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{{Anchors|PROLOGUE}}2022年3月29日には、ティザーPVやテレビシリーズ初となる女性主人公、主役機を含む[[モビルスーツ]] (MS) の情報に加え、[[前日譚]]『PROLOGUE』を放送開始に先駆けて国内外で公開することが発表された<ref name="vstorage181718">{{Cite web|url=https://v-storage.bnarts.jp/anime/gundam/181718/|title=ガンダムシリーズ TVアニメーション最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ティザービジュアル&ティザーPV 解禁! 前日譚「PROLOGUE」が今夏公開予定!|website=V-STORAGE|publisher=バンダイナムコフィルムワークス|date=2022-03-31|accessdate=2022-06-17}}</ref>。同年6月17日には、基本的な世界観とあらすじ、主要人物、メインスタッフ、『PROLOGUE』の初公開されるイベント概要などが発表された<ref name="info20220617">{{Cite web|url=https://www.gundam.info/news/video-music/01_7958.html|title=『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ティザービジュアル第2弾&メインスタッフ公開!あらすじ・キャラ・新MSも到着!|website=GUNDAM.INFO|date=2022-06-17|accessdate=2022-06-17}}</ref>。プロデューサーの小形尚弘はオンライン会見にて女性主人公や学園を舞台とするストーリーに言及しつつ、[[宇宙世紀]]に含まれない新しいガンダムであること、新規ファン増加を意識した作品作りをする旨を語っている<ref name="mantan20220618">{{Cite news|url=https://mantan-web.jp/article/20220617dog00m200077000c.html|title=機動戦士ガンダム 水星の魔女:女性主人公 舞台は学園 「ガンダム」新作の“新しさ” MSも公開|newspaper=MANTANWEB|publisher=MANTAN|date=2022-06-18|accessdate=2022-06-18}}</ref>。同年7月14日、『PROLOGUE』の初公開イベントとなった「GUNDAM NEXT FUTURE -LINK THE UNIVERSE-」にて主要キャスト2名と『PROLOGUE』の情報が公開された<ref name="gundam20220714">{{Cite web|url=https://www.gundam.info/news/video-music/01_8237.html|title=『機動戦士ガンダム 水星の魔女』本編予告PV公開!本編と前日譚「PROLOGUE」のメインキャストや商品情報も到着!|website=GUNDAM.INFO|publisher=バンダイナムコフィルムワークス|date=2022-07-14|accessdate=2022-07-14}}</ref>。 |
{{Anchors|PROLOGUE}}2022年3月29日には、ティザーPVやテレビシリーズ初となる女性主人公、主役機を含む[[モビルスーツ]] (MS) の情報に加え、[[前日譚]]『PROLOGUE』を放送開始に先駆けて国内外で公開することが発表された<ref name="vstorage181718">{{Cite web|url=https://v-storage.bnarts.jp/anime/gundam/181718/|title=ガンダムシリーズ TVアニメーション最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ティザービジュアル&ティザーPV 解禁! 前日譚「PROLOGUE」が今夏公開予定!|website=V-STORAGE|publisher=バンダイナムコフィルムワークス|date=2022-03-31|accessdate=2022-06-17}}</ref>。同年6月17日には、基本的な世界観とあらすじ、主要人物、メインスタッフ、『PROLOGUE』の初公開されるイベント概要などが発表された<ref name="info20220617">{{Cite web|url=https://www.gundam.info/news/video-music/01_7958.html|title=『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ティザービジュアル第2弾&メインスタッフ公開!あらすじ・キャラ・新MSも到着!|website=GUNDAM.INFO|date=2022-06-17|accessdate=2022-06-17}}</ref>。プロデューサーの小形尚弘はオンライン会見にて女性主人公や学園を舞台とするストーリーに言及しつつ、[[宇宙世紀]]に含まれない新しいガンダムであること、新規ファン増加を意識した作品作りをする旨を語っている<ref name="mantan20220618">{{Cite news|url=https://mantan-web.jp/article/20220617dog00m200077000c.html|title=機動戦士ガンダム 水星の魔女:女性主人公 舞台は学園 「ガンダム」新作の“新しさ” MSも公開|newspaper=MANTANWEB|publisher=MANTAN|date=2022-06-18|accessdate=2022-06-18}}</ref>。同年7月14日、『PROLOGUE』の初公開イベントとなった「GUNDAM NEXT FUTURE -LINK THE UNIVERSE-」にて主要キャスト2名と『PROLOGUE』の情報が公開された<ref name="gundam20220714">{{Cite web|url=https://www.gundam.info/news/video-music/01_8237.html|title=『機動戦士ガンダム 水星の魔女』本編予告PV公開!本編と前日譚「PROLOGUE」のメインキャストや商品情報も到着!|website=GUNDAM.INFO|publisher=バンダイナムコフィルムワークス|date=2022-07-14|accessdate=2022-07-14}}</ref>。 |
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== 製作 == |
== 製作 == |
2023年1月1日 (日) 19:00時点における版
機動戦士ガンダム 水星の魔女 | |
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ジャンル | ロボット |
アニメ | |
原作 | 矢立肇、富野由悠季 |
監督 | 小林寛 |
シリーズ構成 | 大河内一楼 |
脚本 | 大河内一楼、米山昂 中西やすひろ |
キャラクターデザイン | モグモ(原案) 田頭真理恵、戸井田珠里 高谷浩利 |
メカニックデザイン | JNTHED、海老川兼武 稲田航、形部一平 寺岡賢司、柳瀬敬之 |
音楽 | 大間々昂 |
アニメーション制作 | サンライズ |
製作 | バンダイナムコフィルムワークス 創通、MBS |
放送局 | 毎日放送・TBS系列ほか |
放送期間 | 第1クール:2022年10月2日 - 2023年1月8日(予定[1]) 第2クール:2023年4月 - |
小説 | |
著者 | 高島雄哉(小説) 矢立肇、富野由悠季(原案) |
イラスト | 高木秀英 |
出版社 | KADOKAWA |
掲載誌 | 月刊ガンダムエース |
連載期間 | 2023年1月号 - |
刊行期間 | 2022年11月26日 - |
関連作品 | |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(きどうせんしガンダム すいせいのまじょ、英題: Mobile Suit Gundam THE WITCH FROM MERCURY)は、サンライズ制作による日本のテレビアニメ。「ガンダムシリーズ」に属するロボットアニメであり、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(第2期)以来5年ぶりとなるTBS系列毎日放送製作日曜午後5時枠(『日5』枠)の新作アニメとして[2]、第1クールが2022年10月2日より放送中[3]。第2クールは2023年4月より放送予定[4]。
沿革
2021年9月15日にバンダイナムコグループの「ガンダムプロジェクト」が開催した「第2回ガンダムカンファレンス」にて、同プロジェクトの「作品軸」の一環として発表された。この中でバンダイナムコグループはガンダムを世界最大級のIPに成長させるために、「G-PARTNER」と称される外部パートナーとも協力しつつ、全世界の10代を中心とした若年層ファン獲得を目標に大型展開を実施するとしている[5]。
2022年3月29日には、ティザーPVやテレビシリーズ初となる女性主人公、主役機を含むモビルスーツ (MS) の情報に加え、前日譚『PROLOGUE』を放送開始に先駆けて国内外で公開することが発表された[6]。同年6月17日には、基本的な世界観とあらすじ、主要人物、メインスタッフ、『PROLOGUE』の初公開されるイベント概要などが発表された[7]。プロデューサーの小形尚弘はオンライン会見にて女性主人公や学園を舞台とするストーリーに言及しつつ、宇宙世紀に含まれない新しいガンダムであること、新規ファン増加を意識した作品作りをする旨を語っている[8]。同年7月14日、『PROLOGUE』の初公開イベントとなった「GUNDAM NEXT FUTURE -LINK THE UNIVERSE-」にて主要キャスト2名と『PROLOGUE』の情報が公開された[9]。
製作
企画・制作 | サンライズ |
---|---|
原作 | 矢立肇、富野由悠季 |
監督 | 小林寛 |
副監督 | 安藤良 |
シリーズ構成 | 大河内一楼 |
キャラクターデザイン原案 | モグモ |
キャラクターデザイン | 田頭真理恵、戸井田珠里、高谷浩利 |
メカニカルデザイン | JNTHED、海老川兼武、稲田航 形部一平、寺岡賢司、柳瀬敬之 |
チーフメカアニメーター | 久壽米木信弥、鈴木勘太、前田清明 |
設定考証 | 白土晴一 |
SF考証 | 高島雄哉 |
メカニカルコーディネーター | 関西リョウジ |
設定協力 | HISADAKE |
プロップデザイン | 絵を描くPETER、えすてぃお |
コンセプトアート | 林絢雯 |
テクニカルディレクター | 宮原洋平 |
美術デザイン | 岡田有章、森岡賢一、金平和茂 玉盛順一朗、上津康義 |
美術監督 | 佐藤歩 |
色彩設計 | 菊地和子 |
3DCGディレクター | 宮風慎一 |
モニターグラフィックス | 関香織 |
撮影監督 | 小寺翔太 |
編集 | 重村建吾 |
音響監督 | 明田川仁 |
音楽 | 大間々昂 |
音楽プロデューサー | 松田隼典 |
音楽制作 | バンダイナムコミュージックライブ |
制作協力 | ADKマーケティング・ソリューションズ |
協力 | BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン |
エグゼクティブプロデューサー | 小形尚弘、田村烈、丸山博雄 |
プロデューサー | 岡本拓也、前田俊博 |
製作 | バンダイナムコフィルムワークス 創通、MBS |
企画経緯・スタッフィング
本作へとつながるガンダムの新作シリーズのプロジェクトは2018年ごろに始動し、2020年初頭にバンダイナムコフィルムワークス[注 1]の岡本拓也がプロデューサーに就任した時点より企画がスタートした[12][13]。始動に際してはコンペティションが実施され、クリエイターチーム「モリオン航空」がコンセプトアートおよび世界観イメージなどをまとめて提出した企画書が起点となった[14][15]。
