はやぶさ (ミサイル艇)
はやぶさ | |
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基本情報 | |
建造所 | 三菱重工業下関造船所 |
運用者 | 海上自衛隊 |
艦種 | ミサイル艇 |
級名 | はやぶさ型ミサイル艇 |
建造費 | 90億円 |
母港 | 舞鶴 |
所属 |
舞鶴地方隊舞鶴警備隊 第2ミサイル艇隊 |
艦歴 | |
計画 | 平成11年度計画 |
発注 | 1999年 |
起工 | 2000年11月9日 |
進水 | 2001年6月13日 |
就役 | 2002年3月25日 |
要目 | |
排水量 |
基準 200トン 満載 240トン |
全長 | 50.1m |
最大幅 | 8.4m |
深さ | 4.2m |
吃水 | 1.7m |
機関 |
LM500-G07ガスタービンエンジン(5,400PS)× 3基 ウォータージェットポンプ × 3基 |
出力 | 16,200PS |
速力 | 44ノット |
乗員 | 21名 |
兵装 |
62口径76ミリ単装速射砲 × 1基 90式 SSM連装発射筒 × 2基 |
C4ISTAR |
MOFシステム 海軍戦術情報システム (OYQ-8B + リンク 11) |
レーダー |
OPS-18-3 対水上 × 1基 OPS-20 航海用 × 1基 81式射撃指揮装置2型-31C |
探索装置・ その他装置 | OAX-2 赤外線暗視装置 |
電子戦・ 対抗手段 |
NOLR-9 ESM Mk.137 デコイ発射機 × 2基 |
はやぶさ(ローマ字:JS Hayabusa, PG-824)は、海上自衛隊のミサイル艇。はやぶさ型ミサイル艇の1番艇。艇名はハヤブサに由来する。隼型水雷艇「隼」、鴻型水雷艇「隼」、はやぶさ型駆潜艇「はやぶさ」に次いで日本の艦艇としては4代目である。 本記事は、本艇の艦暦について主に取り扱っているため、性能や装備等の概要についてははやぶさ型ミサイル艇を参照されたい。
艦歴
[編集]「はやぶさ」は、平成11年度計画ミサイル艇824号艇として、三菱重工業下関造船所で2000年11月9日に起工され、2001年6月13日に進水、2001年10月13日に出動公試開始、2002年3月25日に就役し、同日付で舞鶴地方隊舞鶴警備隊隷下に新編された第2ミサイル艇隊に「わかたか」とともに編入された。
同年12月18日と12月21日、舞鶴港内と若狭湾北方海域で日露捜索救難訓練に参加。
2020年8月5日11時頃、上対馬の北東約90kmの海域を南西進するロシア海軍ウダロイⅠ級駆逐艦2隻及びボリス・チリキン級補給艦1隻の合計3隻を確認し、その後、これらの艦艇が対馬海峡を南西進し、東シナ海へ向けて航行したことを確認するまでの間、ミサイル艇「しらたか」及び第4航空群所属P-1哨戒機と共同して警戒監視・情報収集を行った[1]。
2020年8月9日、島根原子力発電所避難訓練に参加。新型コロナウイルス感染対策も盛り込み、避難者役の県、米子市、南部町の職員ら7人を、鳥取港まで避難させた[2][3]。
2021年9月24日、若狭湾においてSH-60K、水中処分母船YDT-01とともに海上保安庁と不審船対処に係る共同訓練を実施した。海上保安庁からは巡視船「だいせん」、巡視船「あさま」、巡視艇「あまかぜ」、回転翼機が参加し、重要施設等に向かう不審船への対処を想定し、情報共有訓練、共同追跡・監視訓練、停船措置訓練等を実施[4]。
2022年3月、低視認性塗装(ロービジビリティー Low-visibility 略してロービジとも)へ塗装変更。その内容としては、煙突頂部の汚れを目立たなくするための黒帯の廃止、艦番号及び艦名の灰色化かつ無影化、艦橋上の対空表示(航空機に対し艦番号下2桁を表示するための塗装)の消去[5]。
同年4月3日10時頃、海上自衛隊は対馬の北東約320kmの海域において、同海域を南下する中国海軍ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦1隻及びジャンカイⅡ級フリゲート1隻を確認した。その後、これらの艦艇が対馬海峡を南西進し、東シナ海へ向けて航行したことを確認するまでの間、多用途支援艦「あまくさ」、掃海艇「うくしま」及び第4航空群所属P-1哨戒機などと共に、情報収集・警戒監視を行った。なお、当該艦艇は、同年3月28日に五島列島西方海域で確認され、その後、対馬海峡を北東進したしたことを、ミサイル艇「おおたか」、掃海艇「ひらしま」及び第1航空群所属P-1哨戒機などが確認したものと同一であった[6]。
同年6月13日正午頃、海上自衛隊は福江島の西約200kmの海域において、同海域を東進する中国海軍レンハイ級ミサイル駆逐艦1隻、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦1隻及びフチ級補給艦1隻の計3隻を確認した。これらの艦艇が対馬海峡を北東進し、日本海へ向けて航行したことを確認するまでの間、多用途支援艦「あまくさ」、ミサイル艇「しらたか」及び第4航空群所属P-1哨戒機などと共に、情報収集・警戒監視を行った[7]。
2024年1月2日以降、令和6年能登半島地震に対し災害派遣。珠洲市の飯田港へ救援物資を輸送した[8]。
ギャラリー
[編集]-
従来塗装の「はやぶさ」
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出港時に、逆噴射を使ってその場回頭をする「はやぶさ」
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展示訓練で、IRデコイを発射しながら高速航行する「はやぶさ」
脚注
[編集]- ^ ロシア海軍艦艇の動向について 統合幕僚監部(令和2年8月6日) (PDF)
- ^ “令和2年度原子力防災訓練(船舶避難)を実施しました”. 鳥取県危機管理局原子力安全対策課. 2021年5月2日閲覧。
- ^ “鳥取)船舶避難の手順確認 県など原子力防災訓練”. 朝日新聞. 2021年5月2日閲覧。
- ^ 不審船対処に係る海上保安庁との共同訓練について (PDF)
- ^ イカロス出版 2021.
- ^ 中国海軍艦艇の動向について 統合幕僚監部(令和4年4月4日) (PDF)
- ^ 中国海軍艦艇の動向について 統合幕僚監部(令和4年6月14日) (PDF)
- ^ “自衛隊が珠洲市の孤立46人を輸送、救援物資積んだ艦艇も珠洲市に到着”. TBS NEWS DIG. (2024年1月2日) 2024年1月3日閲覧。
参考文献
[編集]- 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
- 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)
- 『世界の艦船 海上自衛隊木造掃海艇建造史』(海人社、2010年)
- 『JShips2021年10月号』イカロス出版〈隔月刊JShips〉、2021年10月、14-17頁。JAN 4910151671010。