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小向駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小向駅
駅舎(1989年3月)
こむかい
Komukai
一本松 (3.3 km)
(2.3 km) 弘道
所在地 北海道紋別市小向
北緯44度16分30.4秒 東経143度27分8.6秒 / 北緯44.275111度 東経143.452389度 / 44.275111; 143.452389
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 名寄本線
キロ程 105.9 km(名寄起点)
電報略号 コム
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1921年大正10年)3月25日[1]
廃止年月日 1989年平成元年)5月1日[1]
備考 名寄本線の廃止に伴い廃駅
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1978年の小向駅と周囲約500m範囲。右下が遠軽方面。貨物取扱廃止になる直前の姿。相対式ホーム2面2線と駅舎横の遠軽側に貨物ホームと引込み線。かつては駅裏にストックヤードがあって貨物が野積みされていたが[2]、既に使用されなくなって久しい様で、防風雪林が植栽されている。貨物ホームの方も殆んど利用されていない。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

小向駅(こむかいえき)は、かつて北海道網走支庁紋別市小向に設置されていた北海道旅客鉄道(JR北海道)名寄本線廃駅)である。事務管理コードは▲122120[3]

歴史

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駅名の由来

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所在した地名より。コムケ湖のアイヌ語名の「コㇺケト」の前半部に「小向(こむけ)」と当て字したもので[7]、その後「こむかい」と読みが変化した。

駅構造

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廃止時点で、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、列車交換が可能な交換駅であった[8]。互いのホームは、駅舎側ホーム北側と島式ホーム北側を結んだ構内踏切で連絡した[8]。駅舎側ホーム(北西側)が下りの1番線、対向ホームが上りの2番線となっていた[8]。そのほか1番線の遠軽方から分岐し駅舎南東側のホーム切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線有していた[8]

職員配置駅となっており、駅舎は構内の北東側に位置し下り線ホーム中央部分に接していた。営業末期に出札を再開するまで、長らく無人駅扱いの運転取扱い要員のみが配置された駅であり[8]乗車券簡易委託化されていた時期があった。

利用状況

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乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均
1978年(昭和53年) 21 [9]

駅周辺

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駅跡

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駅跡(2018年8月)

廃駅後、しばらくは空き地となっていたが、2001年(平成13年)時点では「紋別市小向農業公園」として整備されていた[11]。公園名が記載された看板が切符の形をしており、駅があったことを伝えていた[11]。2011年(平成23年)時点でも同様であったが、駅舎があった位置にレプリカの駅名標と模擬のホームが作られ、転轍てこも設置されていた[12]。名寄方から当駅跡への線路跡は、未舗装の道路となっていた[12]。 小向駅前後の区間では旭川紋別自動車道の機能の一部を当面代替させる国道238号紋別防雪事業が進められている(2024年度全線開通予定)[13][14][15]。冬季に吹雪による通行規制が多く発生しており、追突事故や正面衝突事故を多く誘発していることから、旧名寄本線の防雪林を活用して道路防雪林の設置が行われる[16][17]

隣の駅

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北海道旅客鉄道
名寄本線
一本松駅 - 小向駅 - 弘道駅

脚注

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注釈

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  1. ^ 営業末期の出札では、常備券(硬券)発売は入場券と紋別ゆきの2種類のみで、他の区間は出札補充券にて対応していた。

出典

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  1. ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、911頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 1948年撮影航空写真(国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス)
  3. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、242頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年3月21日閲覧 
  4. ^ 「日本国有鉄道公示第157号」『官報』1978年11月28日。
  5. ^ 「通報 ●名寄本線中名寄駅ほか11駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1978年11月28日、4面。
  6. ^ 日本国有鉄道公示S53.11.28公157
  7. ^ 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、181頁。ISBN 978-4-88323-114-0 
  8. ^ a b c d e f 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正小学館、1983年7月、211頁。ISBN 978-4093951012 
  9. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、906頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 
  10. ^ a b 『北海道道路地図 改訂版』地勢堂、1980年3月、18頁。 
  11. ^ a b 宮脇俊三 編『鉄道廃線跡を歩くVIII』JTBパブリッシングJTBキャンブックス〉、2001年7月、35-36頁。ISBN 978-4533039072 
  12. ^ a b 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』北海道新聞社、2011年9月、124-125頁。ISBN 978-4894536128 
  13. ^ 紋別防雪事業が始まります” (PDF). 紋別市. 2020年10月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月29日閲覧。
  14. ^ 一般国道238号 紋別防雪” (PDF). 国土交通省北海道開発局. 2021年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月4日閲覧。
  15. ^ “阿寒~釧路西 24年度開通など/7区間 計画段階評価へ調査/強靱化に向けた道路5か年対策 - 開発局”. DOTSU-NET NEWS. 北海道通信社. (2021年4月28日). オリジナルの2021年9月4日時点におけるアーカイブ。. https://archive.ph/pUsA7 2021年9月4日閲覧。 
  16. ^ 佐藤義臣; 新岡勝彦; 多田和広「一般国道238号紋別防雪事業における道路防雪林計画について-旧鉄道吹雪防止林の保全利用による道路防雪林づくり-」(PDF)『平成21年度技術研究発表会』、北海道開発局、2009年https://thesis.ceri.go.jp/db/files/GR0002700599.pdf2022年6月11日閲覧 
  17. ^ 2019新春インタビュー② 網走開建 高速ネットワーク系で2路線、防災系で2路線の整備を推進”. 道路構造物ジャーナルNET. p. 2. 2022年6月11日閲覧。

関連項目

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