女性を主人公とした物語にすることは2020年になってから浮上した話であり、また企画当初からシリーズ50〜60周年に向けて次世代の少年少女に向けた物語にすることが決定されていた。これらとオリジナルながらもガンダム作品であることを押さえながら、発想力や想像力、社会を捉える目線をもった人物として、監督には『鉄血のオルフェンズ』時から岡本と面識がある小林寛が起用された。シリーズ構成には『コードギアスシリーズ』や『プリンセス・プリンシパル』などのオリジナル作品でキャラクターと世界観の作り込みの経験があり、女性主人公のガンダムという特殊な題材と設定を組み替えつつ疾走感のある脚本を書ける人物として大河内一楼に声がかけられた。このほか、作品にとって良い刺激を与える目的で、モリオン航空のモグモとHISADAKEがそれぞれキャラクターデザイン原案と設定協力として、JNTHEDが主役機のメカニカルデザインとしてシリーズに初参加している。さらに今までガンダムに触れてこなかった若い世代が抵抗なく作品に入ってこられるようにとの配慮から、主題歌のYOASOBIのみならず、PARCOなど放送時のカルチャーを担うグループや団体とのタイアップも行われる(後述)[14][16][17]。
ストーリー設定・作風
本作のストーリーはモリオン航空の企画案をベースに、岡本、小林、大河内、設定考証の白土晴一がストーリーを具体的に詰める方法で制作された。モリオン航空による初期案は同人誌色の強い物で現在の構成にその原型はほとんど残されていないが、『水星の魔女』というタイトルワードやキャッチコピーはそのまま活用され、そこに小林が考えた「呪い」や「呪縛」というキーワードが要素として組み込まれていった。実際の脚本書きでは、ターゲットを若者よりも拡大してガンダム初心者に拡大し、同時にシリーズを意識することなくシンプルに面白い新番組を作るという視点で制作が進められた[16][18]。
全体のストーリーは当初、従来のシリーズを踏襲したハードなものが想定された。しかし第1話の脚本が完成した辺りで、小林や岡本から「物語を10代の若者たちがより身近に感じられる環境から始めたい」との発案があり、学園を舞台とした物語が新たに制作されるに至った。岡本はこのきっかけのひとつとして、制作以前に職場見学に来ていた中学生からの「ガンダムというだけで敷居が高く、自分たちに向けて作られた作品ではない」、「ガンダムだったら作品は見ない」とする意見を挙げており[注 2]、物語のメインとなる若い世代の人間模様と大人たちのドラマを同時に描く二層構造にすることで、全年齢が楽しめるように意識したと語っている。大河内は、小林たちの提案を皮切りにスタッフたちからMSを決闘に使用する案や寮制度などのアイデアが積極的に出ていく様子から、面白いガンダム作品が生まれる確信があったとする一方で、決闘制度というシリーズ初の試みに関しては、白土やSF考証の高島雄哉、メカニカルコーディネーターの関西リョウジらとリアリティを重視しながら戦闘描写を打ち合わせをしたと語っている。また時間帯および内容の重さや死亡シーンを敬遠する視聴者がいることとを考慮して見やすさも意識されているが、それでもガンダムである以上、物語には転換点や不穏な話もあると岡本は述べている[12][13][14][16][19]。
キャラクター設定は小林のイメージを出発点としてスタッフ間のやりとりをもって肉付けが行われ、MSも含めてドラマがばらばらにならないように配慮されている。テレビシリーズとしては初の女性主人公に関しては、作為的なものを入れたり、ジェンダーに配慮して描くことはせず、あくまで一人のキャラクターとして話を描くことが意識されている。また本作は未来を舞台としているため、多様性が当たり前になっている世界に多様なキャラクターが出てくるのは必然であるという理由から、監督の小林の意向でさまざまなキャラクターが登場する[注 3][12][21]。
このほか、物語では企業がひとつのファクターとなっており、それまでのシリーズではあまり見られなかった企業間競争が描かれる。これは今の時代を動かしているのが必ずしも国家ではないという世界の状況や、国家間の戦争が実感しにくい現状において、大人たちの対立関係を実感できる世界が想定されたことによる[16][18]。そのため大河内は本作を学園ものであると同時に企業ものと称し、加えて主人公の周りが平和に見えるだけで、戦争が根絶された世界ではないとしている[21]。
前日譚
『PROLOGUE』は、本編開始までの期間で作品を知らない視聴者に対して興味を抱いて欲しいという考えと、本編を楽しみにしている従来のファンに向けて少しでも映像を届けたいとの観点から制作された。限定的な本編の情報しか出せない時期の発表だったこともあり、最終的には作中世界の構造や本編の起点となる物語が描かれた。このため作中に登場する企業やMS、各種設定は本作におけるガンダムを描くうえで重要な情報が含まれており、物語のテーマとも関連付けられている[12][16][17][22]。
デザイン・作画
初参加となるデザイナーに関しては、コンセプトイラストの色使いや画面設計が既存のどのガンダム作品とも切り口の異なる印象だったモグモや、今までにないラインによって良い意味で型にはまっていないガンダムをコンペティションで提出したJNTHEDなど、「新しいガンダム」というテーマに合致することが起用の基準となった[16]。
登場人物が多いことからキャラクターデザインはモグモを含めて4人体制で実施されており、モグモが小林とのやり取りを通じて主要人物たちのデザイン原案を担当し、アニメーション用のメインキャラクターを田頭真理恵、サブキャラクターを戸井田珠里と高谷浩利がそれぞれ分担してデザインしている。モグモは特定のものを参考にしない一方で、特徴を立たせつつ程よいフェティシズムを入れるというバランスでデザインを落としこみ、自然な印象になるように意識したと語っている。またシンプルさと分かりやすさも考慮され、パーツや線の数を極力抑えることで、シルエットのみでもキャラクターが分かるような造形となっている[13][15]。
メカニカルデザインは作中の勢力ごとにデザイナーが割り振られ、ガンダム・エアリアルを中心とする主役系MSをJNTHED、ジェターク社製MSを形部一平、ペイル社製を稲田航、グラスレー社製MSを海老川兼武、そのほかの勢力を柳瀬敬之と寺岡賢司が担当する。エアリアルのデザインはモグモのイメージイラストを参考にしつつ、小林の意見を反映してJNTHEDが仕様を詰めるかたちで製作された。JNTHEDは、「背面から脇下に武器移動用のレールが装備されること」や「上半身が戦車の砲塔のように腰を基点として360度回転すること」にこだわってデザインを行ったことを明かしており、前者はガンダムF91に類似することからデザインのみが名残として残されたが、後者はほぼすべてのMSに採用された。またJNTHEDは海老川たちとのやり取りを通じて、関節構造やガンビットの合体ギミック、さらに商品化を見越した設計などをデザインに落とし込んでいる。なおJNTHEDは「ガンド(魔術)」と「アーム(兵器)」を組み合わせて「ガンダム (GUND-ARM)」にするなどの設定面でも提案を行っている[22][23][24]。
作画面では戦闘シーンの多くが手描きによって描写され、3DCGはコクピット周辺や戦艦、本作のオールレンジ攻撃に相当するガンビットを有機的な動きで表現する目的などで部分的に使用される。当初は『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』および『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』のように本格的な3DCG導入も検討されたが、手描きのロボットに精通したサンライズのアニメーターの魅力を作品に融合させること、サンライズ以外で手描きのロボットアニメをやる会社がほとんどなく、その文化を絶やしたくないとする観点などから採用された。結果としてMSの作画に関わる情報量は増加しているが、小林による塗り分けの最少化やパーツの描きやすさなどを意識した機体デザインなどによって調整が行われている[25][26]。
音楽
本作の音楽は『機動戦士ガンダム Twilight AXIS』への参加経験もある大間々昂が担当する。収録には世界各国のアーティストが参加し、東京、ブダペスト、ウィーンなどで収録が行われた。大間々は、異端者やマイノリティー側の人物が抑圧された自分をさらけ出すような声が欲しいとする要望をもとにして、大切なシーンで使用される楽曲にはボーカルを入れるなどの工夫を凝らしている[27]。また岡本はチューニングにあたって、世界観に合うリアルさと説得力に配慮した重厚感のある楽曲のほかに、学園内で描写されるコミカルなシーンに合わせた軽めの楽曲もオーダーしている[26]。
キャスティング・演技
主要キャストはテープオーディションとスタジオオーディションで選考が行われた[28][29]。
主人公のスレッタ・マーキュリー役には市ノ瀬加那が、スレッタの相棒となるミオリネ・レンブラン役にはLynnがそれぞれ起用された[注 4]。物語の中で描かれる戦闘は、生死によらない決闘であり、収録においても、シリアス具合を減らしてほしいという指示があったと市ノ瀬がLynnとの対談で明かしている[28]。
反響
本作は女性主人公や学園を舞台とする点などから、放送前より注目を集めた。放送開始後は主人公が花婿として迎えられる展開がSNS上で話題を呼び[30]、放送のたびに「ダブスタクソ親父」、「ロミジュリ」といった劇中の台詞や単語がTwitterのトレンドに上がるなどした[31]。また、本編との繋がりが曖昧なかたちで描かれた「PROLOGUE」と本編の登場人物たちが同一人物なのか、主人公の親子関係が本当のものなのかといった疑問も、ミステリの要素として視聴者の注目を集めた[32][33][34]。小形は国外からも反響があるとインタビュー内で語っており、ニューヨークのアニメイベントにて『こういう作品を待ち望んでいた』というリアクションや『ダイバーシティーな作品だ』という声があったと語っている[20]。
ランキング関係では、「ダブスタクソ親父」のワードが「ガジェット通信 アニメ流行語大賞2022」の銅賞になっている[35]。2022年12月12日発表の「ネット流行語100 2022」ではトップ20単語賞の15位に本作がランクインし、9位には主人公のスレッタ・マーキュリーがランクインした[36]。
第10話で描かれた地球の荒廃した風景が兵庫県加古川市の浜の宮駅や市民プールなどに酷似し、登場したマスコットが同市のご当地グルメ・かつめしのマスコットキャラクターを連想させるとしてSNS上で話題となり[37]、同市の岡田康裕市長もFacebook等で言及している[38]。
批評
本作は、大河内が小説家として初めてノベライズ版を担当した『少女革命ウテナ』との共通項が挙げられており[39]、テレビまんが研究家の加々美利治は、何らかのセルフオマージュをしている可能性を指摘している[40]。また加々美は、明るい作風を評価する十代の視聴者と、過去に大河内が『コードギアス』のようなアンハッピーエンドな作品を担当したことを根拠に今後の展開を不安視する従来のファンを紹介したうえで、いつ作品が戦争路線に舵を切ってもおかしくないと評した[41]。
脚本家の深見真は、『月刊ガンダムエース』上で連載するコラムで、本作が本格的な恋愛や青春ものを描きつつ、ただの学園ものでは終わらない点でストーリーテリングが巧みであるとしている[42]。
アニメコラムニストの小新井涼は、ロボットものや重いストーリーに慣れていない視聴者が身構えずに楽しめる「間口の広さ」と、物語や前述の台詞などに反応して感想やファンワークを様々な媒体形式で発信し、トレンドを賑わすほどになる「SNSでの盛り上がりとの相性の良さ」が、作品の話題性の要因になっているとしている。その上で小新井は本作を、現代ならではの広がり方をすることでシリーズに新たな風を吹かせている「最新のガンダム」と評している[43]。
あらすじ
- PROLOGUE
- 企業の宇宙進出が進み、宇宙移民者スペーシアンと地球居住者アーシアンの対立が激化する時代。小惑星フロント「フォールクヴァング」にあるヴァナディース機関のラボでは、カルド・ナボの主導のもと、地球のオックス・アース・コーポレーションのMSガンダムが開発されていた。しかしガンダムに採用されたGUNDフォーマットの健全性を試作機のガンダム・ルブリスは証明できず、テストパイロットのエルノラ・サマヤは焦りを感じる。そんな中、GUNDフォーマットを危険視するデリング・レンブランの差し金で、MS開発評議会はオックス社への企業行政法による強制執行を決定。評議会配下の特殊部隊「ドミニコス隊」がフォールクヴァングに派遣され、エルノラの夫ナディム・サマヤたちの抵抗も空しく制圧作戦が進められる。カルドを始め多くの人命が犠牲となる中、ルブリスが偶然乗り込んでいたエルノラの娘エリクト・サマヤの生体情報を認証して起動する事態が発生し、敵MSを撃墜したエリクトに驚愕しながらもエルノラはルブリスで脱出を図る。ナディムの自己犠牲によってエルノラたちは宙域からの離脱には成功するが、フォールクヴァングは破壊され、ガンダムの開発計画はすべて凍結される。
- 第1クール
