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蓮華三昧経

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蓮華三昧経』(れんげさんまいきょう) は具には『妙法蓮華三昧秘密三摩耶経』(みょうほうれんげさんまいひみつさんまやきょう)といい、最初期の日本撰述偽経とされる。『大日本校訂続蔵経』(続蔵[1]に収録されており、不空訳となっているが、平安期に成立したものであろうと推測されている[2]

概要

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この経は、平安期に成立したと推定される最初期の日本撰述偽疑経典として知られているが、天台密教を大成した五大院安然の『教時諍』に冒頭の八句の偈が引用されており[3]本覚思想の根拠ともなっている。

蓮華三昧経の成立事情等の推測において、続蔵収録本を定本とし、冒頭の『自証偈』と、それに続く経の本文を検討すると両者の成立年代に相当の開きがあると見られる。前者は本覚思想成立の頃、また後者の本文に当る部分はおそらく平安末期以後の、特に 南北期応永期頃の成立ではないかと考えられ、蓮華三昧経は、安然の活動期に成立したもので、撰者は安然に近しい人物または、安然その人ではないか[4]との説がある。

脚注

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出典

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  1. ^ CBETA 中華電子佛典協會(台北市)の漢文大蔵経に収録、デジタルテキストが公開されている。[1]等 卍新纂大日本續藏經 第02冊 No.204 妙法蓮華三昧祕密三摩耶經 (1卷)【唐 不空譯】
  2. ^ 蓑輪顕量『日本撰述の偽経について』東アジア仏教学術論集 巻8 p.45-71 発行日2020-02 pdf p.45
  3. ^ 『教時諍』(No. 2395A 安然撰) in Vol. 75に、「蓮華三昧經云。歸命本覺心法身 常住妙法心蓮臺 本來具足三身徳 三十七尊住心城 遠離因果法然具 無邊徳海本圓滿 還我頂禮心諸佛」(SATデータベース/T2395A.75.0355c26 - 0356a01)。この偈は『大日如来自証偈』と説かれ、『本覚讃』と通称され宗派によっては現在でも常用している。
  4. ^ 水上文義*『蓮華三昧経の成立をめぐつて』印度學佛教學研究 1979年 28巻 1号 pdf p. 164-165、*みずかみふみよし、1950年、東京生まれ。1975年、大正大学仏教学部卒業。1981年、大正大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。2006年、博士(仏教学)の学位を取得(大正大学)。公益財団法人中村元東方研究所専任研究員・東方学院講師、大正大学大学院講師