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沖縄電力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
沖縄電力株式会社
The Okinawa Electric Power Company, Incorporated
本店
種類 株式会社
機関設計 監査役会設置会社
市場情報
東証プライム 9511
1992年2月10日上場
福証 9511
1992年2月10日上場
略称 沖電
本社所在地 日本の旗 日本
901-2602
沖縄県浦添市牧港五丁目2番1号
設立 1972年5月15日
業種 電気・ガス業
法人番号 3360001008565 ウィキデータを編集
事業内容 電気事業、電気機械器具の製造・販売他
代表者 大嶺満代表取締役会長
本永浩之(代表取締役社長
資本金 75億8600万円
(2021年3月31日現在)[1]
発行済株式総数 5692万7965株
(2021年3月31日現在)[1]
売上高 連結:1905億2000万円
単体:1806億3800万円
(2021年3月期)[1]
営業利益 連結:126億1900万円
単体:100億9700万円
(2021年3月期)[1]
経常利益 連結:113億3500万円
単体:89億3900万円
(2021年3月期)[1]
純利益 連結:83億4100万円
単体:69億5300万円
(2021年3月期)[1]
純資産 連結:1630億7300万円
単体:1421億8000万円
(2021年3月期)[1]
総資産 連結:4270億3100万円
単体:3914億9600万円
(2021年3月期)[1]
従業員数 連結:3,075名
単体:1,536名
(2023年3月31日現在)[2]
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任監査法人トーマツ
主要株主 日本マスタートラスト信託銀行(信託口)10.20%
沖縄電力社員持株会 5.88%
沖縄県知事 5.20%
沖縄銀行 4.64%
日本カストディ銀行(信託口)3.38%
みずほ銀行 2.47%
日本生命保険 2.32%
明治安田生命保険 1.92%
沖縄海邦銀行 1.47%
三菱UFJ信託銀行 1.46%
(2023年3月31日現在)[2]
主要子会社 #関連会社参照
外部リンク https://www.okiden.co.jp/
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沖縄電力株式会社(おきなわでんりょく、: The Okinawa Electric Power Company, Incorporated)は、沖縄県浦添市に本店を置く電力会社一般送配電事業者

概要

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1972年(昭和47年)5月、沖縄振興開発特別措置法に基づき、琉球電力公社の全発送電部門と一部の配電部門を承継し、日本政府と沖縄県の出資する特殊法人として発足[2]1988年(昭和63年)10月に沖縄振興開発特別措置法に基づく特殊法人から民営の株式会社に移行した[2]

2009年度の販売電力量は、74億78百キロワット一般電気事業者10社中10位。一般家庭向けが39.5%、商業用その他が48.3%、大口産業用が12.2%であり、大口産業用の内訳として在日米軍基地向け9.4%となっている。供給地域は沖縄県内のみであり、日本の電力会社の中で最小。供給地域の小ささから設立当初は九州電力の一部門にしたほうが良いとの意見もあった[3]

沖縄県における大手企業の一つであり、沖縄県が約5%の株式を保有する[2]

沖縄電力の発電設備のほとんどは火力であり、石油および天然ガス価格の上昇の影響を受けやすい事業構造となっている。沖縄電力が発電に使用する石炭天然ガスについては、特別措置で石油石炭税が全額免除されている[4][2]。沖縄電力の送電網を利用する電源開発石川石炭火力発電所が使用する石炭についても同様の特別措置を受けている。

日本で唯一、原子力発電所を持たない電力会社である。2009年(平成21年)に策定された中長期経営計画には、小型原子力発電の導入可能性の研究が挙げられている[5]。2011年(平成23年)の福島第一原子力発電所事故の翌年に発行された「環境行動レポート」においても、原子力関連企業への出向や原子力に関する情報収集を行なっているとしている[6]

2020年(令和2年)4月1日より[注釈 1]、同社以外の全国8つの電力会社が直接有していた送配電事業は、発送電分離の法的措置により、それぞれ各地域別の一般送配電事業者各社に分社化されたが、同社は事業規模がかなり小さいことに加え、他の一般送配電事業者との相互接続がなされていないとの理由で法的措置の対象外となったため、それ以降も発電・電力小売事業と送配電事業を一貫して運営し、全社で唯一電気事業連合会と2021年(令和3年)4月に同会から独立した送配電網協議会の双方に加盟している電力会社および一般送配電事業者となっている。

2023年現在の同社のコーポレートスローガンは「地域とともに、地域のために」である。

沿革

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事業所

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関連会社

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連結子会社

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持分法適用関連会社

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  • OTnet(情報通信事業)

社内ベンチャー

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主な出資先企業

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発電施設

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  • 全発電量の9割以上が火力発電である。
  • 総出力には長期計画停止中、定期点検中の号機を含む。廃止された号機、建設中の号機は含まない。

火力発電所

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18か所、212万9250kW(2023年3月31日現在)[14]

