第15即応機動連隊
第15即応機動連隊 | |
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第2中隊 | |
創設 |
1954年(昭和29年)9月10日 (第15普通科連隊) |
廃止 | 2018年(平成30年)3月26日 |
再編成 |
2018年(平成30年)3月27日 (第15即応機動連隊) |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
部隊編制単位 | 諸職種混成 |
兵科 | 即応機動連隊 |
所在地 | 香川県 善通寺市 |
編成地 | 善通寺 |
標語 | 一心同体 |
部隊歌 | 第15普通科連隊歌 |
補充担任 | 中部方面混成団他 |
上級単位 | 第14旅団 |
担当地域 | 香川県および徳島県の一部 |
第15即応機動連隊(だいじゅうごそくおうきどうれんたい、15即機連、JGSDF 15th Rapid Deployment Regiment)は、香川県善通寺市の善通寺駐屯地に駐屯する、陸上自衛隊第14旅団(機動旅団)隷下の即応機動連隊である。
概要
[編集]2018年(平成30年)3月27日に新編された2個即応機動連隊(諸職種混成の戦闘団に準ずる部隊)のうちのひとつで、旧第15普通科連隊および旧第14戦車中隊を基幹として編成された。編成完結時に2個中隊からなる機動戦闘車隊(機甲科)、火力支援中隊(野戦特科)、高射小隊(高射特科)などが増設されている。また、第15即応機動連隊の直接支援を実施する即応機動直接支援中隊[注釈 1]も第14後方支援隊隷下に編成された。
2015年(平成27年)、連隊本部に96式装輪装甲車2両が配備された。これは正式なものではなく、連隊の即応機動連隊化に向けた各中隊の慣熟訓練のため、旅団内の第14戦車中隊および第14後方支援隊から一時的に管理替えをされた車両で、重機関銃装備のB型であった。現在では、全ナンバー中隊への96式装輪装甲車(A,B型および2型混用)の正式な配備が確認されている。また、2015年(平成27年)9月28日には、善通寺駐屯地の第14旅団司令部儀仗広場にて第14戦車中隊に配備された16式機動戦闘車に対する旅団入魂式が実施(第14旅団長、第14戦車中隊長と共に第15普通科連隊長による入魂の筆入が行われた)された。
訓練は主に国分台演習場や饗庭野演習場および日本原演習場で実施する。
沿革
[編集]第15普通科連隊(1954年(昭和29年)9月10日~2018年(平成30年)3月26日)
- 1954年(昭和29年)
- 1955年(昭和30年)10月21日:第15普通科連隊第3大隊が新設の小野駐屯地(現松山駐屯地)へ移駐[1]。
- 1961年(昭和36年)12月16日:第15普通科連隊第3大隊が松山駐屯地から善通寺駐屯地に移駐。
- 1962年(昭和37年)1月18日:第13師団編成に伴い、その隷下で再編。本部管理中隊及び4個普通科中隊、重迫撃砲中隊の6個中隊編成となる。
- 1981年(昭和56年)3月25日:第2混成団の創設に伴い同混成団隷下に編合[2]。
- 1992年(平成 4年)3月27日:混成団改編により、自動車化。
- 2005年(平成17年)3月27日:連隊内に第50普通科連隊準備隊を設置。
- 2006年(平成18年)3月27日:第14旅団編成に伴いその隷下となる。
- 第4普通科中隊を廃止。
- 重迫撃砲中隊を廃止。重迫撃砲小隊へ縮小改編し本部管理中隊隷下へ編合。
- 準備隊を元に、第50普通科連隊を新編。
- 後方支援体制変換に伴い、整備部門を第14後方支援隊第2整備中隊第1普通科直接支援小隊へ移管。
- 2016年(平成28年)3月28日:連隊本部に即応機動連隊準備隊を設置。改編に合わせ隊舎を移動。
- 第15即応機動連隊
- 2018年(平成30年)3月27日:第15普通科連隊、第14戦車中隊を基幹に第15即応機動連隊が編成完結。
部隊編成
[編集]- 第15即応機動連隊本部
- 第1科(S-1)- 人事 - 第1科広報室
- 第2科(S-2)- 情報
- 第3科(S-3)- 作戦(運用訓練)
- 第4科(S-4)- 兵站
- 最先任上級曹長(CSM)
- 本部管理中隊「15即機-本」
- 第1普通科中隊「15即機-1」
- 第2普通科中隊「15即機-2」
- 第3普通科中隊「15即機-3」
