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アンドレイ・コンチャロフスキー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アンドレイ・コンチャロフスキー
Andrei Konchalovsky
Andrei Konchalovsky
2018年撮影
本名 Andrei Sergeyevich Mikhalkov-Konchalovsky
Андре́й Серге́евич Михалко́в-Кончало́вский
生年月日 (1937-08-20) 1937年8月20日(87歳)
出生地 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の国旗 ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国モスクワ
国籍 ロシアの旗 ロシア
配偶者 Irina Kandat (1957年 - ?)
Natalya Arinbasarova (1964年 - 1967年)
Viviane Gaudet (1969年 - 1980年)
Yuliya Vysotskaya (1999年 - )
著名な家族 セルゲイ・ミハルコフ(父)
ニキータ・ミハルコフ(弟)
主な作品
シベリアーダ
天使が降りたホームタウン
デッドフォール
オデュッセイア/魔の海の大航海
愚か者の家
くるみ割り人形
白夜と配達人
パラダイス
親愛なる同志たちへ
受賞
カンヌ国際映画祭
審査員特別グランプリ
1979年『シベリアーダ』
ヴェネツィア国際映画祭
銀獅子賞(監督賞)
2014年『白夜と配達人』
2016年パラダイス
審査員特別賞
2002年『愚か者の家』
2020年親愛なる同志たちへ
ロベール・ブレッソン賞
2016年
エミー賞
監督賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門)
1997年オデュッセイア/魔の海の大航海
その他の賞
カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭
グランプリ

1974年恋人たちの歌
サン・セバスティアン国際映画祭
最優秀作品賞
1989年天使が降りたホームタウン
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アンドレイ・セルゲーヴィチ・コンチャロフスキー: Андре́й Серге́евич Кончало́вский、ラテン文字転写例:Andrei Sergeyevich Konchalovsky, 1937年8月20日 - ) は、ソ連ロシア映画監督

アンドレイ・セルゲーヴィチ・ミハルコフ=コンチャロフスキー(: Андре́й Серге́евич Михалко́в-Кончало́вский、ラテン文字転写例:Andrei Sergeyevich Mikhalkov-Konchalovsky)とも表記される[1]。父親は作家のセルゲイ・ミハルコフ、弟は同じく映画監督のニキータ・ミハルコフである[2]

来歴

[編集]

1937年8月20日モスクワで生まれる[2]。父親は作家・詩人で、ロシア連邦国歌ソビエト連邦国歌の作詞でも知られるセルゲイ・ミハルコフ、母親も詩人であり、コンチャロフスキーは同じく映画監督となった弟のニキータ・ミハルコフとともに芸術家の家庭で育った[2]。初めはピアニストを志していたが[2]、次第に映画に転向。その後、全ソヴィエト連邦国立映画大学に入学した[2]。卒業製作の短編『Мальчик и голубь(少年と鳩)』(1961年)がヴェネツィア国際映画祭で賞を受けたことによって注目された[3]

1965年黒澤明の作品に影響を受けて製作した長編処女作『最初の教師』を発表[4]。翌1966年第27回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品された[5]。2作目の『愛していたが結婚しなかったアーシャ』(1966年)は検閲によって上映禁止処分を受け、ゴルバチョフによるペレストロイカによって1988年に初めて公開された[2]。同作は第38回ベルリン国際映画祭国際映画批評家連盟の特別表彰を受けた[6]。また、1960年代は同じく全ソ国立映画大学の生徒だったアンドレイ・タルコフスキーと活動し、タルコフスキーの『ローラーとバイオリン』(1960年)や『僕の村は戦場だった』(1962年)、『アンドレイ・ルブリョフ』(1966年)の脚本を共同で執筆した[7]

1971年チェーホフ同名小説を映画化した『ワーニャ伯父さん』を発表[8]。同年のサン・セバスティアン国際映画祭で銀の貝殻賞を受賞した[8]1979年には叙事詩大作『シベリアーダ』を発表[9]。同年の第32回カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを受賞した[9]

1980年にはハリウッドでの映画製作のためにアメリカへ移住[2]ナスターシャ・キンスキーを起用した『マリアの恋人』(1984年)や黒澤明の脚本を元に製作した『暴走機関車』(1985年)といった作品を製作した[10][11]