汽力発電所

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5か所、162万9,000kW

発電所名 使用燃料 総出力 号機 出力 運転開始 所在地 備考
牧港火力発電所 重油 12.5万kW 9号機 12.5万kW 1981年5月 浦添市 汽力発電分の出力を掲載
1~8号機は廃止
石川火力発電所 重油 25万kW 1号機
2号機
12.5万kW
12.5万kW
1974年6月
1978年6月
うるま市 汽力発電分の出力を掲載
具志川火力発電所 石炭、木質バイオマス 31.2万kW 1号機
2号機
15.6万kW
15.6万kW
1994年3月
1995年3月
うるま市
金武火力発電所 石炭 44万kW 1号機
2号機
22万kW
22万kW
2002年2月
2003年5月
国頭郡金武町
吉の浦火力発電所 LNG 50.2万kW 1号機
2号機
25.1万kW
25.1万kW
2012年11月
2013年5月
中頭郡中城村 CC方式。
3、4号機(50.2万kW予定)計画中。

ガスタービン発電所

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5か所、32万6000kW

発電所名 使用燃料 総出力 号機 出力 運転開始 所在地 備考
牧港火力発電所 灯油 16.3万kW 1号GT
2号GT
6万kW
10.3万kW
1977年5月
1990年5月
浦添市 ガスタービン分の出力を掲載
石川火力発電所 灯油 10.3万kW 1号GT 10.3万kW 1992年5月 うるま市 ガスタービン分の出力を掲載
宮古発電所 重油 1.5万kW 1号GT
2号GT
3号GT
0.5万kW
0.5万kW
0.5万kW
宮古島市 ガスタービン分の出力を掲載
石垣第二発電所 重油 1万kW 1号GT
2号GT
0.5万kW
0.5万kW
石垣市 ガスタービン分の出力を掲載
吉の浦火力発電所
(マルチガスタービン発電所)
LNG、灯油
バイオエタノール
3.5万kW 1号GT 3.5万kW 2015年3月20日 中頭郡中城村

内燃力発電所

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12か所、20万8,580kW

発電所名 使用燃料 認可出力 所在地 備考
久米島発電所 重油 16,500kW 島尻郡久米島町
渡嘉敷発電所 3,210kW 島尻郡渡嘉敷村
渡名喜発電所 780kW 島尻郡渡名喜村
粟国発電所 1,400kW 島尻郡粟国村
南大東発電所 3,040kW 島尻郡南大東村
北大東発電所 1,440kW 島尻郡北大東村
宮古第二発電所 79,000kW 宮古島市
新多良間発電所 1,650kW 宮古郡多良間村
石垣発電所 20,000kW 石垣市 内燃力発電分の出力を掲載
石垣第二発電所 76,000kW 石垣市
波照間発電所 1,250kW 八重山郡竹富町
与那国発電所 4,310kW 八重山郡与那国町

風力発電所

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5か所2,315kW[14]

発電所名 認可最大出力 基数 内訳 所在地
南大東可倒式風力発電設備 490 2 MAX245
粟国可倒式風力発電施設 245 1 MAX245
多良間可倒式風力発電施設 490 2 MAX245
波照間可倒式風力発電施設 490 2 MAX245
与那国風力発電所 600 1 MAX600

脚注

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注釈

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  1. ^ ただし、東京電力2016年(平成28年)4月に先行して東京電力パワーグリッドに分社化していた。
  2. ^ 証券コードは他の電力会社9社(東京電力ホールディングスの9501から北海道電力の9509まで)とは1番飛んだ9511が割り当てられた。これは沖縄電力が他の電力会社9社から遅れる形で上場したことに加え(電力会社9社は1950年代に上場済み)、過去に住友共同電力が公募で社債の発行をしていたことから、未上場企業ではあるが、同社に9510が割り当てられたためとしている[7]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h 2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)”. 沖縄電力株式会社 (2021年4月30日). 2021年6月8日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 2023年3月期(第51期)有価証券報告書” (PDF). EDINET. 沖縄電力株式会社. pp. 4,7,14,27 (2023年6月30日). 2024年3月14日閲覧。
  3. ^ 圓尾雅則『業界研究シリーズ 電力・ガス』日本経済新聞社日経文庫1715〉、2006年、158頁。ISBN 4-532-11715-1 
  4. ^ 沖縄振興特別措置法64条、租税特別措置法90条の4の3
  5. ^ 経営方針・経営計画に掲載の「沖縄電力中長期経営計画の概要」の10ページ
  6. ^ 環境関連情報に掲載の「環境行動レポート2012」の33ページ
  7. ^ 伊藤歩 (2024年4月18日). “1960年に誕生「証券コード」のあまりに奥深い歴史”. 東洋経済新報. p. 4. 2024年4月20日閲覧。
  8. ^ a b 多良間可倒式風力発電設備の営業運転開始について”. 2018年4月10日閲覧。
  9. ^ 南大東可倒式風力発電設備の営業運転開始について”. 2018年4月10日閲覧。
  10. ^ 倒産速報 カヌチャコミュニティ(株)”. 株式会社東京商工リサーチ (2011年9月9日). 2012年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月3日閲覧。
  11. ^ 粟国可倒式風力発電設備の営業運転開始について”. 2018年4月10日閲覧。
  12. ^ 多良間可倒式風力発電設備 2 号機の営業運転開始について”. 2018年4月10日閲覧。
  13. ^ グレイスラム”. グレイスラム. 2021年11月20日閲覧。
  14. ^ a b 電力設備詳細”. 沖縄電力. 2024年3月14日閲覧。

関連項目

[編集]
元沖縄県知事で、同社出身だった。

外部リンク

[編集]