「タイタニック (1997年の映画)」の版間の差分
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[[1912年]]に実際に起きた英国客船[[タイタニック (客船)|タイタニック号]]沈没事故を基に、貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いている。主にSFアクション映画を手掛けてきたキャメロン監督が、一転して挑んだラブロマンス大作である。[[タイタニック号沈没事故|タイタニック号沈没]]の史実を架空のラブストーリーを交えて展開される。前半のラブストーリーから一転して、後半では[[パニック映画]]さながらの緊迫感のある展開で、ラストは悲劇的な別れとなる恋人たちが描かれている。 |
[[1912年]]に実際に起きた英国客船[[タイタニック (客船)|タイタニック号]]沈没事故を基に、貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いている。主にSFアクション映画を手掛けてきたキャメロン監督が、一転して挑んだラブロマンス大作である。[[タイタニック号沈没事故|タイタニック号沈没]]の史実を架空のラブストーリーを交えて展開される。前半のラブストーリーから一転して、後半では[[パニック映画]]さながらの緊迫感のある展開で、ラストは悲劇的な別れとなる恋人たちが描かれている。 |
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主演は[[レオナルド・ディカプリオ]]と[[ケイト・ウィンスレット]]。[[パラマウント映画]]と[[20世紀フォックス]]の共同製作で、配給は北米がパラマウント、日本を含む他国はフォックスが配給。興行収入は、全米で6.6億ドル、日本で262.0億円(配給収入160.0億円)<ref>[http://www.eiren.org/toukei/1998.html 日本映画製作者連盟1998統計]</ref>、全世界で21.9億ドルに達し、『[[ジュラシック・パーク#映画版|ジュラシック・パーク]]』(1993年)を抜いて当時の世界最高興行収入を記録した。この記録は同監督作品の『[[アバター (映画)|アバター]]』(2009年)に抜かれるまで保持された。日本では『[[もののけ姫]]』(1997年)を抜いて日本歴代興行収入記録を更新し、『[[千と千尋の神隠し]]』(2001年)に抜かれるまで記録を保持している。また、映画パンフレットも日本で153万部を売り上げた<ref>『[[日本経済新聞]]』1998年9月23日付朝刊、15頁。</ref>。 |
主演は[[レオナルド・ディカプリオ]]と[[ケイト・ウィンスレット]]。[[パラマウント映画]]と[[20世紀フォックス]]の共同製作で、配給は北米がパラマウント、日本を含む他国はフォックスが配給。興行収入は、全米で6.6億ドル、日本で262.0億円(配給収入160.0億円)<ref>[http://www.eiren.org/toukei/1998.html 日本映画製作者連盟1998統計]</ref>、全世界で21.9億ドルに達し、『[[ジュラシック・パーク#映画版|ジュラシック・パーク]]』(1993年)を抜いて当時の世界最高興行収入を記録した。この記録は同監督作品の『[[アバター (2009年の映画)|アバター]]』(2009年)に抜かれるまで保持された。日本では『[[もののけ姫]]』(1997年)を抜いて日本歴代興行収入記録を更新し、『[[千と千尋の神隠し]]』(2001年)に抜かれるまで記録を保持している。また、映画パンフレットも日本で153万部を売り上げた<ref>『[[日本経済新聞]]』1998年9月23日付朝刊、15頁。</ref>。 |
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[[第70回アカデミー賞|1998年のアカデミー賞]]において、[[アカデミー作品賞|作品賞]]、[[アカデミー監督賞|監督賞]]、[[アカデミー撮影賞|撮影賞]]、[[アカデミー美術賞|美術賞]]、[[アカデミー歌曲賞|主題歌賞]]、[[アカデミー作曲賞|音楽賞]]、衣裳デザイン賞、[[視覚効果賞]]、[[アカデミー音響効果賞|音響効果賞]]、音響賞、編集賞の11部門で受賞した。また、[[セリーヌ・ディオン]]が歌う主題歌「[[マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン]]」も大ヒットした<ref group="注">この曲のヴォーカル・パートは、この曲が作られた際のデモ・テープの音源を使っている([[Song To Soul]] 第57回(2011年12月11日、[[BS-TBS]])にて [[ポール・ファーバーマン]]談)。</ref>。 |
[[第70回アカデミー賞|1998年のアカデミー賞]]において、[[アカデミー作品賞|作品賞]]、[[アカデミー監督賞|監督賞]]、[[アカデミー撮影賞|撮影賞]]、[[アカデミー美術賞|美術賞]]、[[アカデミー歌曲賞|主題歌賞]]、[[アカデミー作曲賞|音楽賞]]、衣裳デザイン賞、[[視覚効果賞]]、[[アカデミー音響効果賞|音響効果賞]]、音響賞、編集賞の11部門で受賞した。また、[[セリーヌ・ディオン]]が歌う主題歌「[[マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン]]」も大ヒットした<ref group="注">この曲のヴォーカル・パートは、この曲が作られた際のデモ・テープの音源を使っている([[Song To Soul]] 第57回(2011年12月11日、[[BS-TBS]])にて [[ポール・ファーバーマン]]談)。</ref>。 |
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== 作品の評価 == |
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同監督の『[[アバター (2009年の映画)|アバター]]』に抜かれるまで、映画史上最高の興行収入を記録した作品だが、公開初週の収入は3300万ドルとあまり高くはなく、ロングランヒットの作品であった。また3時間以上という上映時間は、1日当たりの上映回数が少なくなるため、興行的には極めて不利であり、その上でのこの記録の樹立はまさに快挙と言える。 |
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この映画を世界で最も長く上映したのは、[[ロシア]]の[[スヴェルドロフスク州]]の[[州都]][[エカテリンブルク]]である。 |
この映画を世界で最も長く上映したのは、[[ロシア]]の[[スヴェルドロフスク州]]の[[州都]][[エカテリンブルク]]である。 |
