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柴田竜拓

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
柴田 竜拓
横浜DeNAベイスターズ #31
2023年3月25日 西武ドーム
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 岡山県岡山市東区
生年月日 (1993-12-16) 1993年12月16日(31歳)
身長
体重
167 cm
68 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 二塁手三塁手遊撃手
プロ入り 2015年 ドラフト3位
初出場 2016年3月25日
年俸 4700万円(2025年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

柴田 竜拓(しばた たつひろ、1993年12月16日 - )は、岡山県岡山市東区出身のプロ野球選手内野手)。右投左打。横浜DeNAベイスターズ所属。

経歴

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プロ入り前

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小学3年生の時に少年野球を始めた。岡山市立山南中学校への入学後は、中学の野球部には入部せず、硬式野球のチームであるヤングカープ岡山に入団。ヤングリーグで全国制覇を達成した。一貫して投手だったが、内野手に集中し始めた。

父の出身校である岡山理科大学附属高等学校に進学すると、1年生の秋からレギュラーとなったが、甲子園には出場することはできなかった。野球部の同期に藤岡裕大がいた。

國學院大學に進学すると、1学年上の先輩に後にプロでチームメイトとなる山下幸輝がいた。守備の基礎ができていないことを強く感じキャッチボール、ノック等の基礎練習に力を入れた。2年生の秋から遊撃手に定着した。3年生になって以降は21歳以下日本代表に選ばれた[2]。ベストナイン2回。

2015年プロ野球ドラフト会議でDeNAから3巡目指名を受け、11月9日に契約金6000万円、年俸1000万円(金額は推定)で仮契約した[3]。背番号は「31」。

DeNA時代

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2015年11月28日、横浜スタジアムにて

2016年は開幕を一軍で迎え、3月25日の開幕戦である広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)ではプロ初打席でクリス・ジョンソンから決勝適時打を打ったが、翌日の3月26日にはボールを握り損ねて二走の生還を許す適時失策を喫した[4]。1年目は19試合の出場で打率.205、2打点だった。

2017年は2年連続開幕を一軍で迎えた。5月6日の対東京ヤクルトスワローズ8回戦(横浜スタジアム)では、延長11回裏に秋吉亮からプロ初のサヨナラ適時打を打つ活躍を見せた。7月17日に出場選手再登録されると田中浩康石川雄洋との併用で起用が増えた。石川が登録抹消されると「2番・二塁手」でのスタメン起用も増え、9月10日の対阪神タイガース20回戦ではプロ初本塁打を打った。守備では光る場面を多く見せたがその反面打撃に関しては88試合の出場で打率.233、11打点と前年に引き続き課題を残すこととなった。

2017年2月20日、宜野湾市立野球場にて

2018年は前年を上回る113試合に出場も攻守に精彩を欠き、DELTA社算出のWARで-0.4[5]と課題の残るシーズンだった。打率は.219に終わった一方で、265打席で30四球を選び、出塁率.324と選球眼を発揮した。

2019年はセカンドを中心に二遊間を守り、本人のUZRはDELTA社算出でチーム2位の6.0まで向上[6]。打撃では8月以降打率.377と爆発したことで、トータルでは打率.256にOPS.705と大幅に改善、準レギュラーの立ち位置となった。DELTA社算出のWARは1.1で[7]あり、これはチーム野手5位の数字だった。

2020年は110試合に出場し、打率.266、0本塁打、自己最高のOPS.708と大きく成長した。またスタメン起用は61試合で自己最多となったが、併用された大和倉本寿彦も結果を残し、レギュラーを取りきることは出来なかった。オフの契約更改では、1500万円アップの推定年俸5500万円でサインした[8]

