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マツダ・CX-7

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マツダ・CX-7
ER3P型
前期型
後期型
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 北米:2006年4月 - 2012年8月
日本:2006年12月 - 2012年1月[1]
中国:2014年7月 - 2016年6月
デザイン 岩内義人
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアクロスオーバーSUV
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
パワートレイン
エンジン L3-VDT型 2.3L 直列4気筒 DOHC ターボ
最高出力 175kW(238PS)/5,000rpm
最大トルク 350N·m(35.7kgf·m)/2,500rpm
変速機 6速AT/6速MT
前:ストラット
後:マルチリンク式
前:ストラット
後:マルチリンク式
車両寸法
ホイールベース 2,750mm
全長 4,695mm
全幅 1,870mm
全高 1,645mm
車両重量 1,640 - 1,740kg
その他
系譜
先代 初代マツダ・トリビュート(日本市場)
後継 マツダ・CX-4(中国市場)
マツダ・CX-5(日本市場)
2代目マツダ・CX-9(北米市場)
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CX-7シーエックス-セブン)は、マツダが製造・販売していたスポーツカーとSUVの2つの価値を融合したクロスオーバーSUVである。

概要

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CX-7は、CXシリーズの最初のモデルであり、SUVが備えている価値である「力強さ」や「実用性」のみならず、既存のものだけでは満足しきれない、新しいものを強く求める、マツダらしいクロスオーバーSUVの実現と、SUVとスポーツカー2つの価値を持つクルマというコンセプトを達成するために、「先進でエモーショナルなスタイリング」と「並外れたダイナミックパフォーマンス」を実現させたクルマである。

エクステリアデザインのテーマは、Advanced Frontierとし、マツダのスポーツカーが持つスピーディでアスレティックなイメージとSUVの力強さを表現するため、同社のRX-8、マツダスピードアテンザと共通性を持たせたスポーツクロスオーバーのファミリーフェイスを与え、Aピラーからノーズトップに向かうスピード感溢れるラインや、挑戦的なロアーグリル形状、左右に張り出したプロミネントフェンダなどが代表的な特徴となっている。また、サイドビューは大胆にキックアップしたベルトラインと後方へ向かってなだらかに傾斜していくルーフラインが特徴的である。

2006年から2012年まで日本で製造され、2014年からは中国で製造される中国市場専売車となった[2]

エンジンは、直噴ターボはMPVやマツダスピード・アクセラと同じ2.3L直4ターボ MZRエンジンを採用し、出力は175kW(238PS)/5,000rpm、最大トルクは350N·m(35.7kgf·m)。2.3LV4ダウンサイジングターボエンジンは、3.5LV6エンジン並みのパワーを発生させつつ、小型化・軽量化によってエクステリアデザインと燃費、そして軽快なハンドリングに貢献している。トランスミッションは6速ATを設定。

フロントサスペンションMPV、リアサスペンションはプレマシーから流用される。サスペンションは独立懸架、ブレーキは4輪ベンチレーテッドディスクブレーキ、ABS、ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)、トラクションコントロール、駆動方式は前輪駆動もしくはアクティブ・トルクスプリット4WDが用意される。4WDシステムは、アクティブ・トルクスプリットにより後輪に最大で50%のトルクを配分する。燃費10・15モード燃費で8.9-9.1km/Lである。最低地上高は205mm。

日本市場ではクロスオーバーSUVのブーム前であったことや、当時のフラッグシップモデルだったために最新機能が全て搭載されていて割高感があったこと、1870mmという車幅が日本の道には大きすぎたことで販売は伸び悩んだ。

歴史

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CX-7は、2000年に発表されたトリビュートの後継車という位置付けではなく、クロスオーバSUVという、マツダとしては初めてのカテゴリへの取り組みであった。マツダとして一貫して追及してきたZoom-Zoomを提供するために、SUVとスポーツカーの2つの価値を融合すべく開発を行った。