2021年8月18日 (水) 07:32時点における版
タイタニック | |
---|---|
Titanic | |
監督 | ジェームズ・キャメロン[1] |
脚本 | ジェームズ・キャメロン |
製作 |
ジェームズ・キャメロン ジョン・ランドー |
製作総指揮 | レイ・サンキーニ |
出演者 |
レオナルド・ディカプリオ ケイト・ウィンスレット |
音楽 | ジェームズ・ホーナー |
主題歌 |
セリーヌ・ディオン 「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」 |
撮影 | ラッセル・カーペンター |
編集 |
ジェームズ・キャメロン コンラッド・バフ リチャード・A・ハリス |
製作会社 |
パラマウント映画 20世紀フォックス ライトストーム・エンターテインメント |
配給 |
パラマウント映画 20世紀フォックス |
公開 |
1997年12月19日 1997年12月20日 2012年4月4日(3D版) 2012年4月7日(3D版) |
上映時間 | 194分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 |
$286,000,000[2] ※2013年7月時点での映画製作費歴代2位[3] |
興行収入 |
$658,532,551[2] 262億円 $2,185,232,551[2] 3D版:4億7979万円[4] 興行収入世界第3位(2021年現在) |
配給収入 | 160億円 |
『タイタニック』(原題:Titanic)は、ジェームズ・キャメロン監督・脚本による1997年のアメリカ映画。興行収入は、全世界で21.9億ドルに達し、『ジュラシック・パーク』(1993年)を抜いて世界最高興行収入を記録した。第70回アカデミー賞では、歴代最多の14部門でノミネートされ、作品賞を含む歴代最多の11部門で受賞した。
概要
1912年に実際に起きた英国客船タイタニック号沈没事故を基に、貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いている。主にSFアクション映画を手掛けてきたキャメロン監督が、一転して挑んだラブロマンス大作である。タイタニック号沈没の史実を架空のラブストーリーを交えて展開される。前半のラブストーリーから一転して、後半ではパニック映画さながらの緊迫感のある展開で、ラストは悲劇的な別れとなる恋人たちが描かれている。
主演はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット。パラマウント映画と20世紀フォックスの共同製作で、配給は北米がパラマウント、日本を含む他国はフォックスが配給。興行収入は、全米で6.6億ドル、日本で262.0億円(配給収入160.0億円)[5]、全世界で21.9億ドルに達し、『ジュラシック・パーク』(1993年)を抜いて当時の世界最高興行収入を記録した。この記録は同監督作品の『アバター』(2009年)に抜かれるまで保持された。日本では『もののけ姫』(1997年)を抜いて日本歴代興行収入記録を更新し、『千と千尋の神隠し』(2001年)に抜かれるまで記録を保持している。また、映画パンフレットも日本で153万部を売り上げた[6]。
1998年のアカデミー賞において、作品賞、監督賞、撮影賞、美術賞、主題歌賞、音楽賞、衣裳デザイン賞、視覚効果賞、音響効果賞、音響賞、編集賞の11部門で受賞した。また、セリーヌ・ディオンが歌う主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」も大ヒットした[注 1]。
日本では2019年6月30日で本作の国内上映権が切れるため、神戸市の映画館「パルシネマしんこうえん」が6月29-30日に日本国内最後の上映を行った[7]。
制作について
- 企画段階
-
- 元々はタイタニック沈没の史実を忠実に映画化するという企画からスタートしたものだったが、キャメロンが時代考証を辿って行くうちに当時の「身分制度」に着目し、上流階級の少女と下層階級の青年の恋愛を軸に沈没事故を描く構想となった。
- 制作段階では流れ星が作中のキーワードとなっていたが、内容をシリアスにすることが重要視されるうちに流れ星のシーンは使用されなくなった。
- 本作の制作のためにキャメロンはリアリティを追求するため、実際にタイタニックが沈没した海底を綿密に捜査し、独自に深海調査用の特殊カメラを製作した。
- 企画の段階のうちにタイタニックの出航時と沈没時のミニチュア模型が2種類制作され、船内のどの場所で撮影を行うか綿密な打ち合わせを行った。
- 撮影セット
-
- 制作のために実物大のタイタニックのセットが建造され、タイタニックの完成手順に合わせた撮影が行われた。
- 船の全体が竣工するのに時間がかかるため、船尾部の完成後にクライマックス(垂直沈没のラストシーン)を先に撮影した。
- 撮影用の船は右舷側(スターボード・サイド)しか建造されなかったが、サウサンプトン出港時の史実では左舷側(ポート・サイド)を接岸していたため、キャメロンは文字をすべてさかさまにし、役者の利き手を逆にするように指導して反転撮影を行った。
- 沈没した船の内部はほとんどがセットで撮影され、セットをバーナーで焼いて経年劣化を再現した。また、一部はチューク諸島に沈んでいる日本商船、富士川丸(東洋海運、6,938トン)を使用して撮影された。
- 完成したタイタニックは経費削減のため7メートルごとに分断され、のちにCGで繋(つな)ぎあわされている。
- 船の全体像が映るシーンはミニチュアで撮影され、船上の人物たちは全てCGで作られた人物で再現されている。制作当時このシーンが最も製作費が掛かっており、現在であればCG技術の発展にともない10分の1もしくはそれ以下で制作できると制作スタッフは話している。
- 船内のシーンは予算の都合で一部セットを作らず、ミニチュアを製作して合成によって再現されている。
- 沈没シーンはセットとミニチュアを交互に使って撮影され、急斜面で滑り落ちる犠牲者は救命胴衣にコロを付けてスピードを速める工夫がされている。
- スタッフ
-
- エキストラに関しては1等客及び船員は上流階級のマナー指導が重要視され、コアエキストラに振り分けられて半年に及ぶ貴族階級のマナー指導が徹底された。
- 制作のためにタイタニック歴史学者が2名監修にたずさわっている、そのうちのひとりはジャックがコートを拝借するシーンで独楽で遊ぶ父子役で出演している(独楽で遊ぶ父子自体は沈没前に撮られた写真の再現)。
- ジャックが描いたローズのヌードデッサンは監督のキャメロン自身が描いたもの。撮影開始前の段階でスケッチされた当初はウィンスレットとキャメロンは初対面であり、ヌードは頼めないと判断したうえでウィンスレットはビキニでモデルに臨んだ。
