グジェール
グジェール (仏: gougère) は、フランス料理において、チーズを混ぜた風味の良いシュー皮である。チーズは、グリュイエールチーズ、コンテチーズ、エメンタールチーズがよく用いられるが[1][2]、他のチーズや材料を用いた多くの変種がある。
グジェールは、ブルゴーニュ地域圏のヨンヌ県、特にトネールが起源であると言われている[3]。
グジェールは、直径3-4cmの小さめに成形することもあるが、食前酒とともに供されるものは10-12cmにすることもある。また、キノコ、牛肉、ハム等の具材を詰めることもあり、この場合はリング状またはパイ皿状に成形される。
ブルゴーニュ地域圏では、セラーでワインのテイスティングをする時には冷たくして供されるが、アペタイザーとしては温かくして供される。
歴史
[編集]18世紀及び19世紀には、グジェールはシュー皮で作ることもあったが、チーズ、卵、パンくずで作られることもあった[4]。その形は通常は平たい円形であり、球やリング状ではなかった[5][6]。
グジェールの初期の形は、ペイストリーよりもシチューに近いもので、ハーブ、ベーコン、卵、チーズ、スパイス、動物の血と混ぜた肉等が加えられ、羊の胃の中で調理された。中世のフランスでは、チーズのタルトかパイの一種であった。後に、これは現在のベルギー以外では知られなくなったが、ベルギーでは聖枝祭と結びつけられた[7]。しかし、19世紀のブルゴーニュでは、"gouere"という名前で知られていた証拠がある[8]。
名前
[編集]"gouere"という用語は、以前はgouiere、gouyere[9]、goiere、goyere、gouyere[4]等と綴った。現在のスペルは、18世紀から現れてきた[9]。言葉の起源は、分かっていない。
関連項目
[編集]脚注
[編集]出典
[編集]- ^ Daniel Young, The Bistros, Brasseries, and Wine Bars of Paris, p. 20 [1] ISBN 0-06-059073-4
- ^ Larousse Gastronomique, 1988 edition, 2001 translation ISBN 0-609-60971-8
- ^ Larousse Gastronomique, 1st edition
- ^ a b Pierre Larousse, Grand dictionnaire universel du XIXe siècle, 1872, s.v. gougere, though this may be an error
- ^ Noel Chomel, Dictionnaire économique: Contenant divers moyens d'augmenter son bien, et de conserver sa santé Google Books
- ^ Prudence Boissiere, Dictionnaire analogique de la langue française: repertoire complet des mots par les idées et des idées par les mots, 1862 Google Books
- ^ Frederic Eugene Godefroy, Dictionnaire de l'ancienne langue française et de tous ses dialectes du IXe au XVe siècle, 1885 Google Books
- ^ Jean-Baptiste de La Curne, Dictionnaire historique de l'ancien langage françois, 1879 Google Books
- ^ a b Trésor de la langue française, s.v. gougere