  • 2005年10月 - 第39回東京モーターショーコンセプトカー、MXクロスポルト展示[3]
  • 2006年
  • 2007年 - 欧州中南米へ輸出予定。
  • 2009年9月8日 - マイナーチェンジ。
    • “洗練”をテーマにフロント外観を変更し、室内はメタル調の装飾を随所に施した。なお外見上ではフォグランプ形状の変更に加え、リアの「Mazda」エンブレムが省略された[8]
    • ベースグレードでも300万円以上の価格設定のため、月に数十台の販売台数となっていた。そのため、標準装備だったカーナビゲーションをオプションとし、数万円価格を下げた。
    • DISIターボエンジンの改良やシフトパターンの最適化等により燃費を向上(9.1 - 9.3km/L)。
    • 燃費や走行可能距離、オイル交換などのメンテナンス情報表示やリヤビューモニターを兼務する「マルチインフォメーションディスプレイ」の追加やオートライトシステム・レインセンサーワイパー・アドバンストキーレスエントリー&スタートシステムの標準装備化、車速50km/h以上走行時に緊急ブレーキをかけた場合にハザードランプを高速点滅させて後続車に注意喚起する「エマージェンシーシグナルシステム」、車速60km/h以上走行時、隣車線の後方から接近する車両を検知し、ドアミラーの鏡面に内蔵されたインジケーターが点灯し警告する「リアビークルモニタリングシステム(Cruising packageのみ)」といった先進の安全装備も加わった。
  • 2011年12月 - 日本国内向けの生産を終了(日本国外向けの生産は継続)。
  • 2012年1月 - 日本国内向けの販売を終了。
  • 2012年8月 - 日本での日本国外向けの生産も終了[9]
  • 2014年7月 - 中国での製造・発売を開始。製造は一汽乗用車有限公司が行う。
  • 2016年 - CX-4の製造開始に伴い生産を終了。

車名の由来

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「CX」はクロスオーバー(cross over)車のラインナップを表すという思いを込めて命名したものである[10]

脚注

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注釈

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CX-7のローンチカラーであるカッパーレッドは、情熱や血液などの生命を象徴する色に、モニュメントバレーやグランドキャニオンといったアメリカ大陸の大地の赤であり、鉱物的で硬質なイメージを持たせることを狙ったものである。

出典

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  1. ^ CX-7(マツダ)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月24日). 2020年1月24日閲覧。
  2. ^ 【MAZDA】中国での活動|会社概況”. 2014年8月6日閲覧。
  3. ^ 「マツダ先駆(せんく)」、「新型MPV」を第39回東京モーターショーに出品』(プレスリリース)マツダ株式会社、2005年10月5日http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2005/200510/051005b.html 
  4. ^ 北米国際自動車ショーにコンパクトスポーツクーペのコンセプトカー「マツダ鏑 (Mazda KABURA)」と新型クロスオーバーSUV「マツダ CX-7」を出品』(プレスリリース)マツダ株式会社、2005年12月13日http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2005/200512/051213.html 
  5. ^ マツダ、北米向け新型クロスオーバーSUV「マツダCX-7」の生産を開始』(プレスリリース)マツダ株式会社、2006年2月20日http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2006/200602/060220.html 
  6. ^ 新型「マツダCX-7」の予約受注を開始』(プレスリリース)マツダ株式会社、2006年11月1日http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2006/200611/061101a.html 
  7. ^ 新型クロスオーバーSUV「マツダCX-7」を発売』(プレスリリース)マツダ株式会社、2006年12月19日http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2006/200612/061219b.html 
  8. ^ 「マツダCX-7」をマイナーチェンジ』(プレスリリース)マツダ株式会社、2009年9月8日http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2009/200909/090908a.html 
  9. ^ “マツダ CX-7、米国販売中止…生産も終了”. Response.. (2012年8月24日). http://response.jp/article/2012/08/24/180175.html 
  10. ^ 車名のネーミングの由来” (PDF). 2014年8月6日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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