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マイケル・ギブンズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マイケル・ギブンズ
Mychal Givens
マイアミ・マーリンズ(マイナー)
ニューヨーク・メッツ時代
(2022年8月5日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州タンパ
生年月日 (1990-05-13) 1990年5月13日(34歳)
身長
体重
6' 0" =約182.9 cm
250 lb =約113.4 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2009年 MLBドラフト2巡目
初出場 2015年6月24日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2017年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ワールド・ベースボール・クラシック
2017 野球

マイケル・アントニオ・ギブンズMychal Antonio Givens, 1990年5月13日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州タンパ出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。MLBマイアミ・マーリンズ傘下所属。

経歴

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プロ入り前

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フロリダ州タンパヘンリー・B・プラント高等学校英語版在学中は投手内野手の兼任であった。2007年にはU-18アメリカ合衆国代表にも選出されている[1]。中学・高校時代は彼の名前は全米に知られており、高校時は投手として78イニングを投げ、8勝4敗、防御率1.71、113奪三振、打者として打率.374、4本塁打、31打点の記録を残している[2]

プロ入りとオリオールズ時代

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ボルチモア・オリオールズ時代
(2016年8月22日)

2009年MLBドラフト2巡目(全体54位)でボルチモア・オリオールズから指名された[2][3]。ギブンズはオクラホマ州立大学には進学せず、80万ドルの契約金でオリオールズと契約した[4]。オリオールズはギブンズを遊撃手として育成することにした[5]

2010年サウス・アトランティックリーグのA級デルマーバ・ショアバーズ英語版でプレー中に親指を捻挫し、打率.222で終わる[6]。この怪我は手術を必要とした[5]

2011年、A級デルマーバに戻ったが打率.195で、ニューヨーク・ペンリーグのA-級アバディーン・アイアンバーズ英語版降格した[7]

オフにはオーストラリアン・ベースボールリーグに参加し、パース・ヒートに所属した。同年のABLオールスターゲームにも選出された。

2012年はA級デルマーバで打率.243であった[8]

2013年のシーズン前に、オリオールズはギブンズに投手転向を打診する[2][5][8]。2013年はA級デルマーバで40イニングを投げ、36奪三振、防御率4.22を記録した[2][9]

2014年は、カロライナリーグのA+級フレデリック・キーズ英語版でプレーし、1勝2敗、防御率3.24であった[5]。シーズン後にアリゾナ・フォールリーググレンデール・デザートドッグスでプレーした[10]

2015年は、イースタンリーグのAA級ボウイ・ベイソックスで開幕を迎え、3勝1敗12セーブ、防御率1.60、39回1/3を投げ54奪三振を記録し、6月20日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[11]。メジャーデビューを果たしたのは6月24日の対ボストン・レッドソックス戦で、3番手としてマウンドに登り1.0イニングを無安打・無失点・1奪三振に抑えた[12]。その後は出番を増やし、最終的には22試合にリリーフ登板。2勝0敗、防御率1.80、う投球イニング数を大幅に上回る38奪三振(奪三振率11.4)という好成績をマークした。

2016年は、リリーフ陣の主力として66試合に登板した。8勝2敗、防御率3.61という成績に加え、74.2イニングで96個の三振を奪って奪三振率11.6を記録。ただ、与四球率は4.3と、前年の1.8と比べて悪化した。オフの12月7日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アメリカ合衆国代表への参加の意思を表明した[13]

2017年はシーズン開幕前の2月9日に第4回WBCのアメリカ合衆国代表に選出された[14]。3月22日の決勝プエルトリコ戦に勝利し、初の優勝を果たした[15]。迎えたレギュラーシーズンでは69試合に登板して8勝1敗、防御率2.75を記録した。与四球率が2.9に改善され、奪三振率も3年連続で10.0超えを果たすなどリリーフとして更なる成長を見せた。

2018年シーズンはチームのセットアップとして開幕を迎えた。69登板で0勝7敗を記録しているが、7月下旬に行われたファイヤーセールによりザック・ブリットンブラッド・ブラックダレン・オデイと相次いでクローザー候補が放出されたことで、13セーブ機会で9セーブを記録した[16]

2019年シーズンの開幕に向けて守護神として調整をした。19セーブ機会で11セーブを記録したが、8回9回の防御率がそれぞれ5.55から1.93、2.96から6.69と反転してしまい、その後セットアップに戻った[16]

