2023年のスーパーフォーミュラ
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2023年のスーパーフォーミュラ | |||
前年: | 2022 | 翌年: | 2024 |
2023年のスーパーフォーミュラは、2023年4月7日 - 9日に富士スピードウェイで開幕し、同年10月28日 - 30日に鈴鹿サーキットで閉幕したスーパーフォーミュラの全7大会[1]のシリーズ。
前年からの主な変更点
[編集]レース日程
[編集]- 7大会全てが金-日曜日の3日間スケジュールに変更される[1]。1イベント2レース制は開幕戦と最終戦のみの導入となり、レース数では前年比で1戦減の全9戦となる[2]。
- 開幕前の合同テストが、前年までの2回から1回に減らされる。主催社の日本レースプロモーション(JRP)によれば「3月はいろいろなカテゴリーの開発テスト・シーズン前テストが集中しているので、過密スケジュールを回避する目的」[2]。
レギュレーション
[編集]- マシンは従来のダラーラ・SF19を継続使用するものの、2022年シーズン中に開発テストを行っていた新たなエアロキットを全車が装着する形となり、マシン名も「SF23」に改められる[3]。
- 横浜ゴムの供給するタイヤが、新開発のカーボンニュートラル対応タイヤに変更される[3]。
- オーバーテイク機能(OTS)の運用に一部変更が有り、OTS使用後のインターバルタイムがサーキット毎に異なる設定となるほか、前年までOTS使用中にロールバーのLEDが点滅していたものが取りやめられる[4]。
エントラント
[編集]- エントリー台数は前年から1台増の22台となる。22台でのエントリーは2008年のフォーミュラ・ニッポン以来。
- トヨタ勢は2022年11月25日に参戦体制を発表[5]。
- KONDO RACINGは、フォーミュラEに参戦するサッシャ・フェネストラズに代わり2022年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権チャンピオンの小高一斗を起用。
- 第5戦終了後、トムスはジュリアーノ・アレジを36号車のドライバーから降板させ、第6戦から新たに笹原右京を起用する[6]。
- ホンダ勢は2022年12月12日に参戦体制を発表[7]。
- チーム郷は、前シーズン終了直後にレッドブル・レーシングとのレッドブル・ジュニアプログラムを終了することを発表した[8]。2023年以降の活動については未定とし、ホンダ勢の参戦体制発表の時点では参戦チームのリストにチーム郷は記載されていない。
- TEAM MUGENは、トヨタ陣営への移籍によりチームを離脱した笹原右京に代わり15号車にレッドブル育成ドライバーのリアム・ローソンを起用。
- ダンディライアンは、大津弘樹に代わり6号車に太田格之進を起用。
- B-MAX Racing Teamは2020年以来の2台体制となる。ドライバーは、50号車の松下に加えて51号車にラウル・ハイマンを起用。
- ナカジマレーシングは、大湯都史樹に代わり65号車にチーム郷に所属していた佐藤蓮を起用。
- DRAGO CORSEは、メインスポンサーであるスリーボンドが母体となってチームを統括する体制となりThreeBond Racingとして参戦。12号車のドライバーにはDRAGO CORSEから継続して福住仁嶺を起用[9]。
- 1月30日に新規チームとなるTGM Grand Prixが2台体制での参戦を発表。代表は、前年までチーム郷の代表だった池田和広が務める。またドライバーや監督等は1月時点で未発表だったが[10]、3月3日に大湯都史樹と前年FIA F2に参戦したジェム・ブリュックバシェの起用を発表[11]。
その他
[編集]- 2022シーズンに行われた公式YouTubeチャンネルのメンバーシップ(有料会員プラン)による予選・決勝の生中継配信は1シーズンで終了となり、このシーズンから本格運用を開始するデジタルプラットフォーム「SFgo」(エスエフ・ゴー)上で有料メンバー限定の中継配信が行われる(日本語・英語。J SPORTSは引き続き放送)。テレメトリーデータや各チームの無線通信の音声、各ドライバーのオンボードカメラからの映像も合わせて視聴可能となる[12]。
- 2021シーズンのRed Bull TV以来となる決勝レースの無料中継配信がABEMAで行われる[13]。
エントリーリスト
[編集]Car-No. | ドライバー | チーム | カーネーム | エンジン |
---|---|---|---|---|
1 | 野尻智紀(Rd.1-3,5-9) 大津弘樹(Rd.4) |
TEAM MUGEN | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 | HONDA/M-TEC HR-417E |
15 | リアム・ローソン | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 | ||
