和気郡
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人口12,623人、面積144.21km²、人口密度87.5人/km²。(2024年11月1日、推計人口)
以下の1町を含む。
- 和気町(わけちょう)
郡域
[編集]1878年(明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、下記の区域にあたる。
歴史
[編集]721年(養老5年)に赤坂郡より東部(吉井西岸地域)・邑久郡より北部・北東部それぞれ割譲し設置された藤原郡(東野郡、藤野郡)が、788年(延暦7年)に吉井川を境に西側を磐梨郡、東側を和気郡として分割して設置された。
当地は奈良・平安時代に活躍した和気清麻呂の出身地域であり、隣接する磐梨郡とともに豪族和気氏の勢力下にあった。
和名抄には坂長郷、藤野郷、益原郷、新田郷、香登郷の5郷が記載されている。なお和気郷は、和名抄では磐梨郡に所属している。郡衙の位置は藤野郷と推定されており、和気町藤野にある推定地には和気氏政庁跡の碑が建てられ、整備されている。
近世以降の沿革
[編集]- 坂根村、弓削村、畠田村、新庄村、福田村、香登西村、香登本村、大内村、伊部村、浦伊部村、久々井村、勢力村、千躰村、東片上村、伊里中村、木谷村、八木山村、蕃山村、麻宇那村、友延村、難田村、日生村、寒河村、福浦村、西片上村、三石村、野谷村、金谷村、田倉村、倉吉村、南方村、吉永中村、三股村、吉永北方村、葛籠村、小板屋村、山津田村、神根本村、門出村、南谷村、大藤村、大股村、八塔寺村、滝谷村、東畑村、下畑村、脇谷村、樫村、吉田村、大中山村、清水村、藤野村、下原村、野吉村、日室村、稲坪村、入田村、奥吉原村、小中山村、森村、尺所村、曽根村、和気村、益原村、天瀬村、河本村、竜ヶ鼻村、矢田村、苦木村、塩田村、奥塩田村、北山方村、南山方村、大岩村、片倉村、上田土村、木倉村、日笠下村、日笠上村、岸野村、室原村、飯掛村、牛中村、井田村、野谷新田、福浦新田、五石新田[1]、閑谷新田村、和意谷新田村、大多府村[2]
- 和意谷村 ← 脇谷村、樫村、和意谷新田村
- 泉村 ← 下原村、野吉村
- 衣笠村 ← 稲坪村、入田村、森村
- 福富村 ← 小中山村、曽根村[枝村南曽根]
- 岩戸村 ← 天瀬村、河本村
- 丸山村 ← 大岩村、片倉村
- 保曽村 ← 岸野村、室原村
- 笹目村 ← 飯掛村、牛中村
- 曽根村の残部が和気村に合併。
- 竜ヶ鼻村が矢田村に、野谷新田が野谷村に、福浦新田が福浦村に、五石新田が三石村にそれぞれ合併。
- 上田土村が改称して田土村となる。
- 尺所村の一部(枝村大田原)が分立して大田原村となる。
町村制以降の沿革
[編集]- 明治22年(1889年)6月1日 - 町村制の施行により、以下の各村が発足。(18村)
- 熊山村 ← 弓削村(現・岡山市)、勢力村、千躰村、奥吉原村(現・赤磐市)
- 鶴山村 ← 新庄村、畠田村、福田村、坂根村(現・備前市)
- 香登村 ← 香登西村、香登本村、大内村(現・備前市)
- 伊部村 ← 伊部村、浦伊部村、久々井村(現・備前市)
- 片上村 ← 西片上村、東片上村(現・備前市)
- 伊里村 ← 蕃山村、麻宇那村、木谷村、閑谷新田村、穂浪村、伊里中村、友延村(現・備前市)
- 日生村 ← 日生村、大多府村(現・備前市)
- 福河村 ← 寒河村(現・備前市)、福浦村(現・備前市、兵庫県赤穂市)
- 三石村 ← 三石村、八木山村、野谷村(現・備前市)
- 英保村 ← 福満村、金谷村、南方村、吉永中村、三股村、岩崎村(現・備前市)
- 神根村 ← 神根本村、今崎村、高田村、和意谷村(現・備前市)
- 三国村 ← 加賀美村、多麻村、都留岐村、笹目村(現・備前市)
- 藤野村 ← 吉田村、藤野村、泉村、大田原村(現・和気町)
- 本荘村 ← 大中山村、清水村、衣笠村、福富村、日室村、尺所村(現・和気町)
- 和気村 ← 益原村、和気村(現・和気町)
- 日笠村 ← 日笠下村、日笠上村、木倉村、保曽村(現・和気町)
