コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

東海優駿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東海優駿
2003年名古屋優駿
開催国 日本の旗 日本
主催者 愛知県競馬組合
競馬場 名古屋競馬場
第1回施行日 1971年12月26日
2024年の情報
距離 ダート2100m
格付け SPI
賞金 1着賞金1200万円
出走条件 サラブレッド系3歳オープン、東海所属
負担重量 別定
出典 [1]
テンプレートを表示

東海優駿(とうかいゆうしゅん)は、愛知県競馬組合名古屋競馬場で施行する地方競馬重賞競走(SPI)である。正式名称は「愛知県知事杯 東海優駿」。

副賞は、愛知県知事賞、(一社)JBC協会賞(ホッコータルマエの種付権利)、全国公営競馬主催者協議会会長賞、(一社)日本地方競馬馬主振興協会会長賞、(一社)愛知県馬主協会会長賞、愛知県競馬組合管理者賞、開催執務委員長賞(2024年)[2]

概要

[編集]

1971年に地方東海地区のダービーの位置付けとなる競走として東海地区限定の4歳(現3歳)限定の定量の重賞競走東海優駿として創設、第1回は名古屋競馬場のダート1800mで施行された。

しかし1972年1975年1976年中京競馬場1800mで施行、1978年は施行距離をダート2000mで施行、1979年は中京競馬場の芝2000mで施行した。

1980年からは施行距離をダート1900mにすると共に名称を東海ダービーに変更、1996年からは東海限定重賞格付け制度施行によりSPI(スーパープレステージワン)に格付け更に全国交流競走に指定、名称を名古屋優駿に変更し従来の名称だった「東海ダービー」は副称となった。

1997年からはダートグレード競走格付け委員会にダートグレード競走のGIII(統一GIII)に格付けされると同時に中央・地方全国指定交流競走に指定、2004年にはジャパンダートダービーの前哨戦の意味合いが重視されGII(統一GII)に格上げ、更に東海テレビ放送から優勝杯の提供を受けて「東海テレビ杯名古屋優駿」の名称で施行された。

2005年からは名古屋競馬場でのジャパンブリーディングファームズカップ(JBC)開催における費用捻出のため、ダートグレード競走から撤退、東海・北陸・近畿地区交流の重賞(SPI)競走となりレース名も「東海ダービー」に戻して施行されるようになった。2009年からは東海・北陸・中国地区交流競走となったが、福山競馬場が廃止となったため中国地区に競馬場がなくなったことにより2013年からは東海・北陸交流として行われ、2017年に東海所属限定となった。

創設当初から地方東海地区におけるダービー(3歳(旧4歳)最強馬決定戦)として位置付けられており、1996年から2004年までダートグレード競走として施行されたこともありその間は例年以上に盛り上がりを見せた。

2006年から2023年まではダービーウイーク運営企画協議会などが協賛するダービーシリーズ(旧・ダービーWeek)の1競走として施行されており、優勝馬はジャパンダートダービーの東海地区指定馬となる。

本競走は2007年からスタリオンシリーズ競走に指定されており、2008年は「ネオユニヴァース賞」、2009年 - 2010年は「タイキシャトル賞」、2011年 - 2012年は「キングヘイロー賞」、2013年 - 2015年は「ダノンシャンティ賞」、2016年は「シンボリクリスエス賞」、2017年は「ジャングルポケット賞」、2018 - 2019年は「サトノアラジン賞」、2020年からは「ホッコータルマエ賞」として優勝馬の馬主に副賞として種牡馬の配合権利が贈られている。

なお、名古屋競馬場で開催されているSP重賞において、東海ダービーだけが白地に馬名とレース名が記された特注のゼッケンを使用している。(2023年まで)

2022年は名古屋競馬場の移転に伴い、ダート2000mへ距離が変更され[3]、さらに翌2023年から距離が2100mに延長された。

2024年よりダービーシリーズの廃止、並びに3歳ダート三冠体系の創設もありレース名称を「東海優駿」に再変更されることになった[4]

条件・賞金(2024年)

[編集]
出走条件
サラブレッド系3歳、東海所属。
  • 駿蹄賞(SPI・名古屋競馬場・ダート2000m)で上位2着までに入った馬に優先出走権がある。
  • 他地区からの転入馬は東海地区に転入後1走以上している必要がある。
負担重量
別定。56kg、牝馬2kg減。
賞金等
賞金額は、1着1200万円、2着420万円、3着240万円、4着180万円、5着120万円、6着以下12万円[1]
スタリオンシリーズに指定されており、ホッコータルマエの配合権利が優勝馬馬主への副賞となっている。