ロッキーズ時代

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2020年8月30日にタイラー・ネビンテリン・バブラ後日発表選手[注 1]とのトレードで、コロラド・ロッキーズへ移籍した[18]

レッズ時代

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2021年7月28日にノア・デービス英語版ケイス・ウィリアムズとのトレードで、シンシナティ・レッズへ移籍した[19]。オフの11月3日にFAとなった。

カブス時代

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2022年3月23日にシカゴ・カブスと350万ドルの単年契約を結んだ[20]。2023年は相互オプションとなり、バイアウトの際は150万ドルが支払われる[21]

メッツ時代

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2022年8月2日にソウル・ゴンザレスとのトレードで、ニューヨーク・メッツへ移籍した[22]。オフの11月9日にFAとなった。

オリオールズ復帰

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2022年12月21日にオリオールズと1年300万ドル(2024年はオプション)の契約を結んだ[23]2023年シーズンは僅か6試合の登板に留まり、8月13日にDFA、19日に自由契約となった。

マーリンズ傘下時代

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2024年3月10日にマイアミ・マーリンズとマイナー契約を結んだ[24]

投球スタイル

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サイドスローから、最速99.4mph[25](約160km/h)・平均94mph(約151km/h)のフォーシームと、平均85mph(約137km/h)のスライダーを中心に使用し、その他に平均85mph(約137km/h)のチェンジアップも使う。
メジャー通算の対右被OPSは.511なのに対し、対左被OPSは.875と、サイドアームということもあり左打者を苦手としている[26]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2015 BAL 22 0 0 0 0 2 0 0 4 1.000 117 30.0 20 1 6 0 1 38 0 0 7 6 1.80 0.87
2016 66 0 0 0 0 8 2 0 13 .800 313 74.2 59 6 36 2 6 96 3 0 28 26 3.13 1.27
2017 69 0 0 0 0 8 1 0 21 .889 315 78.2 57 10 25 1 5 88 2 0 24 24 2.75 1.04
2018 69 0 0 0 0 0 7 9 15 .000 317 76.2 61 4 30 4 3 79 4 0 37 34 3.99 1.19
2019 58 0 0 0 0 2 6 11 7 .250 260 63.0 49 13 26 1 2 86 5 0 35 32 4.57 1.19
2020 12 0 0 0 0 0 1 0 5 .000 51 13.0 7 1 6 0 0 19 0 0 2 2 1.38 1.00
COL 10 0 0 0 0 1 0 1 1 1.000 42 9.1 9 4 4 0 2 6 2 0 8 7 6.75 1.39
'20計 22 0 0 0 0 1 1 1 6 .500 93 22.1 16 5 10 0 2 25 2 0 10 9 3.63 1.16
2021 31 0 0 0 0 3 2 0 8 .600 124 29.2 25 5 14 2 2 34 2 0 11 9 2.73 1.31
CIN 23 0 0 0 0 1 1 8 3 .500 92 21.1 18 2 13 2 0 20 0 1 11 10 4.22 1.45
'21計 54 0 0 0 0 4 3 8 11 .571 216 51.0 43 7 27 4 2 54 2 1 22 19 3.35 1.37
2022 CHC 40 0 0 0 0 6 2 2 6 .750 172 40.2 32 5 19 3 3 51 1 0 15 12 2.66 1.25
NYM 19 1 0 0 0 1 1 0 1 .500 88 20.2 24 3 6 1 2 20 1 0 12 11 4.79 1.45
'22計 59 1 0 0 0 7 3 2 7 .700 260 61.1 56 8 25 4 5 71 2 0 27 23 3.38 1.32
2023 BAL 6 0 0 0 0 0 1 0 1 .000 22 4.0 4 0 6 1 1 2 1 0 6 5 11.25 2.50
MLB:9年 425 1 0 0 0 32 24 31 85 .571 1913 461.2 365 54 191 17 27 539 21 1 196 178 3.47 1.20
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手(P)