- 101歳のローズ役のグロリア・スチュアートは撮影時は87歳で、実年齢を上回る女性を特殊メイクを施して演じることを当初拒んでいたが、監督に説得されて撮影に臨んだ。
- CGの制作要員として、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』を制作したプロダクションI.Gのスタッフの引き抜きが検討された。
- 音楽・主題歌
-
- 主題歌の『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』は制作段階では主題歌を作らない方針であったものを、ジェームズ・ホーナーがキャメロンに秘密裏にレコーディングを行ったもので、完成後にキャメロンに聞かせてみると、曲の良さを気に入って主題歌として正式採用されることとなった。
- 当初スコア曲のボーカルを依頼されたのはエンヤであったが、制作中多忙なため、シセルが担当することとなった。
ストーリー
- プロローグ
- 1912年に当時最大級の豪華客船タイタニック号が沈没してから、84年後の1996年の洋上から物語は始まる。
- トレジャー・ハンターのブロック・ロベットらはタイタニックとともに沈んだとされる最高峰のダイアモンド・『碧洋のハート』の在り処を探るべく、小型潜水艇を用い深海のタイタニックの調査を行っていた。そして、上流階級女性が搭乗していたと思われる1等客室の部屋から1つの金庫を発見する。歓喜に包まれる調査団は金庫をこじ開けたものの、中にあったのは彼らが探していた宝石ではなく、古ぼけた紙切れだった。
- しかし、その紙切れを綺麗に洗い直すと『裸体の女性』が浮かび上がり、その胸には『碧洋のハート』らしきダイヤを身に着けていたのだった。この1枚の絵画の発見をブロックはテレビで堂々と報じ、その放送を見たとある老女は驚きを隠せずにはいられなかった。
- そしてブロックに1本の電話が入った。その声の主はなんと沈没事故から奇跡的に生還し、今では100歳を超えるその絵のモデルだった。ブロックと連絡を取り合った女性は孫娘ともども調査団の船に訪れ、静かにあの豪華客船の中で起こった知られざる話を語り始める。
- タイタニックの出港
- 1912年4月10日、イギリスのサウサンプトン港から当時史上最大の豪華客船タイタニックはニューヨークへと向けた処女航海へと出発した。上流階級の令嬢だったローズ・デウィット・ブケイターは、その婚約者のキャルドン・ホックリーと未亡人となった母とともにタイタニックへと乗船するが、半ば強制された婚約に気分は晴れないでいた。ブケイター家は破産寸前で母親がホックリー家の財産を目当てにした結婚を強制したのである。
- その一方で、画家を目指している貧しい青年のジャック・ドーソンは、新天地ニューヨークでの成功を夢見て、出港直前にポーカーで船のチケットを手に入れ、友人のイタリア青年ファブリッツィオとともにタイタニックに乗船する。
- 午後0時00分、正午きっかりにタイタニックは数多くの見物人や見送りの人々の歓声に包まれてサウサンプトンを後にする。故郷であるアメリカに帰れることになった画家志望のジャックは、政略結婚のためにアメリカに向かうイギリスの上流階級の娘ローズと運命的な出会いを果たし、2人は身分や境遇をも越えて互いに惹かれ合う。
- タイタニックの沈没
- しかし、航海半ばの4月14日午後11時40分、波一つない水平線の向こうに、見張り員はぼんやりとたたずむ白い影を発見する。それはタイタニックの針路に横たわる巨大な氷山の姿だった。「針路正面に氷山!!」。見張員から直進すると氷山に衝突すると報告を受け、当直士官(船長に代わって船を指揮する士官)のマードック次席1等航海士は「取舵一杯[注 2]、後進全速」の号令をかけたが、衝突を回避することはできず、タイタニックは氷山の横を擦るように衝突してしまう。
- 破損個所から浸水が進んで徐々に船体が沈み始め、船全体がパニックに陥る。女子供の救助が優先されるが、ローズは取り残されたジャックを探そうと船に残り逃げ遅れてしまう。多くの乗客を残したまま船は大きく傾いた状態で沈み始め、甲板の先端に逃げ延びていたジャックたちは手すりに決死の覚悟でつかまり、重量に耐え切れず沈んでいくタイタニックとともに海中へ落ちていく。
- 何とか無事に生き延びた2人だったが、周囲は深い闇に包まれ救援の姿は見えなかった。ローズを瓦礫(がれき)の上に乗せ、自分はそれにつかまり極寒の海中に浸かっていたジャックは、冷たい水に体力を奪われて力尽きてしまう。ジャックとの約束を守り生き残るべく、生きる気力を振り絞ってローズは警笛を鳴らして自分の居場所を知らせ、救援を経て一命をとりとめる。
- 助けられたローズは、生き延びてローズを探していた婚約者のキャルドンから逃げて、「ローズ・ドーソン」とジャックの姓を名乗り、ジャックの名前とともに生きてきたことを明かす。
- エピローグ
- 全てを語り終えた老女ローズは、こっそりと隠し持っていた想い出の『碧洋のハート』を海に捨ててしまう。そして、心の中でジャックとの再会を思い描きながら、静かに床に就くのであった。
スタッフ
- 監督:ジェームズ・キャメロン
- 製作:ジェームズ・キャメロン、ジョン・ランドー
- 製作総指揮: レイ・サンキーニ
- 脚本:ジェームズ・キャメロン
- 撮影:ラッセル・カーペンター
- 美術:ピーター・ラモント
- 編集:コンラッド・バフ、ジェームズ・キャメロン、リチャード・A・ハリス
- 音楽:ジェームズ・ホーナー
- ボーカル:シセル
- 衣装:デボラ・リン・スコット
- 主題歌:「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」セリーヌ・ディオン
- VFX&CGI:デジタル・ドメイン インダストリアル・ライト&マジック、シネサイト、VIFX、POP・フィルム・カンパニー、4ワード・プロダクション、ハイドラックス、マットワールド・デジタル、パシフィック・フィルム・カンパニー、ディジ・スコープ、ペルペチュアル・モーション・ピクチャーズ、リズム&ヒューズ・スタジオ
- VFXスーパーバイザー:ロバート・レガート
- 製作:ライトストーム・エンターテインメント
- 提供:パラマウント映画、20世紀フォックス
登場人物・キャスト
架空の人物
1912年の人
- 演 - レオナルド・ディカプリオ
- 本作の主人公。アメリカ合衆国ウィスコンシン州出身。画家として成することを志し、世界中を旅する若者である。サウサンプトン港近くのパブにてポーカーでタイタニック号の切符を手に入れると、駆け込みで乗船し、そこでローズと出会うことになる。彼の画力はローズのお墨付きであり、最初に金庫から発見されたローズのヌードデッサンは彼が描いた物。
- ローズ・デウィット・ブケイター
- 演 - ケイト・ウィンスレット
