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ダイタクバートラム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダイタクバートラム
2003年5月4日 京都競馬場
欧字表記 Daitaku Bertram[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 (1998-04-06) 1998年4月6日[1]
死没 2023年4月25日(25歳没)[2]
抹消日 2005年11月11日
ダンスインザダーク[1]
スプリングネヴァー[1]
母の父 サクラユタカオー[1]
生国 日本の旗 日本北海道平取町[1]
生産者 雅牧場[1]
馬主 (有)太陽ファーム
→黒崎昇[1]
調教師 橋口弘次郎栗東[1]
競走成績
生涯成績 36戦8勝[1]
獲得賞金 4億2569万6000円[1]
勝ち鞍
GII 阪神大賞典 2003年
GII ステイヤーズS 2004年
GIII 北九州記念 2004年
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ダイタクバートラム(欧字名:Daitaku Bertram1998年4月6日 - 2023年4月25日)は、日本競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍に2003年阪神大賞典2004年ステイヤーズステークス北九州記念

半兄はマイル重賞で活躍したダイタクリーヴァ、近親にはダイタクヘリオスがいる。

戦績

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デビューは3歳になった2001年2月と、比較的遅かった。ダート新馬戦を2度使われ、3戦目に芝の未勝利戦で初勝利を挙げる。4戦目には毎日杯に挑戦し3着となるなどの好走を見せていた。しかしその後は人気を集めたものの、勝ちきれないレースが続き、クラシックには出走できなかった。牝系は短距離血統であり、秋に復帰して以降もマイルから中距離のレースに出走し、人気は集めていたが結果は出せなかった。それでも2002年小倉大賞典では格上挑戦ながら3着に入り、3月には但馬ステークスも勝って、オープン入りも果たしている。ここまで14戦して掲示板を外したのは1戦と堅実な走りを見せていた。

転機となったのは、2002年ステイヤーズステークスである。このレース以前は2000メートル以下のレースにしか使われていなかったが、いきなりの距離延長にもかかわらず、ホットシークレットの2着に入って2度目のオープン入りを果たした。続く2003年万葉ステークスでオープンクラス初勝利を挙げると、以降長距離戦で安定した走りを見せるようになる。ダイヤモンドステークス3着をはさんで、武豊騎乗で出走した阪神大賞典では、単勝1番人気に応えて重賞初制覇を果たした。続く第127回天皇賞(春)でも、1番人気に支持された。しかしここでは直線で不利を受け、ヒシミラクルから0秒1差の3着に敗れた。

続く宝塚記念では5番人気と人気を落とし、6着に入っている。その後、の内部に蟻の巣が這うような状態になる蟻洞という病気を発症して、長期休養に入ることになった。休養を経て2004年4月に復帰したあとは宝塚記念で11着に大敗するなど、不甲斐ないレースが続いていた。しかし4戦目に6番人気で小牧太を背に臨んだ北九州記念を、1分44秒1というレコードタイムで勝利し、中距離の重賞でも勝ち鞍をあげた。

アルゼンチン共和国杯で4着に敗戦後、ミルコ・デムーロに乗り替わったステイヤーズステークスでは、2周目第4コーナー手前から進出して後続に3馬身差をつけて勝利。続く有馬記念でも、武豊騎乗で4着に好走している。翌2005年京都記念8着から天皇賞を目指していたが、繋靭帯炎を2度発症。同年のアルゼンチン共和国杯で復帰するも15着に敗れ、引退となり、種牡馬入りが決まった[3]

競走成績

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以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[4]

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場) 頭数 枠番 馬番 オッズ

(人気)

着順 タイム

(上がり3F)