歴史

[編集]
  • 1971年 4歳(現3歳)限定の定量の東海地区限定の重賞競走「東海優駿」として創設。名古屋競馬場のダート1800mで施行。
  • 1980年 名称を「東海ダービー」に変更。
  • 1996年
    • 東海地区重賞格付け制度施行によりSPIに格付け。
    • 全国交流競走に指定。
    • 名称を「名古屋優駿」に変更、「東海ダービー」は副称となる。
  • 1997年
    • ダート競走格付け委員会にGIII(統一GIII)に格付け。
    • 中央・地方全国指定交流競走に指定。
  • 2001年 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「4歳」から「3歳」に変更。
  • 2004年
    • ダート競走格付け委員会によりGII(統一GII)に格上げ。
    • 東海テレビ放送から優勝杯の提供を当年のみ受ける。
  • 2005年
    • 東海ダービー」に改称。
    • ダートグレード競走から撤退。
    • 東海地区重賞格付けSPIに指定。
    • 東海・北陸・近畿交流競走に変更。
  • 2006年 ダービーWeekに参加。
  • 2008年 スタリオンシリーズ競走に指定。
  • 2009年 東海・北陸・中国交流競走となる。
  • 2010年 負担重量を「定量」から「別定重量」に変更。
  • 2013年 東海・北陸交流となる。
  • 2014年 金沢競馬所属馬・所属騎手が初制覇。
  • 2017年 東海所属限定となる
  • 2018年 「名古屋競馬場開設70周年記念」の名を冠して施行。
  • 2022年 名古屋競馬場の移転に伴い、施行距離をダート2000mに変更。
  • 2023年 施行距離をダート2100mに変更[5]
  • 2024年 名称を「東海優駿」に変更。

歴代優勝馬

[編集]

