朝井まかて
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朝井 まかて (あさい まかて) | |
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誕生 |
金井智恵子 1959年8月15日(65歳) 日本・大阪府羽曳野市 |
職業 | 小説家 |
教育 | 学士(文学) |
最終学歴 | 甲南女子大学文学部国文学科卒業 |
活動期間 | 2008年 - |
ジャンル | 時代小説 |
主な受賞歴 |
小説現代長編新人賞(2008年) 本屋が選ぶ時代小説大賞(2013年) 直木三十五賞(2014年) 織田作之助賞(2014年) 徳間文庫大賞(2015年) 大阪ほんま本大賞(2015年) 中山義秀文学賞(2016年) 舟橋聖一文学賞(2017年) 中央公論文芸賞(2018年) 司馬遼太郎賞(2018年) 大阪文化賞(2018年) 親鸞賞(2020年) 芸術選奨(2021年) 柴田錬三郎賞(2021年) |
デビュー作 | 『実さえ花さえ』(2008年) |
パートナー | あり |
朝井 まかて(あさい まかて、1959年8月15日[1] - )は、日本の小説家。大阪府羽曳野市生まれ。大阪市在住[2]。ペンネームは沖縄県出身の祖母、新里マカテの名に由来する[3]。
略歴
[編集]甲南女子大学文学部国文学科卒業[4]。 広告制作会社でコピーライターとして勤務し[5]、結婚とともに退職して企画制作会社「あんばい房」を設立[6]。
2006年より大阪文学学校で学ぶ。2008年に文学学校の文芸誌「樹林」(通称在特)2006年12月号に本名名義で掲載されたものを改良した[7]『実さえ花さえ』(応募時のタイトルは『実さえ花さえ、その葉さえ』)で小説現代長編新人賞の奨励賞を受賞し小説家デビュー。
数々の名作を出版した功績を称え、2018年に大阪府庁にて大阪文化賞を受賞している。
2023年に盛岡劇場で行われた「盛岡文士劇」に出演した[8]。
人物
[編集]人生を変えた一冊として、ユクスキュル / クリサート著『生物から見た世界』を挙げている。人間や動物のものの見方、つかみ取り方を相対化する点が、小説執筆に通じることがあるという。 琉球王国に仕えてきた家柄の曾祖父は琉球処分で禄を没収された[9]。 「まかて」の由来は「分かるものなら知りたい」[10] 沖縄については「薩摩にやられっぱなしだったのかな、とも思うと悔しい。」[10]
受賞歴
[編集]太字は受賞
- 2008年 -『実さえ花さえ、この葉さえ』第3回小説現代長編新人賞(奨励賞)受賞
- 2013年 -『恋歌』第3回本屋が選ぶ時代小説大賞受賞
- 2014年 -『恋歌』第150回直木三十五賞受賞
- 2014年 -『恋歌』第1回高校生直木賞候補
- 2014年 -『阿蘭陀西鶴』第31回織田作之助賞受賞
- 2015年 -『先生のお庭番』第1回徳間文庫大賞(定番部門)受賞
- 2015年 -『すかたん』第3回大阪ほんま本大賞受賞
- 2015年 -『御松茸騒動』第21回中山義秀文学賞候補
- 2016年 -『藪医 ふらここ堂』第5回日本医療小説大賞候補
- 2016年 -『眩』第22回中山義秀文学賞受賞
- 2017年 -『福袋』第11回舟橋聖一文学賞受賞
- 2018年 -『雲上雲下』第13回中央公論文芸賞受賞
- 2018年 -『悪玉伝』第22回司馬遼太郎賞受賞
- 2018年 -大阪文化賞 (文学)受賞
- 2020年 -『グッドバイ』第11回親鸞賞受賞
- 2021年 -『類』第71回芸術選奨受賞
- 2021年 -『類』第34回柴田錬三郎賞受賞
作品リスト
[編集]長編小説
[編集]- 実さえ花さえ(2008年10月 講談社)
- 【改題】花競べ 向嶋なずな屋繁盛記(2011年 講談社文庫)
- ちゃんちゃら(2010年9月 講談社 / 2012年 講談社文庫)
- すかたん(2012年1月 講談社 / 2014年 講談社文庫)
- 先生のお庭番(2012年8月 徳間書店 / 2014年6月 徳間文庫) - シーボルトの庭師を描く
- ぬけまいる(2012年10月 講談社 / 2014年12月 講談社文庫)