着差 騎手 斤量[kg] 1着馬(2着馬) 馬体重
2001.02.03 京都 3歳新馬 ダ1800m(重) 8 2 2 004.8(04人) 05着 01:56.9(40.0) -3.0 武豊 55 マジックワード 510
0000.02.18 京都 3歳新馬 芝1400m(良) 15 8 14 003.8(02人) 03着 01:23.6(35.4) -0.0 安藤勝己 55 ブレーブティック 502
0000.03.03 阪神 3歳未勝利 芝1600m(良) 13 7 11 001.3(01人) 01着 01:36.9(35.8) -0.1 武豊 55 (エルウェープリンス) 492
0000.03.24 阪神 毎日杯 GIII 芝2000m(良) 11 7 9 034.4(04人) 03着 02:00.4(35.7) -1.8 河内洋 55 クロフネ 492
0000.04.14 阪神 若草S OP 芝2200m(良) 8 1 1 003.6(02人) 02着 02:13.9(36.2) -0.0 河内洋 55 マイネルライツ 484
0000.05.04 京都 京都新聞杯 GII 芝2000m(良) 17 8 17 008.0(03人) 07着 02:00.9(36.6) -1.1 河内洋 56 テンザンセイザ 482
0000.06.02 中京 3歳500万下 芝2000m(良) 9 6 6 001.8(01人) 02着 02:01.2(35.4) -0.2 河内洋 55 アサカゲイル 476
0000.11.04 京都 3歳上500万下 芝2000m(良) 16 4 8 003.4(01人) 01着 02:02.3(35.5) -0.2 武豊 55 (エイユーモンスター) 490
0000.11.25 東京 アプローズ賞 1000万 芝1600m(良) 9 4 4 002.6(01人) 02着 01:34.6(34.8) -0.2 武豊 55 ウインブレイズ 482
0000.12.08 阪神 3歳上1000万下 芝2000m(良) 9 8 9 001.7(01人) 01着 02:00.7(34.5) -0.3 武豊 55 (ゼンノショウグン) 484
2002.01.14 京都 寿S 1600万 芝1800m(良) 10 7 8 001.3(01人) 02着 01:46.8(34.2) -0.1 武豊 56 アンクルスーパー 490
0000.02.03 小倉 小倉大賞典 GIII 芝1800m(良) 16 7 13 002.5(01人) 03着 01:48.3(36.4) -0.3 武豊 53 タマモヒビキ 490
0000.03.03 中山 アクアマリンS 1600万 芝1600m(良) 14 6 10 002.2(01人) 03着 01:33.8(34.6) -0.4 M.デムーロ 56 イカルスドリーム 484
0000.03.24 阪神 但馬S 1600万 芝2000m(良) 8 4 4 001.5(01人) 01着 02:00.6(35.0) -0.2 河内洋 56.5 (エイシンワンシャン) 488
0000.04.20 京都 オーストラリアT OP 芝1800m(良) 14 2 2 004.0(02人) 07着 01:45.9(34.8) -0.2 武豊 56 タフネススター 488
0000.06.02 中京 愛知杯 GIII 芝2000m(良) 12 8 12 003.7(02人) 05着 02:00.8(36.5) -0.5 河内洋 55 トウカイパルサー 492
0000.06.29 阪神 垂水S 1600万 芝2000m(良) 9 3 3 004.0(02人) 03着 01:59.8(35.3) -0.6 河内洋 57.5 チアズブライトリー 498
0000.07.21 東京 天の川S 1600万 芝2000m(稍) 12 6 8 003.6(01人) 04着 01:57.4(34.5) -0.6 安藤勝己 57.5 チアズブライトリー 498
0000.10.20 福島 カブトヤマ記念 GIII 芝1800m(良) 14 2 2 006.7(02人) 08着 01:50.1(37.1) -0.7 高橋亮 54 ウインブレイズ 504
0000.11.09 中山 ノベンバーS 1600万 芝1800m(良) 11 8 11 005.5(04人) 02着 01:48.3(34.2) -0.0 後藤浩輝 57 ハッピーパス 502
0000.11.30 中山 ステイヤーズS GII 芝3600m(良) 11 1 1 006.9(04人) 02着 03:45.6(34.3) -0.0 江田照男 57 ホットシークレット 502
2003.01.11 京都 万葉S OP 芝3000m(良) 9 3 3 001.4(01人) 01着 03:09.1(33.3) -0.2 武豊 56 アクティブバイオ 506
0000.02.16 中山 ダイヤモンドS GIII 芝3200m(稍) 13 2 2 003.1(01人) 03着 03:24.0(36.9) -0.3 江田照男 57 イングランディーレ 500
0000.03.23 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m(良) 15 5 9 002.2(01人) 01着 03:05.9(34.1) -0.2 武豊 57 コイントス 506
0000.05.04 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 18 6 12 002.0(01人) 03着 03:17.1(35.6) -0.1 武豊 58 ヒシミラクル 506
0000.06.29 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 17 8 17 013.8(05人) 06着 02:12.4(36.2) -0.4 武豊 58 ヒシミラクル 512
2004.04.10 阪神 大阪-ハンブルクC OP 芝2500m(良) 10 7 8 005.7(03人) 05着 02:32.5(36.1) -0.6 小牧太 58.5 ヴィータローザ 492
0000.05.22 東京 目黒記念 GII 芝2500m(稍) 18 1 2 008.6(04人) 06着 02:31.0(35.0) -0.5 小牧太 58.5 チャクラ 496
0000.06.27 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 15 4 7 031.2(08人) 11着 02:12.8(35.7) -1.7 小牧太 58 タップダンスシチー 508
0000.07.18 小倉 北九州記念 GIII 芝1800m(良) 13 8 12 013.8(06人) 01着 01:44.1(34.3) -0.0 小牧太 57 メイショウカイドウ 504
0000.10.10 京都 京都大賞典 GII 芝2400m(良) 10 7 8 011.9(04人) 05着 02:26.1(35.2) -0.9 小牧太 57 ナリタセンチュリー 500
0000.11.07 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m(良) 14 3 3 012.4(05人) 04着 02:34.2(33.7) -0.4 小牧太 58.5 レニングラード 494
0000.12.04 中山 ステイヤーズS GII 芝3600m(良) 14 5 7 002.0(01人) 01着 03:44.8(33.9) -0.5 M.デムーロ 57 (グラスポジション) 498
0000.12.26 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 15 5 8 011.2(05人) 04着 02:30.0(34.9) -0.5 武豊 57 ゼンノロブロイ 498
2005.02.19 京都 京都記念 GII 芝2200m(重) 12 7 9 006.3(03人) 08着 02:17.3(36.7) -1.6 安藤勝己 58 ナリタセンチュリー 504
0000.11.06 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m(良) 18 7 14 039.5(15人) 15着 02:34.4(36.6) -2.0 江田照男 58 サクラセンチュリー 490

