鏑木蓮
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(石田和夫から転送)
誕生 |
1961年12月22日 日本・京都府京都市 |
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死没 |
2023年1月11日(61歳没) 日本・京都府京都市 |
職業 | 小説家、推理作家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 学士 |
最終学歴 | 佛教大学文学部国文科卒業 |
活動期間 | 2006年 - 2023年 |
ジャンル | 推理小説 |
主な受賞歴 |
立教・池袋ふくろう文芸賞(2004年) 江戸川乱歩賞(2006年) |
デビュー作 | 『東京ダモイ』(2006年) |
1961年12月22日[1] - 2023年1月11日[2])は、日本の小説家・推理作家。日本推理作家協会会員。
(かぶらぎ れん、京都府京都市出身[3]。本名:石田 和夫(いしだ かずお)[2]。
経歴
[編集]小学4年生の時、母親に買い与えられた江戸川乱歩と松本清張の本に夢中になり[3]、作家に憧れるようになる[4]。洛南高等学校卒業、佛教大学文学部国文科卒業[1]。卒業論文は『江戸川乱歩論』だった。大学卒業後、塾講師、教材出版社、広告代理店勤務などを経て、1992年にフリーのコピーライターとして独立する[1]。そのかたわら作家を目指し20年近く執筆活動を続ける。
2004年、短編ミステリー『黒い鶴』で第1回立教・池袋ふくろう文芸賞を受賞[5]。同賞は立教学院創立130周年を記念し「江戸川乱歩と大衆の20世紀展」企画の一環として創設された賞である。2006年、二階堂黎人が編集を務める公募短編アンソロジー『新・本格推理06』に「マコトノ草ノ種マケリ」が掲載される。同年、シベリア抑留を描いた推理小説『東京ダモイ』で第52回江戸川乱歩賞を受賞して本格的に小説家デビューする(同時受賞に早瀬乱『三年坂 火の夢』)[6]。
2023年1月11日、多臓器不全のため京都市の病院で死去[2][7]。61歳没。
文学賞受賞・候補歴
[編集]作品リスト
[編集]片岡真子シリーズ
[編集]京都思い出探偵ファイルシリーズ
[編集]- 思い出探偵(2009年3月、PHP研究所 / 2013年1月、PHP文芸文庫)
- 思い出をなくした男(2011年3月、PHP研究所)
- 【改題】ねじれた過去 京都思い出探偵ファイル(2013年7月、PHP文芸文庫)
- 沈黙の詩 京都思い出探偵ファイル(2018年1月、PHP文芸文庫)
イーハトーブ探偵シリーズ
[編集]- イーハトーブ探偵 ながれたりげにながれたり 賢治の推理手帳 I(2014年5月、光文社文庫)
- 収録作品:ながれたりげにながれたり / マコトノ草ノ種マケリ / かれ草の雪とけたれば / 馬が一疋
- イーハトーブ探偵 山ねこ裁判 賢治の推理手帳 II(2015年7月、光文社文庫)
- 収録作品:哀しき火山弾 / 雪渡りのあした / 山ねこ裁判 / きもだめしの夜に / 赤い焰がどうどう
心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテシリーズ
[編集]- 見えない轍 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ(2019年4月、潮出版社 / 2022年2月 潮文庫)
- 見えない階 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ2(2022年6月、潮文庫)
編集者 風見菜緒の推理シリーズ
[編集]- 茶碗継ぎの恋 編集者 風見菜緒の推理(2017年3月、ハルキ文庫)
- 乙女の悲 編集者 風見菜緒の推理(2019年9月、ハルキ文庫)
その他
[編集]- 東京ダモイ(2006年8月、講談社 / 2009年8月、講談社文庫)- 第52回江戸川乱歩賞受賞
- 屈折光(2008年7月、講談社 / 2011年9月、講談社文庫)
- 救命拒否(2010年2月、講談社 / 2013年3月、講談社文庫)
- 白砂(2010年7月、双葉社 / 2013年6月、双葉文庫)
- 見えない鎖(2010年12月、潮出版社 / 2016年4月、潮文庫)
- 真友(2011年10月、講談社 / 2014年10月、講談社文庫)
- しらない町(2011年11月、早川書房)
- 【改題】エンドロール(2014年1月、ハヤカワ文庫JA)
- 甘い罠 小説 糖質制限食(2013年2月、東洋経済新報社)
- 【改題】甘い罠(2016年9月、講談社文庫)
- 京都西陣シェアハウス 憎まれ天使・有村志穂(2013年10月、講談社 / 2017年1月、講談社文庫)
- 殺意の産声(2014年10月、KADOKAWA)
- 【改題】転生(2015年10月、角川文庫)
- 黒い鶴(2016年11月、潮文庫)
- 収録作品:黒い鶴 / ライカの証言 / 大切なひと / 雲へ歩む / 魚の時間 / 京都ねこカフェ推理日記 / あめっこ / 誓い / 水の泡〜死を受け入れるまで〜 / 花はこころ
- 疑薬(2017年5月、講談社 / 2020年11月、講談社文庫)
- P・O・S キャメルマート京洛病院店の四季(2017年5月、ハヤカワ文庫JA)
- 喪失(2017年11月、角川文庫)
- 残心(2018年12月、徳間書店 / 2021年12月、徳間文庫)
- 水葬(2021年1月、徳間書店)
- 見習医ワトソンの追究(2022年7月、講談社)
アンソロジー
[編集]「」内が鏑木蓮の作品
- 新・本格推理06 不完全殺人事件(2006年3月、光文社文庫)「マコトノ草ノ種マケリ」
- 新・本格推理 特別編 不可能犯罪の饗宴(2009年3月、光文社文庫)「かれ草の雪とけたれば」
- 不可能犯罪コレクション(2009年6月、原書房 ミステリー・リーグ)「花はこころ」
- 日本の作家60人 太鼓判!のお取り寄せ(2011年6月、講談社)「プンパニッケル」
- デッド・オア・アライヴ(2013年12月、講談社 / 2014年9月、講談社文庫)「終章〜タイムオーバー〜」
- 忍者大戦 赤ノ巻(2018年9月、光文社文庫)「殺人刀」
映像化作品
[編集]テレビドラマ
[編集]- 京都タクシードライバーの事件簿(2019年2月4日、TBS系「月曜名作劇場」枠、主演:内藤剛志、原作:鶴を折る女『思い出探偵』所収)[8]
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 会員名簿 鏑木蓮|日本推理作家協会
- ^ a b c “作家の鏑木蓮氏死去”. 産経ニュース (2023年2月17日). 2023年2月17日閲覧。
- ^ a b 青木千恵 (2019年3月10日). “鏑木 蓮と『残心』 – 人と作品”. Web版 有鄰. 有隣堂. 2020年9月3日閲覧。
- ^ 鏑木蓮(インタビュー)「鏑木蓮さん インタビュー」『ブックサービス』、2006年9月。オリジナルの2016年3月4日時点におけるアーカイブ 。2020年9月3日閲覧。
- ^ “第一回 立教・池袋ふくろう文芸賞決定!”. TOPICS. 立教大学. 2015年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月3日閲覧。
- ^ 2006年 第52回 江戸川乱歩賞|日本推理作家協会
- ^ 「作家の鏑木蓮氏死去」『時事ドットコムニュース』2023年2月17日。2023年2月22日閲覧。
- ^ “京都タクシードライバーの事件簿|TBSテレビ:月曜名作劇場”. TBS. 2022年7月8日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 不思議な縁(えにし)に支えられて - 日本推理作家協会入会時の挨拶[リンク切れ]