その後、ソ連が崩壊した1991年スターリン時代のソ連を描いた『映写技師は見ていた』を発表[12]1994年の『Курочка Ряба』で16年ぶりにロシアでの映画製作に復帰した[13]1997年にはモスクワ国際映画祭で名誉賞を受賞した[14]

2002年第一次チェチェン紛争を扱った『Дом дураков』を発表[15]第59回ヴェネツィア国際映画祭審査員特別賞を受賞した[15]2009年に製作した3D映画くるみ割り人形』は批評家に酷評された[16]

2014年、『白夜と配達人』が第71回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞を受賞した[17]

作品

[編集]
  • Мальчик и голубь (少年と鳩)(1961年) 短編
  • 最初の教師 Первый учитель (1965年)
  • 愛していたが結婚しなかったアーシャ История Аси Клячиной, которая любила, да не вышла замуж (1966年)
  • 貴族の巣 Дворянское гнездо (1969年)
  • ワーニャ伯父さん Дядя Ваня (1971年)
  • Романс о влюблённых (恋人たちの歌) (1974年)
  • シベリアーダ Сибириада (1979年)
  • Split Cherry Tree (ひび割れた桜の木)(1982年) 短編
  • マリアの恋人 Maria's Lovers (1984年)
  • 暴走機関車 Runaway Train (1985年)
  • デュエット・フォー・ワン Duet for One (1986年)
  • 或る人々 Shy People (1987年)
  • 天使が降りたホームタウン Homer and Eddie (1989年)
  • デッドフォール Tango & Cash (1989年)
  • 映写技師は見ていた The Inner Circle (1991年)
  • Курочка Ряба (1994年)
  • キング・オブ・フィルム/巨匠たちの60秒 Lumière et compagnie (1995年) オムニバス
  • オデュッセイア/魔の海の大航海 The Odyssey (1997年) テレビシリーズ
  • Дом дураков (愚者たちの家)(2002年)
  • 冬のライオン The Lion in Winter (2003年) テレビ映画
  • Глянец (2007年)
  • 暗闇の中で Dans le noir (2007年) オムニバス『それぞれのシネマ』の一篇
  • くるみ割り人形 The Nutcracker in 3D (2009年)
  • 白夜と配達人 Белые ночи почтальона Алексея Тряпицына (2014年)
  • パラダイス Рай (2016年)
  • 親愛なる同志たちへ Дорогие товарищи! (2020年)

脚注

[編集]
  1. ^ アンドレイ・コンチャロフスキー Andrei Konchalovsky”. allcinema. 2014年9月7日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Andrei Konchalovsky Biography”. Official. 7 September 2014閲覧。
  3. ^ The Boy and the Piggeon 1961”. Official. 7 September 2014閲覧。
  4. ^ The First Teacher 1965”. Official. 7 September 2014閲覧。
  5. ^ Venice Film Festival Awards for 1966”. IMDb. 7 September 2014閲覧。
  6. ^ The Story of Asya Klyachina 1967”. Official. 7 September 2014閲覧。
  7. ^ Andrei Konchalovsky Scenarios”. Official. 7 September 2014閲覧。
  8. ^ a b Uncle Vanya 1970”. Official. 7 September 2014閲覧。
  9. ^ a b Siberiada 1978”. Official. 7 September 2014閲覧。
  10. ^ Maria's Lovers 1984”. Official. 7 September 2014閲覧。
  11. ^ Runaway Train 1985”. Official. 7 September 2014閲覧。
  12. ^ The Inner Circle 1991”. Official. 7 September 2014閲覧。
  13. ^ Ryaba My Chicken 1994”. Official. 7 September 2014閲覧。
  14. ^ Moscow International Film Festival Awards for 1997”. IMDb. 7 September 2014閲覧。
  15. ^ a b House of Fools 2002”. Official. 7 September 2014閲覧。
  16. ^ Nutcracker in 3D Movie Reviews”. Rotten Tomatoes. 7 September 2014閲覧。
  17. ^ Awards of the 71st Venice Film Festival”. Biennale. 7 September 2014閲覧。

外部リンク

[編集]