- 本作のヒロイン。1996年から84年前の若きローズ。家が破産寸前のため母に言われるがままに政略結婚を強要され、彼女にとってのタイタニックは奴隷船同然であった。決められた人生に絶望する最中、船尾から飛び降り自殺を試みようとしたところを、ジャックと出会い、次第に惹かれていく。当時無名だったパブロ・ピカソやクロード・モネの才能を見抜く慧眼の持ち主であり、ジークムント・フロイトの研究を知っているなど博学である。
- キャルドン・ホックリー
- 演 - ビリー・ゼイン
- ローズの婚約者。アメリカの大富豪の御曹司。劇中ではキャルと呼ばれることが多い。心より物や金で人を動かそうとする傾向にある。ローズに歪んだ愛情を抱き、ローズを自らの飾り物のように扱うなど、純粋な愛情とは言えず、彼女の心は離れていく。生存者の1人で、後に他の女性と結婚するも世界恐慌で破産してピストル自殺する。
- スパイサー・ラブジョイ
- 演 - デビッド・ワーナー
- キャルドン・ホックリーの執事。キャルから与えられた命令を、淡々と、かつ冷酷にこなす。元ピンカートン探偵社の探偵(ただし吹替え及び字幕では刑事とされる)。豪華な装飾が施された銀色のコルト・ガバメントM1911を携行している。
- ルース・デウィット・ブケイター
- 演 - フランシス・フィッシャー
- ローズの母。裕福な上流階級を装うが実際の家計は火の車であり、破産の危機から脱出するため、ローズにキャルドン・ホックリーとの結婚を強要する。ストーリーの随所で、ジャックに代表される庶民(3等船客)を見下す言動を行う。
- ファブリッツィオ・デ・ロッシ
- 演 - ダニー・ヌッチ
- イタリア人。ジャックの友人でタイタニックの切符を手に入れ、タイタニックに乗船する。映画本編ではカットされたが、ヘルガというノルウェー人女性と出会い惹かれあう。
- トーマス・“トミー”・ライアン
- 演 - ジェイソン・ベリー
- アイルランド人。タイタニックでジャックとファブリッツィオに出会い、2人にとって頼もしい存在となる。
- トゥルーディ・ボルト
- 演 - エイミー・ガイバ
- ローズの身の回りの世話をする若いメイド。
1996年の人物
- ブロック・ロベット
- 演 - ビル・パクストン
- トレジャー・ハンター。表向きは新型の無人潜水艇を導入してタイタニックの研究を行ってると言っているが、タイタニックに眠るとされる『碧洋のハート』(The Heart of the Ocean)を狙って沈没したタイタニックを探索している。そのため当初はタイタニックのことも単なる過去の事故、自分のキャリアのうちのひとつとしか認識していなかったが、Mrsカルバートの語る物語を聞く内に徐々に心境が変化していく。碧洋のハートを見つけた時に吸うためにとっておきの葉巻を用意していたが、最後は真の宝の意味に気が付いたことでそれを一服した。
- Mrs.カルバート
- 演 - グロリア・スチュアート
- 1912年から84年後の1996年のローズ。101歳。碧洋のハートのことを知っている唯一の生存者としてロベットの探索に協力する。この『タイタニック』の物語は彼女の回想という形で進行してゆく。
- タイタニックの証言のために探査船まで来訪したかに思われたが、真の目的は密かに所持していた碧洋のハートを海に捨てることだった。
- 初期段階のエンディングでは、ダイヤを海に投げ込む寸前にロベット達に気づかれ、真の宝とは何なのかを咎(とが)めて海に投げ込むとしていたが、監督のキャメロンが謎めいたラストにしようと変更して現在のエンドに至った。
- 碧洋のハート廃棄後は眠りにつき、時計がある大階段を白いウェディングドレスを着た若い頃のローズがジャックの元に行き、その周りではタイタニック号でジャックの他にも亡くなった人物が祝福の拍手をしているシーンで終わる。これは、ローズが亡くなりジャック達がいる天国に行った、単なる夢、という2つの説があり、DVDチャプター名は「かなえられた夢」(原題は「A Promise Kept」〈約束は果たされた〉)となっており、メイキングやDVDのオーディオコメンタリーで監督のキャメロンは「観た人それぞれで解釈してほしい」と発言している。
- リジー・カルバート
- 演 - スージー・エイミス
- ローズ(ミセス・カルバート)の孫娘。ローズの身の回りを世話している。
- ルイス・ボーディーン
- 演 - ルイス・アバナシー
- ロベットの相棒のトレジャーハンター。当初ローズのことを世間の注目を浴びたい婆さんだと信用してなかった。そのため被害者である彼女の前でも嬉々として事故の経過を語るなどしていたが、Mrsカルバートの物語を聞くにつれ徐々にタイタニック号におきた悲劇の意味を理解していく。
- 演じたルイス・アバナシーの本職はタイタニックを研究している海洋学者だが、彼自身をモデルにキャメロンが脚本を書いて素で演じて欲しいと頼み、「作品をぶち壊してもいいなら出演する」と演技を任したという。
実在の人物
- マーガレット・“モリー”・ブラウン
- 演 - キャシー・ベイツ
- タイタニックの1等船客の1人で、新興成金。上流階級である他の1等船客からは成り上がり者として見下されているが、実力で成功をつかんだ彼女は平然と受け流している。貧乏人であるジャックが上流階級のパーティに出席する際に、彼女は息子の礼服を貸し出したり食事のマナーを耳打ちしたりしてジャックを陰から支える。タイタニック沈没の時に救命ボート上で救助のため引き返すのを主張した乗客は彼女だけだった。1996年のローズが彼女を「後に不沈のモリー・ブラウンと呼ばれる」と説明している。
- エドワード・スミス
- 演 - バーナード・ヒル
- タイタニック号の船長。作中ではタイタニックの処女航海が最後の務めとされているが、実際は今後も船長を続ける予定であり引退航海ではない。経験豊富で世間から信頼も厚く億万長者たちに人気の船長で、彼の船に乗るために旅のスケジュールを変更した人もいるほど。他船から氷山の警告を受けていたが、よくあることと判断して、船のスピードを落とすことはしなかった(史実では、氷山の多い海域を避けるために進路を南寄りに変更したが、氷山群は彼の予想以上に南下していた)。劇中では触れられていないが、オリンピック号(タイタニック号の姉妹船)の船長時代にイギリス海軍の巡洋艦と衝突事故を起こしている。
- 当初配役は、ロバート・デニーロがオファーされていたが、制作当時デニーロは病気療養中のためオファーを断っていたことがキャメロンによって明かされている。
- ブルース・イズメイ
- 演 - ジョナサン・ハイド
- タイタニック号を建造したホワイト・スターライン社の社長で航海に同伴している。メディア向けのアピールのために無謀な運転を船長に要求し、事故の引き金を作る。タイタニックの不沈伝説を信じ救命ボートを乗客より遥かに少ない人数の分しか乗せていなかったり、救命ボートで乗客と一緒に脱出するなど、作中では責任者としての自覚が乏しい人物として描かれる。
- トーマス・アンドリュース
- 演 - ヴィクター・ガーバー