馬齢は2000年以前についても現表記を用いる。

コース種別を記載していない距離は、ダートコースを表す。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師
第1回 1971年12月26日 名古屋 1800m シナノホスター 牡3 名古屋 1:55.8 坂本敏美 安達小八
第2回 1972年7月18日 中京 芝1800m シナノルラー 牡3 名古屋 1:51.6 坂本敏美 安達小八
第3回 1973年6月3日 名古屋 1800m ワンエイト 牡3 名古屋 1:57.8 田中敏和 安達小八
第4回 1974年6月2日 名古屋 1900m サンチヤイナ 牡3 名古屋 2:02.2 国光徹 水谷文平
第5回 1975年6月1日 中京 芝1800m トキノキンザン 牡3 名古屋 1:51.0 新山広道 則武秀夫
第6回 1976年6月6日 中京 芝1800m ケイウンザン 牡3 名古屋 1:52.7 黒宮高徳 藤ヶ崎一男
第7回 1977年6月12日 名古屋 1900m ブレーブボーイ 牡3 名古屋 2:03.2 山田義男 大薮憲三
第8回 1978年6月11日 名古屋 1900m イシノサミイ 牡3 名古屋 2:01.2 内沢信昭 信次英治
第9回 1979年6月10日 中京 芝2000m リユウウオーク 牡3 名古屋 2:01.4 山田義男 福田秀己
第10回 1980年6月4日 名古屋 1900m イズミダツパー 牡3 笠松 2:01.2 町野良隆 大橋憲
第11回 1981年6月17日 名古屋 1900m リユウメイジ 牡3 笠松 2:03.1 仙道光男 大橋憲
第12回 1982年6月13日 名古屋 1900m ゴールドレツト 牡3 名古屋 2:04.2 原口次夫 磯村林三
第13回 1983年6月12日 名古屋 1900m リユウフレンチ 牡3 笠松 2:03.6 町野良隆 大橋憲
第14回 1984年6月10日 名古屋 1900m リユウズイシヨウ 牡3 笠松 2:02.2 町野良隆 大橋憲
第15回 1985年6月9日 名古屋 1900m フジノジヨツキング 牡3 笠松 2:03.4 安藤勝己 中山義宣
第16回 1986年6月8日 名古屋 1900m ミナミマドンナ 牝3 名古屋 2:04.2 井手上慎一 森島義弘
第17回 1987年6月10日 名古屋 1900m ワイズルーラ 牡3 笠松 2:04.5 川原正一 後藤保
第18回 1988年6月8日 名古屋 1900m フジノノーザン 牝3 笠松 2:04.7 近藤二郎 田邉睦雄
第19回 1989年6月7日 名古屋 1900m サンリナール 牡3 名古屋 2:01.8 白坂芳文 錦見勇夫
第20回 1990年6月6日 名古屋 1900m エスエムグレート 牡3 笠松 2:01.9 川原正一 後藤保
第21回 1991年6月5日 名古屋 1900m マックスブレイン 牡3 笠松 2:01.8 安藤勝己 荒川友司
第22回 1992年6月10日 名古屋 1900m トミシノポルンガ 牡3 笠松 2:01.7 安藤勝己 加藤健
第23回 1993年6月9日 名古屋 1900m サブリナチェリー 牡3 笠松 2:02.5 仙道光男 荒川友司
第24回 1994年6月15日 名古屋 1900m ライフアサヒ 牡3 名古屋 2:04.9 吉田稔 松橋寛
第25回 1995年5月31日 名古屋 1900m ルイボスゴールド 牡3 笠松 2:03.8 坂口重政 大倉護
第26回 1996年6月19日 名古屋 1900m チアズサイレンス 牡3 JRA 2:03.4 塩村克己 山内研二
第27回 1997年7月2日 名古屋 1900m シンプウライデン 牡3 笠松 2:01.4 安藤勝己 荒川友司
第28回 1998年7月1日 名古屋 1900m ウイングアロー 牡3 JRA 2:01.7 南井克巳 工藤嘉見
第29回 1999年6月16日 名古屋 1900m タイキヘラクレス 牡3 JRA 2:02.3 藤田伸二 蛯名信広
第30回 2000年6月14日 名古屋 1900m アグネスデジタル 牡3 JRA 1:59.8 的場均 白井壽昭
第31回 2001年6月13日 名古屋 1900m ナリタオンザターフ 牡3 JRA 2:02.8 幸英明 中尾謙太郎
第32回 2002年6月12日 名古屋 1900m ホーマンキュート 牝3 JRA 2:02.4 飯田祐史 飯田明弘
第33回 2003年6月18日 名古屋 1900m ビッグウルフ 牡3 JRA 1:58.6 武豊 中尾正
第34回 2004年6月16日 名古屋 1900m タカラアジュディ 牡3 名古屋 2:01.3 丸野勝虎 角田輝也
第35回 2005年6月9日 名古屋 1900m セントレアリキ 牡3 名古屋 2:04.2 川原正一 角田輝也
第36回 2006年6月9日 名古屋 1900m ホウライミサイル 牡3 名古屋 2:02.1 吉田稔 藤ヶ崎一男
第37回 2007年6月8日 名古屋 1900m マルヨフェニックス 牡3 笠松 2:05.4 尾島徹 柴田高志
第38回 2008年6月6日 名古屋 1900m ヒシウォーシイ 牡3 名古屋 2:06.6 岡部誠 川西毅
第39回 2009年6月5日 名古屋 1900m ダイナマイトボディ 牝3 名古屋 2:03.6 倉地学 角田輝也
第40回 2010年6月4日 名古屋 1900m エレーヌ 牝3 笠松 2:04.5 筒井勇介 山中輝久
第41回 2011年6月10日 名古屋 1900m アムロ 牡3 名古屋 2:04.3 戸部尚実 川西毅
第42回 2012年6月8日 名古屋 1900m マイネルセグメント 牡3 名古屋 2:03.7 今井貴大 川西毅
第43回 2013年6月7日 名古屋 1900m ウォータープライド 牝3 名古屋 2:05.3 兒島真二 塚田隆男
第44回 2014年6月6日 名古屋 1900m ケージーキンカメ 牡3 金沢 2:03.8 青柳正義 鈴木正也
第45回 2015年6月5日 名古屋 1900m バズーカ 牡3 名古屋 2:04.3 今井貴大 川西毅
第46回 2016年6月7日 名古屋 1900m カツゲキキトキト 牡3 名古屋 2:06.8 大畑雅章 錦見勇夫
第47回 2017年6月6日 名古屋 1900m ドリームズライン 牡3 名古屋 2:07.5 大畑雅章 川西毅
第48回 2018年6月5日 名古屋 1900m ビップレイジング 牡3 笠松 2:05.9 藤原幹生 笹野博司
第49回 2019年6月11日 名古屋 1900m エムエスクイーン 牝3 名古屋 2:03.2 今井貴大 竹下直人
第50回 2020年6月9日 名古屋 1900m ニュータウンガール 牝3 笠松 2:05.9 佐藤友則 井上孝彦
第51回 2021年6月15日 名古屋 1900m トミケンシャイリ 牡3 名古屋 2:04.7 今井貴大 竹下直人
第52回 2022年6月7日 名古屋 2000m タニノタビト 牡3 名古屋 2:12.6 岡部誠 角田輝也
第53回 2023年5月31日 名古屋 2100m セブンカラーズ 牝3 名古屋 2:18.2 山田祥雄 川西毅
第54回 2024年5月29日 名古屋 2100m フークピグマリオン 騸3 名古屋 2:17.7 今井貴大 宇都英樹

脚注・出典

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b 令和6年度【春季】名古屋競馬グレード及びSP競走等競馬番組” (PDF). 一般社団法人 愛知県馬主協会. 2024年5月27日閲覧。
  2. ^ 令和6年度 第5回 名古屋競馬番組 東海優駿(SPI)シリーズ” (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2024年5月27日閲覧。
  3. ^ 令和4年度の重賞日程について”. 名古屋競馬 (2022年2月25日). 2022年2月25日閲覧。
  4. ^ 令和6年度(2024年度)名古屋競馬重賞競走等予定(PDF)愛知県競馬組合、2024年2月21日閲覧
  5. ^ 令和5年度(2023年度)名古屋競馬重賞競走等予定 (PDF) - 愛知県競馬組合、2023年2月22日配信・閲覧

各回競走結果の出典

[編集]

関連項目

[編集]
上記の2つはどちらも同じく東海三冠競走に指定されている競走。