2015 BAL 22 3 6 0 1 1.000
2016 66 1 13 0 1 1.000
2017 69 3 21 0 1 1.000
2018 69 4 4 1 0 .889
2019 58 2 4 2 0 .750
2020 12 0 0 0 0 ----
COL 10 0 0 1 0 .000
'20計 22 0 0 1 0 .000
2021 31 2 3 0 0 1.000
CIN 23 4 2 0 0 1.000
'21計 54 6 5 0 0 1.000
2022 CHC 40 0 3 1 1 .750
NYM 19 1 7 0 1 1.000
'22計 59 1 10 1 2 .917
2023 BAL 6 0 2 0 0 1.000
MLB 425 20 65 5 5 .944
  • 2023年度シーズン終了時

背番号

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  • 60(2015年 - 2021年途中、2022年 - 2023年)
  • 48(2021年途中 - 同年終了)

代表歴

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脚注

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注釈

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  1. ^ 2020年9月18日にミシャエル・デソンと発表されている[17]

出典

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  1. ^ Panther picked for national team”. sptimes.com. 2014年11月19日閲覧。
  2. ^ a b c d Former Plant standout Givens makes his pitch for the big leagues”. Tampa Bay Times. 2014年11月19日閲覧。
  3. ^ Florida high school sports – Plant's Mychal Givens remains unsigned, plans to know future with Orioles soon”. tampabay.com. 2014年11月19日閲覧。
  4. ^ Florida high school sports – Plant's Mychal Givens signs pro deal with Baltimore Orioles”. tampabay.com. 2014年11月19日閲覧。
  5. ^ a b c d Orioles' 2009 second-round pick Mychal Givens has new life as converted reliever”. Baltimore Sun. 2014年11月19日閲覧。
  6. ^ Baltimore Orioles prospect Mychal Givens, team officials remain optimistic after injury”. Tampa Bay Times. 2014年11月19日閲覧。
  7. ^ Mychal Givens – Orioles minor leaguer Givens likely will be converted to mound – Baltimore Sun”. Baltimore Sun. 2014年11月19日閲覧。
  8. ^ a b Steve Melewski: Mound move: Mychal Givens isn't an infielder anymore”. MASNsports. November 19, 2014閲覧。
  9. ^ Steve Melewski: The move to the mound is looking good for Mychal Givens (plus remembering Paul Blair)”. MASNsports. 2014年11月19日閲覧。
  10. ^ Dariel Alvarez. six other Orioles minor leaguers to play in Arizona Fall League”. tribunedigital-baltimoresun. 2015年6月20日閲覧。
  11. ^ Orioles promote Mychal Givens to major leagues”. Comcast SportsNet Baltimore. June 20, 2015閲覧。
  12. ^ June 24, 2015 BAL VS BOS - Baseball-Reference.com (英語) . 2015年10月5日閲覧。
  13. ^ Givens reportedly commits to WBC (updated) MASN (英語) (2016年12月7日) 2017年1月10日閲覧
  14. ^ USA Baseball Announces 2017 World Baseball Classic Roster Archived 2017年2月12日, at the Wayback Machine. USABaseball.com: The Official Site of USA Baseball (英語) (2017年2月9日) 2017年3月16日閲覧
  15. ^ American Beauty: USA dominates PR in final World Baseball Classic (英語) (2017年3月22日) 2017年3月23日閲覧
  16. ^ a b Dubroff, Rich. "Mychal Givens faces uncertain Orioles’ future," BaltimoreBaseball.com, Thursday, October 10, 2019 Retrieved October 10, 2019
  17. ^ Joe Trezza (2020年9月18日). “O's announce PTBN for Bleier, Givens” (英語). MLB.com. 2020年9月20日閲覧。
  18. ^ Rockies Acquire Mychal Givens From Orioles” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年8月30日閲覧。
  19. ^ Reds Acquire Mychal Givens” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年7月28日閲覧。
  20. ^ Press release: Cubs sign RHP Mychal Givens to a one-year contract, mutual option for 2023”. MLB.com. 2022年3月25日閲覧。
  21. ^ Cubs To Sign Mychal Givens” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年3月25日閲覧。
  22. ^ Mets acquire RHP Mychal Givens from Chicago-NL” (英語). MLB.com. 2022年8月24日閲覧。
  23. ^ Jake Rill (2022年12月21日). “Givens returns to where it all started in Baltimore” (英語). MLB.com. 2023年2月14日閲覧。
  24. ^ Marlins Sign Mychal Givens To Minor League Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2024年3月11日閲覧。
  25. ^ 2018年5月29日のワシントン・ナショナルズ戦で計測
  26. ^ FanGraphs

関連項目

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外部リンク

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