- タイタニック号の設計主任。航海中も船の細かい所にまで徹底的に目を通すなど完璧主義者。またタイタニックが氷山に激突した際、タイタニックの末路を誰よりも早く察知した。定員に満たないうちにボートを出してしまう乗組員を注意したり、乗客に脱出を促すなど、思いやりがあり、ローズが心を許している人物。
- ヘンリー・ワイルド
- 演 - マーク・リンゼイ・チャップマン
- タイタニック号の主席1等航海士で、甲板部では船長に次ぐナンバー2。映画では描かれてはいないが衝突の直後、パニックを想定して上級船員に拳銃武装を指示した張本人。沈没時も職務を全うして沈みゆく船内の乗客たちに避難誘導を行う。敬礼した後に、頭に銃を突きつけるマードックを(原語版では)あだ名で呼んで自殺を止めようとしたものの、彼が近づいた時には遅かった。また、救命ボートA号のロープを切るように叫んでいた。大勢の乗客とともに海に放り出された後もデッキチェアにつかまり救命ボートを呼び戻そうと笛を吹き続けるも、救命ボートが到着した時は既に死亡していた。しかし、その後これがローズが助かるきっかけとなる。
- ウィリアム・マードック
- 演 - ユアン・スチュワート
- タイタニック号の次席1等航海士。タイタニック号が氷山に衝突した時に当直の上級士官として船を指揮していた。女性と子供を優先を緩やかに対応していた為か、イズメイが救命ボートC号に乗った時に唖然(あぜん)とするものの、結局はそのボートを降ろした。キャルから救命ボートの席を確保するため「ビジネス」と称して賄賂を一旦は受け取るが、最終的には「金で助かると思うな」[注 3]と賄賂の札束をキャルに叩(たた)き返して拒否する。その後、救命ボートに殺到する乗客を鎮めるため拳銃で威嚇したが、それでも収まらずトミーを含む乗客2名を誤って射殺してしまう。直後、上官のワイルドに敬礼し、その後頭を撃って海に落ちた。しかし実際には最後まで誠実に乗客避難を行っていたという証言も多く残されている人物で、この表現が公開後遺族から抗議を受けることとなった。詳細は後述。
- チャールズ・ライトラー
- 演 - ジョニー・フィリップス
- タイタニック号の2等航海士。氷山激突後、女性と子供を優先を徹底した乗客の避難を率先して行った。救命ボートに乗客を定員より少なく乗せてアンドリュースに抗議されたり、パニックを抑えるために威嚇射撃をした(史実での目撃証言を反映している)。最終的には、沈没後に転覆したボートによじ登って生還する。
- ハーバート・ピットマン
- 演 - ケヴィン・デ・ラ・ノイ[注 4](ノンクレジット)
- タイタニック号の3等航海士。映画では登場シーンがほとんど無かった上に、セリフも無かった。映画では描かれてはいないが、ボートを救助を行う為に戻す提案をしたが、乗っていた他の乗客に拒否された。これによって、後の査問委員会からの質問に対して涙をハンカチで拭っていた。
- ジョセフ・ボックスホール
- 演 - サイモン・クレーン
- タイタニック号の4等航海士。氷山衝突の際の当直の下級士官であり、ロケット信号弾を打ち上げている間にキャルとラブジョイがブリッジを通り抜けることを止めようとした。ボートを指揮しているシーンでは船が沈没する際に漕いでいる乗客に対してもっと早くするように叫んだ。また、映画では描かれてはいないが、ピットマンのようにボートを戻す提案をしたが、乗っていた乗客に拒否された。そして、カルパチア号に乗り移った時にはアーサー・ロストロン船長に対して多数の乗客が船とともに沈んで犠牲になったことを泣き叫んで訴えた。
- ハロルド・ロウ
- 演 - ヨアン・グリフィズ
- タイタニック号の5等航海士。救命ボート14号を担当していたが、ボートを降ろしている間に大勢の乗客が近づいてきたため、自分の所持している銃で空に威嚇射撃を3回した。沈没後に海に投げ出された乗員・乗客たちを救うために現場に戻ることができた、唯一の救命ボートの指揮官。未公開シーンでは戻る際に女性に成りすました男性乗客を別のボートへ突き飛ばしている。
- ジェームズ・ムーディ
- 演 - エドワード・フレッチャー
- タイタニック号の6等航海士。劇中では出航直前でタイタニックに衛生検査を受けたと嘘(うそ)をついて搭乗しようとするジャックとファブリッツィオの搭乗を許した。氷山衝突の際のもう1人の当直の下級士官であり、氷山発見の電話を受けた。彼の最期は描かれなかったが、脚本の変更により登場シーンが多くなった。
- マードックが乗客2名を射殺した後を背景から見ていたり、最後に確認されるのはワイルドとともに救命ボートA号と悪戦苦闘しているシーンだった。
- ヘンリー・J・ベイリー
- 演 - ロン・ドナキー
- タイタニック号の警備主任。ローズの自殺を制止したジャックを強姦魔(ごうかんま)と誤解して手錠をかける、キャルとラブジョイの計略で宝石泥棒の濡れ衣を着せられたジャックを拘束する場面に登場する。
- ジョン・ジェイコブ・アスター大佐
- 演 - エリック・ブレーデン
- 1等船客で船内で1番の大富豪。不動産の売買で富を拡大させる。妻をボートに乗せた後、船内に残り最期を迎える。
- ベンジャミン・グッゲンハイム
- 演 - マイケル・エンサイン
- 1等船客。先祖代々続く鉱山業の実業家。沈没時救命具を着用することを勧められるも、「紳士たるもの死ぬ時も品格を失いたくない」と述べ、ブランデーを飲みながら最期を迎える。
- アーチボルド・グレイシー大佐
- 演 - バーナード・フォックス
- 1等船客。アマチュア歴史家の資産家。劇中ではキャルと親しく、ローズを助けたジャックにお礼をするようキャルに勧めた。ジャックを招いた晩さん会や、沈没直前に船首にボートが残っていることをローズに伝える役回りでも登場している。
- ウォレス・ハートリー
- 演 - ジョナサン・エヴァンス=ジョーンズ
- タイタニックの楽指団のバンドマスター兼ヴァイオリニスト。タイタニック沈没時メンバーとともに乗客のパニックを抑えるために仲間とともに演奏を行う。作中では、船の沈没が加速化する中、沈没寸前まで賛美歌『主よ御許に近づかん』を演奏した。
- トーマス・バイルズ神父
- 演 - ジェームズ・ランカスター
- 2等船客。沈没時乗客たちに新約聖書の海の章(ヨハネの黙示録第21章)を読み上げる(目撃証言あり)。
- イジドー・ストラウス
- 演 - ルー・ポルター
- 1等船客の老夫婦の夫。当時世界最大の百貨店のメイシーズの経営者。沈没時救命ボートに妻だけを乗せようとするが、妻は決して夫と離れないと覚悟を決めたことで、妻とともに客室ベッドで最期を迎える。
- アイダ・ストラウス
- 演 - エルザ・レイブン
- 1等船客の老夫婦の婦人。沈没時救命ボートに夫が乗れないのを知り、夫とともに最期を迎えることを決めて、客室のベッドで夫に抱かれながら最期を迎える。
- 第5代準男爵サー・コズモ・ダフ=ゴードン
- 演 - マーティン・ジャーヴィス
- 1等船客のスコットランド準男爵。劇中ではローズがジャックに有名な1等客を紹介するシーンなどに登場。
- ルーシー、レディ・ダフ=ゴードン
