コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ジム・リーランド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジム・リーランド
Jim Leyland
2015年8月1日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 オハイオ州ウッド郡
生年月日 (1944-12-15) 1944年12月15日(79歳)
身長
体重
5' 11" =約180.3 cm
175 lb =約79.4 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 1963年
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
MLB出場なし
監督・コーチ歴
殿堂表彰者
選出年 2024年
得票率 93.75%
選出方法 ベテランズ委員会選出

ジェームズ・リチャード・リーランド英語: James Richard "Jim" Leyland, 1944年12月15日 - )は、アメリカ合衆国オハイオ州ウッド郡出身の元プロ野球選手プロ野球監督

経歴

[編集]

現役時代は捕手として、1964年から1970年までの6年間タイガース傘下マイナーでプレー。AA級が最高でメジャー経験はなかったが、26歳でマイナーの監督になったのを手始めにコーチ、監督を歴任。

1982年から1985年までシカゴ・ホワイトソックスのコーチ、1986年から1996年までピッツバーグ・パイレーツの監督を歴任。バリー・ボンズボビー・ボニーヤの「B-Bキャノン」で1990年から3年連続地区優勝を果たすも、ワールドシリーズには出場出来ず。

1996年オフ、同郷のデーブ・ドンブロウスキーGMに誘われフロリダ・マーリンズの監督に就任。同GMの積極的な補強もあり、就任1年目でワイルドカードから世界一に輝く(球団創設5年目での世界一は当時史上最速)。しかしチームは財政難のためオフに主力を大量放出し、1998年は54勝108敗で地区最下位に終わる。

1999年にマーリンズと同じく1993年創設のコロラド・ロッキーズに招かれ、3年契約で監督就任。しかし、1年目を終えた時点でモチベーションの低下を理由に『余生を家族と過ごしたい』と突然辞任。その後はセントルイス・カージナルスの非常任スカウトを務めてこそいたものの、実質的には球界からほぼ引退していた。

デトロイト・タイガースでの監督時代
(2013年5月31日)

ところが2006年、再びドンブロウスキーGMの要請でデトロイト・タイガースの監督に就任。6年間の充電期間で取り戻したかつての情熱をタイガースに注入し、チームの意識改革に成功。チームをまとめ挙げ、開幕から驚異の快進撃を続ける。そして、タイガースはリーランドの元、2006年10月14日オークランド・アスレチックスを下し、アメリカン・リーグ優勝を果たした。カージナルスとのワールドシリーズでは惜しくも敗れた(勝っていれば、両リーグ世界一監督となっていた)。 2011年から2013年まで3年連続で地区優勝し、2012年にはアメリカン・リーグ優勝を果たしワールドシリーズに出場するもサンフランシスコ・ジャイアンツの前に4連敗を喫し世界一を逃した。

選手掌握術に長けており、バリー・ボンズゲーリー・シェフィールドといった名うてのトラブルメーカーもリーランドのもとでは大人しかった。ホワイトソックスのコーチ時代に当時のトニー・ラルーサ監督から薫陶を受け、選手掌握の何たるかを学んだという。

2010年のドラフトで、捕手である息子パトリックがタイガースから8巡目(全体253番目)で指名された。

2013年10月23日監督業を勇退した。何らかの形で球団に関わるだろうと語っている[1]

2016年4月15日に第4回WBCアメリカ合衆国代表監督を務めることが発表された[2]2017年3月の本大会では、アメリカ代表をWBC初優勝に導いた。

2023年12月4日、ベテランズ委員会の選出により、アメリカ野球殿堂入りを果たした[3]。また、殿堂入りを記念し現役・監督としてゆかり深かった古巣・タイガースは在籍時の背番号『10』を永久欠番に指定することを発表。同年8月3日に欠番表彰式が行われた[4]

詳細情報

[編集]

年度別監督成績

[編集]
年度 球団 地区 年齢 試合 勝利 敗戦 勝率 順位/
チーム数
備考 ポストシーズン
勝敗
1986 PIT NL 東 41歳 162 68 94 .420 6 / 6    
1987 42歳 162 80 82 .494 4 / 6  
1988 43歳 160 85 75 .531 2 / 6  
1989 44歳 162 74 88 .457 5 / 6  
1990 45歳 162 95 67 .586 1 / 6 NLCS敗退 2勝4敗
1991 46歳 162 98 64 .603 1 / 6 NLDS敗退 3勝4敗
1992 47歳 162 96 66 .593 1 / 6 NLDS敗退 3勝4敗
1993 48歳 162 75 87 .463 5 / 7  
1994 NL 中 49歳 114 53 61 .580 3 / 5  
1995 50歳 144 58 86 .403 5 / 5    
1996 51歳 162 73 89 .451 5 / 5    
1997 FLA NL 東 52歳 162 92 70 .568 2 / 5 WS優勝 11勝5敗 
1998 53歳 162 54 108 .333 5 / 5    
1999 COL NL 西 54歳 162 72 90 .444 5 / 5    
2006 DET AL 中 61歳 162 95 67 .586 2 / 5 WS敗退 8勝5敗 
2007 62歳 162 88 74 .543 2 / 5  
2008 63歳 162 74 88 .457 5 / 5  
2009 64歳 163 86 77 .528 2 / 5  
2010 65歳 162 81 81 .500 3 / 5  
2011 66歳 162 95 67 .603 1 / 5 ALCS敗退 5勝6敗
2012 67歳 162 88 74 .543 1 / 5 WS敗退 7勝6敗
2013 68歳 162 93 69 .574 1 / 5 ALCS敗退 5勝6敗
通算:22年 3497 1769 1728 .506     44勝40敗
  • 太字はプレーオフ進出(ワイルドカードを含む)

表彰

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Leyland steps down after eight years with Tigers MLB.com, October 21, 2013
  2. ^ Jim Leyland To Manage Team USA in 2017 World Baseball Classic Archived 2016年7月1日, at the Wayback Machine. USABaseball.com: The Official Site of USA Baseball (英語) (2016年4月15日) 2016年6月5日閲覧
  3. ^ Leyland, postseason manager extraordinaire, elected to Hall” (英語). MLB.com. 2023-12‐05閲覧。
  4. ^ Leyland's 'legacy of leadership' celebrated with No. 10 retirement” (英語). MLB.com. 2024年8月4日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]