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ブラッド・オースマス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブラッド・オースマス
Brad Ausmus
ニューヨーク・ヤンキース コーチ #68
ロサンゼルス・エンゼルスでの監督時代
(2019年)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 コネチカット州ニューヘイブン
生年月日 (1969-04-14) 1969年4月14日(55歳)
身長
体重
5' 11" =約180.3 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 1987年 MLBドラフト48巡目
初出場 1993年7月28日
最終出場 2010年10月3日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
コーチ・監督歴

ブラッドリー・デビッド・オースマスBradley David "Brad" Ausmus, 1969年4月14日 - )は、アメリカ合衆国コネチカット州ニューヘイブン出身の元プロ野球選手捕手)、監督。右投右打。現在は、MLBニューヨーク・ヤンキースのベンチコーチを務めている。

経歴

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プロ入りとマイナー時代

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1987年MLBドラフト48巡目(全体1152位)でニューヨーク・ヤンキースから指名を受ける。元々ドラフト前にアイビー・リーグ所属のダートマス大学への進学を表明しており、交渉当初も入団拒否の意向だったが、マイナーリーグに所属しつつ大学に通うという条件で契約し、入団した。後に同大学卒業まで果たした。

1992年11月17日、2チームの新球団創設に伴うエクスパンション・ドラフト3巡目(全体54位)でコロラド・ロッキーズから指名され、移籍した。

パドレス時代

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1993年7月26日にブルース・ハーストグレッグ・ハリス英語版とのトレードアンディ・アシュビーダグ・ボックラー英語版と共にサンディエゴ・パドレスへ移籍した。同年7月28日にメジャーデビューを果たす。

タイガース時代

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1996年6月18日にクリス・ゴメスジョン・フラハーティとのトレードで、他2選手と共にデトロイト・タイガースへ移籍した(他2選手は、ラス・スパイアーアンドゥハー・セデーニョ英語版)。

アストロズ時代

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1996年12月10日にトッド・ジョーンズオーランド・ミラーブライアン・ハンターダグ・ブロケイルとのトレードで、金銭と他4選手と共にヒューストン・アストロズへ移籍した(他4選手は、ダリル・ウォード英語版ホセ・リマトレバー・ミラークリストファー・ニコースキー)。

タイガース復帰

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1999年1月14日にポール・バコら5選手とのトレードで、前述のニコースキーと共に古巣・タイガースへ移籍した(バコ以外の4選手は、ブライアン・パウエル英語版ディーン・クロウ英語版マーク・パーセイルスカルロス・ビラロボス)。同年はオールスターに初選出された。自身初めて規定打席に到達し、打率.275、9本塁打、54打点などのキャリア最高と言える打撃成績を残した。

アストロズ復帰

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2000年11月11日にロジャー・セデーニョクリス・ホルトミッチ・メルスキー英語版とのトレードで、他2選手と共に古巣アストロズへ移籍した(他2選手は、ネルソン・クルーズ、前述のブロケイル)。復帰初年度の2001年スプリングトレーニングでは若手投手陣からThe Messiah 救世主)とからかい半分でニックネームを付けられたが、前年崩壊した投手陣を建て直してポストシーズン進出につなげるなど本当に救世主となった[1]。また、そのリードとリーグ2位の盗塁阻止率47.7%を記録したことが評価され、初のゴールドグラブ賞に輝いた。捕手として150試合を守ったのはMLB史上19人目で、現在までのところ最後の記録である。

2005年は、失策を前年の5つの半数以下となる1つに抑え、盗塁阻止率も前年の26.4%から31.6%に戻すなど、持ち前の好守と地肩の強さを披露した。本職の捕手以外にも、メジャー昇格後初となる二塁手遊撃手としても各1イニングずつプレーし、器用さも窺わせた。ちなみに、遊撃手では併殺にからむなど、2度の打球処理の機会があったものの、二塁手では1度も打球処理の機会がなかった。また、打撃面でも2000年のタイガース在籍時以来、5年ぶりとなる出塁率.350以上・50四球以上を記録し、攻守ともにチームを支えた。

2006年は、5月11日時点でナ・リーグ2位の打率.341と出だしは好調であった。しかし、6月下旬から7月初旬にかけて、40打席連続無安打という不名誉なチーム記録を樹立するなど、大不振に陥ってしまった。また盗塁阻止率も22.1%と低調な数字に終わった。

ドジャース時代

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2009年1月26日、ロサンゼルス・ドジャースと100万ドル+出来高35万ドルで1年契約を結んだ。

2010年10月3日、シーズン最終戦で引退した[2]

引退後

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2012年には、第3回WBC予選のイスラエル代表の監督に就任する事が決まった。

2013年11月3日に勇退したジム・リーランドの後任としてタイガースの監督に就任する事が発表された[3]

2017年9月22日、球団から2018年シーズンの監督契約を更新する意思がないことが通告された[4]

2017年シーズン終了後よりロサンゼルス・エンゼルスGM特別補佐に就任した[5]

2018年10月22日にエンゼルスの監督に3年契約で就任した[6]

2019年、監督就任1年目で72勝90敗と大きく負け越し。チームとして20年ぶりに90敗を喫するという屈辱となった。オースマスとはあと2年の監督契約を残していたが、球団は9月30日に解任したことを発表した(後任はジョー・マドン[7]

2022年シーズンにはオークランド・アスレチックスのベンチコーチに就任し[8]、1年間務めた。

2024年シーズンからはヤンキースのベンチコーチを務める[9]