- 恋歌(2013年8月 講談社 / 2015年10月 講談社文庫) - 中島歌子を描く
- 阿蘭陀西鶴(2014年9月 講談社 / 2016年11月 講談社文庫)
- 御松茸(おまったけ)騒動(2014年12月 徳間書店 / 2017年9月 徳間文庫)
- 藪医ふらここ堂(2015年8月 講談社 / 2017年11月 講談社文庫)
- 眩(くらら)(2016年3月 新潮社 / 2018年10月 新潮文庫) - 葛飾応為を描く
- 最悪の将軍(2016年9月 集英社 / 2019年10月 集英社文庫) - 徳川綱吉を描く
- 残り者(2016年5月 双葉社 / 2019年6月 双葉文庫)
- 落陽(2016年7月 祥伝社 / 2019年4月 祥伝社文庫) - 明治神宮を描く
- 銀の猫(2017年1月 文藝春秋 / 2020年3月 文春文庫)
- 福袋(2017年6月 講談社 / 2019年7月 講談社文庫)
- 雲上雲下(2018年2月 徳間書店 / 2021年3月 徳間文庫)
- 悪玉伝(2018年7月 KADOKAWA / 2020年12月 角川文庫) - 辰巳屋一件を描く
- 落花狼藉(2019年8月 双葉社) - 吉原遊郭を描く
- グッドバイ(2019年11月 朝日新聞出版) - 大浦慶を描く
- 輪舞曲(ロンド)(2020年4月 新潮社) -伊沢蘭奢を描く
- 類(2020年8月 集英社) - 森類を描く
- 白光(2021年7月 文藝春秋) - 山下りんを描く
- ボタニカ(2022年1月 祥伝社) - 牧野富太郎を描く
- 朝星夜星(2023年2月PHP研究所) - 草野丈吉(自由亭)を描く
- 秘密の花園(2024年1月、日本経済新聞出版) - 曲亭馬琴を描く
短編小説
[編集]- 「紛者」(『時代小説ザ・ベスト 2016』〈2016年6月集英社文庫〉収録)
- 「妻の一分」(『決戦! 忠臣蔵』〈2017年3月 講談社〉収録)
- 「春天」(『時代小説ザ・ベスト 2019』〈2019年6月集英社文庫〉収録)
- 「ボタニカ」(『小説NON』2020年3月号 掲載)
- 「ぞっこん」(『もののけ〈怪異〉時代小説傑作選』〈2020年3月PHP文芸文庫〉収録)
- 「晴れ湯」(『商売繁盛 時代小説アンソロジー』〈2020年11月角川文庫〉収録)
- 「駄々丸」(『いのち 朝日文庫時代小説アンソロジー』〈2021年3月朝日文庫〉収録)
未書籍化作品・インタビュー等
[編集]•完成の時、まるで奇跡(しんぶん赤旗日曜版2017年07月16日号) •権力への忖度、官僚の告発(しんぶん赤旗日曜版2018年09月09日号) •「身のほど知らず」 2023年1月 オール読み物収録)
出演
[編集]舞台
[編集]- なにげに文士劇2024 旗揚げ公演『放課後』(2024年11月16日、サンケイホールブリーゼ) - 校務員のパン屋さん 役[11]
出典
[編集]- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.440
- ^ 『朝日新聞』2022年4月28日文化面.
- ^ 直木賞作家・朝井まかてさん琉球新報
- ^ 石川淳志「著者との60分:『恋歌』の朝井まかてさん」e-hon「WEB版・新刊ニュース」2014年4月. 2024年5月29日閲覧。
- ^ CREATOR FILE / 朝井まかて
- ^ "作家 朝井まかてさんが語る「皮算用するより、「今」やることが大事」."web『mi-mollet』「インタビュー:人生、おしゃれ、そしてこれから」2018年11月10日付. 2024年5月29日閲覧。
- ^ [1]
- ^ [2]リンク切れ
- ^ "(復帰50年:しまくとぅばの誇り・下)「まぢよくあれ 文化の担い手、本土の人も」."朝日新聞デジタル(2022年4月28日更新).
- ^ a b "「4分の1は沖縄の血」直木賞作家・朝井まかてさん."web琉球新報(2014年2月5日更新). 2024年5月29日閲覧。
- ^ “作家16名が学生服に身を包む、なにげに文士劇「放課後」ビジュアル&配役発表”. ステージナタリー. ナターシャ (2024年8月2日). 2024年8月4日閲覧。