コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ソユーズMS-14

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ソユーズMS-14
任務種別試験飛行
運用者ロシアの旗ロスコスモス
COSPAR ID2019-055A
SATCAT №44504
任務期間15d 17h 45m
特性
宇宙機種別ソユーズMS 11F747
製造者RKKエネルギア
乗員
乗員数無人
乗員0
任務開始
打ち上げ日2019年8月22日03:38 (2019-08-22T03:38)UTC[1][2]
ロケットソユーズ_2.1a
打上げ場所カザフスタンの旗 バイコヌール宇宙基地 Pad 31/6
任務終了
着陸日2019年9月6日 21:32 UTC[3]
着陸地点カザフスタン共和国カラガンダ州ジェスカスガン南東部の草原[3]
軌道特性
参照座標地球周回軌道
体制低軌道
傾斜角51.6 degrees
ISSのドッキング(捕捉)
ドッキング Zvezda aft
ドッキング(捕捉)日 2019年8月27日, 03:08 UTC[4]
dock時間 10d 15h 6m
ソユーズ計画
(有人宇宙飛行)

ソユーズMS-14は、国際宇宙ステーション(ISS)にソユーズ宇宙船を送るミッションである。ソユーズ_2.1aロケットに採用された打ち上げ脱出システムのテストのため無人で打ち上げられた[5]

打ち上げは2019年8月22日03:38UTCに成功した。2019年8月24日05:30UTCに行われた一度目のドッキングは失敗し、2019年8月27日03:08 UTCに二度目のドッキングで成功した。

33年ぶりに無人で打ち上げられたソユーズ宇宙船であり、本機は初めてソユーズ2.1aロケットを使って打ち上げられるソユーズMSである。また、ISSに無人のソユーズがドッキングしたのも初である[6]。本ミッションでは、新型の航法システムや姿勢制御システムなどの試験も行われた他、宇宙空間作業用のヒューマノイドロボットFEDOREUSO計画に使用する望遠鏡などが積み込まれた[7]

2019年9月6日 21:32 UTC、FEDORを乗せ、無人で目標としたカザフスタン共和国カラガンダ州ジェスカスガン南東部の草原に無事着陸した[3][8][9][10][11][12]

今回、無人でISSを往復して得られた結果は、開発中の無人貨物船ソユーズGVKの設計にも活かされる。

ISSとのドッキング失敗についての詳細

[編集]

2019年8月24日、ソユーズMS-14とISSのドッキングにおいて、ISS側のポイスクドッキングポートとソユーズに搭載されたクルス自動ドッキングシステムとの間のコンポーネントに問題が発生したため、ドッキング作業を停止し、ソユーズMS-14を安全距離に退避させた[13][14][15]

2019年8月27日、ISSのズヴェズダ側ドッキングポートにてソユーズMS-14がドッキングに成功[16][17][18]

以前の計画

[編集]

ソユーズMS-14国際宇宙ステーションに第61次長期滞在クルーを送り届けるために2019年10月の打ち上げを予定している有人宇宙船[19]で、143機目のソユーズ宇宙船である。ロシア人のコマンダーとフライトエンジニア、アメリカ人フライトエンジニアの計3名が搭乗する。

クルー

[編集]
地位 メンバー
コマンダー ロシアの旗 ニコライ・チコノフ, RSA
第61次長期滞在
1回目の宇宙飛行
フライトエンジニア 1 ロシアの旗 アンドレイ・バブキン, RSA
第61次長期滞在
1回目の宇宙飛行
フライトエンジニア 2 アメリカ合衆国の旗 クリストファー・キャシディ, NASA
第61次長期滞在
3回目の宇宙飛行

参考文献

[編集]
  1. ^ “Госкомиссия утвердила программу полета МКС на 2019 год [Federal commission approved plan of ISS launches in 2019]” (ロシア語). Roscosmos. (26 February 2019). https://www.roscosmos.ru/26107/ 26 February 2019閲覧。 
  2. ^ https://www.space.com/russia-launches-humanoid-robot-on-soyuz-spacecraft.html
  3. ^ a b c Soyuz spacecraft, humanoid robot return to Earth after 16-day test flight
  4. ^ Russian Spacecraft Second Docking Attempt Successful
  5. ^ “"Роскосмос" испытает систему аварийного спасения до перехода на "Союз-2" [Roscosmos will test launch abort system before switching to Soyuz-2]”. RIA Novosti. (13 October 2018). https://ria.ru/20181013/1530589596.html 28 December 2018閲覧。 
  6. ^ http://russianspaceweb.com/soyuz-ms-14.html
  7. ^ http://jem-euso.roma2.infn.it/?page_id=818
  8. ^ Russia’s Soyuz MS-14 spacecraft with robot on board starts deorbiting sequence - Science & Space - TASS”. タス通信 (7 September 2019). 7 September 2019閲覧。
  9. ^ Soyuz MS-14 Bearing Russian Cargo Safely Back on Earth – Space Station”. NASA (6 September 2019). 6 September 2019閲覧。
  10. ^ Soyuz MS-14 spacecraft returned to Earth – September 06, 2019, 21:35 GMT - State space corporation ROSCOSMOS”. ロスコスモス. 2019年9月6日閲覧。
  11. ^ Soyuz MS-14 undocking and departure - YouTube
  12. ^ Nearly all experiments involving Russia’s Fedor robot were completed — designer - Science & Space - TASS”. タス通信 (7 September 2019). 7 September 2019閲覧。
  13. ^ Second Docking Attempt for Russian Spacecraft Planned for Monday Night – Space Station”. NASA. 2019年8月24日閲覧。
  14. ^ Regarding the Soyuz spacecraft docking – August 25, 2019, 06:00 GMT - State space corporation ROSCOSMOS”. ロスコスモス. 2019年8月25日閲覧。
  15. ^ Soyuz MS-14 aborted docking - YouTube”. SciNews (2019年8月23日). 2019年8月23日閲覧。
  16. ^ Russian Spacecraft Second Docking Attempt Successful – Space Station”. NASA. 2019年8月26日閲覧。
  17. ^ Soyuz MS-14 docked to the ISS – August 27, 2019, 03:10 GMT - State space corporation ROSCOSMOS”. ロスコスモス. 2019年8月27日閲覧。
  18. ^ Soyuz MS-14 docking - YouTube”. SciNews (2019年8月26日). 2019年8月26日閲覧。
  19. ^ Pietrobon, Steven (3 June 2017). “Russian Launch Manifest”. 3 June 2017閲覧。