- ガンダムが製造を禁止されてから時が流れ、開発者が「魔女」と呼ばれるようになったA.S.122。水星で育ったスレッタ・マーキュリーは母プロスペラ・マーキュリーの勧めで、ベネリットグループが運営する教育機関アスティカシア高等専門学園に編入することになる。スレッタは到着間近、宇宙空間を漂流していたデリングの一人娘ミオリネ・レンブランを意図せず救助するが、デリングから逃れ地球へ向かう予定だったミオリネを妨害する結果となり、責任をとるべくミオリネに強引に迫るグエル・ジェタークとMSによる決闘を受諾し、愛機のガンダム・エアリアルで圧勝する。ガンダムを使用した嫌疑でMS評議会に拘束され早々に退学の危機に陥るスレッタだったが、ミオリネの直談判によって再決闘が決まり、自身の威信をかけて戦いを挑むグエルのダリルバルデを激戦の末に下す。
- こうしてグエルから学園の最強パイロットの証である「ホルダー」の称号とミオリネの花婿候補という立場を手に入れたスレッタは、慣れない学園生活に戸惑いながらも、アーシアンのニカ・ナナウラやチュアチュリー・パンランチ、学園の実力者であるエラン・ケレスと交友を深めていく。しかしガンダムの操縦者として改造されたエランこと強化人士4号は、スレッタが自身と同じではないとを知ると態度を一変させ、グエルを倒したうえでスレッタに決闘を申し込む。ニカたちの協力も受けてエランの駆るガンダム・ファラクトを退けたスレッタだったが、この時に発生したGUNDフォーマットの相互干渉が原因で、エアリアルがガンダムであることが確定的となる。スレッタは4号のオリジナルであるエランたちの策略でベネリットグループのインキュベーションパーティーにて糾弾されるが、ミオリネの起点でガンダムの安全利用を目的とした株式会社ガンダムの起ち上げが成功したことで危機を回避する。
- 地球寮の生徒たちも巻き込んだスレッタたちは、ミオリネと会社を手中に収めようとするシャディク・ゼネリと集団決闘になるもこれを制し、GUND技術による医療事業の成功を目指すべく起業する。事業が着実に進展していく一方で、ベネリットグループ内ではデリングの暗殺を狙う動きが本格化する。グループの開発拠点プラント・クエタにデリングやエアリアルを受領しに来たスレッタたち、さらにデリングに自らがエルノラであることを明かしたプロスペラが集うなか、シャディクの手引きで地球の武装組織フォルドの夜明けの進攻が開始される。
作中設定・用語
世界観
- A.S.(アド・ステラ)
- 本作品内で用いられている紀年法。宇宙進出を果たした企業によって巨大経済圏が構築された時代であり、一部の地域では有力な企業を中心とした企業体が強大な力をもち、既存の国家の枠組みを超えつつある[16]。
- スペーシアン / アーシアン
- それぞれ「宇宙移民者」と「地球居住者」を意味する。MSを始めとした宇宙時代の基幹産業の発展によって、少数のスペーシアンが大多数のアーシアンから労働力と税金を搾取する社会構造が一世紀以上続いており、互いの分断と衝突が生じている[18][44]。
- フロント
- 小惑星を基部として宇宙空間に建造された巨大人工居住施設[44]。
- 水星
- 本作では人の存在すら忘れられるほどの辺境の惑星とされる。かつてはパーメット鉱石の採掘で栄えたが、月面での採掘が開始されてからは寂れていき、少子化も進んだことで学校などの教育機関も失われていった。現在も残った住民たちは太陽風の吹く過酷な環境下で、電子機器や基地の故障に耐えながらパーメット採掘に従事している[45]。
組織・部隊
- ベネリットグループ
- MS産業最大手のベネリット社を頂点とする巨大複合企業体。本編での総裁はデリング・レンブラン。合計157社の企業で構成され、業績トップのジェターク・ヘビー・マシーナリー、ペイル・テクノロジーズ、グラスレー・ディフェンス・システムの3社は「御三家」と呼ばれ強い影響力をもつ[18]。
- シン・セー開発公社
- 水星資源の採掘で発展した企業。ベネリットグループ内では新参で、業績はほぼ最下級である151位のDランクだが、MS開発と福祉工学を軸にして、300社以上の取引実績と200以上の年間特許数を有する。過酷な水星の環境でも安全に作業できるドローン(遠隔操作無人機)技術搭載MSとして、ガンダム・エアリアルを独自開発する[18]。
- MS開発評議会
- MS開発の互助を目的に設立された組織。ベネリット総裁や御三家をはじめとする各社のCEOたちがメンバーを務める。GUNDフォーマットがもたらす人体への悪影響を危惧している[44]。
- ヴァナディース機関
- GUNDの研究組織。宇宙環境における身体補助に関して研究をしていたが、オックス・アース・コーポレーションからの資金援助と引き換えにGUNDを軍事技術として提供する[44]。
- 株式会社ガンダム
- エアリアルおよびシン・セー社の存続と、ペイル社のファラクト開発部門解体にともなう損失を補填する新規事業としてミオリネが提案した株式会社。M&Aで買収したシン・セー社とペイル社の開発部門を統合した独立会社の体を取り、生命の安全を前提にガンダムを管理運用することで、最終的にはベネリットグループの業績再建を目標とする。発表直後はミオリネ個人への信用がないことから出資者の賛同を得られなかったが、ミオリネ自身が頭を下げてデリングの支持を取り付けたことで起業資金の調達に成功[18]。スレッタが居住する地球寮の施設を拠点として強引に接収し、さらにほかの地球寮生たちを従業員として取り込むことで、企業としての体裁を整える。当初は利益効率のいい軍事企業を目指す選択肢もあったが、戦争を忌避する地球寮生たちの反対もあり、最終的にはヴァナディース機関のPVを参考に、GUND本来の目的である医療事業を目指す。
- フォルドの夜明け
- アーシアンの地位向上を目指す反スペーシアンのゲリラ組織[46]。協力関係にあるシャディクからデリングの暗殺を依頼され、プラント・クエタに部隊を派遣する。
地名・施設
- アスティカシア高等専門学園
- フロント73区にあるベネリットグループの高等教育機関。デリングが学園長を兼任している。宇宙開発産業およびMS産業に携わる人材の育成を目的とし、パイロット科、メカニック科、経営戦略科の三つの専科が存在し、グループ各社の重役の子息や、企業から特別な推薦を受けた学生などに入学資格が与えられる。入学後は寮生活が基本となり、寮生は後ろ盾となる企業が開発したMSを運用する[47][48]。
- 生徒の学籍番号は入学年、専科、個人番号の三つの要素から成り、3年生は「K」、2年生は「L」、1年生は「M」、パイロット科は「P」、メカニック科は「M」、経営戦略科は「S」で表示される。個人番号のみは推薦企業のヒエラルキーによって決定される[44]。学園内にはスペーシアンとアーシアンの力関係が色濃く反映されており、アーシアンで構成される地球寮の生徒たちは有能でありながらも経済的に豊かでなく、生徒や教師からも差別の対象とされる[18][49]。
- フォールクヴァング
- ヴァナディース機関の拠点となるフロント。ドミニコス隊の襲撃のすえに爆破される。
- ペビ・コロンボ23
- スレッタが育った水星軌道基地[45]。
- ベネリットグループフロント
- ベネリットグループ本社が置かれているフロント。
- プラント・クエタ
- L4に位置するフロントで、ベネリットグループ有数の開発拠点。
技術・兵器
- モビルスーツ (MS)
- 「ガンダムシリーズ」に共通して登場する巨大人型ロボット兵器の総称。本作に登場するMSは人体を模したジョイントをEMT(電動モーター)で駆動させる構造をもち、開発会社が異なっても基本的に同じ規格を有するとされる[50]。
- パーメット
- 水星や月に偏在する新種の鉱物に含まれる元素。同じ元素間で情報を共有する性質があり、素材や推進剤などと混合して制御する新技術のみならず、さらなる宇宙進出を想定した身体拡張技術の基盤となるとされる[44][51]。
- GUND(ガンド)
- 義肢などの福祉工学に端を発する技術。本来は人体の欠損部や宇宙環境下で生ずる身体機能障害の補助を目的とした医療技術であり、パーメットを媒介に人間を機械と有機的にリンクさせることで、四肢および感覚機能の補助や身体機能を拡張する効果をもつ[50][52]。GUNDの施術者は、一定レベル以上のリンク時に体内に注入したパーメットが光る痣として皮膚上に現れる[18]。研究元のヴァナディース機関をオックス社が買収した結果、GUNDフォーマットへと発展する。
- GUNDフォーマット(ガンドフォーマット)
- GUND技術を軍事転用したMS用システム。パイロットとMSをGUNDでリンクさせてシステム制御する機構をもつ革新的技術である一方で、基準を大きく超えるパーメット流入によるデータストームが搭乗者の心身に莫大な負担を強いる[16][53]。このため、MS開発評議会は生命倫理の観点から存在そのものを危険視している[44]。
- ガンダム
- 本作におけるガンダムタイプMSは、GUNDフォーマットの搭載により領域横断的な戦闘能力を発揮するMSのことを指す。正式名称は「GUND-ARM」(ガンドアーム)であるが、世間一般では「GUNDAM」(ガンダム)の通称で呼ばれる。基本構造は既存のMSと同じ規格で作られており、性能を発揮しないのであれば一般のパイロットでも操縦できる[50]。
- 本編ではGUNDフォーマットの危険性も含めてカテドラルが協約で開発そのものを禁止しており、関連技術の継承者は「魔女」と呼ばれる[45][26]。
- シェルユニット
- ガンダムの胸部など各部に内蔵された制御端末。パイロットとMS間で交わされる莫大な情報の伝達・処理を可能とし、GUNDフォーマットの稼働レベルが一定に達すると、電子回路のような発光パターンが生じる[52]。
- ガンビット
- 正式名称は「次世代群体遠隔操作兵器システム」。GUNDフォーマットを利用してスラスターやビーム砲を備えた小型端末「ビットステイヴ」を遠隔操作し、多彩な立体攻防を展開する。複数基が合体することで防御用のシールドになるほか、MS本体やほかの武装と合体することで性能を強化することも可能[52][50]。
- ハロ
- 声 - 古川慎[54]、富田美憂(ロウジ所有の個体)[55]
- ほかの「ガンダムシリーズ」にも登場する球形のロボット。本作では、フロントにおけるナビや乗り物などあらゆるインフラの制御ユニットを司る。アスティカシア学園では決闘委員会が導入し、情報検索や決闘場での撮影ドローン兼審判役として使用する[56]。
- 強化人士(きょうかじんし)
- ガンダムの搭乗者として身体改造を施されたデータストーム耐性の高い人間。生物工学やナノテクノロジーによって、より高いパーメット数値を許容・維持できるが[44]、出撃のたびに負担が肉体に蓄積されていき、遠からず死に至る運命にある。
そのほかの用語
- 決闘
- デリングがアスティカシア学園での生徒同士の揉め事を解決すべく定めた制度。双方の個人またはチーム同士が金銭や栄誉などの望むものを賭けてMS戦を行う[44]。基本的に相手機の頭部ブレードアンテナを先に折った者が勝者となるが、形式に応じて勝利条件も変更される[注 5]。合意があれば双方の戦力比や賭けるものが等価である必要はなく、たとえば一対多数のハンディキャップ戦も認められるが、敗者は勝者が定めたペナルティに必ず従わなければならない。試合前は一方の対戦者が「勝敗はMSの性能のみで決まらず」、もう一方が「操縦者の技のみで決まらず」、双方が同時に「ただ結果のみが真実」という口上を述べたのち、立会人の「決心解放(フィックス・リリース)」の号令を合図に戦闘を開始する。口上のとおりパイロットの腕やMSの性能だけでなく、試合前の準備や根回しも勝利条件として重要視され、試合場の細工や部外者による妨害といった不正行為もその一環として黙認される。試合状況は生徒手帳や学園中のモニター端末を通じて生中継され、生徒間では金銭を賭けて勝敗を予想する「決闘賭博」が横行している。
- 決闘委員会
- 決闘を取り仕切るために設立された、学生主導の組織[44]。おもなメンバーは、寮長や御三家の子息といった有力者で構成される。決闘前は試合会場や具体的なルールなどを協議したのち、対戦者の合意と宣誓を見届け、「Alea jacta est.」の言葉とともに決闘の承認を行う。委員にも決闘を行う権利はあるが、御三家同士の決闘は避けられる傾向にある。
- ホルダー
- 決闘の勝者のなかでも特に優れたパイロットのみに与えられる称号。繊維情報が純白基調に書き換わった専用の制服とパイロットスーツのほかに、ミオリネが17歳になった時点で彼女との婚約権が与えられるが、これがミオリネ本人の反感を買い、本編の騒動の原因となる[44][56][57]。
登場人物
アスティカシア高等専門学園の人物
主要人物
- スレッタ・マーキュリー
- 声 - 市ノ瀬加那[9]