2021年は「6番・遊撃手」でルーキーイヤー以来の開幕スタメンを勝ち取る。以降は二塁手や遊撃手でのスタメンが続くが、4月23日の阪神タイガース戦(阪神甲子園球場)で二遊間を組む大和と交錯し、左肩関節を脱臼。翌日に登録を抹消された[9]。6月17日の二軍戦で約2か月ぶりの実戦復帰を果たし、同19日に出場選手登録された[10]。復帰後は打撃好調だったが、7月9日の中日ドラゴンズ戦(バンテリンドームナゴヤ)で京田陽太のスライディングが左手に当たり指を裂傷し、翌日に登録を抹消された[11]。8月14日に再び出場選手登録されると、同19日の阪神タイガース戦(東京ドーム)で藤浪晋太郎から勝ち越し2点適時打を放ち[12]、自身2年ぶりとなるヒーローインタビューを受けた。10月10日の中日ドラゴンズ戦(横浜)ではライデル・マルティネスから自身4年ぶりのサヨナラ打となる犠牲フライを放った[13]。最終的には前半戦の離脱が響き、一軍に定着して以来自己最少の85試合出場、打率.234、2本塁打、15打点の成績にとどまった[14]

2022年も開幕スタメンを迎え、遊撃手として出場を続けていたが、4月6日に発熱と倦怠感を訴えPCR検査をしたところ、新型コロナウイルスの陽性判定を受け一時離脱した[15]。4月26日に一軍再昇格も、開幕から33打席連続でノーヒットが続いて打撃不振に苦しみ、5月4日の中日戦(横浜スタジアム)での二塁打がシーズン初安打となった[16]。以降はシーズン終了まで一軍に帯同し、96試合に出場したが、自己ワーストの打率.195、ルーキーイヤー以来となる0本塁打で打点も僅か1に終わった[17]

2023年は、3年ぶりに全試合一軍帯同を果たしたが、86試合の出場も主に守備要員となり、打席数が前年の198から66に大幅に減り、自己ワーストの7安打に終わった[18][19]。7月15日に国内FA権を取得したが[20]、オフシーズンの行使はせず残留し、400万円減となる推定年俸5200万円で契約を更改した[21]

2024年は、3月10日のオープン戦で二塁の守備の際にダイビングキャッチをしたところ左肩を脱臼[22]。開幕一軍は迎えられなかったものの、4月2日に一軍に合流した[23]。前年同様、守備要員での起用が主となっている。9月7日の巨人戦では宮﨑敏郎に代わって途中から三塁の守備に就いたが、1点リードの9回2死の場面で三塁ゴロの送球をハーフバウンドさせる失策で試合が継続した。チームは直後に同点に追いつかれ、延長戦の末に逆転サヨナラ負けを喫したが、監督の三浦大輔は柴田を責めなかった[24]

選手としての特徴

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2019年4月7日、横浜スタジアムにて

打撃面は小柄な体格だがパンチ力も備えており、しっかりと振り抜くスタイルでクリーンヒットが多い。選球眼も良く四球も選べる[25]

守備面では巧みなグラブ捌きと素早い動きに定評があり[26]、同じ二遊間のポジションを守る源田壮亮[27]京田陽太[28]茂木栄五郎[29]吉川尚輝[30]らにも参考にされている。

また、二塁、遊撃、三塁をハイレベルでこなすユーティリティープレイヤーでもある[31]

人物

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2017年夏に、中学3年生の時から交際していた女性と交際9年で結婚した[32]

2018年から2023年までチームメイトだったネフタリ・ソトと仲が良い[33]筒香嘉智とは筒香がメジャーに挑戦してからも共に自主トレを行うなど親交が深く[34]、野球に対する考えなど影響を受けている[35]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2016 DeNA 19 46 39 4 8 0 1 0 10 2 1 0 2 0 5 0 0 8 1 .205 .295 .256 .552
2017 88 248 215 25 50 8 0 1 61 11 1 1 11 2 17 0 3 50 2 .233 .295 .284 .579
2018 113 265 224 32 49 6 0 3 64 13 2 1 6 0 30 2 5 45 3 .219 .324 .286 .610
2019 111 196 164 22 42 8 1 3 61 17 3 0 10 2 20 1 0 38 3 .256 .333 .372 .705
2020 110 276 233 33 62 14 0 2 82 20 0 0 9 1 29 3 4 50 1 .266 .356 .352 .708
2021 85 266 222 21 52 15 0 2 73 15 1 1 14 3 26 1 1 39 1 .234 .313 .329 .642
2022 96 198 169 17 33 5 1 0 40 1 1 2 8 0 20 2 1 29 3 .195 .284 .237 .521
2023 86 66 49 7 7 1 1 0 10 2 0 1 6 0 9 0 2 9 0 .143 .300 .204 .504
2024 82 34 23 4 6 0 0 0 6 2 1 0 7 0 3 1 1 7 0 .261 .370 .261 .631
通算:9年 790 1595 1338 165 309 57 4 11 407 83 10 6 73 8 159 10 17 275 14 .231 .319 .304 .623
  • 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績