3 | 山下健太 | KONDO RACING | REALIZE Corporation KONDO SF23 | TOYOTA/TRD 01F |
4 | 小高一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 | ||
5 | 牧野任祐 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | DOCOMO DANDELION M5S SF23 | HONDA/M-TEC HR-417E |
6 | 太田格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 | ||
7 | 小林可夢偉 | Kids com Team KCMG | Kids com KCMG Cayman SF23 | TOYOTA/TRD 01F |
18 | 国本雄資 | Kids com KCMG Elyse SF23 | ||
12 | 福住仁嶺 | ThreeBond Racing | ThreeBond Drago CORSE SF23 | HONDA/M-TEC HR-417E |
14 | 大嶋和也 | docomo business ROOKIE | docomo business ROOKIE SF23 | TOYOTA/TRD 01F |
19 | 関口雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 | TOYOTA/TRD 01F |
20 | 平川亮 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 | ||
36 | ジュリアーノ・アレジ(Rd.1-5) 笹原右京(Rd.6-9) |
VANTELIN TEAM TOM'S | VANTELIN TOM'S SF23 | TOYOTA/TRD 01F |
37 | 宮田莉朋 | VANTELIN TOM'S SF23 | ||
38 | 坪井翔 | P.MU/CERUMO・INGING | P.MU/CERUMO・INGING SF23 | TOYOTA/TRD 01F |
39 | 阪口晴南 | P.MU/CERUMO・INGING SF23 | ||
50 | 松下信治 | B-MAX Racing Team | BYOUBUGAURA B-MAX SF23 | HONDA/M-TEC HR-417E |
51 | ラウル・ハイマン [注 1] | BYOUBUGAURA B-MAX SF23 | ||
53 | 大湯都史樹(Rd.1-5,7) 大津弘樹(Rd.6) 大草りき(Rd.8-9) |
TGM Grand Prix | TGM GP SF23 | HONDA/M-TEC HR-417E |
55 | ジェム・ブリュックバシェ | TGM GP SF23 | ||
64 | 山本尚貴(Rd.1-7) 大津弘樹(Rd.8-9) |
TCS NAKAJIMA RACING | TCS NAKAJIMA RACING SF23 | HONDA/M-TEC HR-417E |
65 | 佐藤蓮 | TCS NAKAJIMA RACING SF23 |
※全チームともシャシーはダラーラ・SF23、タイヤは横浜ゴム
スケジュール及び勝者
[編集]大会 | Round | 開催日 | 開催サーキット | 距離 | ポールポジション | ファステストラップ | 優勝者 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Rd.1 | 4月7〜9日 | 富士スピードウェイ | 187km | 野尻智紀 | リアム・ローソン | リアム・ローソン | 予選方式は計時予選に変更[14] |
Rd.2 | 187km | 野尻智紀 | 大湯都史樹 | 野尻智紀 | ||||
2 | Rd.3 | 4月21〜23日 | 鈴鹿サーキット | 180km | 大湯都史樹 | 宮田莉朋 | 宮田莉朋 | |
3 | Rd.4 | 5月19〜21日 | オートポリス | 191km | 坪井翔 | 坪井翔 | リアム・ローソン | |
4 | Rd.5 | 6月16〜18日 | スポーツランドSUGO | 182km | 大湯都史樹 | リアム・ローソン | 宮田莉朋 | |
5 | Rd.6 | 7月14〜16日 | 富士スピードウェイ | 187km | 牧野任祐 | 平川亮 | リアム・ローソン | |
6 | Rd.7 | 8月18〜20日 | モビリティリゾートもてぎ | 177km | 野尻智紀 | 平川亮 | 野尻智紀 | |
7 | Rd.8 | 10月27〜29日 | 鈴鹿サーキット | 180km | 野尻智紀 | 宮田莉朋 | 野尻智紀 | クラッシュによる赤旗で3周終了時点で終了 |
Rd.9 | 180km | リアム・ローソン | 関口雄飛 | 太田格之進 |
シリーズポイントランキング
[編集]- ポイントシステム
