ブーリ
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ブーリ[1](またはブリ[2]。古ノルド語: Búri)は、北欧神話において最初に生まれたとされる神である[3]。
ブーリは、ギンヌンガ・ガップの中に貯まった塩分を含む氷を舐め続けた雌牛のアウズンブラによって作り出された。この物語を唯一現在に伝えているのが、スノッリ・ストゥルルソンが書いた『散文のエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』である[3]。
Hon sleikti hrímsteinana er saltir váru. Ok hinn fyrsta <dag> er hon sleikti steina, kom ór steininum at kveldi manns hár, annan dag manns höfuð, þriðja dag var þar allr maðr. Sá er nefndr Búri. Hann var fagr álitum, mikill ok máttugr. Hann gat son þann er Borr hét. — Normalized text of R |
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ブーリは、『詩のエッダ』にはどこにも言及されず、スカルド詩の全ての文献に1度だけ言及される。
『散文のエッダ』第二部『詩語法』の中で、スノッリ・ストゥルルソンは12世紀のスカルド詩人、ごちゃまぜ詩人ソルヴァルド(Þórvaldr blönduskáld)による詩の、次の節を引用している[4]。
Nú hefk mart |
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脚注
[編集]参考文献
[編集]- 谷口幸男「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」『広島大学文学部紀要』第43巻No.特輯号3、1983年。
- V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。