- 山田村 ← 矢田村、岩戸村、田土村、丸山村、南山方村(現・和気町)
- 塩田村 ← 塩田村、奥塩田村、北山方村、苦木村(現・和気町)
- 明治33年(1900年)4月1日 - 郡制を施行。郡役所は和気村[3]。
- 明治34年(1901年)2月6日(2町16村)
- 明治39年(1906年)3月28日(4町14村)
- 明治45年(1912年)4月1日 - 伊部村が町制施行して伊部町となる。(5町13村)
- 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和2年(1927年)10月1日 - 香登村が町制施行して香登町となる。(6町12村)
- 昭和23年(1948年)
- 昭和25年(1950年)4月1日 - 本荘村が町制施行して本荘町となる。(8町10村)
- 昭和26年(1951年)
- 昭和28年(1953年)
- 昭和29年(1954年)3月1日 - 吉永町・神根村・三国村が合併し、改めて吉永町が発足。(7町4村)
- 昭和30年(1955年)3月31日(6町)
- 昭和38年(1963年)9月1日 - 日生町の一部(福浦のうち現・日生町寺山を除く)が兵庫県赤穂市に編入(越境合併)。
- 昭和46年(1971年)4月1日 - 備前町・三石町が合併して備前市が発足し、郡より離脱。(4町)
- 平成17年(2005年)3月22日 - 日生町・吉永町が備前市と合併し、改めて備前市が発足、郡より離脱。(2町)
- 平成18年(2006年)3月1日 - 和気町・佐伯町が合併し、改めて和気町が発足。(1町)
変遷表
[編集]自治体の変遷
明治22年以前 | 明治22年4月1日 | 明治22年 - 大正15年 | 昭和1年 - 昭和27年 | 昭和28年 - 昭和29年 | 昭和30年 - 昭和37年 | 昭和38年 - 昭和63年 | 平成1年 - 現在 | 現在 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
西片上村 | 片上村 | 明治34年2月6日 町制 |
昭和26年4月1日 備前町 |
備前町 | 昭和30年3月31日 備前町 |
昭和46年4月1日 備前市 |
平成17年3月22日 備前市 |
備前市 |
東片上村 | ||||||||
伊部村 | 伊部村 | 明治45年4月1日 町制 | ||||||
浦伊部村 | ||||||||
久々井村 | ||||||||
香登西村 | 香登村 | 昭和2年10月1日 町制 |
香登町 | 香登町 | ||||
香登本村 | ||||||||
大内村 | ||||||||
蕃山村 | 伊里村 | 伊里村 | 昭和26年11月3日 町制 |
伊里町 | ||||
麻宇那村 | ||||||||
木谷村 | ||||||||
閑谷新田村 | ||||||||
穂浪村 | ||||||||
伊里中村 | ||||||||
友延村 | ||||||||
新庄村 | 鶴山村 | 鶴山村 | 鶴山村 | 鶴山村 | ||||
畠田村 | ||||||||
福田村 | ||||||||
坂根村 | ||||||||
邑久郡 佐山村 |
邑久郡 鶴山村 |
邑久郡 鶴山村 |
邑久郡 鶴山村 |
邑久郡 鶴山村 | ||||
邑久郡 鶴海村 | ||||||||
三石村 | 三石村 | 明治39年3月28日 町制 |
三石町 | 三石町 | 三石町 | |||
八木山村 | ||||||||
野谷村 | ||||||||
福満村 | 英保村 | 昭和23年10月20日 町制 |
昭和23年11月1日 改称 吉永町 |
昭和29年3月1日 吉永町 |
吉永町 | 吉永町 | ||
金谷村 | ||||||||
南方村 | ||||||||
吉永中村 | ||||||||
三股村 | ||||||||
岩崎村 | ||||||||
神根本村 | 神根村 | 神根村 | 神根村 | |||||
今崎村 | ||||||||
高田村 | ||||||||
和意谷村 | ||||||||
加賀美村 | 三国村 | 三国村 | 三国村 | |||||
