トロワゼトワル
トロワゼトワル | ||||||
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3歳500万下出走時 (2018年3月17日) | ||||||
欧字表記 | Trois Etoiles[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牝[1] | |||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||
生誕 | 2015年2月28日(9歳)[1] | |||||
抹消日 | 2020年12月25日 | |||||
父 | ロードカナロア[1] | |||||
母 | セコンドピアット[1] | |||||
母の父 | ハーツクライ[1] | |||||
生国 | 日本(北海道千歳市)[1] | |||||
生産者 | 社台ファーム[1] | |||||
馬主 | (有)社台レースホース[1] | |||||
調教師 | 安田隆行(栗東)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 22戦6勝[1] | |||||
獲得賞金 | 2億124万8000円[1] | |||||
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トロワゼトワル(欧字名:Trois Etoiles、2015年2月28日 - )は、日本の競走馬、繁殖牝馬[1]。主な勝ち鞍は2019年・2020年の京成杯オータムハンデキャップ(GIII)。
経歴
[編集]2015年2月28日、北海道千歳市の社台ファームで誕生。ロードカナロアの初年度産駒の一頭である。一口馬主法人「社台サラブレッドクラブ」から総額2,800万円(1口70万円×40口)で募集された[2]。名前は、フランス語で「三ツ星」を意味する「トロワゼトワル」と名付けられる[3]。
栗東・安田隆行厩舎に入厩。2017年7月2日、中京競馬場芝1600mの新馬戦でデビューし、2番手追走から直線で抜け出して新馬勝ちする。騎乗した福永祐一は「操縦性がよくて性格もいい。スピードがあるけど、マイルくらいまでがいいと思う」とコメントした[4]。休養を挟んで重賞初挑戦となったアルテミスステークスでは馬場に脚を取られて伸びを欠き、4着に敗れた[5]。
明けて3歳となった2018年はフェアリーステークスから始動するが、スタートで出遅れて最後方からの競馬となり、直線で追い込むも5着に終わる[6][7]。武豊に乗り替わったエルフィンステークスでは好スタートから流れに乗りながらもラストで失速し、4着に敗れた[8]。
以降は自己条件を使われるようになり、500万下から地道にクラスを上げていった。2019年7月の豊明ステークス(1600万下)を中団から差し切って勝利し、オープン入りを果たす[9]。
フェアリーステークス以来の重賞出走となった京成杯オータムハンデキャップでは後続を引き離して逃げると、直線に入っても後続に影を踏ませず、2着ディメンシオンに3馬身半差をつけて快勝した。勝ち時計1分30秒3は同年のヴィクトリアマイルでノームコアが記録した1分30秒5を0秒2更新する世界レコードだった。1000mの通過タイムは一般的には速いとされる55秒4であったが、当日は開幕週で非常に速い時計が出やすい馬場状態になっており[10]、騎乗した横山典弘は「体内時計がしっかりしたジョッキーには速いペースですが、馬場を考えると、そこまで速くないです」と笑顔で語った[11]。
しかし、重賞連勝を狙ったターコイズステークスは2番手から徐々に後退し、離れた最下位となる。
年が明けて藤岡康太に乗り替わった阪神牝馬ステークスは逃げるもブービーの15着、初のGIとなったヴィクトリアマイルは三浦皇成とタッグを組む。レースは再び逃げ、4着と掲示板に載る。続く中京記念は17着に沈んだが、関屋記念は一転好走し2着となる。
連覇を狙っての出走となった京成杯オータムハンデキャップ(GIII)は、鞍上が横山典弘に再び戻った。スマイルカナに先手を譲って2番手に進み[12]、直線では外から伸びたボンセルヴィーソ、内で粘るスマイルカナと3頭で競り合い、横一列に並んで決勝線を通過[12]。スマイルカナにハナ差先着して勝利し、1着2着3着の間隔はいずれも「ハナ差」接戦を制した[12]。日本レコードを記録した前年より3秒6遅い時計で走破し、連覇を達成した[3]。
JRAサマーマイルシリーズ2020では中京記念1ポイント、関屋記念5ポイント、京成杯オータムハンデキャップ10ポイントの合計16ポイントを挙げ、見事チャンピオンの座を手にした[13]。
その後、初の1800m戦となった府中牝馬ステークスは4番人気で4着となる。引退レースとなったターコイズステークスは見せ場なく16着としんがり負けに終わった。引退後は北海道千歳市の社台ファームで繁殖牝馬となる。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.comの情報[14]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2017. 7. 2 | 中京 | 2歳新馬 | 芝1600m(良) | 15 | 7 | 12 | 3.5 (2人) | 1着 | 1:36.8(35.0) | -0.0 | 福永祐一 | 54 | (レッドシャーロット) | 458 | |
10.28 | 東京 | アルテミスS | GIII | 芝1600m(良) | 15 | 5 | 8 | 18.2 (6人) | 4着 | 1:35.3(34.9) | 0.1 | 福永祐一 | 54 | ラッキーライラック | 466 |