- 演 - ロザリンド・アイレス
- コズモの妻でファッションデザイナー。劇中ではローズがジャックに有名な1等客を紹介するシーンなどに登場。
- フレデリック・フリート
- 演 - スコット・G・アンダーソン
- 氷山を発見した見張り番。劇中では臭いで氷山がわかると豪語していたが、ジャックとローズのキスに気を取られて氷山発見が遅れた。
- レジナルド・リー
- 演 - マーティン・イースト
- フリートとともに見張り台に立っていた船員。劇中では臭いで氷山がわかると豪語したフリートを責め立てていた。
- ロバート・ヒッチェンズ
- 演 - ポール・ブライトウェル
- 氷山に接触した際に舵を握っていた操舵員。劇中では氷山接触シーンでマードックの指示で舵を切る姿や、6号ボートの指揮を執っている際に助けに戻ることを提案したモリー・ブラウンを脅迫して黙らせる姿などが描かれた。
- ジャック・フィリップス
- 演 - グレゴリー・コック
- 通信士長。スミス船長が救難信号を送るよう彼に指示する姿が描かれた。未公開シーンではカリフォルニアン号に対して黙れとモールス信号で送るシーンが有る。
- ハロルド・ブライド
- 演 - クレイグ・ケリー
- 1等通信士。未公開シーンでは脱出を拒むフィリップスに救命胴衣を着せる場面があった。
- チャールズ・ジョーキン
- 演 - リアム・タオイー
- パン焼き係主任。甲板で転倒したローズに手を貸しジャックやローズと相前後して船尾に向かった後、空中高く持ち上がった船尾の安全柵の外側(上側)にジャックやローズより一足先に出て、ボトルを口にしている人物。劇中ではセリフはほとんどないものの、事故後詳しい証言を残した生存者の1人として知られており、生存に至る経緯などはほぼその通りに描かれている。海に転落したもののアルコールが体内に残っていたために凍死を免れ、救命ボートに助けられたという。ただし、今日の医学ではアルコールはむしろ低体温症のリスクを高めるとされている[8]。未公開シーンではデッキチェアを船外に投下する作業をしながらリキュールをラッパ飲みしているほか、カルパチア号内ではイズメイ社長の後方に姿が見える。
- ジョセフ・ベル
- 演 - テリー・フォレスタル
- 機関長。部下の機関士や機関助士たちに指示を下す姿や、部下たちとともに最後まで脱出せずに電気を供給する姿が描かれた。
日本語吹替
役名 | 俳優 | 日本語吹替[9] | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
ソフト版 | フジテレビ旧版 | 日本テレビ版 | フジテレビ新版 | 機内上映版 | ||
ジャック・ドーソン | レオナルド・ディカプリオ | 松田洋治 | 妻夫木聡 | 石田彰 | 内田夕夜 | 草尾毅 |
ローズ・デウィット・ブケイター | ケイト・ウィンスレット | 日野由利加 | 竹内結子 | 冬馬由美 | 岡寛恵 | 藤貴子 |
キャルドン・ホックリー | ビリー・ゼイン | 山寺宏一 | 江原正士 | 堀之紀 | ||
ルース・デウィット・ブケイター | フランシス・フィッシャー | 小沢寿美恵 | 鈴木弘子 | |||
E・J・スミス船長 | バーナード・ヒル | 大木民夫 | 久米明 | 有本欽隆 | ||
ブルース・イスメイ | ジョナサン・ハイド | 土師孝也 | 羽佐間道夫 | 小島敏彦 | ||
スパイサー・ラブジョイ | デビッド・ワーナー | 青森伸 | 稲垣隆史 | 島香裕 | ||
ファブリッツィオ・デ・ロッシ | ダニー・ヌッチ | 檀臣幸 | 鳥海勝美 | 成田剣 | ||
ブロック・ロベット | ビル・パクストン | 石塚運昇 | 堀内賢雄 | 井上倫宏 | ||
ミセス・カルバート | グロリア・スチュアート | 佐々木すみ江 | 京田尚子 | 山口奈々 | ||
トーマス・アンドリュース | ヴィクター・ガーバー | 納谷六朗 | 小川真司 | 後藤哲夫 | ||
リジー・カルバート | スージー・エイミス | 山像かおり | ||||
ルイス・ボーディーン | ルイス・アバナシー | 池田勝 | 岩崎ひろし | 江川央生 | ||
トーマス・“トミー”・ライアン | ジェイソン・ベリー | 吉田孝 | 石野竜三 | 檀臣幸 | ||
ワイルド 主席1等航海士 | マーク・リンゼイ・チャップマン | 石塚運昇 | 内田直哉 | 清水敏孝 | ||
マードック 次席1等航海士 | ユアン・スチュワート | 田原アルノ | 原康義 | 水内清光 | ||
ライトラー 2等航海士 | ジョニー・フィリップス | 諸角憲一 | 家中宏 | |||
ロウ 5等航海士 | ヨアン・グリフィズ | 後藤敦 | 森田順平 | |||
ロバート・ヒッチェンズ 操舵手 | ポール・ブライトウェル | 落合弘治 | 池田秀一 | |||
ベンジャミン・グッゲンハイム | マイケル・エンサイン | 岩田安生 | ||||
ヘンリー・J・ベイリー 主任 | ロン・ドナキー | 池田勝 | 宝亀克寿 | |||
ジョン・ジェイコブ・アスター大佐 | エリック・ブレーデン | 仲野裕 | ||||
アーチボルド・グレイシー大佐 | バーナード・フォックス | 佐々木梅治 | 富田耕生 | |||
ジョセフ・ベル 機関長 | テリー・フォレスタル | 塚田正昭 | 斎藤志郎 | |||
フレッド・W・バレット 火夫 | デレク・リー | 北川勝博 | 小島敏彦 | |||
ロシズ伯爵夫人 | ロシェル・ローズ | 北條文栄 | ||||
トゥルーディ・ボルト | エイミー・ガイパ | 岡本章子 | ||||
バンドマスター ウォレス・ハートリー | ジョナサン・エヴァンス=ジョーンズ | 伊藤和晃 | 納谷六朗 | |||
フレデリック・フリート | スコット・アンダーソン | 柳沢栄治 | ||||
リー 見張り番 | マーティン・イースト | 星野充昭 | ||||
ハロルド・ブライド 1等通信士 | クレイグ・ケリー | 桐本琢也 | ||||
マーガレット・“モリー”・ブラウン | キャシー・ベイツ | 谷育子 | 小林幸子 | 一城みゆ希 | 小林幸子 | 鳳芳野 |
その他 | — | 定岡小百合 黒田弥生 佐藤ゆうこ 永井誠 遠藤純一 |
田原アルノ 菊池いづみ 鈴鹿千春 荒井静香 相田さやか 田尻ひろゆき 立木文彦 岡本章子 大川透 成田剣 寺内よりえ |
|||
翻訳 | 戸田奈津子 | たかしまちせこ | 松崎広幸 | |||
演出 | — | 蕨南勝之 | 小林守夫 | |||
調整 | — | 佐藤隆一 | 栗林秀年 | |||
担当 | — | 竹内朋子 | 鍛治谷功 三木恵子 |
小川眞紀子 佐藤陽子 |
||
プロデューサー | — | 山形淳二 前田久閑 |
大塚恭司 北島有子 |
中島良明 遠藤恵 |
||
制作 | — | ビデオテック | ムービーテレビジョン | ブロードメディア | ||
