賞が贈られている[16]。
殿堂
2021年、新たに創設されたブリティッシュ・チャンピオンズシリーズ名誉の殿堂の最初の選出者として、レスター・ピゴット騎手とともに列された[40][120]。
批判
BBCは、同馬がイギリス競馬の7ハロンから10ハロンまでの舞台でしか競走していないため、真に偉大な競走馬とはみなされないとする意見を紹介している[注 15][3]。
その他
2011年に創設されたブリティッシュ・チャンピオンズデーで2年連続勝利したことで、同開催の基礎を築いたとされる[121][122]。
同馬の強さを表す異名として、「史上最強馬」[123]のほか、「怪物」[8][11]「phenomenon」[3][124]の表現が用いられることがある。
逸話
- 競馬場の入場者数を20%以上増加させた[125]。
- ジャマイカのスプリンター・ウサイン・ボルトに準えられ、「ウサイン・コルト」と呼ばれた[3]。同時期に同じく距離延長に挑戦したことも比較された[126]。
- 引退レース時には「1億ポンドの価値がある奇跡の馬」と称され、イギリスの一般紙の一面に取り上げられ[127]、NBC、CNN、ESPN、アルジャジーラなどの放送局が放送した[128]。
- 種牡馬入りのために厩舎を離れるにあたって、ロイズの普通保険市場がフランケルのリスクを引き受けることができないことが判明するなど、そのあまりの評価額の高さのために保険市場が混乱した[129]。
- 2013年夏に実施されたファンの訪問ツアーで、亡きセシル師の遺志に沿って約3000ポンド(約48万円)の寄付を集めた[130]。
血統表
フランケルの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サドラーズウェルズ系 |
|||
父 Galileo 1998 鹿毛 |
父の父 Sadler's Wells1981 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Fairy Bridge | Bold Reason | |||
Special | ||||
父の母 Urban Sea1989 栗毛 |
Miswaki | Mr. Prospector | ||
Hopespringseternal | ||||
Allegretta | Lombard | |||
Anatevka | ||||
母 Kind 2001 鹿毛 |
*デインヒル 1986 鹿毛 |
Danzig | Northern Dancer | |
Pas de Nom | ||||
Razyana | His Majesty | |||
Spring Adieu | ||||
母の母 Rainbow Lake1990 鹿毛 |
Rainbow Quest | Blushing Groom | ||
I Will Follow | ||||
Rockfest | Stage Door Johnny | |||
Rock Garden | ||||
母系(F-No.) | (FN:1-k) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 3×4=18.75%、Natalma 4×5・5=12.50%、Buckpasser 5×5=6.25% | [§ 3] | ||
出典 |
血統背景
- 父ガリレオは競走馬として英愛両ダービーとキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを制し、種牡馬としても11年連続を含む12回ヨーロッパのリーディングサイアーを獲得[132][133]。マイル前後から長距離まで様々な距離でのG1ウィナーを輩出している。ノーザンダンサーによる奇跡の血量を生ずるデインヒル牝駒との配合はニックス[注 16]で、同父中で最も多くの勝ち馬を輩出し[135]、フランケルのほかに複数のG1馬がいる[136]。
- 母カインドは5から6ハロンの準重賞を2勝したスプリンターで、牡駒5頭は全て種牡馬入りしている[13][137]。フランケルは母の第2子。
- 半兄ブレットトレイン(父:サドラーズウェルズ)は母の第1子で、2010年のダービートライアルステークス (英G3) 勝ち馬。フランケルとは同馬主・同厩で、クイーンエリザベス2世ステークス以降すべてのフランケルのレースでペースメーカーをつとめた[51]。同じタイミングで引退し、種牡馬として当初アメリカ、その後アイルランドで繋養された[13]。
- 全弟ノーブルミッション(Noble Mission)は母の第3子で、2014年のタタソールズゴールドカップ(愛G1)、サンクルー大賞(仏G1、2着からの繰り上がり)、チャンピオンステークス(フランケルとの兄弟制覇)のG13勝を含む重賞6勝[138]。
- 2代母レインボーレイクはランカシャーオークス(英G3)勝ち馬[139]。産駒にカインドのほか、その半兄にタターソールズゴールドカップとアーリントンミリオン(米G1)の中距離芝G1を2勝し、2004年のジャパンカップにも出走した(10着)パワーズコート(父:サドラーズウェルズ)[140]。
- 1-kに属する同牝系の競走馬には、6代母サーカシアを共有するものにドントフォゲットミー、デザートキング、ムトト、9代母ジョージアを共有するものにハービンジャーなどがいる[141][142]。
脚注
注釈
- ^ 8以上の評価は「極めて稀」であった[11]。
- ^ 本馬の引退後は、「私たちはきっと彼が2000ギニーを勝つことを望んでいただろう。しかし、チャンピオンになってしまったことは信じられないほどだ」と述懐している[16]。
- ^ 次走で同年のG3ホーリスヒルステークスを勝利[24]。
- ^ 翌年にアイリッシュダービーとセクレタリアトステークスに優勝し、ダービーではプールモアの2着[25]。
- ^ 2019年にピナトゥボが[[ヴィンセントオブライエンステークス |ヴィンセントオブライエンナショナルステークス]]を9馬身差で勝利し、128の評価を得たことで更新された[34]。
- ^ その後、クイーンエリザベス2世ステークス以後のフランケルの6レースには全て出走している[51]。
- ^ なお、同じく無敗馬のブラックキャビアが同競走に出走する可能性がオーストラリアのメディアを中心に取り沙汰された。ブラックキャビアはダイヤモンドジュビリーステークス出走を表明したことで、この無敗対決は実現しなかった[70][71]。
- ^ ドラール賞、ヴィシー大賞、ドーヴィル大賞の3勝。後には同馬場でG1競走3勝(ガネー賞2回、イスパーン賞)[89]。
- ^ ダービー馬2頭・オークス馬1頭・2歳G1馬3頭[108]。北半球のほか、母父デインヒルの血統を背景に(#血統背景を参照)、早熟スプリンターを重視する南半球でも人気を博した[109]。
- ^ 平均は5インチ[3]。
- ^ 平均は20から21フィート[3]。
- ^ ダンシングブレーヴ(141→138)、シャーガー(140→136)、アレッジド(140→134)など[9]。
- ^ 「もしダンシングブレーヴが4歳でも現役を続行し、フランケルのように4ポンド加算していたなら、レーティングは145となり、今般142に格下げされたでしょう」[9]
- ^ 隔年で2度年度代表馬になった競走馬には、ウィジャボードとエネイブルがいる[116]。
- ^ 例えばフランケルと同じく2000ギニーを制したシーザスターズは、12ハロン路線のダービーと凱旋門賞にも勝利して引退した[3]。
- ^ 同配合の産駒によるアーニングインデックスが、父ガリレオおよび母父デインヒル単体によるものを上回っている[134]。
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参考文献
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- “Frankel” (英語). Pedigree Online Thoroughbred Database. 2010年10月16日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post エラー:
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