- 本作品の主人公。パイロット科2年。学籍番号「LP041」。母プロスぺラが経営するシン・セー社の推薦を受け、ペビ・コロンボ23から編入してきた17歳の少女[50]。物心つく前に父親を亡くし[58]、母とともに水星に移住したが、同年代の子どもがいない環境下で大人たちに冷遇された結果[45]、内向的でコミュニケーション下手な性格に育った[46]。学園の下級生にさえも敬語を使うほどつつましい一方で、困難や理不尽に対しては母の言葉である「逃げればひとつ、進めば二つ」[注 6]の信念をもって立ち向かおうとし[56]、その姿勢は周囲にも大きな影響を与えていく。 幼少期からエアリアルを駆って危険な任務や作業をこなしてきた結果、若くして高度な操縦技術を習得している。エアリアルとは家族のような絆で結ばれているが[50]、母の復讐のために密造されたガンダムであることや、自分自身も復讐に加担すべく学園に送られた真実は知らされていない[45]。
- 過酷な水星生活の合間に視聴したアニメなどを通じて地球圏の文化や生活に強い憧憬を抱き、いつか水星も「誰も死なない豊かな星にする」という夢を育んでいく[45]。学園編入後は「彼氏とデートする」「友だちをあだ名で呼ぶ」などのやりたいことをまとめた「やりたいことリスト」を埋めるために活動し、卒業後は夢の一歩として「故郷で廃れた学校を設立する」という目標を掲げる。
- 編入後はミオリネを侮辱したグエルとの決闘に端を発して、エアリアルのガンダム疑惑を受けての拘束と退学の危機、グエルとの再決闘を制してホルダー兼ミオリネの花婿候補になるなど望まぬ注目を受け続けた結果、よそ者の「水星女」としてスペーシアンの生徒から迫害の対象となる。やがて自主退学を考えるまでに思いつめるが、不器用ながら世話を焼いてくれるミオリネや、同じ差別を受けるアーシアンの学生たちの助力もあり、地球寮の寮生として再起する。ペイル社の策略による自身の魔女疑惑再燃からミオリネの株式会社ガンダム設立に至る騒動で母からエアリアルがガンダムである事実を告げられるが、自分を欺いた真意を問うには至らず母に変わらぬ信頼を寄せる。
- ミオリネ・レンブラン
- 声 - Lynn[9]
- 経営戦略科2年。学籍番号「LS001」[59]。容姿端麗のみならず、経営戦略科トップの成績を収め、さらに専門外のメカニックやスポッターの基礎マニュアルを一読しただけで暗記するほど優れた頭脳をもつ[59]。一方で愛想が悪く排他的な性格をしており、自分の趣味から人間関係、進路に至るすべてを勝手に決め続けたあげく、亡き母さえも蔑ろにした父のデリングを「クソ親父」と憎悪している。また、婚約者のグエルをはじめとする御三家の子息や縁者たちのことも、父に近づく目的で接触してくるとして警戒している。
- 学生寮ではなく父が使っていた理事長室を占拠・改装してひとり暮らしをしているが、整頓は苦手で机回りなどはごみが散乱している。母との思い出でもあるトマトの栽培を心の癒しとしており、自室や学園の敷地に設置した温室で多数の株を育てている[59]。この趣味もあってスペーシアンでありながらアーシアンに対する差別感情はなく、逆にほかのスペーシアンの生徒からは奇異の目で見られている。他人が温室や植物たちに触れるのを非常に嫌うが、気を許した相手には収穫物を分け与えたりする。
- あらゆるしがらみから逃れるために地球行きの船に乗ろうと宇宙に出た際に、自分を漂流者と間違えたスレッタに救助される。結果的に逃亡を邪魔したスレッタを辛辣に突き放すが、スレッタがグエルとの決闘に勝利してからは、父の呪縛から解放してくれた存在として認めるようになり、彼女の「進めば二つ」の言葉は自身が父に反抗する原動力となる。以降は弱気なスレッタを叱咤しつつも最大の理解者となり、スレッタが居住する地球寮の面々とも交流を深めていく。長らく自分が父から一方的な不自由を強いられていると思っていたが、同時にベネリット総裁の娘として恵まれた環境にもあるということをプロスペラから指摘され、ペイル社の計略で再度「魔女」として糾弾されたスレッタを救うべく、嫌っていた父に頭を下げてまで出資を募り株式会社ガンダムを設立する。業務を軌道に乗せていく過程で無自覚にスレッタを軽視する行動が増えて不信感を生む要因になるが、事情を知った後はスレッタのおかげで逃げることを止められた感謝を伝え、和解する。
ジェターク寮
- グエル・ジェターク
- 声 - 阿座上洋平[60]
- パイロット科3年。学籍番号「KP001」。ジェターク社の御曹司で、寮のエースにして決闘委員会の筆頭[61]。荒々しく熱くなりやすい性格であるが[46]、パイロットおよび決闘者としては真摯で公正な一面をもち、将来のドミニコス隊入りを目指し鍛錬を重ねている。父親のヴィムには従順で頭が上がらず、そのことを指摘されると我を忘れて激昂する。
- 当初はホルダーとして横暴にふるまっていたが、ミオリネへの狼藉をとがめたスレッタとの決闘に敗れ陥落する。グループ掌握の野望を潰された父から叱責され、新型のダリルバルデとともに再決闘に臨むが、機体や戦場に細工してまで勝利を欲する父の姿勢に反発し、終盤に自身の技量のみで堂々と戦い惜敗する。決着後に健闘をたたえてくれたスレッタに感激し衝動的に求婚するが、即座に断られたうえ、周囲に冷やかされた恥ずかしさから求婚を撤回する。以降はスレッタを威圧しながらも気にかけるようになり、彼女を蔑ろにしたエランへの怒りから決闘を行うが敗北。ヴィムから支援の打ち切りと退寮を命じられて野外生活を強いられ[18]、地球寮対グラスレー寮の決闘中に退学とジェタークの系列子会社への就職を言い渡される。退学後は父やラウダたちに黙って行方をくらまし、「ボブ」という偽名である輸送会社の下働きとなる。
- ラウダ・ニール
- 声 - 大塚剛央[62]
- パイロット科3年。グエルの異母弟で副寮長[62]。グエルの退寮後は後任の寮長および決闘委員に就任する。感情的な兄とは対照的に冷静な性格。右手で左側の髪をいじる癖がある。信頼するグエルが父の不興を買う原因となったスレッタに対して嫌悪感を抱く。
- フェルシー・ロロ
- 声 - 高田憂希[62]
- パイロット科2年。グエルを慕う後輩の女子生徒。猪突猛進型な性格で、グエルにならってミオリネに見下した態度を取る[62]。
- ペトラ・イッタ
- 声 - 広瀬ゆうき[62]
- メカニック科2年。フェルシーの相方である女子生徒。優等生タイプだがフェルシー同様ミオリネを軽んじている[62]。
- カミル・ケーシンク
- 声 - 山下タイキ[46]
- メカニック科3年。寮のチーフ・メカニックで、高い統率力でメンバーをまとめる[46]。
ペイル寮
- エラン・ケレス
- 声 - 花江夏樹[60]
- パイロット科3年。学籍番号「KP002」。ペイル社が擁立するパイロットで、寮の筆頭[46]にして決闘委員会所属。
- 物語の進行に従い、整形手術でオリジナルと同じ容姿と声をもつ強化人士が複数存在することが明かされ、表舞台では全員がひとりの人物として行動する[18]。
- 強化人士4号
- 物語開始時点でエランとして学園に在籍する強化人士。学園では人間嫌いな孤高の人物とされており、同じ寮生たちにも心を開こうとしない。一方、一部の女子からはクールな容貌にちなんで「氷の君」と呼ばれ人気を集めている。GUNDフォーマットのデータストームに耐えうる身体強化を受けているが、機体とリンクする感覚を不快に思い、MSそのものを「自分にとっての呪い」と称して嫌悪する[18]。自分の家族や誕生日といった過去の記憶をすべて失っており、実験体として酷使される自身の境遇を悲観している。
- エアリアルを駆るスレッタが同じ強化人士かもしれないとの関心から、周囲が驚くほど積極的な交流のすえにスレッタの信頼を得る。やがてCEOたちからエアリアルの調査を命じられて実際にエアリアルに試乗するが、GUNDフォーマットの不快な感覚がないことからスレッタが自分とは違う存在だと気づき、自分にはないすべてに恵まれた彼女に嫉妬し拒絶する。この態度をとがめたグエルを挑発し、新型機ファラクトの試験を兼ねた決闘で圧勝。ペイル社から「本当の顔と市民ナンバーを与える」という報酬を提示され、ホルダーの称号とエアリアルを賭けてスレッタに決闘を挑むが、エアリアルの能力を解放した彼女に敗北する。決着後に自分の家族の記憶を取り戻し、スレッタとも和解するが、ペイル社に見限られ廃棄処分となる。
- 本物のエラン・ケレス
- ほかのエランたちのオリジナルとなった人物[18]。ペイル社CEO陣も敬うほどの存在であるが、ニューゲンからは面と向かって「性格が悪い」とも評される。ミオリネとの婚約権を得るために、自分の影武者がホルダーとなることを望んでいる。
- 4号の廃棄処分後はみずから学生のエランとしてスレッタの前に現れ、CEOたちとともにエアリアルおよびシン・セー社を告発するための一芝居を打つが、ミオリネが株式会社ガンダムの設立を成功させたことで未遂に終わる。
- 強化人士5号
- 4号の後任として学園に送り込まれた強化人士。本物のエランと同様の性格と振る舞いを見込まれ選出される。決闘以外の方法でエアリアルを確保しようとするCEOたちの命令を受け、直接スレッタに取り入ろうと接触する。スレッタ以外のガンダムの操縦経験者を求めていたミオリネによって、株式会社ガンダムのテスターとして雇われる。
グラスレー寮
- シャディク・ゼネリ
- 声 - 古川慎[60]
- パイロット科3年。学籍番号「KP003」。サリウスの養子で寮長。決闘委員でもあり、当事者の調停役や試合の立会人を務める。もとはグラスレー社の施設で育った孤児で、努力と苦労のすえにサリウスの信頼を勝ち取り、将来の幹部候補として数々の実績を上げている[46]。サリウスに対しては恩義こそ感じているが、経営者としては視野の狭さを暗に批判している。学園では多くの女性たちと交際するなど余興同然に過ごす一方で、企業人としてはシビアで必要とあれば非合法な活動もいとわない。パイロットとしての実力も高く、地球寮との決闘直前時点では決闘賭博のオッズナンバー1に位列され、寮の女性パイロットたちと組んだ団体戦では無敗を誇る。
- 幼なじみのミオリネを隣で守りたいという密かな願望を抱いていたが、本人に直接伝える勇気が湧かず、やがて御三家を嫌うようになったミオリネから遠ざけられたこともあり、本心を隠しつつビジネスパートナーという立場で彼女に近づこうと探っていた。そのため、表向きはミオリネの婚約者になるホルダーの地位には興味を示さず、グエルから決闘を申し込まれてもはぐらかしていた。他人に本心を隠す気質はほかの人間関係においても同様で、相手の信用を得ることに長けている一方で、他人を信用せず自分で物事の処理にあたろうとする。
- 学園でさまざまな騒動の中心となるスレッタを「水星ちゃん」と親しく呼び、グエルやエランたちをかき乱す姿に興味を寄せる一方で、サリウスの命令でエアリアルと開発元のシン・セー社を探るべく暗躍し、取引相手の「フォルドの夜明け」と通じていたニカを使ってスレッタを監視する。義父とは違い事業としてのガンダムの可能性に期待しており、学園規則を改変して株式会社ガンダムの起業を妨害し、支援という名目で自分の用意した会社にミオリネたちを移籍させることで事業ごとミオリネを手中に収めようとする。これを拒み規則の改変停止を望むミオリネたちと集団決闘となるが、自軍のアンチドートを無効化したエアリアルの底力と地球寮メンバーの連携の前に敗北。ミオリネに「自分がホルダーとなって守りたかった」という本心を吐露し、潔く身を引く。しかし、裏仕事からは足を洗わず、ジェターク社や「フォルドの夜明け」と結託してデリングを暗殺し、ベネリットグループそのものの解体をもくろむ。
- サビーナ・ファルディン
- 声 - 瀬戸麻沙美[46]
- パイロット科3年。学籍番号「KP014」。シャディクの右腕を務める才女で[46]、ほかの寮生たちのまとめ役。ほかの女生徒とともにシャディクに全幅の信頼を置いており、彼の非合法活動にもためらいなく従う。
- レネ・コスタ
- 声 - 鈴代紗弓[46]
- パイロット科2年。学籍番号「LP013」。シャディクの取り巻きの女生徒のひとり。快活だが男女で態度を使い分ける腹黒い人物[46]。自分が付き合っていた男のひとりを奪ったとしてリリッケを逆恨みしている。
- イリーシャ・プラノ
- 声 - 前川涼子[46]
- パイロット科2年。学籍番号「LP012」。シャディクの取り巻きの女生徒のひとり。気弱な心配性だが、性格が正反対のメイジーとは仲がいい[46]。
- メイジー・メイ
- 声 - 貫井柚佳[46]
- パイロット科2年。学籍番号「LP011」。シャディクの取り巻きの女生徒のひとり。笑顔の絶えないポジティブな人物[46]。
- エナオ・ジャズ
- 声 - 若山詩音[46]
- パイロット科3年。学籍番号「KP015」シャディクの取り巻きの女生徒のひとり。第六感に長けた寡黙でミステリアスな人物[46]。
地球寮
- ニカ・ナナウラ
- 声 - 宮本侑芽[60]、白石晴香(10話 - )[注 7]
- メカニック科2年。学籍番号「LM236」。メカ好きで整備の腕も高く、後輩のチュチュが搭乗する旧式デミトレーナーのカスタムを手掛けている。温厚で争いを好まず、スペーシアンからの嫌がらせにも反抗することなくやり過ごす。チュチュからは「ニカ姉」と呼び慕われている。