発売日 初回放送 |
— | 1998年11月20日 (VHS) |
2001年8月31日 『金曜エンタテイメント』 9月1日 『ゴールデン洋画劇場』 ※2回に分けて放送 |
2003年6月27日 6月28日 『金曜ロードショー』 ※2回に分けて放送 |
2004年10月2日 『プレミアムステージ』 |
エピソード
ソフト版でジャック役に松田が起用された経緯について、松田本人によると当時(実現はしなかったものの)、松田が演じた『もののけ姫』のアシタカ役を英語版でディカプリオが吹き替えるという話があり、「それならタイタニックではその逆でやれば面白い」と考えた配給側によって起用されたという[10]。
フジテレビの初回放送では、小林守夫が起用された[要出典]。妻夫木・竹内によるフジテレビ旧版吹替は30%超えの高視聴率。テレビ版吹替は3バージョンあるが、いずれもフジテレビ旧版からジャックとローズの声優を差し替えたもので、日本テレビ版ではモリーの声優も差し替えられた。
地上波放送
※ゴールデンタイム帯のみ記述。初放送時はジェームズ・キャメロン自らが放送のために前・後編に編集し直した映像を使用している[11]。
回数 | 放送日 | 放送時間 | 放送局 | 番組枠 | 吹替 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1[注 5] | 2001年8月31日 | 21:00 - 23:17 | フジテレビ | 金曜エンタテイメント ゴールデン洋画劇場 |
フジテレビ旧版 | 34.5% |
2001年9月1日 | 21:00 - 22:54 | 35.4% | ||||
2[注 5] | 2003年6月27日 | 21:03 - 23:19 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 日本テレビ版 | 21.9% |
2003年6月28日 | 21:00 - 22:48 | 26.1% | ||||
3 | 2004年10月2日 | 19:03 - 22:54 | フジテレビ | プレミアムステージ | フジテレビ新版 | 13.2% |
4[注 5] | 2008年3月28日 | 21:03 - 23:09 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 日本テレビ版 | 12.3% |
2008年3月29日 | 21:00 - 23:18 | 12.9% | ||||
5[注 5] | 2021年5月7日 | 21:00 - 22:54 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 日本テレビ版 | 10.3% |
2021年5月14日 | 21:00 - 22:54 | 12.0% |
作品の評価
同監督の『アバター』に抜かれるまで、映画史上最高の興行収入を記録した作品だが、公開初週の収入は3300万ドルとあまり高くはなく、ロングランヒットの作品であった。また3時間以上という上映時間は、1日当たりの上映回数が少なくなるため、興行的には極めて不利であり、その上でのこの記録の樹立はまさに快挙と言える。
この映画を世界で最も長く上映したのは、ロシアのスヴェルドロフスク州の州都エカテリンブルクである。
2001年に日本のフジテレビにて放送された際には、8月31日に『金曜エンタテイメント』で放送された前編が34.5%(瞬間最高40.7%)、9月1日『ゴールデン洋画劇場』で放送された後編が35.4%(瞬間最高42.7%)の視聴率(ビデオリサーチ・関東地区調べ)を記録した[12]。
史実との違い
福音派の指導者ジェームス・ドブソンは、亡くなった男性は1339人、女性114人、子供56人だったと指摘し、男性が自己犠牲を払って愛の模範を示したタイタニックが「やもめたちの船」と呼ばれており、「女性、子供、信仰を持っていない人を優先的にボートに乗せるように言った」ジョン・ハーパー牧師ら男性の英雄的なエピソードがあるのに、それを一切無視して男性を臆病者のように描いたとして監督を批判している[13]。また、無断で海底の遺品を収拾する行為も広く行われ、一部の遺品は利益目的に販売されるなどされ、非難を集めている。
映画の中で1等航海士のウィリアム・マクマスター・マードックは、タイタニックが沈没に瀕した時に富裕な乗客から救命ボートに乗せる代償に賄賂を受け取るが直前になって翻意して賄賂を突き返し、パニックを起こした乗客を射殺してから自決した、不名誉な人物として描かれた。しかし生還した航海士や乗客は、「彼は最後の瞬間まで職務を遂行し亡くなった」と証言しており遺族からも抗議があった。20世紀フォックス社はマードックの遺族に謝罪し、故郷の高校に「ウィリアム・マクマスター・マードック記念賞」の基金として5,000ポンドを寄付した。ジェームズ・キャメロン監督もメイキングで「配慮が足りなかった」と語っている。
レオナルド・ディカプリオが演じた3等船客ジャック・ドーソンは架空の人物だが、犠牲者の中にジョセフ・ドーソンという客室係の同姓の人物がおり、映画のヒット後、墓碑に「J.ドーソン」と刻まれた彼の墓所を訪れるファンが多かったという。
また劇中で登場する、ジャックが描いたスケッチは全てジェームズ・キャメロン本人による絵である。ローズのデッサンのシーンでは、ジャックは右利きという設定で、キャメロンは左利きであったため、ここでもフィルムを反転して右で描いている様に見せている。
DVD
1999年にDVDが発売されたが、LDのマスターを流用したレターボックス仕様だった。2005年に発売されたリマスターDVD3枚組セット(日本では「アルティメット・エディション」として発売)では、未公開シーンと別ヴァージョンのエンディングが合計45分収録されている。インタビューやパロディまで合わせると、映像特典は14時間にのぼる。いずれもTHX仕様。
Blu-ray
2012年9月28日にBlu-rayが3D版と同時に発売された。2D版は劇場公開版と同じシネマスコープのアスペクトだが、3D Blu-rayはビスタビジョンにサイズが変更されている。3D版のアスペクトはシネマスコープから左右をカットしたトリミング映像ではなく、上下の黒帯を除去したサイズである。そのため、オリジナル版からは見えていなかった部分も映っている。
3D上映版
ジェームズ・キャメロン監督は、2012年が客船沈没の1912年4月からタイタニック沈没100周年にあたることから、100年目となる2012年4月の公開に向けて本作の3Dリマスター版を製作した。製作にはキャメロン自身も3D変換処理作業に参加しており、北米では2012年4月4日、日本は同年4月7日に公開された。
3D版は全米だけで既に興行収入4400万ドルを超えており、オリジナル版と通算して興収20億ドルを突破した[2]。