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二塁 三塁 遊撃




































2016 DeNA 9 8 20 2 2 .933 - 12 7 20 2 4 .931
2017 69 114 150 4 29 .985 17 2 14 0 1 1.000 -
2018 65 69 89 2 16 .988 19 1 8 1 3 .900 39 43 103 3 16 .980
2019 89 71 104 1 17 .994 10 2 8 0 1 1.000 21 20 40 1 8 .984
2020 78 94 154 2 33 .992 16 4 10 0 1 1.000 35 36 77 4 17 .966
2021 49 67 123 3 37 .984 7 1 4 0 0 1.000 40 51 79 5 17 .963
2022 5 3 3 0 1 1.000 49 22 34 1 3 .982 47 57 89 2 14 .986
2023 1 0 1 0 0 1.000 72 9 31 2 5 .952 14 10 27 0 5 1.000
2024 6 3 3 2 2 .750 71 8 18 2 3 .929 2 0 2 0 1 1.000
通算 371 429 647 16 137 .985 261 49 127 6 17 .967 210 224 437 17 82 .975
  • 2024年度シーズン終了時

記録

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初記録

背番号

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  • 31(2016年 - )

登場曲

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脚注

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  1. ^ DeNA - 契約更改 - プロ野球」日刊スポーツ。2024年11月30日閲覧
  2. ^ 「主将魂」いつも胸に」『タウンニュース』タウンニュース、2015年12月10日。2015年12月10日閲覧
  3. ^ DeNA ドラ3柴田竜拓が仮契約」『デイリースポーツ』株式会社デイリースポーツ、2015年11月9日。2015年11月9日閲覧
  4. ^ ドラ3柴田ポロリ…ラミDeNA初黒星」デイリースポーツ online、2016年3月27日。2021年6月19日閲覧
  5. ^ [1]
  6. ^ [2]
  7. ^ [3]
  8. ^ DeNA柴田は1200万円増の5500万円「3割&遊撃レギュラー取る」」『中日スポーツ・東京中日スポーツ』2020年12月4日。2022年11月27日閲覧
  9. ^ DeNA柴田が左肩脱臼で抹消 三浦監督「治療に専念してもらいたい」」日刊スポーツ、2021年4月24日。2021年6月19日閲覧
  10. ^ DeNA柴田1軍登録「試合に出て状態は問題ない」三浦監督言及」日刊スポーツ、2021年6月19日。2021年6月19日閲覧
  11. ^ 【DeNA】柴田竜拓が左手4針縫って登録抹消 代わりに19年ドラ1森敬斗が1軍昇格」『スポーツ報知』2021年7月10日。2022年2月21日閲覧
  12. ^ 「藤浪キラー」柴田、勝ち越し打 2人を返しガッツポーズ 8月19日・阪神戦」『カナロコ by 神奈川新聞』2021年8月20日。2022年2月21日閲覧
  13. ^ 【DeNA】柴田竜拓が4年ぶりサヨナラ打、前打者敬遠に「ワクワクした」」スポーツ報知、2021年10月10日。2022年3月1日閲覧
  14. ^ DeNA柴田は420万円増でサイン 先輩筒香の「生き様」学ぶ」『スポニチ Sponichi Annex』2021年12月2日。2022年2月21日閲覧