選手としての特徴

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詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
1993 SD 49 166 160 18 41 8 1 5 66 12 2 0 0 0 6 0 0 28 2 .256 .283 .413 .696
1994 101 366 327 45 82 12 1 7 117 24 5 1 6 2 30 12 1 63 8 .251 .314 .358 .672
1995 103 369 328 44 96 16 4 5 135 34 16 5 4 4 31 3 2 56 6 .293 .353 .412 .765
1996 50 166 149 16 27 4 0 1 34 13 1 4 1 0 13 0 3 27 4 .181 .261 .228 .489
DET 75 261 226 30 56 12 0 4 80 22 3 4 5 2 26 1 2 45 4 .248 .328 .354 .682
'96計 125 427 375 46 83 16 0 5 114 35 4 8 6 2 39 1 5 72 8 .221 .302 .304 .606
1997 HOU 130 478 425 45 113 25 1 4 152 44 14 6 6 6 38 4 3 78 8 .266 .326 .358 .684
1998 128 472 412 62 111 10 4 6 147 45 10 3 3 1 53 11 3 60 18 .269 .356 .357 .713
1999 DET 127 527 458 62 126 25 6 9 190 54 12 9 3 1 51 0 14 71 11 .275 .365 .415 .780
2000 150 604 523 75 139 25 3 7 191 51 11 5 4 2 69 0 6 79 19 .266 .357 .365 .722
2001 HOU 128 461 422 45 98 23 4 5 144 34 4 1 6 2 30 6 1 64 13 .232 .284 .341 .625
2002 130 496 447 57 115 19 3 6 158 50 2 3 2 3 38 3 6 71 30 .257 .322 .353 .675
2003 143 509 450 43 103 12 2 4 131 47 5 3 4 5 46 1 4 66 8 .229 .303 .291 .594
2004 129 448 403 38 100 14 1 5 131 31 2 2 7 3 33 11 2 56 13 .248 .306 .325 .631
2005 134 451 387 35 100 19 0 3 128 47 5 3 7 1 51 8 5 48 17 .258 .351 .331 .682
2006 139 502 439 37 101 16 1 2 125 39 3 1 9 3 45 2 6 71 21 .230 .308 .285 .593
2007 117 397 349 38 82 16 3 3 113 25 6 1 4 1 37 3 6 74 11 .235 .318 .324 .642
2008 81 250 216 15 47 8 0 3 64 24 0 2 6 1 25 3 2 41 4 .218 .303 .296 .599
2009 LAD 36 107 95 9 28 4 0 1 35 9 1 0 5 0 5 0 2 21 1 .295 .343 .368 .712
2010 21 71 63 4 14 2 0 0 16 2 0 0 0 0 7 1 1 15 3 .222 .310 .254 .564
MLB:18年 1971 7101 6279 718 1579 270 34 80 2157 607 102 53 82 37 634 69 69 1034 201 .251 .325 .344 .669
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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捕手守備


捕手(C)




















内野守備


一塁(1B) 二塁(2B) 三塁(3B) 遊撃(SS)
















































年度別監督成績

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年度 球団 地区 試合 勝利 敗戦 勝率 順位/チーム数 備考 ポストシーズン勝敗 年齢
2014 DET AL 中 162 90 72 .556 1 / 5 ALDS敗退 0勝3敗 45歳
2015 161 74 87 .460 5 / 5 46歳
2016 161 86 75 .534 2 / 5 47歳
2017 162 64 98 .395 5 / 5 48歳
2019 LAA AL 西 162 72 90 .444 4 / 5 50歳
MLB 5年   808 386 422 .478     0勝3敗

表彰

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記録

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背番号

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  • 11(1993年 - 1996年途中、1997年 - 1998年、2001年 - 2008年)
  • 7(1996年途中 - 同年終了、2014年 - 2017年)
  • 12(1999年 - 2000年、2009年 - 2010年、2019年)
  • 16(2022年)
  • 68(2024年 - )

脚注

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  1. ^ 「30球団マンスリー・リポート ヒューストン・アストロズ 本当に"救世主"となった新正捕手 オースマス初のゴールドグラブ賞」『月刊メジャー・リーグ』 2002年1月号 ベースボール・マガジン社 61頁
  2. ^ Dodger catcher Brad Ausmus retires after 18 seasons” (英語). Examiner.com. 2010年10月10日閲覧。
  3. ^ Reports: Ausmus to be named next Tigers manager
  4. ^ Jason Beck (2017年9月22日). “Ausmus' contract won't be extended past '17” (英語). MLB.com. 2017年10月2日閲覧。
  5. ^ Angels hire ex-Tigers manager Brad Ausmus for front office”. ESPN (2017年11月23日). 2017年12月11日閲覧。
  6. ^ “大谷の新監督は元野茂の女房オースマス氏 - MLB : 日刊スポーツ” (日本語). nikkansports.com. https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/201810230000144.html 2018年10月23日閲覧。 
  7. ^ エンゼルス、オースマス監督を解任 大谷翔平の打者起用に尽力。後任に前カブス監督のマッドン氏か”. ベースボールチャンネル(BaseBall Channel). 2019年10月1日閲覧。
  8. ^ Anthony Franco (2022年1月14日). “Athletics Finalize Coaching Staff” (英語). https://www.mlbtraderumors.com/2022/01/athletics-finalize-coaching-staff.html 2022年6月11日閲覧。 
  9. ^ “Yankees hire Brad Ausmus as bench coach for manager Aaron Boone” (英語). ESPN. (2023年11月21日). https://www.espn.com/mlb/story/_/id/38954170/yankees-hire-brad-ausmus-bench-coach-manager-aaron-boone 2024年10月18日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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