2018. 1. 7 | 中山 | フェアリーS | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 4 | 7 | 6.5 (3人) | 5着 | 1:35.0(34.1) | 0.4 | 福永祐一 | 54 | プリモシーン | 464 |
2. 3 | 京都 | エルフィンS | OP | 芝1600m(良) | 12 | 8 | 11 | 2.9 (1人) | 4着 | 1:36.0(36.3) | 0.4 | 武豊 | 54 | レッドサクヤ | 460 |
3.17 | 阪神 | 3歳500万下 | 芝1200m(良) | 14 | 8 | 13 | 1.4 (1人) | 2着 | 1.09.5(34.0) | 0.0 | C.ルメール | 54 | エイシンデネブ | 460 | |
4.28 | 京都 | 3歳500万下 | 芝1200m(良) | 12 | 3 | 3 | 2.4 (1人) | 2着 | 1:08.6(33.8) | 0.0 | 浜中俊 | 54 | イエローマリンバ | 458 | |
7.28 | 札幌 | 3歳上500万下 | 芝1200m(良) | 10 | 6 | 6 | 1.6 (1人) | 1着 | 1:08.7(34.5) | -0.2 | 池添謙一 | 52 | (シュエットヌーベル) | 458 | |
8. 4 | 札幌 | HBC賞 | 1000万下 | 芝1200m(良) | 14 | 5 | 8 | 3.1 (2人) | 5着 | 1:09.2(34.8) | 0.3 | 池添謙一 | 52 | カイザーメランジェ | 460 |
11. 3 | 福島 | 河北新報杯 | 1000万下 | 芝1200m(良) | 16 | 7 | 13 | 3.7 (1人) | 2着 | 1:08.3(33.7) | 0.0 | 鮫島克駿 | 53 | メイショウカリン | 462 |
2019. 1. 5 | 京都 | 4歳上1000万下 | 芝1200m(良) | 16 | 3 | 5 | 2.9 (2人) | 4着 | 1:09.6(34.6) | 0.8 | 鮫島克駿 | 54 | エンゲルヘン | 466 | |
3.10 | 中京 | 賢島特別 | 1000万下 | 芝1400m(稍) | 17 | 5 | 9 | 5.2 (2人) | 1着 | 1:21.5(34.4) | -0.3 | 横山典弘 | 55 | (メイショウモウコ) | 468 |
4.14 | 中山 | 春興S | 1600万下 | 芝1600m(良) | 16 | 1 | 1 | 12.9 (7人) | 2着 | 1:33.7(34.8) | 0.0 | 横山典弘 | 53 | イレイション | 462 |
7. 6 | 中京 | 豊明S | 3勝 | 芝1400m(稍) | 8 | 1 | 1 | 2.2 (1人) | 1着 | 1:20.3(34.8) | -0.2 | 北村友一 | 55 | (ジョイフル) | 466 |
9. 8 | 中山 | 京成杯AH | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 5 | 10 | 7.2 (4人) | 1着 | R1:30.3(34.9) | -0.6 | 横山典弘 | 52 | (ディメンシオン) | 462 |
12.14 | 中山 | ターコイズS | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 8 | 16 | 7.2 (4人) | 16着 | 1:35.1(37.4) | 2.9 | 横山典弘 | 55 | コントラチェック | 462 |
2020. 4.11 | 阪神 | 阪神牝馬S | GII | 芝1600m(良) | 16 | 6 | 12 | 25.9 (8人) | 15着 | 1:34.1(35.7) | 1.2 | 藤岡康太 | 54 | サウンドキアラ | 482 |
5.17 | 東京 | ヴィクトリアM | GI | 芝1600m(良) | 16 | 7 | 13 | 123.8(12人) | 4着 | 1:31.4(34.7) | 0.8 | 三浦皇成 | 55 | アーモンドアイ | 466 |
7.19 | 阪神 | 中京記念 | GIII | 芝1600m(良) | 18 | 2 | 4 | 7.7 (4人) | 17着 | 1:36.4(38.9) | 3.7 | 三浦皇成 | 54 | メイケイダイハード | 472 |
8.16 | 新潟 | 関屋記念 | GIII | 芝1600m(良) | 18 | 8 | 18 | 17.0 (8人) | 2着 | 1:33.3(35.5) | 0.2 | 三浦皇成 | 54 | サトノアーサー | 464 |
9.13 | 中山 | 京成杯AH | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 5 | 10 | 7.2 (4人) | 1着 | 1:33.9(35.3) | -0.0 | 横山典弘 | 55 | (スマイルカナ) | 464 |
10.17 | 東京 | 府中牝馬S | GII | 芝1800m(重) | 8 | 7 | 7 | 7.0 (4人) | 4着 | 1:49.2(36.9) | 0.7 | 横山典弘 | 54 | サラキア | 462 |
12.19 | 中山 | ターコイズS | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 8 | 16 | 22.7(10人) | 16着 | 1:36.3(38.0) | 1.7 | 斎藤新 | 57 | スマイルカナ | 464 |