- 編入して間もないスレッタやエアリアルに強い好奇心を示し、学園に拠り所のない彼女を地球寮へと誘う[57]。一方で「フォルドの夜明け」とも関係があり、シャディクと内通してスレッタやミオリネを監視する。
- チュアチュリー・パンランチ
- 声 - 富田美憂[60]
- パイロット科1年。学籍番号「MP039」。桃色の髪を巨大な左右のシニヨンにまとめた少女で、スレッタが来る以前は寮唯一のパイロット[49]。愛称は「チュチュ」で一人称は「あーし」。ぶっきらぼうな性格で口が悪く、特にアーシアンを差別するスペーシアンには激しい敵愾心を見せる[49]。自分を学園に送り出してくれた地球の親やその仲間たちに感謝しており、定期的に連絡を取り合っている。
- 最初はスレッタをほかのスペーシアンと同列に考えていたが、自分と同じく故郷を背負い努力する姿に認識を改め、実習中のスレッタに不当な妨害を行った女子生徒たちと大げんかしたことがきっかけで交流をもつ。スレッタの地球寮入りを認める一方で、学年は下だが寮では自分が先輩だから「チュチュ先輩」と呼ぶようスレッタに要求する。ミオリネが株式会社ガンダム設立に地球寮を勝手に巻き込んだことに当初は反発するが、社の方針が軍事企業からGUND技術による再生医療に転換すると、故郷の過酷な労働環境で負傷した人たちの救済になるとして受け入れる。グラスレー寮との集団決闘では、開幕早々にシャディクのミカエリスに乗機を行動不能にさせられるが、最後は仲間のMSに支えられた長距離狙撃でミカエリスのアンテナを撃ち抜き勝利に貢献する。
- マルタン・アップモント
- 声 - 榎木淳弥[64]
- 経営戦略科3年。寮長でありながら優柔不断で頼りなく、個性的な寮生たちに手を焼いている[46]。スペーシアンからのいじめや突き上げにおびえつつ平穏に過ごそうとするが、スレッタやミオリネが持ち込んでくる騒動に巻き込まれ振り回される羽目にあう。
- ヌーノ・カルガン
- 声 - 畠中祐[64]
- メカニック科2年。ソフトウェアに精通しているギーク[64]。金にがめつい性格で、悪友のオジェロとともに決闘賭博に興じるほか、株式会社ガンダムが軍事企業化することに地球寮生の多くが反対するなかで、儲かればいいという理由から唯一賛成の立場を取る。
- オジェロ・ギャベル
- 声 - KENN[64]
- メカニック科2年。陽気な黒人少年。オジェロと同じく金銭への執着が強く、決闘賭博に生活費をつぎ込むギャンブラー[64]。株式会社ガンダムの設立には給与目当てで賛同するが、地球を戦いに巻き込む片棒を担ぐのは嫌だという理由から軍事企業化には反対し、意見を違えたヌーノと一時対立する。
- ティル・ネイス
- 声 - 天﨑滉平[64]
- メカニック科3年。寡黙ながらもほかの寮生を支える縁の下の力持ち[64]。ニカと同じくスレッタには初対面から好意的な立場を取る。メカニックとしての技術だけでなく、株式会社ガンダムの社章をデザインしたり、グラスレー寮との集団決闘ではパイロットとして参加するなど多方面での器用さを発揮する。
- リリッケ・カドカ・リパティ
- 声 - 稲垣好[64]
- 経営戦略科1年。ふくよかな体型が特徴の朗らかな少女。恋愛話が大好きで自身も男子からの人気が高い[64]。経営学も有能で、株式会社ガンダムの設立事務で活躍する。レネが付き合っていた男のひとりから食事を誘われ丁重に断ったが、男の心を弄んだとしてレネから一方的な恨みを抱かれ、グラスレー寮との集団決闘ではレネからの要求に応じて参加する。
- アリヤ・マフヴァーシュ
- 声 - 島袋美由利[64]
- メカニック科3年。故郷仕込みの占いを得意とするマイぺースな少女。故郷から寮に持ち込んだ家畜のヤクやヤギ、ニワトリを愛する[46]。
ブリオン寮
- セセリア・ドート
- 声 - 山根綺[62]
- 経営戦略科2年。決闘委員会所属。口の悪い皮肉屋で、嫌味を言うことにかけて右に出る者はいないとされる[46]。御三家出身の生徒に対しても物怖じはせず、特にホルダー陥落後のグエルを執拗に煽る。
- ロウジ・チャンテ
- 声 - 佐藤元[62]
- メカニック科1年。決闘委員会所属。モビルクラフトをはじめとする数々のメカに精通し、愛用のハロに自分で改造を施している[46]。
ベネリットグループ / MS開発評議会
- デリング・レンブラン
- 声 - 内田直哉[65]
- 「PROLOGUE」時点ではグラスレー社幹部[66]。元軍人としての知見からGUNDフォーマット技術の禁止を唱え、独断でフォールクヴァング襲撃を指示する。
- 本編ではベネリットの総裁に就任し、カテドラル統括やアスティカシア学園理事長を兼務する。厳格で結果を最重視する方針から業績不振な傘下企業は冷徹に切り捨て、娘のミオリネに対しても非情に接する[46][67]。ときには強権でルールさえも捻じ曲げて他者を従わせる方針から、グループ内外で反感を買っており、常に命の危機にさらされている。
- ヴァナディース事変後もガンダム禁忌の方針を貫いていたが、株式会社ガンダム設立をめぐる騒動では、ミオリネに「ガンダムの呪い」の重さを忠告しつつも設立を承認。定期的な事業報告を命じつつ、公正かつ的確にミオリネを指導する。プラント・クエタに赴いた際、「フォルドの夜明け」に命を狙われる。
- ラジャン・ザヒ
- 声 - 花輪英司[65]
- デリングの部下である元軍人。「PROLOGUE」では、ドミニコス隊母艦ユリシーズの艦長としてフォールクヴァング襲撃の指揮を執る。
- 本編ではカテドラルに所属しており、常にデリングの側近として行動する。
- ケナンジ・アベリー
- 声 - 上田燿司[65]
- ドミニコス隊に所属する軍人[68]。「PROLOGUE」では、ベギルベウのパイロットとしてフォールクヴァング襲撃に参加し、ヴァナディース側のルブリス量産試作モデル2機を撃墜する戦果を挙げる。
- 本編ではパイロットを引退し、部隊の艦長職を務めている。加齢とともに極度の肥満体型となり、部下からはパイロット時代の過去をいぶかしまれる。
- サリウス・ゼネリ
- 声 - 斧アツシ[65]
- グラスレー社CEOで、MS開発評議会の一員[69]。足が不自由で車椅子が欠かせず、鼻から後頭部にかけてチューブが伸びているなど、生命維持のために機械的な補助が欠かせない身体となっている。
- エアリアルの開発元であるプロスペラたちシン・セー社の動向を注視しており、養子のシャディクに命じてアスティカシア学園内にも監視の根を伸ばす。かつての部下であるデリングの方針にも疑念を抱いており、ほかの御三家とも結託してエアリアルの騒動を利用し、デリングの行動と意図を見極めようとする。
- ヴィム・ジェターク
- 声 - 金尾哲夫[65]
- 「PROLOGUE」時点ではジェターク社CEOの息子で、MS開発評議会の一員[70]。本編ではCEOの座を引き継ぎ、強い野心と剛腕ぶりで社をまとめ上げる[46]。軍人出身でありながら総裁の座にいるデリングを疎んでおり、息子のグエルとミオリネと結婚させてデリングに接近し、彼を暗殺したのちに自身が総裁に成り代わろうともくろむ。息子のグエルに対しては自分なりに親としての責任感を抱いているものの、本質的には駒や道具としてのあつかいであり、のちの息子の離反を招く。
- グエルがスレッタにホルダーの座を奪われると計画を断念するが、プロスペラにそそのかされてグエルとスレッタの再決闘の場を設け、自社の新型ダリルバルデやさまざまな裏工作で万全の勝利を得ようと暗躍する。しかし、機体の不備やミオリネの妨害、グエルの予想外の反抗などの要因が重なり敗北を喫し、この結果を受けたスポンサーたちから融資を絞られる憂き目にあう。ペイル社の計によるエアリアルのガンダム疑惑再燃を利用してプロスペラに裏取引の再開を強制しようとするが、株式会社ガンダムの設立が成ったことで失敗に終わる。サリウスやシャディクと結託してプラント・クエタでデリングを殺害しようとするが、思慮の浅さから二人には最初から見限られており、裏切られて「フォルドの夜明け」の襲撃に巻き込まれる。
- ニューゲン、カル、ネボラ、ゴルネリ
- 声 - 勝生真沙子(ニューゲン)、小宮和枝(カル)、沢海陽子(ネボラ)、斉藤貴美子(ゴルネリ)
- 女性4人で構成されるペイル社共同CEO。合議制を執る[46]。スレッタに敗れエアリアルの獲得に失敗したエラン(強化人士4号)を失敗作と判断し、廃棄処分を命じる。インキュベーション・パーティーの場で現ホルダーとして登壇したスレッタを「魔女」として糾弾し、自社のファラクト開発部門を道連れにエアリアルをガンダムとして葬ろうとするが、株式会社ガンダムの設立により失敗に終わる。
- ベルメリア・ウィンストン
- 声 - 恒松あゆみ[46]
- ペイル社所属の女性研究者。元ヴァナディース機関所属で、当時の先輩であるプロスペラからは「ベル」の愛称で呼ばれる。自身もガンダムの技術を受け継ぐ「魔女」であり、強化人士の管理やファラクトの開発にかかわる[46]。若いころは医療工学を志してGUND技術の研究に勤しんでいたが、ヴァナディース壊滅後は自身の生活のためやむを得ずペイル社の非人道的な研究に従事している。現在も当時の信念を忘れてはおらず、自身が「魔女」と呼ばれることには不快感を示す。実験動物同然のあつかいを受ける強化人士の姿には心を痛めており、CEOたちが4号の廃棄処分を命じた際はこれまでの功績と経験を踏まえて助命を直訴する。エアリアルを欲するCEOたちから表向きの協力者として株式会社ガンダムに接触するよう命じられるが、自分の果たせなかった夢をかなえようとするスレッタやミオリネたちには本心から肩入れしており、自身の権限がおよぶ限りの便宜を図ろうとする。
- プロスぺラ・マーキュリー
- 声 - 能登麻美子[71]
- スレッタの母親で、シン・セー社CEOにしてエアリアルの開発責任者。水星の開拓事業で半身を損傷しており、失った右腕を機械化し、仕事中はヘッドギア状の仮面を装着している[71]。水星に来た当初は娘とともによそ者として差別を受けるが、苦労のすえに現地の信用を勝ち取り、本編の3年前に現職に就いた[45]。現在はスレッタと離れ、地球圏とのあいだを行き来する多忙な日々を送る。エアリアルのガンダム疑惑を受けてデリングに召還され、審問会の場で「魔女」の嫌疑をかけられるが、事前にデリング暗殺を考えていたヴィムを脅し、彼の擁護を盾にエアリアルの正当性と実証実験を取り付ける[67][51]。
- その正体はヴァナディース機関の生き残りであるエルノラ・サマヤで、21年前に古巣を壊滅させたデリングに対して深い憎しみを抱いている。当時の復讐として娘のスレッタとエアリアルをアスティカシアに送り込むが、肝心のスレッタには真意を伝えることなく、表向きは良き母として娘たちを見守る[45]。
- 初登場時は視聴者間でエルノラがプロスペラの過去の姿なのか、そのような誤解を誘うためのミスディレクションなのか、という正体の謎が話題となった[34]。
- ゴドイ
- 声 - 青山穣
- プロスペラの部下であるひげ面の男性。スレッタとも知己の間柄。
フォルドの夜明け
- ナジ・ゲオル・ヒジャ
- 声 - 楠大典[46]
- 「フォルドの夜明け」のリーダー[46]。シャディクからデリング暗殺の依頼を受け、ソフィたちとプラント・クエタに赴く。
- ソフィ・プロネ
- 声 - 井澤詩織[46]
- ガンダム・ルブリス・ウルのパイロット。自分の欲求を満たすためなら暴力もいとわない凶暴な少女。アーシアン出身のガンダム乗りである自身を「地球の魔女」と称する。株式会社ガンダムのPVや決闘の動画を見てスレッタとエアリアルに強い興味を抱く[46]。
- ノレア・デュノク
- 声 - 悠木碧[46]
- ガンダム・ルブリス・ソーンのパイロット。相棒のソフィと比べて冷静な性格だが、内心にはスペーシアンへの強い憤りを抱いている[46]。
- オルコット
- 声 - 三上哲[46]
- MS隊指揮官として信頼される歴戦の勇士[46]。部下のベッシ、グリスタンを率いる。
宇宙議会連合
- フェン・ジュン
- 声 - 渡辺明乃[46]
- 宇宙議会連合がベネリットグループを内偵するために派遣した女性諜報員。表向きは運び屋として働いており、地球逃亡のための船を手配した縁からミオリネとは顔見知り[46]。
- グストン・パーチェ
- 声 - 柳田淳一[46]
- フェンの部下で、腕利きの操舵士としてともに運び屋を営んでいる[46]。
ヴァナディース機関
いずれの人物も「PROLOGUE」に登場。
- エリクト・サマヤ
- 声 - 市ノ瀬加那[65]
- フォールクヴァングに暮らす4歳の少女[72]。自身の誕生日会の最中にフォールクヴァングがドミニコス隊の襲撃を受け、状況を理解できないまま乗り込んだガンダム・ルブリスの起動を成功させる。
