ダイニックアストロパーク天究館
ダイニックアストロパーク天究館(だいにっくあすとろぱーくてんきゅうかん)とは、滋賀県犬上郡多賀町にある天文台。繊維製品メーカー・ダイニック[1]の社会還元事業として設置され、数少ない民間の公開天文台として知られる。
天文台の概要
[編集]1987年8月18日にダイニック滋賀工場敷地内に開館し、滋賀県内の社会還元事業の一環として一般にも公開されている。当時社長だった坂部三次郎は少年の頃からの星好きで、夢を実現させる形で工場の裏山に当館を開設。社員の中から初代館長の米田康男を任命[2]。
1階は天体関係の展示室となっており、蘇州天文図の拓本やバリンジャー・クレーターの鉄隕石やメキシコのトルカ鉄隕石の標本や、天文台で撮影された天体の写真などが展示されている。
2階は屋上にドームを備えた観測室となっており、観測室も一般公開されている。
60cm望遠鏡
[編集]6.5mドームには、メインスコープとして西村製作所製のニュートン式/カセグレン式兼用、口径60cm望遠鏡がある。主鏡は特殊光学研究所の苗村敬夫が製作した。架台はコンピュータ制御のドイツ式赤道儀。性能は分解能 0.19" ,集光力は7,350倍とされている。サブスコープは口径20cmのケプラー式望遠鏡が装備されている。
31cm望遠鏡
[編集]1934年に西村製作所が製作したもので、主鏡は木辺成麿が製作した。
25cm望遠鏡
[編集]1989年に設置されたシュミット式望遠鏡。
このほか数機の小型望遠鏡を所有し、これらの観測機器は一般にも開放され来館者にも操作が可能となっている。
特記事項
[編集]所在地
[編集]〒522-0341 滋賀県犬上郡多賀町大字多賀283-1
脚注
[編集]- ^ 広辞苑の表紙のクロスを手掛けた会社
- ^ 藤井旭『賢治の見た星空』作品社、2001年12月30日、236-237頁。ISBN 4-87893-439-5。
- ^ 国立天文台・天文ニュース 第627号
関連項目
[編集]- 高橋進 - 2代目館長。変光星の観測者としても知られている。
- 宮沢賢治 (小惑星) - ここで発見された
外部リンク
[編集]座標: 北緯35度12分40.8秒 東経136度18分16.7秒 / 北緯35.211333度 東経136.304639度