  15. ^ DeNA・柴田竜拓がコロナ感染 濃厚接触者はなし」『サンケイスポーツ』2022年4月6日。2022年4月20日閲覧
  16. ^ 【DeNA】柴田竜拓が34打席目で今季初安打 左翼線への二塁打」『日刊スポーツ』2022年5月4日。2022年2月21日閲覧
  17. ^ DeNA・柴田竜拓、300万円減の5600万円でサイン 1学年下の京田加入に「自分も必ずレベルアップできる」」『サンケイスポーツ』2022年11月25日。2024年1月9日閲覧
  18. ^ DeNA森原は大幅増の5700万円 柴田は400万円減」『カナロコ』2023年11月23日。2024年1月9日閲覧
  19. ^ DeNA・柴田竜拓ダウン更改もレギュラー獲りに決意!「バッティングでは強く振れることが大前提」とフィジカル強化に自信」『BASEBALL KING』2023年11月23日。2024年1月9日閲覧
  20. ^ DeNAの柴田が国内FA権取得」『スポニチアネックス』2023年7月15日。2024年1月9日閲覧
  21. ^ DeNA・柴田竜拓が契約更改 国内FA行使せず残留し「チャンスをもらった」」『サンスポ』2023年7月15日。2024年1月9日閲覧
  22. ^ 【DeNA】度重なるアクシデント…大田泰示は肉離れ、柴田竜拓は脱臼 三浦監督「心配です」」『日刊スポーツ』2024年3月10日。2024年4月6日閲覧
  23. ^ 出場選手登録および登録抹消」『日本野球機構』2024年4月2日。2024年4月6日閲覧
  24. ^ DeNA・三浦監督 痛恨失策の柴田は責めず「みんなが全力のプレーをやってくれていますから」連勝ストップも「エンジンふかして」」『デイリースポーツ online』2024年9月7日。2024年9月9日閲覧。
  25. ^ “努力”の男 DeNA・柴田竜拓のいま」BASEBALL KING、2018年9月14日。2021年6月19日閲覧
  26. ^ 柴田竜拓はDeNA課題のセンターラインを担えるか?来日中のビスケルから学ぶ「自然な動き」」THE DIGEST、2020年2月7日。2021年6月19日閲覧
  27. ^ 西武・源田が語る“たまらん守備”をする選手は?」BASEBALL KING、2020年2月21日。2021年6月19日閲覧
  28. ^ 【今秋ドラフト注目選手】No.1野手は日大・京田 希少な大型遊撃手」スポーツニッポン、2016年1月7日。2021年6月19日閲覧
  29. ^ 楽天・茂木栄五郎内野手「打撃は吉田で、守備はDeNAの柴田(竜拓)ですね」」週刊ベースボールONLINE、2017年3月9日。2021年6月19日閲覧
  30. ^ 素材は菊池涼介以上!? ドラフト1位候補、中京学院大・吉川尚輝が見据える未来」ベースボールチャンネル、2016年1月28日。2021年6月19日閲覧
  31. ^ DeNA・柴田竜拓 堅実な守備でレギュラーを狙う | 野球コラム」『週刊ベースボールONLINE』2017年10月14日。2023年3月19日閲覧
  32. ^ DeNA柴田が結婚!同郷岡山の一般女性と9年愛」『日刊スポーツ』2017年11月29日。2020年9月16日閲覧
  33. ^ 【朗報】De柴田とソト、ガチで怪しい雰囲気」『De速』2018年9月23日。2023年3月19日閲覧
  34. ^ DeNA・柴田、400万円増でサイン 今年も筒香と断食合宿「人としての強さをものにできるように」」『サンスポ』2021年12月2日。2024年1月9日閲覧
  35. ^ 守備の人から打撃の人へ!横浜DeNAベイスターズ、柴田竜拓選手がレギュラー奪取宣言!」『ウォーカープラス』2020年1月27日。2024年1月9日閲覧

関連項目

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外部リンク

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