- 本編の主人公であるスレッタと面影が似ており[73]、演者も同じだが、両者の関係を明かさないかたちで物語が進行する[74]。当初は同一人物であるかのように描かれるが、物語が進むにつれて両者の齟齬が明かされていく[33]。
- エルノラ・サマヤ
- 声 - 能登麻美子[65]
- エリクトの母で、ルブリスのテストパイロット[75]。かつてカルドによってGUNDの右腕を移植され、命を救われた過去をもつ。フォールクヴァング襲撃時はルブリスで出撃するが、ナディムから逃げるよう促され、娘とともに戦場を離脱する。
- ナディム・サマヤ
- 声 - 土田大[65]
- エルノラの夫でエリクトの父。ルブリスの開発マネージャーとして、オックス社からヴァナディースに出向してきた[76]。フォールクヴァング襲撃時はルブリス量産試作モデルに乗ってドミニコス隊を迎撃し、妻子を逃がすためベギルベウに特攻を仕掛けるが敗北。エリクトに向けたバースデーソング(ハッピーバースデートゥーユー)を歌いながらとどめを刺される。
- カルド・ナボ
- 声 - 一城みゆ希[65]
- ヴァナディース機関の代表[77]。GUNDフォーマット理論の提唱者であり、自身もGUNDの左眼とヘッドギア型の補助装置を装着している[16]。フォールクヴァング内に侵入してきたドミニコス隊の襲撃を受け死亡する。
- ナイラ・バートラン
- 声 - 小島幸子[65]
- ヴァナディース機関の研究員[78]。フォールクヴァング内に侵入してきたドミニコス隊からウェンディをかばって射殺される。
- ウェンディ・オレント
- 声 - 大地葉[65]
- エルノラの後輩研究員[79]。殺されたナイラの仇を討とうと量産試作モデルでドミニコス隊を迎撃するが、ベギルベウのアンチドートで機体制御を奪われ敗死する。
登場メカ
ガンダム(GUND-ARM)
ガンダム・エアリアル GUNDAM AERIAL[50] | |
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型式番号 | XVX-016[80] |
頭頂高 | 18.0m[80] |
重量 | 43.9t[80] |
武装 | ビームバルカン×2 ビームライフル(ビームブレイド×1)×1 ビームサーベル×2 エスカッシャン(ビットステイヴ×11)×1 |
追加装備 | ミラソウル社製フライトユニット |
搭乗者 | スレッタ・マーキュリー ミオリネ・レンブラン |
- XVX-016 ガンダム・エアリアル
- スレッタ・マーキュリーがアスティカシア学園にもち込んだMS。プロスペラがデリングへの復讐のために密造したガンダムであり[45]、当初はベネリットグループの追及をかわすべく、GUNDフォーマットの欠点であるデータストームを克服していることを根拠に、「従来のパーメットリンクをもとにした、水星開発のための新型ドローン技術を用いたMS」であると説明された[51]。学園で機体を管理する地球寮の整備員たちが感心するほど緻密で革新的な構造を有しており、スレッタが搭乗することで従来とは一線を画した性能を発揮する[50]。
- 武装は頭部のビームバルカン2門、先端からビームブレイドを発振可能なスラスター付きのビームライフル、バックパック左右に装備された近接戦用のビームサーベル2基、シールド形態から形状の異なるビットステイヴ計11基に分離する多目的攻防プラットフォーム「エスカッシャン」。ビットを機体各所のハードポイントと接続した「ビットオンフォーム」となることで、ビットに電力と推進剤を急速補給したり、機体の機動性と防御力を強化できる。さらにライフルに合体してロングバレル化することで、火力と射撃精度を向上させる[50]。対ファラクト戦では機動性の差を埋めるべく、ニカたち地球寮生がジャンクパーツからレストアしたミラソウル社製フライトユニットを背部に装着する。なお、装着時に干渉するビームサーベルは左右のブースター下部に収納される[80]。
- 小説『ゆりかごの星』では自我を有する描写がなされ、十数年の付き合いであるスレッタに対して友人あるいは保護者のような感情を抱いている。そのためスレッタがデリングへの復讐に使われることには否定的だったが、彼女の前向きな姿に成長を感じ、アスティカシアへの編入に同意する[45]。
- デザインを担当したJNTHEDによると、コンペティションでは「ステレオタイプなファンタジーの魔女の要素を極力入れないように」との指示がされていたが、自身の中にガンダムの基準が存在しなかったこともあり、敢えて魔女の帽子のように頭上で浮遊するビットや箒を模した武装を設定して提出したと語っている。このほかにもデザインソースには中世の鎧が取り入れられており、魔女を護る騎士というイメージでプレートアーマーを意識した積層装甲が設定された。採用後は「辺境の地で作られた異端のMS」とのオーダーに沿うかたちで、初期稿の名残を残しつつ曲面の多様や装飾的なパーツが取り入れら、さらに強化された身体としてのニュアンスをもたせるためにマッシブかつ人体的なフォルムをもった重心の低いデザインに仕上げられた[24][81]。
ガンダム・ルブリス GUNDAM LFRITH[52] | |
---|---|
型式番号 | XGF-02[52] |
頭頂高 | 18.0m[52] |
重量 | 49.3t[52] |
武装 | ビームバルカン×2 レシーバーガン(ビームブレイド×1)×1 ビームサーベル×2 コンポガンビットシールド(ビットステイヴ×7)×1 |
搭乗者 | エルノラ・サマヤ エリクト・サマヤ |
ガンダム・ルブリス 量産試作モデル GUNDAM LFRITH PRE-PRODUCTION MODEL | |
型式番号 | XGF-01[82] |
頭頂高 | 18.0m[82] |
重量 | 49.1t[82] |
武装 | ビームバルカン×2 ビームライフル×1 背部ガンビット内蔵大型ランチャー×2 |
搭乗者 | ナディム・サマヤ ウェンディ・オレント |
ガンダム・ルブリス・ウル GUNDAM LFRITH UR[80] | |
武装 | ガトリングガン×1 大型ビーム切断ユニット×1 ビームサーベル×2 シールド×1 |
搭乗者 | ソフィ・プロネ |
ガンダム・ルブリス・ソーン GUNDAM LFRITH THORN[80] | |
武装 | ビームライフル×1 大型ビーム切断ユニット× シールド×1 |
搭乗者 | ノレア・デュノク |
- XGF-02 ガンダム・ルブリス
- 「PROLOGUE」に登場。オックス社が試作した次世代型GUND-ARMの原型機。開発コードは「LF-03」で、テストパイロットはエルノラ・サマヤ[52]。フォールクヴァング脱出の際はエリクト・サマヤも同乗する。
- 武装は、頭部のビームバルカン2門、銃口から巨大なビームブレイドを発振可能な速射型ビーム砲「レシーバーガン」、バックパック左右に装備されたビームサーベル2基、7基のビットステイヴに分離可能な盾「コンポガンビットシールド」。ビットをバックパックに装着することでMSの域を超えた加速・制動性能を発揮する「ビットオンフォーム」、2基をレシーバーガンの前後に装着することで高出力ビームの発射が可能となる「ガンビットライフル」へと強化される[52]。
- 武装やシルエットはエアリアルと酷似しており[74][73]、劇中でも類似性を指摘される[83]。
- JNTHEDによると機体名はガンダールヴルに由来するが、本来はエアリアルの名称として提案したものであり、元々は先祖のローマ字を逆に読んだ「オズネス (OZNES)」が提案されていた。正式なデザインはこれまでのファンが慣れ親しんできたMS的なディテールをもつ機体にすることが意識され、機械として必然性のある要素で構成される[81]。
- XGF-01 ガンダム・ルブリス 量産試作モデル
- 「PROLOGUE」に登場。ルブリスの量産試作機。フォールクヴァングのラボにて、ルブリスとともにGUNDフォーマットのテスト用の2機のほか複数の機体がオックス社に納入されていた。青緑系の機体色以外はルブリスとほぼ同一の外見だが、頭部ブレードアンテナの除去、簡略化されたバックパックなど将来的な量産を見越したデザインに変更されている。
- 武装は頭部のビームバルカン2門、背部の大型ランチャーとその内部に格納されたガンビット。ガンビットは敵機の装甲表面に吸着し、爆発させるという運用がなされる[51]。
- ガンダム・ルブリス・ウル
- ソフィ・プロネの搭乗機[80]。
- 武装はガトリングガン、ビームサーベル2基、シールド。プラント・クエタ襲撃時はソーンとともに使い捨ての大型ビーム切断ユニット[84]を装備し、標的のデリングがいるブロックCの切り離しに使用する。
- ガンダム・ルブリス・ソーン
- ノレア・デュノクの搭乗機[80]。
- 武装は大型ビームライフル、シールド。
ガンダム・ファラクト GUNDAM PHARACT[85] | |
---|---|
型式番号 | FP/A-77[80] |
頭頂高 | 19.1m[80] |
重量 | 57.1t[80] |
武装 | ビームアルケビュース×1 ビームサーベル×2 ビークフット(ビーム砲)×2 コラキ×8(一対4組) |
搭乗者 | エラン・ケレス(強化人士4号) |
- FP/A-77 ガンダム・ファラクト
- エラン・ケレスが搭乗するペイル社製ガンダム。黒いザウォートを思わせる飛行型MSで、両肩の新型大推力ユニット「ブラストブースター」とGUNDフォーマットによる高次の慣性制御を併用することで、重力下でも宇宙と変わらない3次元戦闘を行うことができる。両足は「ビークフット」と呼ばれる鳥の嘴のような形状となっており、飛行時はつま先立ちのように収納される[80][85]。エアリアルとは異なり、GUNDフォーマットはデータストームの欠点が改良されていない旧来型となっている。
- 武装は、GUNDフォーマットによる知覚リンク機能を有した安定性重視の専用ライフル「ビームアルケビュース」、前腕装甲内に収納されたビームサーベル2基、ビークフットの裏側に内蔵されたビーム砲2門、バックブースター側面裏に格納されるガンビット「コラキ」一対4組。コラキは一対間でスタン性の電磁ビームを発生し、照射箇所の機能を一時的に停止させる。実戦では電磁ビームを網目状に展開して敵を捕縛し、高速機動じつつ多方向から狙撃を行う戦術を取る[85]。
ジェターク社製MS
ディランザ DILANZA[86] | |
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型式番号 | MD-0031[80] |
頭頂高 | 18.2m[80] |
重量 | 85.3t[80] |
武装 | ビームライフル×1 ビームトーチ×1 ビームバルカン×2 シールド×1 |
ディランザ グエル専用機 GUEL'S DILANZA[61] | |
型式番号 | MD-0032G[80] |
頭頂高 | 18.2m[80] |
重量 | 89.4t[80] |
武装 | ビームパルチザン×1 ビームライフル×1 ビームトーチ×1 ビームバルカン×2 スパイクシールド×2 |
搭乗者 | グエル・ジェターク |
ディランザ ラウダ専用機 LAUDA'S DILANZA[80] | |
型式番号 | MD-0031L[80] |
頭頂高 | 18.2m[80] |
重量 | 91.1t[80] |
武装 | 大型ヒートアックス×1 ビームライフル×1 ビームトーチ×1 ビームバルカン×2 シールド×2 |
搭乗者 | ラウダ・ニール グエル・ジェターク |
ディランザ・ソル DILANZA SOL[80] | |
武装 | HCミサイルランチャー×6 ビームライフル×1 シールド×2 |
- MD-0031 ディランザ
- ジェターク社を代表する汎用MS。各要素を足し引きしながらバランスを調整する通常の設計思想ではなく、積極的な要素の追加で不足を補う「累加による普遍性」という力業的思想で性能を調和させている。高いパワーと重装甲によって一定の優位性を確保しつつ、体格の大型化で生じる機動性の低下は、推進器の容量拡大とホバーユニットの追加で対処している[86]。
- 武装は、複数のモード射撃に対応したジェターク社製MS共用のカートリッジ式ビームライフル、幅広の刀身を形成する接近戦用のビームトーチ、胸部左右に固定装備された牽制用のビームバルカン2門、左肩に装着されたウェポンドッグ兼用の肩部シールド。シールドは両肩にも装着可能で、形状にも複数の種類がある[86][61]。
- デザインを担当した形部一平によると、頭部アンテナは旗がモチーフで、決闘で折られたときの見た目を踏まえてデザインされている[87]。
- MD-0032G ディランザ グエル専用機
- グエル・ジェタークの操縦特性と意向が反映された専用機。頭部の羽飾り付きアンテナとバックパック上部にある尾翼パーツ2枚が特徴で、機体色も華美なマゼンタで塗られている[61]。
- 専用武装は、収束率の高い十文字状のビーム刃を発生させる長尺のビームパルチザンと、打突にも転用される両肩のスパイクシールド[61]。
