伊与原新
誕生 |
吉原 新 1972年10月26日(52歳) 日本・大阪府吹田市 |
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職業 | 小説家、推理作家 |
国籍 | 日本 |
教育 | 博士(理学) |
最終学歴 | 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了 |
活動期間 | 2010年 - |
ジャンル | 推理小説 |
主な受賞歴 |
横溝正史ミステリ大賞(2010年) 新田次郎文学賞(2019年) 直木三十五賞(2025年) |
デビュー作 | 『お台場アイランドベイビー』 |
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1972年10月26日[1] -)は、日本の小説家、推理作家。大阪府吹田市出身。本名は吉原 新[2]。大阪教育大学附属天王寺中学校、大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎卒業[3]。神戸大学理学部地球科学科(現・惑星学科)卒業[4]。東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了。学位は博士(理学)。専門は地球惑星物理学[5]。
(いよはら しん、略歴
[編集]大学院では,地球磁場の研究を行う。2001年に「Intensity of the Earth's MagneticField During Archean(太古代における地球磁場強度の研究)」で,東京大学より博士(理学)の学位を授与される[6]。
2003年より富山大学理学部に助教として勤務[7]。2008年にプロットを思いつき、小説を書きはじめる[4][8]。2009年、初めて書いた小説「二度目の満月」で第55回江戸川乱歩賞の最終候補作となる(受賞作は遠藤武文『プリズン・トリック』)[9]。2010年、「ルカの方舟」で第56回江戸川乱歩賞の最終候補作となり(受賞作は横関大『再会』)[10]、「お台場アイランドベイビー」で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞し小説家デビュー。同作は、大学3年生だった1995年に起きた阪神・淡路大震災後の街並みをイメージして書いた[4]。選考委員の綾辻行人は「近未来ニッポンの社会状況(しかも首都圏直下地震発生後)のシミュレーションがまず、小気味よいリアリティをもって構築されていて、めっぽう面白く読める」と評した[11]。
2019年、『月まで三キロ』で第38回新田次郎文学賞[12]、第3回未来屋小説大賞[13][14]を受賞。2021年、『八月の銀の雪』で第164回直木三十五賞候補[15]、第34回山本周五郎賞候補[16]となり、第18回本屋大賞で6位入賞[17]。
2024年10月期、『宙わたる教室』が、窪田正孝の主演によりNHK「ドラマ10」枠でドラマ化された[18]。
2025年、『藍を継ぐ海』で第172回直木三十五賞を受賞[19]。
作品リスト
[編集]単著
[編集]- お台場アイランドベイビー(2010年9月 角川書店 / 2013年9月 角川文庫)
- プチ・プロフェスール(2011年9月 角川書店)
- 【改題】リケジョ!(2014年2月 角川文庫)
- ルカの方舟(2013年6月 講談社 / 2015年10月 講談社文庫)
- 博物館のファントム(2014年1月 集英社 / 2016年9月 集英社文庫)
- 呪いのルビーと鉱物少年(初出:『小説すばる』2012年4月号) - 「標本収蔵室の怪人」改題
- ベラドンナの沈黙(初出:『小説すばる』2012年10号)
- 送りオオカミと剥製師(初出:『小説すばる』2013年1月号)
- マラケシュから来た化石売り(初出:『小説すばる』2013年4月号)
- 死神に愛された甲虫(初出:『小説すばる』2013年6月号)
- 異人類たちの子守唄(初出:『小説すばる』2013年10月号) - 「異人類たちの歌」改題
- 磁極反転(2014年8月 新潮社)
- 【改題】磁極反転の日(2017年4月 新潮文庫)
- 梟のシエスタ(2015年7月 光文社)
- 蝶が舞ったら、謎のち晴れ 気象予報士・蝶子の推理(2015年7月 新潮文庫nex)
- 序章(書き下ろし)
- ミモザの霞んだ日(初出:『小説新潮』2012年2月号)
- 五十二年目の遠雷(初出:『小説新潮』2013年2月号)
- 台風二過(初出:『小説新潮』2014年2月号)
- エオルスの竪琴(初出:『小説新潮』2014年9月号)
- 標本木の恋人(初出:『小説新潮』2015年2月号)
- 終章(書き下ろし)
- ブルーネス(2016年8月 文藝春秋 / 2020年4月 文春文庫)
- コンタミ 科学汚染(2018年3月 講談社 / 2020年11月 講談社文庫)
- 月まで三キロ(2018年12月 新潮社 / 2021年7月 新潮文庫)
- 月まで三キロ(書き下ろし)
- 星六花(書き下ろし)