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す。
繁殖成績
[編集]馬名 | 生年 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 厩舎 | 戦績 | |
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初仔 | キュイジニエール | 2022年 | 牝 | 黒鹿毛 | エピファネイア | (有)社台レースホース | 栗東・新谷功一 | (デビュー前) |
2番仔 | トロワゼトワルの2023 | 2023年 | 牝 | 鹿毛 | (デビュー前) | |||
3番仔 | トロワゼトワルの2024 | 2024年 | 牡 | 黒鹿毛 | コントレイル |
- 2024年9月27日現在
血統表
[編集]トロワゼトワルの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | キングマンボ系 |
[§ 2] | ||
父 ロードカナロア 2008 鹿毛 |
父の父 キングカメハメハ2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector | |
Miesque | ||||
*マンファス | *ラストタイクーン | |||
Pilot Bird | ||||
父の母 レディブラッサム1996 鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | ||
Terlingua | ||||
*サラトガデュー | Cormorant | |||
Super Luna | ||||
母 セコンドピアット 2009 鹿毛 |
ハーツクライ 2001 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | ||||
アイリッシュダンス | *トニービン | |||
*ビユーパーダンス | ||||
母の母 *エービーヌードルA B Noodle 1999 鹿毛 |
Alphabet Soup | Cozzene | ||
Illiterate | ||||
Rasant | Assert | |||
Ratifia | ||||
母系(F-No.) | 8号族(FN:8-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | 5代内アウトブリード | [§ 4] | ||
出典 |
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- 母セコンドピアットも現役時代は社台レースホースの所有馬で、中央で3勝を挙げた。本馬はその初子となる[15]。
- 2代母エービーヌードルは米G3イエルバブエナBCハンデキャップの勝ち馬[16]。
- 4代母の半兄に凱旋門賞などG1競走3勝のササフラがいる。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o トロワゼトワル|JBISサーチ(JBIS-Search)
- ^ “トロワゼトワルの新馬データ”. netkeiba.com. 2019年9月27日閲覧。
- ^ a b “【京成杯AH】トロワゼトワル連覇!夏のマイル王”. サンスポZBAT!競馬 (2020年9月14日). 2020年12月17日閲覧。
- ^ “【2歳新馬】中京5R トロワゼトワルが2番手から完勝”. サンケイスポーツ (2017年7月2日). 2019年9月27日閲覧。
- ^ “【アルテミスS】戦い終えて”. スポーツニッポン (2017年10月29日). 2019年9月27日閲覧。
- ^ “【フェアリーS】プリモシーンが突き抜け重賞初制覇!戸崎は中山金杯から重賞連勝!”. 競馬ラボ (2018年1月7日). 2019年9月27日閲覧。
- ^ “【エルフィンS】トロワゼトワル、武豊と新コンビ”. スポーツニッポン (2018-01--31). 2019年9月27日閲覧。
- ^ “【エルフィンS】レッドサクヤ、差し脚一閃!”. サンケイスポーツ (2018年2月4日). 2019年9月27日閲覧。
- ^ “【豊明S】トロワゼトワル、1馬身半差快勝”. サンケイスポーツ (2019年7月7日). 2019年9月27日閲覧。
- ^ “【京成杯AH】トロワゼトワル、会心逃げで重賞初制覇!JRAレコード導いた横山典騎手の「体内時計」”. スポーツ報知 (2019年9月8日). 2019年9月27日閲覧。
- ^ “競馬ラボ@keibalab”. Twitter (2019年9月8日). 2019年9月27日閲覧。
- ^ a b c 『優駿』2020年11月号 通巻923号 「優駿 Book in Book 重賞プレイバック2020 vol.9」11-12頁
- ^ “サマーシリーズ2020 JRA”. jra.jp. 2020年12月25日閲覧。
- ^ “トロワゼトワル”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2019年9月27日閲覧。
- ^ “セコンドピアット”. netkeiba.com. 2019年9月27日閲覧。
- ^ “トロワゼトワルの血統表”. netkeiba.com. 2019年9月27日閲覧。
参考文献
[編集]- 『優駿』 2020年11月号 通巻923号、中央競馬ピーアール・センター、2020年10月25日。
- 『優駿 Book in Book「重賞プレイバック2020」』vol.9(9月5日 - 9月27日)