- デザインを担当した形部によると、アンテナはトロフィーがモチーフで、エアリアルの最初の決闘相手として登場し、折られてホルダーの称号を移譲する役回りを踏まえたデザインとなっている[87]。
- MD-0031L ディランザ ラウダ専用機
- ラウダ・ニールの操縦特性が反映された専用機。機体色は一般機と同一だが、頭部アンテナ先端がU字状に分岐し、バックパック上部にはグエル機よりも小型の尾翼パーツが1枚取り付けられている[80]。
- 専用武装は、刃部分を盾として転用可能なオプション装備の大型ヒートアックスと、両肩に装備された専用円形シールド2枚[86]。
- デザインを担当した形部によると、頭部アンテナは乗用車のボンネットマスコットがモチーフとされる[87]。
- ディランザ・ソル
- 実戦仕様機。自動追尾式クラスターミサイルを発射するHCミサイルランチャーを背部に装備している[80]。
ダリルバルデ DARILBALDE[53] | |
---|---|
型式番号 | MD-0064[80] |
頭頂高 | 18.7m[80] |
重量 | 72.8t[80] |
武装 | ビームジャベリン(ビームアンカー×1+ビームクナイ×1)×1 イーシュヴァラAタイプ×2 イーシュヴァラBタイプ(ビーム砲 / ビームサーベル×1)×2 アンビカー×2 シャクルクロウ×2 ビームバルカン×2 ペレットマイン×8 |
搭乗者 | グエル・ジェターク |
- MD-0064 ダリルバルデ
- 次世代型ドローン兵器の運用を前提とした第5世代実証機。スレッタとの再決闘に確実に勝利しようとするヴィムの意向でグエルに与えられる。禁止されたGUNDフォーマットに替わる意思拡張AIを用いたMSの正当進化形として開発されており、手足自体をドローン兵器とすることで操作感覚の整合性が図られている[53]。機体や各ドローンは過去の戦闘データからの予測をもとに自律行動するようプログラムされているが[80]、陽動に釣られるなど未成熟な面もあり、グエルは決闘終盤にAIを破壊して手動操作に切り替えている。
- 武装は、錨状のビームアンカーと爪状のビームクナイに分割可能な「ビームジャベリン」、前腕が分離するAタイプ2基と背部装着のBタイプ2基で構成される攻撃用ドローン「イーシュヴァラ」、両肩のシールド型防御用ドローン「アンビカー」2基、有線射出した足首の爪で敵を拘束後に電撃を見舞う「シャクルクロウ」2基、ディランザと同規格の頭部ビームバルカン2門、両膝のニークラッシャーより射出されるマイクロ機雷「ペレットマイン」8門。イーシュヴァラAタイプはアンカーとクナイを保持した状態で使用され、Bタイプは内蔵されたビーム砲兼ビームサーベルで遠近に対応するほか、Aタイプに替わって上腕部と連結することでサーベルの出力が最大化される[53]。
デスルター | |
---|---|
武装 | コンジャムポッド |
搭乗者 | オルコット ベッシ グリスタン |
- デスルター
- 「フォルドの夜明け」が運用する旧式機。装備したコンジャムポッドの展開によるジャミングを行う。
ペイル社製MS
ザウォート ZOWORT[80] | |
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型式番号 | F/D-19 |
武装 | ビームカービン×1 ビームサーベル×2 |
搭乗者 | エラン・ケレス マルタン・アップモント リリッケ・カドカ・リパティ ティル・ネイス オジェロ・ギャベル |
ザウォート・ヘビィ ZOWORT HEAVY[80] | |
武装 | ビームキャノン×1 ビームライフル×1 ミサイルランチャー×1 頭部機関砲×2 |
- F/D-19 ザウォート
- 大型推進ユニットを装着した飛行型MS[60]。ファラクトが配備される以前のエランの搭乗機として使用されるほか、地球寮対グラスレー寮の集団決闘ではミオリネの要請を受けたベルメリアから4機が地球寮に提供される。
- ザウォート・ヘビィ
- 重武装仕様機。左右の肩にミサイルランチャーとビームキャノンを装備する[80]。
グラスレー社製MS
ミカエリス MICHAELIS[80] | |
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型式番号 | CFK-029[80] |
頭頂高 | 20.3m[80] |
重量 | 68.8t[80] |
武装 | ビームブレイサー×1 小型シールド×1 |
搭乗者 | シャディク・ゼネリ |
- CFK-029 ミカエリス
- シャディク・ゼネリが搭乗する新型アンチドート搭載機[80]。
- 武装は右腕のマニピュレーターを丸ごと換装した有線式の複合装備「ビームブレイサー」と、ビームサーベルを内蔵した小型シールド[80]。
ハインドリー HEINDREE | |
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型式番号 | CFP-010[80] |
頭頂高 | 18.4m[80] |
重量 | 52.0t[80] |
武装 | ランタンシールド×1 左腕シールド×1 |
ハインドリー・シュトゥルム HEINDREE STRUM[80] | |
武装 | ロングビームライフル×1 ビームキャノン×1 ビームサーベル×1 シールド×1 |
- CFP-010 ハインドリー
- 量産型MS。武装としてハンドガンとランスが組み込まれたランタンシールドを装備する[60]。
- ハインドリー・シュトゥルム
- 実戦仕様機。中・長距離を主体とした武装構成をもつ[80]。
ベギルベウ BEGUIR-BEU[88] | |
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型式番号 | CEK-040[88] |
頭頂高 | 18.3m[88] |
重量 | 55.1t[88] |
武装 | ベイオネット×2 ノンキネティックポッド×2 フットユニット(鉤爪)×2 |
搭乗者 | ケナンジ・アベリー |
ベギルペンデ BEGUIR-PENTE[80] | |
型式番号 | CEK-077[80] |
頭頂高 | 18.2m[80] |
重量 | 52.9t[80] |
武装 | ビームライフル×1 大型シールド×1 ビームサーベル×2 |
搭乗者 | サビーナ・ファルディン レネ・コスタ イリーシャ・プラノ メイジー・メイ エナオ・ジャズ |
- CEK-040 ベギルベウ
- 「PROLOGUE」に登場。ケナンジ・アベリーが搭乗するドミニコス隊の高性能MS。ヴァナディース機関で試験運用中のガンダムを殲滅すべく投入される[88]。従来のMSの基本構造を踏襲しつつ、各所に最新技術が導入されている。背部には大型のマルチセンサーが組み込まれた宇宙航行用フライトユニットが装着され、機体の強制冷却時などに一部が展開される。両脚先端には格闘武器としても使用される折りたたみ式の鉤爪を備えている[88]。
- 武装は、2連装のビームガンユニットと実体刃のソードユニットで構成される両腕の「ベイオネット」、フライトユニットの左右に装備された有線式遠隔操作端末「ノンキネティックポッド」。ノンキネティックポッドはパーメット・電子対抗装備の進化系となる非運動エフェクターを搭載しており、GUNDフォーマットリンクを妨害する「アンチドート」を行うことで対象となるガンダムを無力化できる[88]。
- CEK-077 ベギルペンデ
- ベギルベウの後継機[80]。サリウスの計らいでミカエリスとともに5機がグラスレー寮に配備され、地球寮との決闘に用いられる。
- 武装はビームライフル、背部バックパックと連動させてアンチドートを行う十字型シールド、シールドに搭載されるビームサーベル2基。
ハイングラ HEINGRA | |
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型式番号 | CCP-068[89] |
頭頂高 | 18.6m[89] |
重量 | 54.7t[89] |
武装 | ビームライフル×1 ビームサーベル×2 シールド(ビームバルカン×4)×1 |
- CCP-068 ハイングラ
- 「PROLOGUE」に登場。ベギルベウの随伴機として運用される量産型MS[9]。武装はビームライフル、背部のビームサーベル2基、左腕に装備する4門のビームバルカン搭載のシールド。
ブリオン社製MS
デミトレーナー DEMI TRAINER[80] | |
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型式番号 | MSJ-121[80] |
頭頂高 | 16.2m[80] |
重量 | 59.3t[80] |
武装 | ビームガン×1 サーベルスティック×1 コンバットナイフ×1 シールド×1 大型ビームライフル×1 ガトリング×1 4連装ミサイルランチャー×1 ほか |
搭乗者 | アスティカシア学園生 |
デミトレーナー チュチュ専用機 CHUCHU'S DEMI TRAINER | |
型式番号 | MSJ-105CC[80] |
頭頂高 | 17.4m[80] |
重量 | 63.5t[80] |
武装 | 大型ビームライフル×1 ビームバルカン×2 |
搭乗者 | チュアチュリー・パンランチ |
デミギャリソン DEMI GARRISON | |
武装 | ビームライフル×1 ビームバルカン×2 |
搭乗者 | アスティカシア学園警備員 |
デミトレーナー YOASOBIコラボ Ver. DEMI TRAINER YOASOBI Collaboration Ver.[90] | |
型式番号 | MSJ-121[90] |
頭頂高 | 16.2m[90] |
重量 | 59.3t[90] |
- MSJ-121 デミトレーナー
- アスティカシア学園内で広く普及している訓練機。余分な要素を削減することで高い操縦性と整備性を有し、さらに基礎的な知識さえあれば改造も容易なほどの拡張性も備えている。学園では初めてMSを学ぶ際の最適な教材として推奨されており、もっとも慣れ親しんだMSとして本機を挙げる生徒も多い[48]。継続的な年次改良が行われており、外見の変化こそないが初期型と最新型とでは大きな性能差がある[49]。
- 特徴として「デダラス」と呼ばれる共通規格のマルチツールシステムを採用しており、携行用のハンドグリップに各種パーツをブロック単位で組み替えて装備を作り上げたり、三本指式のマニピュレーターを交換して直接腕に接続する装備もある[91]。決闘で使用する際は、「相手のアンテナを折る」という勝利条件に対応したオプションのスタッフアンテナを頭部に装着する[48]。頭部自体もさまざまなタイプに交換できるよう取り外しやすい構造となっており、転倒などでコックピットハッチが開かない場合は、頭部を排除してパイロットを救出できるようになっている[92]。腰部フロントスカートは水平に展開し、コックピットへの昇降や整備用の足場となる[93]。足裏には車輪駆動で地表を滑走するウィルダッシュ機構が組み込まれている[49]。
- 基本武装は、学園内での使用を前提に弱装化された指定品のビームガン、取り回しのいい格闘訓練用のサーベルスティックや切断作業にも使えるコンバットナイフ、標準的な耐ビーム・耐衝撃性能をもつ中型シールド[48]。デダラスに対応した武装としては、腰部前面のアームユニットで支持される大型ビームライフルや4連バレル式のガトリング、ハンドグリップと腕部のどちらにも装着可能な4連装ミサイルランチャーがある。さらにサーキュラーソーやハンマードリルといった工具類も用意されている[91]。
- MSJ-105CC デミトレーナー チュチュ専用機
- 経済的事情で新型を導入できない地球寮が、チュアチュリー・パンランチの搭乗する最初期型を改造する「プロジェクト・チュチュ」のもとに完成させた機体。勝利する最善策として、射撃を活かした一撃離脱戦に重点を置いており、脚部を中心に加減速性能が強化されている。両すね側面には推力偏向式のフレキシブルブースター、足部には踵に増設した車輪で駆動力を倍加させたウィルダッシュプラスが追加され、耐G訓練を受けたパイロットでも対応困難なほどの機動性を発揮する。頭部センサーは射撃に最適化された単眼状の独立タイプに変更され、右肩と両膝の装甲はフックパーツに交換、左肩は装甲を増設した左右非対称の外形になっている[49]。
- 専用武装は、給電ケーブルでバックパックと直結されたオプションの大型ビームライフル、頭部左右に増設された内蔵式ビームバルカン2門。ライフルは収束率を調節することで近-遠距離に対応可能なよう改造されている[49]。
- デミギャリソン
- デミシリーズの戦闘特化仕様。フロント管理社では警備MSとして運用される[71]。
- MSJ-121 デミトレーナー YOASOBIコラボ Ver.