ストーリーの内容などは一切変わっていないが、Huffingtonpostによれば、クライマックスシーンに映りこむ星の位置に修正が加えられている。天文学者で宇宙物理学者のニール・ドグラース・タイソンから、そのシーンに映りこむ星の位置が正確ではないと指摘されたことがきっかけであり、それに対しキャメロンは「ちくしょう、分かったよ。じゃあ、1912年4月15日午前4時20分の星図を教えてくれたら、映画を修正する」と返し、実現されることとなった[14]。
備考
- 漫画家の大友克洋がキャメロンの自宅に招待された際、彼は応対もそこそこに一室に篭(こも)り、作業に没頭していたという。後に本作を観賞した大友は、「あの時、これを編集してたのか」と気づかされたという。
- 1985年に製作された杉井ギサブロー監督のアニメ映画『銀河鉄道の夜』において、タイタニック号をモチーフにしたと思われる客船が沈没する話が登場する。その際に讃美歌「主よ御許に近づかん」がコーラスバージョンで使われており、本作でも沈没のシーンでバイオリン弾きたちが同じ楽曲を演奏しているという共通点がある。実際にタイタニック号へ乗船していたバンドメンバーが沈没の際に弾いたという逸話が残されている。
- 最後に漂流するシーンは、ドアに2人とも乗れたのではないかという指摘が多く、ウィンスレットも同様の疑問を呈している。キャメロンも後に「もう少し小さくすれば良かった」と、この指摘を認めている。
関連作品
- 「タイタニックー愛のテーマ曲の秘密」 2003年 著: 土屋唯之 南雲堂フェニックス ISBN 4-88896-301-0
パチンコ機
2011年2月に大手パチンコメーカーである大一商会が「CRタイタニック ザ・パチンコ」を発表した。映画の実写映像を大量に収録しているほか、主題歌であるセリーヌ・ディオンのマイ・ハート・ウィル・ゴー・オンも使用され話題となったが、2012年1月頃に大一製の5機種の台枠のスピーカー部分の温度が異常に上昇し、最悪の場合発火の恐れがあることが判明。本機もその対象機種に該当しており、2012年1月に全台撤去の措置が取られることとなった[15]。
パロディ・その他
- 親指タイタニック(1999年) - 人間の親指に衣装をつけ、CGを駆使して目鼻を合成したパロディ映画。
- タイタニック2012(2010年) - 本作の100年後を描いているが、続編ではない。但し恋愛軸にしている所は類似している。
- 船と氷山(2018年) - 大阪チャンネル内の『国産洋画劇場』にて配信。主演は秋山竜次と友近。
脚注
注釈
- ^ この曲のヴォーカル・パートは、この曲が作られた際のデモ・テープの音源を使っている(Song To Soul 第57回(2011年12月11日、BS-TBS)にて ポール・ファーバーマン談)。
- ^ マードックは「Hard a' starboard!」という号令を発した。これは、日本語では「取舵一杯」に相当し、左に最大転蛇することを指す。外部リンク 「取り舵・面舵の意味が逆転したことについて」参照。
- ^ ソフト版吹き替えでは「今更金を貰っても、何の役にも立たないさ」、テレビ版吹き替えでは「金なんか幾ら持ってたって無駄なんだい」、機内上映版吹き替えでは「こんな紙切れで命は買えないんですよ」とそれぞれ訳されている。
- ^ 映画製作の分野で有名なKevin de la Noyのこと。
- ^ a b c d 2回に分けて放送を行った。
出典
- ^ タイタニック(1997) : 作品情報 - 映画.com
- ^ a b c d “Titanic (1997)”. Box Office Mojo. 2009年12月11日閲覧。
- ^ https://movie.walkerplus.com/news/article/39884/
- ^ ※興行収入世界代3位(2020年現在)「キネマ旬報」2013年2月下旬決算特別号 215頁
- ^ 日本映画製作者連盟1998統計
- ^ 『日本経済新聞』1998年9月23日付朝刊、15頁。
- ^ “映画タイタニック国内最終上映へ 上映権が終了 神戸の名画座で29、30日”. 毎日新聞. (2019年6月19日) 2020年4月12日閲覧。
- ^ https://shonan-mc.org/images/zsmcc/jimukyoku/doc/teitaionsyou_2018.pdf
- ^ 逢坂千里 (2021年4月16日). “『タイタニック』吹き替え声優はどれが好き?5つのバージョンごとに特徴を比較”. ciatr[シアター] (株式会社viviane) 2021年4月30日閲覧。
- ^ 『あいつ今何してる?』2019年6月26日放送回より。
- ^ “夏休み映画特別企画「タイタニック」”. フジテレビ. 2001年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月1日閲覧。
- ^ タイタニック瞬間最高42.7%、スポーツ報知、2001年9月3日。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
- ^ ジェームス・ドブソン『男の子を育てる』ファミリー・フォーラム・ジャパン p.179-183
- ^ ジェームズ・キャメロン監督「タイタニック3D」で修正を加えたシーンとは?
- ^ 都遊協 組合員に「大一のぱちんこ遊技機枠における不具合の発生について」通知(ぷれぱち、2012年1月18日)
関連項目
- タイタニック (映画)
- ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密 - 本作の撮影後、キャメロン監督自らが潜水艇に乗り込み、深海に眠るタイタニック号を撮影したドキュメンタリー。
- 主よ御許に近づかん
- シセル - リレハンメルオリンピック開会式で知られるようになった、ノルウェーの歌手。冒頭の船体捜索やヒロインの回想場面で、彼女のハミング(「海の賛歌」)が使用された。
外部リンク
- タイタニックに関する映画
- 1997年の映画
- アメリカ合衆国の歴史映画
- アメリカ合衆国の恋愛映画
- アメリカ合衆国のドラマ映画
- アメリカ合衆国の冒険映画
- アメリカ合衆国のパニック映画
- アメリカ合衆国の3D映画作品
- アメリカ合衆国の叙事詩的映画
- 身分違いの恋愛を扱った映画作品
- IMAX映画
- モーションキャプチャを使用した映画作品
- アカデミー賞作品賞受賞作
- ゴールデングローブ賞受賞作
- 20世紀フォックスの作品
- パラマウント映画の作品
- ジェームズ・キャメロンの監督映画
- ジェームズ・キャメロンの脚本映画
- ジェームズ・ホーナーの作曲映画
- メキシコで製作された映画作品
- ノバスコシア州で製作された映画作品
- バンクーバーで製作された映画作品
- アメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品