決勝 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20 | 15 | 11 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
予選 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
3 | 2 | 1 |
- 予選におけるポイントはドライバー部門にのみ与えられる。
ドライバー部門
[編集]
|
太字 - ポールポジション |
ルーキー・オブ・ザ・イヤー
[編集]順位 | ドライバー | Rd1 | Rd2 | Rd3 | Rd4 | Rd5 | Rd6 | Rd7 | Rd8 | Rd9 | ポイント | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | |||
1 | リアム・ローソン | 3 | 1 | 4 | 5 | 8 | 4 | 2 | 1 | 6 | 5 | 2 | 1 | 3 | 13 | 7 | 6 | 1 | 2 | 106.5 |
2 | 太田格之進 | 17 | 15 | DNQ | 19 | DNQ | 17 | 20 | 16 | 9 | 15 | 3 | 6 | 2 | Ret | 4 | 3 | 2 | 1 | 35.5 |
3 | ジェム・ブリュックバシェ | 20 | 8 | DNQ | 17 | 17 | 9 | DNQ | 15 | DNQ | 17 | 19 | 18 | 20 | 11 | 14 | 20 | 17 | 15 | 5 |
大草りき | WD | WD | WD | WD | WD | WD | WD | 17 | 18 | 18 | 13 | 0 | ||||||||
ラウル・ハイマン | 22 | 16 | DNQ | 18 | 20 | 18 | 19 | 17 | 18 | 18 | 21 | Ret | 22 | 15 | 19 | 21 | 19 | 18 | 0 | |
順位 | ドライバー | Rd1 | Rd2 | Rd3 | Rd4 | Rd5 | Rd6 | Rd7 | Rd8 | Rd9 | ポイント |
チーム部門
[編集]
|
太字 - ポールポジション |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 2023年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 開催スケジュールについて - SUPER FPRMULA Official Website・2022年8月8日閲覧
- ^ a b 2023年スーパーフォーミュラ開幕前公式合同テストは1回の見込み。「過密スケジュール回避のため」 - autosport web・2022年12月13日
- ^ a b スーパーフォーミュラ、新型車両『SF23』とカーボンニュートラル対応タイヤの2023年導入を発表 - autosport web・2022年12月13日
- ^ スーパーフォーミュラのオーバーテイクシステム運用方法一部変更。OTS使用確認はSFgoのみに - autosport web・2023年4月4日
- ^ TOYOTA GAZOO Racing、2023年のレース体制を発表 - トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト・2022年11月25日
- ^ アレジから笹原右京に。トムス、スーパーフォーミュラ第6戦以降の36号車ドライバーを変更 - auto sport web、2023年6月20日
- ^ 2023年Hondaモータースポーツ活動計画 - Honda・2022年12月12日
- ^ 1年間応援ありがとうございました😊 - TEAM GOH公式Twitter・2022年10月31日閲覧
- ^ ThreeBond Racingが2023年スーパーフォーミュラ参戦体制発表。カラーリング刷新、アドバイザーに塚越広大が加入 - autosport web・2023年2月21日
- ^ レーシングチーム『TGM Grand Prix』発足。スーパーフォーミュラに2台体制で参戦へ - autosport web・2023年1月30日
- ^ TGM Grand Prix、SF参戦体制を発表。大湯都史樹、ジェム・ブリュックバシェを起用 - autosport web・2023年3月3日
- ^ SUPER FORMULA 2023年のLIVE中継、視聴方法および番組キャスティングの発表 - 公式サイト、2023年3月30日、2023年4月6日閲覧
- ^ SUPER FORMULA 2023年シーズン 決勝レースを「ABEMA」にて無料生中継! - 公式サイト、2023年4月6日、2023年4月6日閲覧
- ^ SUPER FORMULA Rd.1 4/8(土) 予選方式変更のお知らせ - SUPER FORMULA 公式Twitter・2023年4月8日閲覧