- コラボレーション商品との連動企画として、本編第7話に登場[94]。YOASOBIが歌う本作のオープニングテーマ「祝福」の、2022年11月9日に発売した完全生産限定盤に付属する特別カラーのガンプラとしてデザインされたもの[95]。
- 劇中では、YOASOBI社によるカスタム機という設定で、ベネリットグループのインキュベーションパーティーにて展示されている。兵器利用ではなく、音楽などにおけるMS活用の可能性を探るというコンセプトのもと、同社所属のメカニカルユニット、Compose EngineerのAyase、Vocalize Pilotのikura、Visual MechanicのKadowakiらによって、青基調のオリジナルペイントが施されている[90][96]。
そのほかのMS
カペル・クゥ KAPELL-KUU | |
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型式番号 | TKG-328[44] |
頭頂高 | 17.8m[44] |
重量 | 56.2t[44] |
武装 | 銃剣付きビームライフル×1 左腕スパイクシールド×1 パチェット×1 |
搭乗者 | パーカー・イーストコット |
- TKG-328 カペル・クゥ
- パーカー・イーストコットがグエルとの決闘で使用するハンマー・フィールド社の機体[44]。
クリバーリ[44] | |
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型式番号 | BTz-48[44] |
頭頂高 | 17.9m[44] |
重量 | 88.6t[44] |
武装 | ビームライフル×1 腕部ミサイルランチャー×2 ビームサーベル×1 背部ビームキャノン×2 |
搭乗者 | ワンジー オッシュ ウーメイ |
- BTz-48 クリバーリ
- エランに決闘を挑んだダイゴウ寮生3名が搭乗する砲戦機。推進器内蔵の両脚と大型リアスカートで三脚を構成し、ホバー走行による機動戦を展開する[44]。
そのほかのメカ
モビルクラフト MOBILE CRAFT | |
---|---|
頭頂高 | 6.6m[要出典] |
重量 | 18.8t[要出典] |
搭乗者 | ミオリネ・レンブラン |
- モビルクラフト
- アスティカシア学園内にて教材として運用されている小型作業機。4本の作業アームをもつ。
- ティックバラン
- 地球のアーシアンの暴徒鎮圧などで運用されるMS用の輸送機。機体上部のグリップとフットレスト、あるいは機体下部のフックを展開することで、MSの積載や牽引を可能とする。
艦船
- ユリシーズ
- 「PROLOGUE」に登場。ドミニコス隊のMS搭載艦。両舷に発艦用カタパルトをもつ。
- ベガベント
- 「PROLOGUE」に登場。フォールクヴァング内部の制圧のためにドミニコス隊が運用する中型輸送船。
- ジェターク戦艦
- ジェターク家が所有する戦艦[97]。搭載されたダリルバルデの運用試験を行う。
- 学園艦
- アスティカシア学園の各寮(地球寮以外)が所有するMS母艦。フロント外宙域における決闘時に運用される。後にミオリネは地球寮専用の母艦を購入している。
- 小型宇宙艇
- エランとの決闘に臨むスレッタをサポートするために、二カたち地球寮生やミオリネが搭乗する近距離用宇宙船。大型船を運用する予算のない地球寮にも手ごろなレンタル価格が特色[98]。
- カシュタンカ
- グエルがボブを名乗って働く輸送会社の輸送船。プラント・クエタに向けて運航中にフォルドの夜明けによってジャックされる。
- ワームブロッド
- ジェターク社に所属するプラント宙域巡回艦隊の旗艦。
主題歌
- 「祝福」[99]
- YOASOBIによるオープニングテーマ。作詞・作曲・編曲はAyase、歌唱はikura。
- 後述の小説『ゆりかごの星』を原作とする。
- 「君よ 気高くあれ」[100]
- シユイによるエンディングテーマ。作詞・作曲・編曲はsupercellのryo。
このほかクレジットはされないが、「ハッピーバースデートゥーユー」を登場人物が歌唱する場面が存在する[101]。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | キャラクター | メカニック | 初放送日[注 8] |
---|---|---|---|---|---|---|---|
- | PROLOGUE | 大河内一楼 | 小林寛 | 佐藤照雄 |
| 2022年 7月14日 |
|
第1話 | 魔女と花嫁 | 安藤良 |
| 10月2日 | |||
第2話 | 呪いのモビルスーツ | 京田知己 | 南川達馬 |
| 平岡雅樹 | 10月9日 | |
第3話 | グエルのプライド | 安藤良 |
|
|
| 10月16日 | |
第4話 | みえない地雷 | 西澤晋 | 池野昭二 | 菱沼義仁 | 戸部敦夫 | 10月23日 | |
第5話 | 氷の瞳に映るのは |
| 江上潔 | 西村博之 |
| 10月30日 | |
第6話 | 鬱陶しい歌 | 齋藤昭裕 |
|
| 11月6日 | ||
第7話 | シャル・ウィ・ガンダム? | 米山昂 | 大倉雅彦 | 吉沢俊一 | 片山学 | 11月20日 | |
第8話 | 彼らの採択 | 中西やすひろ | 金澤洪充 |
|
| 中島竹流 | 11月27日 |
第9話 | あと一歩、キミに踏み出せたなら |
|
|
|
| 12月4日 | |
第10話 | 巡る思い | 大河内一楼 | 京田知己 |
|
| - | 12月11日 |
第11話 | 地球の魔女 |
|
|
| 12月25日 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域・備考 [102] |
---|---|---|---|
2022年10月2日 - | 日曜 17:00 - 17:30 | 毎日放送(製作局)をはじめとする TBS系列全28局 | 日本国内[注 9] 連動データ放送[103] 『日5』枠 |
2022年10月11日 - | 火曜 22:00 - 22:30 | AT-X | CS放送 リピート放送あり[104] |
2022年11月5日 - | 土曜 20:00 - 20:30 | アニマックス | BS/CS放送[105] |
2023年1月6日 - | 金曜 19:00 - 19:30 | BS11 | BS放送 『アニメ+』枠[106] |
BS11以外の放送局では字幕放送を実施[107][108][109]。 また、全局で本放送前週に『PROLOGUE』をテレビ放送[60][104][105][106]。 TBS系列・AT-Xでは第6話放送の翌週に第1クール前半の振り返り特番 『まだ間に合う!『機動戦士ガンダム 水星の魔女』スペシャル特番』 を放送[110][111]。 ダイジェストナレーションはグエル・ジェターク役の阿座上洋平[112]。 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2022年10月2日 | 日曜 18:00 更新 | |
2022年10月6日 | 木曜 18:00 更新 |
|
木曜 23:00 - 23:30 | ニコニコ生放送 |
関連メディア
BD / DVD
巻 | 発売日[113] | 収録話 | 規格品番 | |
---|---|---|---|---|
BD | DVD | |||
第1クール | ||||
1 | 2023年3月24日予定 | 第1話 - 第3話 | BCXA-1822 | BCBA-5135 |
2 | 2023年4月26日予定 | 第4話 - 第6話 | BCXA-1823 | BCBA-5136 |
3 | 2023年5月26日予定 | 第7話 - 第9話 | BCXA-1824 | BCBA-5137 |
4 | 2023年6月28日予定 | 第10話 - 第12話 | BCXA-1825 | BCBA-5138 |
第2クール | ||||
1 | 2023年9月27日予定 | 第13話 - 第15話 | BCXA-1826 | BCBA-5139 |
2 | 2023年10月27日予定 | 第16話 - 第18話 | BCXA-1827 | BCBA-5140 |
3 | 2023年11月22日予定 | 第19話 - 第21話 | BCXA-1828 | BCBA-5141 |
4 | 2023年12月22日予定 | 第22話 - 第24話 | BCXA-1829 | BCBA-5142 |
小説
- ゆりかごの星
- 大河内一楼による小説作品。オープニングテーマ「祝福」を制作するにあたり、原作小説として書き下ろされた[114]。2022年10月2日より公式サイトにて公開され[45]、同年11月13日には市ノ瀬加那による朗読がYouTubeにて公開された[115]。
- 物語は本編開始前の時間軸を舞台としており、ガンダム・エアリアルの目線でスレッタの成長を綴った物語となっている[114]。
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女
- 「PROLOGUE」を含む、テレビアニメ本編の内容を基にしたノベライズ版。『月刊ガンダムエース』にて2023年1月号(2022年11月26日発売)より連載中[116]。小説はアニメでSF考証を担当した高島雄哉が執筆し[117]、挿絵イラストは高木秀英が担当する。
Webラジオ
スレッタ・マーキュリー役の市ノ瀬加那とミオリネ・レンブラン役のLynnによるWebラジオ『機動戦士ガンダム 水星の魔女〜アスティカシア高等専門学園 ラジオ委員会〜』が、2022年10月9日から音泉にて毎週日曜日に配信される[118]。
2022年12月18日にはグエル・ジェターク役の阿座上洋平とラウダ・ニール役の大塚剛央による『機動戦士ガンダム 水星の魔女〜アスティカシア高等専門学園 ジェターク寮ラジオ〜』が特別生配信された[119]。
ゲーム
本放送に合わせるかたちで、スマートフォンゲームアプリやアーケードゲームに本作のキャラクターやメカニックが登場する[120]。
コラボレーション・タイアップ
- 本放送に先駆けて、2022年夏季から秋季にかけてPARCOがコラボレーション企画「"PARCO×GUNDAM" CAMPAIGN」を実施。『PROLOGUE』の放映などを行うイベント「GUNDAM NEXT FUTURE」や、コラボ商品販売およびリサイクル啓蒙企画などが展開された[121]。
- 2022年10月に『PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOL』とのコラボビジュアルが公開された。教習ポテトとエアリアルがカラーチェンジしている[122]。
- 2022年10月にヤマザキビスケットの菓子「エアリアル」とのタイアップが行われる。パッケージに本作のキャラクターが描かれる[123]。
- 2022年11月1日から14日までセブン-イレブンが「ガンダムキャンペーン」を開催。プレゼントキャンペーンや一番くじが販売された[124]。
- 2022年11月14日から12月11日の期間、『スマホで巡る 謎解き×宝探し「学園からの挑戦状 アスティカシア高等専門学園・オリエンテーリング!」』を開催。実施場所はゆりかもめ台場駅、りんかい線東京テレポート駅、実物大ユニコーンガンダム立像周辺およびダイバーシティ東京プラザ内で、LINEを使用したリアル宝探しを実施した[125]。
脚注
注釈
- ^ 企画時点での社名は「株式会社サンライズ」であり、2022年4月1日に現社名に商号変更した[11]。
- ^ 岡本は敷居の高さに関して、『鉄血のオルフェンズ』以前のシリーズで若いファンの獲得を目指してさまざまなアプローチが試されたものの、『機動戦士ガンダムSEED』の初放送から20年が経過していることもあり、経過した年数が若い視聴者にとっての入りにくさになっていると推測している[12]。
- ^ もっとも小形は富野由悠季がこれまでのシリーズで女性の活躍を当たり前に描いていたことを挙げ、時代に合わせて取ってつけたようにダイバーシティーな作品になった訳ではないと説明している[20]。
- ^ 市ノ瀬はゲーム『SDガンダム バトルアライアンス』にてサクラ・スラッシュを、Lynnは『鉄血のオルフェンズ』にて幼少期の昌弘・アルトランドをそれぞれ演じていた[30]。
- ^ 地球寮対グラスレー寮の集団決闘では、先に大将機のアンテナを折った側が勝利するルールが採用される。
- ^ 注射を嫌がる幼いスレッタを説得しようとする母が、注射から逃げれば「注射をしなくてすむ」(ひとつ手に入る)のに対して、注射をすると「病気にならない」「母が喜ぶ」「周りが偉いと認めてくれる」」「レベルが上がって(成長して)注射が痛くなくなる」(二つ以上手に入る)ことにたとえて贈った言葉。
- ^ 体調不良で一時休業した宮本の代役[63]。
- ^ 『PROLOGUE』のみ初公開日。
- ^ TBS系列局が所在しない秋田県・福井県・徳島県・佐賀県を除く(遠距離受信および区域外再放送は含めず)。
出典
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- ^ 『機動戦士ガンダム 水星の魔女』がテーマの謎解き×宝探しイベントが開催決定!抽選で限定ガンプラ「MG ユニコーンガンダム(光の結晶体)」も当たる!電ホビ 2022年11月9日
参考文献
- 月刊ガンダムエース (KADOKAWA)
- 2022年11月号、2022年9月26日。
- 2022年12月号、2022年10月26日。
- 2023年1月号、2022年11月26日。
- 『月刊ニュータイプ』2022年11月号、KADOKAWA、2022年10月10日。
- 『月刊ホビージャパン』2022年12月号、ホビージャパン、2022年10月25日。
- 『グレートメカニックG』2022 WINTER、双葉社、2022年12月16日、ISBN 978-4-575-46538-9。
外部リンク
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女 公式サイト
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女 - 毎日放送による番組サイト
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女 (@g_witch_m) - X(旧Twitter)
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女 公式 (@g_witch_m) - TikTok
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女〜アスティカシア高等専門学園 ラジオ委員会〜
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