- 火力支援中隊「15即機-火支」(旧第14特科隊)[注釈 2] - 120mm迫撃砲
- 機動戦闘車隊(旧第14戦車中隊)[3][注釈 2]
整備支援部隊
[編集]- 第15普通科連隊
- 第15即応機動連隊
- 第14後方支援隊即応機動直接支援中隊「14後支-即機」(善通寺駐屯地):2018年(平成30年)3月27日から
第15普通科連隊廃止時の編成
[編集]- 第15普通科連隊本部
- 本部管理中隊「15普-本」
- 第1普通科中隊「15普-1」
- 第2普通科中隊「15普-2」
- 第3普通科中隊「15普-3」
主要幹部
[編集]官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
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第15即応機動連隊長 | 1等陸佐 | 德淵文雄 | 2023年 | 3月30日陸上自衛隊富士学校主任教官 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
---|---|---|---|---|
第15普通科連隊長 | ||||
1 | 三好鹿雄 | 1954年 | 9月10日 - 1955年11月15日第3管区総監部第4部長 | 第4管区総監部付 →1955年12月1日 西部方面総監部第4部長 |
2 | 肱岡直 | 1955年11月16日 - 1961年 | 2月28日陸上自衛隊航空学校副校長 | 自衛隊鹿児島地方連絡部付 →1961年4月14日 停年退官(陸将補昇任) |
3 | 花見侃 | 1961年 | 3月 1日 - 1963年 7月31日陸上幕僚監部第1部総括班長 | 第6師団司令部幕僚長 |
4 | 服部実 | 1963年 | 8月 1日 - 1965年 7月15日陸上幕僚監部付 | 防衛研修所所員 |
5 | 大元重夫 | 1965年 | 7月16日 - 1967年 7月16日陸上幕僚監部付 | 第1師団司令部幕僚長 |
6 | 森肇雄 | 1967年 | 7月17日 - 1969年 3月16日陸上幕僚監部第4部後方計画班長 | 陸上自衛隊幹部学校学校教官 |
7 | 松田弘 | 1969年 | 3月17日 - 1971年 3月15日第2教育団本部訓練科長 | 陸上自衛隊幹部学校学校教官 |
8 | 細見茂 | 1971年 | 3月16日 - 1973年 7月15日第10師団司令部第2部長 | 中部方面総監部総務課長 |
9 | 萱島一正 | 1973年 | 7月16日 - 1975年 7月15日第7師団司令部第3部長 | 陸上自衛隊幹部学校学校教官 |
10 | 白籏道弘 | 1975年 | 7月16日 - 1978年 3月15日統合幕僚学校学校教官 | 東部方面総監部勤務 |
11 | 品川和信 | 1978年 | 3月16日 - 1979年 7月31日陸上自衛隊少年工科学校総務部長 | 陸上自衛隊富士学校機甲科部副部長 |
12 | 川口潔 | 1979年 | 8月 1日 - 1982年 3月15日日本原駐とん地業務隊長 | 自衛隊島根地方連絡部長 |
13 | 重松純一 | 1982年 | 3月16日 - 1984年 3月15日北部方面総監部人事部人事課長 | 陸上自衛隊幹部候補生学校学生隊長 |
14 | 稲井淳一 | 1984年 | 3月16日 - 1986年 7月31日対馬警備隊長 兼 対馬駐屯地司令 |
陸上自衛隊少年工科学校生徒隊長 |
15 | 久野幸則 | 1986年 | 8月 1日 - 1989年 7月31日東部方面総監部防衛部防衛課長 | 西部方面総監部調査部長 |
16 | 作道光男 | 1989年 | 8月 1日 - 1991年 6月30日第7師団司令部第3部長 | 陸上幕僚監部監理部総務課 広報室長 |
17 | 坪井英三 | 1991年 | 7月 1日 - 1994年 7月31日中部方面総監部人事部人事課長 | 富士教導団副団長 |
18 | 村山文彦 | 1994年 | 8月 1日 - 1997年 7月31日第8師団司令部第3部長 | 自衛隊山口地方連絡部長 |
19 | 大野康則 | 1997年 | 8月 1日 - 2000年 7月31日第7師団司令部第3部長 | 陸上自衛隊富士学校総合研究開発部 主任研究開発官 |
20 | 上野恵 | 2000年 | 8月 1日 - 2003年 3月31日陸上自衛隊富士学校普通科部 主任教官 |