多麻村 | ||||||||
都留岐村 | ||||||||
笹目村 | ||||||||
日生村 | 日生村 | 明治39年3月28日 町制 |
日生町 | 日生町 | 昭和30年3月31日 日生町 |
日生町 | ||
大多府村 | ||||||||
寒河村 | 福河村 | 福河村 | 福河村 | 福河村 | ||||
福浦村 | 昭和38年9月1日 兵庫県 赤穂市に編入 |
兵庫県 赤穂市 |
兵庫県 赤穂市 | |||||
益原村 | 和気村 | 明治34年2月6日 町制 |
和気町 | 昭和28年4月1日 和気町 |
和気町 | 和気町 | 平成18年3月1日 和気町 |
和気町 |
和気村 | ||||||||
大中山村 | 本荘村 | 本荘村 | 昭和25年4月1日 町制 | |||||
清水村 | ||||||||
衣笠村 | ||||||||
福富村 | ||||||||
日室村 | ||||||||
尺所村 | ||||||||
吉田村 | 藤野村 | 藤野村 | 藤野村 | |||||
藤野村 | ||||||||
泉村 | ||||||||
大田原村 | ||||||||
日笠下村 | 日笠村 | 日笠村 | 日笠村 | |||||
日笠上村 | ||||||||
木倉村 | ||||||||
保曽村 | ||||||||
磐梨郡 田原上村 |
磐梨郡 石生村 |
明治33年4月1日 赤磐郡 |
赤磐郡 石生村 | |||||
磐梨郡 田原下村 | ||||||||
磐梨郡 原村 | ||||||||
磐梨郡 本村 | ||||||||
矢田村 | 山田村 | 山田村 | 山田村 | 山田村 | 昭和30年3月31日 佐伯町 |
佐伯町 | ||
岩戸村 | ||||||||
田土村 | ||||||||
丸山村 | ||||||||
南山方村 | ||||||||
塩田村 | 塩田村 | 塩田村 | 塩田村 | 塩田村 | ||||
奥塩田村 | ||||||||
北山方村 | ||||||||
苦木村 | ||||||||
磐梨郡 父井原村 |
磐梨郡 佐伯本村 |
明治33年4月1日 赤磐郡 |
昭和17年4月1日 赤磐郡 佐伯村 |
赤磐郡 佐伯村 | ||||
磐梨郡 佐伯村 | ||||||||
磐梨郡 米沢村 | ||||||||
磐梨郡 津瀬村 | ||||||||
田賀村 | 磐梨郡 佐伯上村 |
明治33年4月1日 赤磐郡 | ||||||
宇生村 | ||||||||
矢田部村 | ||||||||
加三方村 | ||||||||
小坂村 | ||||||||
勢力村 | 熊山村 | 熊山村 | 熊山村 | 昭和28年12月15日 赤磐郡 熊山町の一部 |
赤磐郡 熊山町 |
赤磐郡 熊山町 |
平成17年3月7日 赤磐市の一部 |
赤磐市 |
千躰村 | ||||||||
奥吉原村 | ||||||||
弓削村 | 昭和28年12月15日 赤磐郡 万富町に編入 |
昭和30年2月1日 赤磐郡 瀬戸町の一部 |
赤磐郡 瀬戸町 |
平成19年1月22日 岡山市に編入 |
岡山市東区 |
行政
[編集]- 歴代郡長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 明治11年(1878年)9月29日 | |||
大正15年(1926年)6月30日 | 郡役所廃止により、廃官 |
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 永山卯三郎『岡山県通史 上巻』岡山県通史刊行会(1930年)
- 永山卯三郎『岡山県通史 下巻』岡山県通史刊行会(1930年)
- 池邊彌『和名類聚抄郷名考証』吉川弘文館(1966年)
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 33 岡山県、角川書店、1989年6月1日。ISBN 4040013301。
- 旧高旧領取調帳データベース
関連項目
[編集]先代 東野郡 |
行政区の変遷 788年 - |
次代 (現存) |