「東京ゴッドファーザーズ」の版間の差分
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|上映時間=92分 |
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2021年8月17日 (火) 23:03時点における版
東京ゴッドファーザーズ | |
---|---|
Tokyo Godfathers | |
監督 | 今敏 |
脚本 |
信本敬子 今敏 |
原作 | 今敏 |
製作 |
滝山雅夫 小林信一 真木太郎 |
出演者 |
江守徹 梅垣義明 岡本綾 |
音楽 | 鈴木慶一 |
撮影 | 須貝克俊 |
編集 |
瀬山武司 木村佳史子 |
制作会社 | マッドハウス |
製作会社 | 「東京ゴッドファーザーズ」製作委員会 |
配給 |
SPE コロンビア ピクチャーズ/トライスター・ピクチャーズ |
公開 |
2003年11月8日 2004年1月16日 |
上映時間 | 92分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
製作費 | 3億円[1] |
興行収入 | $129,560[2] |
『東京ゴッドファーザーズ』(とうきょうゴッドファーザーズ、英題: Tokyo Godfathers)は、2003年の日本のアニメ映画。
1948年のアメリカ映画『三人の名付親』(原題: 3 Godfathers)から着想を得て作られた作品。
あらすじ
自称・元競輪選手のギンちゃん、元ドラァグ・クイーンのハナちゃん、家出少女のミユキ、三人は新宿の公園でホームレス生活を送っていた。クリスマスの晩、ハナちゃんの提案でゴミ捨て場にクリスマス・プレゼントを探しに出かけた三人は、赤ちゃんを拾う。赤ちゃんに「清子」と名付け、自分で育てると言い張るハナちゃんを説得し、三人は清子の実の親探しに出かけるが、行く先々で騒動が巻き起こる。
登場人物
- ギン
- 声 - 江守徹
- 自称、元競輪選手のホームレス(本当は自転車屋の親父)。3人の中ではホームレス暦が一番長い。ギャンブルによる借金のために家族を残してホームレスになったが、根は娘想いで大きくなっているはずの娘のために、コツコツとお金を貯めている。ギンの娘も、赤ん坊と同じ「キヨコ」という名前である。当初は清子の両親探しに乗り気ではなかったが、娘との再会や清子が誘拐された子であることを知り、幸子を追う。今までギャンブル運とは皆無だったが、終幕近くで宝くじで巨額を当てる。
- ハナ
- 声 - 梅垣義明
- 元ドラァグクイーンのオカマのホームレス。彼氏と死に別れたことで生活力を失いホームレスとなる。家族に恵まれなかったため、清子の境遇に一番同情している。非常に人情深く、大好きだった「泣いた赤鬼」に準え、ギンの為にあえて悪役を引き受けることもある。ホームレス生活がたたり体が弱くなっているが、その事を他の2人には隠していた。捨てられていた赤ちゃんに「清子」という名前をつける名付け親。よく一句思い付いて呟く場面がある。
- 劇中ハナが担当声優の梅垣義明の十八番でもある「ろくでなし」を歌うシーンがある。
- ミユキ
- 声 - 岡本綾
- 家出少女の高校生。猫を捨てられたと勘違いして、父親を口論の末に刃物で刺してしまい、そのまま家を飛び出しギン達と生活することになる。ミユキの父は、肉親と離れ離れになった行方不明の赤ん坊(清子)捜索の担当者だった。家出前は太っていたが、現在は長いホームレス生活により痩せている。2人に憎まれ口を叩きながらも清子の両親探しを手伝い、清子を道連れに自殺を図る幸子に一喝した。ラストは喧嘩別れした父と再会を果たした。漢字で書くと「美由紀」。
- 清子
- 声 - こおろぎさとみ
- ゴミ捨て場に置き去りにされていた新生児。拾われたのがクリスマスだったため、「きよしこの夜」からとって清子(きよこ)と名づけられた。3人が彼女を拾ってから、行く先々で奇跡がかった出来事が起きる。まだ生まれたばかりだが終盤、一度だけ「帰りたい」と幸子に言うシーンがある。
- 太田
- 声 - 飯塚昭三
- 墓参りの帰りに坂道で自分の車に潰されかけていたところを、ギン達3人に助けられたヤクザの親分。3人を娘の披露宴に招待するが、これが元で3人は銃撃事件に巻き込まれる事になる。ギンが供え物の酒をくすねた墓石にも同じ苗字が彫られている。
- 母さん
- 声 - 加藤精三
- ハナが以前働いていたオカマバーのママ。広い心の持ち主で、ハナが客とのいざこざの末に飛び出した後も、「お金で解決できることだから」と特にハナを責めることなく待っていた。
- 泰男
- 声 - 石丸博也