- アンモナイトの探し方(書き下ろし)
- 天王寺ハイエイタス(書き下ろし)
- エイリアンの食堂(書き下ろし)
- 山を刻む(書き下ろし)
- 青ノ果テ ―花巻農芸高校地学部の夏―(2020年1月 新潮文庫nex)
- 八月の銀の雪(2020年8月 新潮社 / 2023年6月 新潮文庫)
- 八月の銀の雪(書き下ろし)
- 海へ還る日(書き下ろし)
- アルノーと檸檬(書き下ろし)
- 玻璃を拾う(書き下ろし)
- 十万年の西風(書き下ろし)
- オオルリ流星群(2022年2月 KADOKAWA / 2024年6月 角川文庫)
- 宙(そら)わたる教室(2023年10月 文藝春秋)
- 夜八時の青空教室(初出:『オール讀物』2022年2月号)
- 雲と火山のレシピ(初出:『オール讀物』2022年5月号)
- オポチュニティの轍(初出:『オール讀物』2022年8月号)
- 金の卵の衝突実験(初出:『オール讀物』2022年12月号)
- コンピュータ室の火星(書き下ろし)
- 恐竜少年の仮説(書き下ろし)
- 教室は宇宙をわたる(書き下ろし)
- 藍を継ぐ海(2024年9月 新潮社)
- 夢化けの島(初出:『小説新潮』2022年7月号) - 「泥の器」改題
- 狼犬ダイアリー(初出:『小説新潮』2021年11月号) - 「灰色の血脈」改題
- 祈りの破片(初出:『週刊新潮』2021年10月28日号 - 11月25日号) - 「燐光の家」改題
- 星隕つ駅逓(初出:『小説新潮』2022年4月号)
- 藍を継ぐ海(初出:『小説新潮』2023年1月号) - 「遠い遠い海から」改題
アンソロジー
[編集]「」内が伊与原新の作品
- 名探偵だって恋をする(2013年9月 角川文庫)「浮遊惑星ホームバウンド」
- 驚愕遊園地(2013年11月 光文社 / 2016年5月 光文社文庫)「梟のシエスタ」
- 東大に名探偵はいない(2023年1月 KADOKAWA)「アスアサ五ジ ジシンアル」
- 超短編! 大どんでん返しSpecial(2023年12月 小学館文庫)「古地震学教授」
映像化作品
[編集]テレビドラマ
[編集]脚注
[編集]- ^ “第172回直木賞候補5作を発表!木下昌輝4回目、朝倉かすみ、伊予原新、月村了衛が2回目、荻堂顕は初候補に”. ほんのひきだし. 日本出版販売 (2024年12月12日). 2024年12月12日閲覧。
- ^ “学会表彰 受賞者:伊与原 新氏(小説家・推理作家)”. 日本地質学会. 2024年10月14日閲覧。
- ^ “令和4年度 卒業記念講演 – 大阪教育大学附属天王寺中学校”. f.osaka-kyoiku.ac.jp. 2025年1月15日閲覧。
- ^ a b c 神戸大NEWS NET 2010年11月前半のニュース[リンク切れ]
- ^ 『小説すばる』2017年6月号. 集英社. pp. 155.
- ^ http://gakui.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/gazo.cgi?no=115933
- ^ 東京六甲クラブ ◆2011年10月、特別火曜会開催のご案内◆|ニュース[リンク切れ]
- ^ インタビュー 作家 伊与原新さん|集英社 WEB文芸 RENZABURO レンザブロー[リンク切れ]
- ^ 2009年 第55回 江戸川乱歩賞|日本推理作家協会
- ^ 2010年 第56回 江戸川乱歩賞|日本推理作家協会
- ^ お台場アイランドベイビー | 伊与原 新[リンク切れ]
- ^ “第38回 新田次郎文学賞決定発表”. 新潮社. 2025年1月15日閲覧。
- ^ “【第3回未来屋小説大賞】伊与原新さん『月まで三キロ』が受賞 全国の「未来屋書店」「アシーネ」でフェアも”. 本のページ (2019年12月21日). 2025年1月15日閲覧。
- ^ "受賞."新潮社『月まで三キロ』特設サイト. 2024年6月8日閲覧。
- ^ “【速報】第164回直木三十五賞候補作が発表されました。”. 本の話. 文藝春秋 (2020年12月18日). 2025年1月15日閲覧。
- ^ “第34回 「三島由紀夫賞」「山本周五郎賞」 候補作品発表”. 新潮社. 2025年1月15日閲覧。
- ^ “2021年 第18回本屋大賞”. 本屋大賞. 2025年1月15日閲覧。
- ^ a b “窪田正孝がNHKドラマ「宙わたる教室」で主演、定時制高校の謎めいた理科教師に”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2024年6月17日) 2024年10月29日閲覧。
- ^ “第172回直木賞に伊与原新さんの「藍を継ぐ海」”. 読売新聞 (2025年1月15日). 2025年1月15日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 伊与原新 (@iyohara_shin) - X(旧Twitter)
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