種牡馬生活

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2006年から日高スタリオンステーションで種牡馬入りした[5]。初年度の種付け料は牡馬誕生後20万円、牝馬無料に設定された[5]。日高での供用5年間で42頭に種付けし22頭が血統登録されたが、目立った成績の産駒は出ていない[6][7]2009年9月25日船橋競馬場第4レース(ダート1000メートル)では、元プロ野球選手新庄剛志がオーナーのタノシンジョイがデビュー戦で勝ち、話題となった[8][9]2010年11月に十勝軽種馬農協種馬所へ移動し[10]2011年に中川郁夫牧場で供用されたが種付け記録はない[11][6][12]

2011年11月1日付で種牡馬を引退し[13]、引退名馬繋養展示事業の助成対象となった[14]。2012年8月、ホーストラスト北海道に移動し、同地で余生を送っていた[12][14]が、2023年4月25日に死亡した[2]

血統表

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ダイタクバートラム血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系/ヘイロー系
[§ 2]

ダンスインザダーク
1993 鹿毛
父の父
* サンデーサイレンス
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
* ダンシングキイ
1983 鹿毛
Nijinsky II Northern Dancer
Flaming Page
Key Partner Key to the Mint
Native Partner

スプリングネヴァー
1992 栗毛
サクラユタカオー
1982 栗毛
* テスコボーイ Princely Gift
Suncourt
アンジェリカ * ネヴァービート
スターハイネス
母の母
ネヴアーイチバン
1971 黒鹿毛
* ネヴァービート Never Say Die
Bride Elect
ミスナンバイチバン * ハロウェー
* スタイルパッチ
母系(F-No.) (FN:8-g) [§ 3]
5代内の近親交配 ネヴァービート 4・3(母内)、Nasrullah 5・5(母内) [§ 4]
出典
  1. ^ [15]
  2. ^ [16][17]
  3. ^ [15]
  4. ^ [15]


脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ダイタクバートラム”. JBISサーチ. 2020年7月9日閲覧。
  2. ^ a b ダイタクバートラムの死亡について”. 引退名馬. 2023年4月27日閲覧。
  3. ^ “ダイタクバートラム引退”. ラジオNIKKEI. http://keiba.radionikkei.jp/keiba/entry-133092.html 2022年3月12日閲覧。 
  4. ^ ダイタクバートラムの競走成績 | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年7月9日閲覧。
  5. ^ a b サラ系供用種牡馬一覧”. JBISサーチ. 2022年5月8日閲覧。
  6. ^ a b 種牡馬情報:世代・年次別(サラ系総合)|ダイタクバートラム”. JBISサーチ. 2022年5月8日閲覧。
  7. ^ 種牡馬情報:種牡馬成績 |ダイタクバートラム”. JBISサーチ. 2022年5月8日閲覧。
  8. ^ タノシンジョイ、デビュー戦を勝利!”. UMAJINニュース UMAJIN.net (2009年9月25日). 2017年1月14日閲覧。
  9. ^ ダイタクバートラムを訪ねて~日高スタリオンステーション | 馬産地コラム”. 競走馬のふるさと案内所. 2022年5月8日閲覧。
  10. ^ ダイタクバートラムが十勝軽種馬農協種馬所へ移動 | 馬産地ニュース”. 競走馬のふるさと案内所. 2022年5月8日閲覧。
  11. ^ サラ系供用種牡馬一覧”. JBISサーチ. 2022年5月8日閲覧。
  12. ^ a b ダイタクバートラムが養老施設・ホーストラスト北海道へ移動 | 馬産地ニュース”. 競走馬のふるさと案内所. 2022年5月8日閲覧。
  13. ^ 2011年供用停止種雄馬一覧” (PDF). 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年1月23日閲覧。
  14. ^ a b 引退名馬 ダイタクバートラム”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年5月8日閲覧。
  15. ^ a b c 血統情報:5代血統表|ダイタクバートラム”. JBISサーチ. 2017年9月5日閲覧。
  16. ^ ダイタクバートラム - Daitaku Bertram - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2023年1月23日閲覧。
  17. ^ ダイタクバートラムの血統表”. netkeiba.com. 2017年9月5日閲覧。

外部リンク

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