- 幸子の夫で、清子をゴミ捨て場に放置した張本人。ごみ溜めのような部屋で、ギャンブルに儚い夢を見ながらダラダラと生きているダメ人間。その姿にかつての自分を見たギンにどやされる。その後、清子が実の娘ではないことをギンに話し、自殺を図る幸子に謝罪し、駆けつける。
- 老人
- 声 - 槐柳二
- 老ホームレス。路上で倒れているところをギンに見付けられ、死に際に自分の遺品を処分するように託す。
- ミユキの父
- 声 - 屋良有作
- 警察官。とある病院で起こった新生児連れ去り事件を担当している。清子が無事保護された後ミユキと病院で再会する。妻は宗教にいれこんでいる。
- 幸子
- 声 - 寺瀬今日子
- 清子の母親と名乗る女性。清子を夫の泰男に捨てられた後、絶望して川に飛び込もうとしたところをハナとミユキに止められ、清子と再会するが、実際は清子は本当の子ではなく流産したショックで誘拐した他人の子で、自分の子として一緒に自殺しようと画策するも真相を知った3人によって阻止された。
- ギンの娘(キヨコ)
- 声 - 能登麻美子
- 現在は看護師として働いている。ギンがいなくなった後も、彼を恨むことなく母親と2人で待ち続けていた。近々結婚予定。
- 医者
- 声 - 大塚明夫
- 旅の途中で倒れたハナを診察した医師。実はギンの娘(キヨコ)の結婚相手。
- 新郎
- 声 - 小山力也
- 太田の娘婿。ギンの借金を取り立てていたヤクザ。銃撃されかけた太田を庇い重傷を負う。
- 胡桃沢
- 声 - 犬山犬子
- 幸子夫婦が住んでいた近所の住人。
- 山之内
- 声 - 矢原加奈子
- 猫ババ
- 声 - 柴田理恵
- 幸子夫婦が住んでいた家の近所の住人。
- タクシー運転手
- 声 - 山寺宏一
- 3人に、妙に腐れ縁のある人。殺人未遂の犯人を知らずに運んでいたり、カーチェイスに付き合わされたりと、ろくな目に遭わない。
- その他
- 声 - 宇垣秀成、小形満、川崎恵理子、芝原チヤコ、竹口安芸子、伊藤和晃、古田信幸、湯屋敦子、清水敏孝、堀川仁、風間勇刀、原田正夫、最上嗣生、園部好徳、川瀬晶子
スタッフ
- 原作・監督 / 絵コンテ - 今敏
- 企画 - 丸山正雄(マッドハウス)
- 脚本 - 信本敬子、今敏
- キャラクターデザイン - 小西賢一、今敏
- 演出 - 古屋勝悟
- 作画監督 - 小西賢一 / 安藤雅司、井上俊之
- 美術監督 - 池信孝
- 美術監督補佐 - 猪田薫、伊奈淳子
- 色彩設計 - 橋本賢
- 色彩設計補佐 - 鳥形昌子
- 撮影監督 - 須貝克俊
- 編集 - 瀬山武司、木村佳史子
- タイトルロゴ - 山下京子
- 音楽 - 鈴木慶一、ムーンライダーズ
- 音楽制作 - エガリテ ムーンライダーズ ディビジョン
- 音響監督 - 三間雅文
- 音響効果 - 倉橋静男(サウンドボックス)
- キャスティングマネージャー - 柏倉ツトム
- 録音スタジオ - アオイスタジオ
- 音響制作 - テクノサウンド
- 制作プロデューサー - 豊田智紀
- 制作進行 - 吉野智美、渡邉和夫、高橋亮平
- アニメーション制作 - マッドハウス
- プロデューサー - 小林信一、滝山雅夫、真木太郎
- アソシエイトプロデューサー - 増田弘道、森島太朗、千野毅彦、横山真二郎、神部宗之
- 配給・宣伝 - ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 製作 - 「東京ゴッドファーザーズ」製作委員会(マッドハウス、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント、電通、ジェンコ)
受賞歴
- 第23回(平成15年度)藤本賞奨励賞:丸山正雄
- 東京国際アニメフェア2004アニメアワード・コンペティション劇場映画部門優秀作品賞
- 同・個人賞 監督賞:今敏
- 同・個人賞 美術賞:池信孝
- 第58回(2003年度)毎日映画コンクールアニメーション映画賞
- Future Film Festival(イタリア):最優秀作品賞
- 平成15年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門:優秀賞
- 第36回シッチェス・カタロニア国際映画祭(スペイン):最優秀アニメーション映画観客賞
- 第18回デジタルコンテンツグランプリ:経済産業大臣賞
関連項目
参考文献
- ^ “東京ゴッドファーザーズ雑考-決算2002より-09”. KON'S TONE. 2019年4月5日閲覧。
- ^ “Tokyo Godfathers”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年1月1日閲覧。