第13旅団司令部幕僚長 |
21 | 桑添次男 | 2003年 | 4月 1日 - 2006年 3月26日陸上自衛隊補給統制本部総務部 人事課長 |
陸上自衛隊関西補給処総務部長 |
22 | 廣塚雅史 | 2006年 | 3月27日 - 2007年12月 2日第7師団司令部第4部長 | 統合幕僚学校教育課教育管理班長 |
23 | 井手正 | 2007年12月 | 3日 - 2010年 3月31日統合幕僚学校教育課教育管理班長 | 防衛大学校教授 |
24 | 中村信也 | 2010年 | 4月 1日 - 2012年 3月31日陸上自衛隊幹部学校勤務 | 統合幕僚監部指揮通信システム部 指揮通信システム運用課 コンピュータ・システム 共通運用基盤管理室長 |
25 | 上田寛孝 | 2012年 | 4月 1日 - 2013年11月30日東部方面総監部総務部広報室長 | 自衛隊体育学校総務課長 |
26 | 菅野武彦 | 2013年12月 | 1日 - 2015年 7月31日情報本部勤務 | 北関東防衛局防衛補佐官 |
27 | 新田幸司 | 2015年 | 8月 1日 - 2017年 7月31日陸上自衛隊幹部学校付 | 陸上自衛隊富士学校普通科部 研究課長 |
28 | 今井俊夫 | 2017年 | 8月 1日 - 2018年 3月26日陸上幕僚監部装備計画部装備計画課 後方計画班長 |
第15即応機動連隊長 |
第15即応機動連隊長 | ||||
1 | 今井俊夫 | 2018年 | 3月27日 - 2019年 8月22日第15普通科連隊長 | 陸上幕僚監部人事教育部補任課長 |
2 | 品川淳二 | 2019年 | 8月23日 - 2021年 9月29日第8師団司令部第3部長 | 東部方面総監部法務官 |
3 | 福井謙 | 2021年 | 9月30日 - 2023年 3月29日陸上自衛隊教育訓練研究本部企画調整官 | 陸上幕僚監部監理部総務課広報室長 |
4 | 德淵文雄 | 2023年 | 3月30日 -陸上自衛隊富士学校主任教官 |
ギャラリー
[編集]-
模擬戦のために第2中隊に一時的に配備された96WAPC
-
第14戦車中隊に配備された16式機動戦闘車
-
LIC訓練を行う隊員(2007年)
装備品
[編集]- 16式機動戦闘車
- 96式装輪装甲車
- 82式指揮通信車
- 軽装甲機動車
- 高機動車
- 1/2tトラック / 73式小型トラック
- 1 1/2tトラック / 73式中型トラック
- 3 1/2tトラック / 73式大型トラック
- 資材運搬車
- 75式ドーザ
- 89式5.56mm小銃
- 20式5.56mm小銃
- 5.56mm機関銃MINIMI
- 12.7mm重機関銃M2(QCB)
- 96式40mm自動てき弾銃
- 対人狙撃銃 M24
- 9mm拳銃
- 110mm携帯対戦車弾LAM
- 84mm無反動砲(B)
- 01式軽対戦車誘導弾
- 中距離多目的誘導弾システム
- 91式携帯地対空誘導弾
- 93式近距離地対空誘導弾(近SAM)
- 81mm迫撃砲 L16
- 120mm迫撃砲 RT
- 83式地雷敷設装置
- 指向性散弾
- 89式地雷原探知機セット
- 70式地雷原爆破装置
- 野外炊具1号(改)
- 戦闘装着セット
- 化学防護衣
- 個人用防護装備
- 88式鉄帽2型
- 防弾チョッキ3型
- 微光暗視眼鏡 JGVS-V3
- 個人用暗視装置 JGVS-V8
- 広帯域多目的無線機
- 衛星単一通信携帯局装置 JPRC-C1
過去の装備
[編集]廃止部隊
[編集]- 第15普通科連隊第4中隊「15普-4」:2006年(平成18年)3月27日 廃止。
- 第15普通科連隊重迫撃砲中隊「15普-重」:2006年(平成18年)3月27日 廃止。重迫撃砲小隊へ縮小改編し本部管理中隊隷下へ編合。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 陸上自衛隊 松山駐屯地 駐屯地のあゆみ
- ^ 14旅団15普連HP沿革より
- ^ a b c “第15即応機動連隊始動!”. 陸上自衛隊第15即応機動連隊. 2018年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月29日閲覧。
出典
[編集]“防衛省人事発令”. 2015年8月1日閲覧。