第42即応機動連隊
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第42即応機動連隊 | |
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射撃訓練を行う第42即応機動連隊の16式機動戦闘車 | |
創設 |
1962年(昭和37年)1月18日 (第42普通科連隊) |
廃止 | 2018年(平成30年)3月26日 |
再編成 |
2018年(平成30年)3月27日 (第42即応機動連隊) |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
部隊編制単位 | 諸職種混成 |
兵科 | 即応機動連隊 |
所在地 | 熊本県 熊本市 北区 |
編成地 | 北熊本 |
上級単位 | 第8師団 |
担当地域 | 熊本県北部 |
第42即応機動連隊(だいよんじゅうにそくおうきどうれんたい、JGSDF 42nd Rapid Deployment Regiment)は、熊本県熊本市北区の北熊本駐屯地に駐屯する、陸上自衛隊第8師団隷下の即応機動連隊である。
概要
[編集]前身は第42普通科連隊であり、2018年3月に第8師団の機動師団化に伴い、即応機動連隊化への改編が行われた[1]。第42普通科連隊を基幹に第8戦車大隊、第8特科連隊、第8高射特科大隊の一部を編合している。
改編に際して、普通科部隊は4個中隊から3個中隊となり、重迫撃砲中隊(普通科隊員による運用)は、火力支援中隊(特科隊員による運用)となった[1]。対戦車中隊は廃止され、機動戦闘車隊(2個機動戦闘車中隊編成)が新編された[1]。本部管理中隊にも対戦車小隊及び高射小隊が増設されている[1]。また、第42即応機動連隊の直接支援を実施する即応機動直接支援中隊[1][2]が編成された。
警備担当区域は熊本県北部であり、訓練は主に大矢野原演習場や黒石原演習場、霧島演習場および日出生台演習場などで実施する。
機動戦闘車隊の部隊マークは、旧第8戦車大隊で使用されていたものの意匠を汲み取り、兜の鍬形をイメージした第8師団の部隊マークに白虎を描いたものである[3]。
沿革
[編集]- 第12普通科連隊第4大隊
- 第42普通科連隊
- 1962年(昭和37年)8月15日:第8混成団の第8師団への改編に伴い、第12普通科連隊第4大隊を母体として第42普通科連隊が編成完結。
- 1990年(平成 2年)3月26日:第8師団の近代化改編により、自動車化。
- 1996年(平成 8年)3月29日:
- 第8対戦車隊の廃止に伴い、対戦車中隊を新編。
- 81mm迫撃砲 L16が各普通科中隊に、120mm迫撃砲 RTが重迫中隊に、各中隊に高機動車、89式5.56mm小銃が配備。
- 2005年(平成17年)3月28日:
- 第8師団近代化改編により、軽装甲機動車、01式軽対戦車誘導弾、93式近距離地対空誘導弾が配備。
- 後方支援体制変換に伴い、整備部門を第8後方支援連隊第2整備大隊第2普通科直接支援中隊へ移管。
- 2012年(平成24年)7月12日 - 19日:九州北部豪雨による災害派遣活動、阿蘇市および南阿蘇村で行方不明者の捜索活動、給水支援活動を実施。
- 2016年(平成28年)4月14日:熊本地震による災害派遣活動、行方不明者の捜索、民生支援、給水支援活動を実施。
- 2017年(平成29年)8月23日:16式機動戦闘車を第4普通科中隊に配備。入魂式が行われ、部隊マークは第8戦車大隊と同様の「白虎に8をかたどった兜の鍬形」となった。
- 2018年(平成30年)3月26日:第42普通科連隊(北熊本駐屯地)が廃止。
- 第42即応機動連隊
部隊編成
[編集]- 連隊本部
- 第1科(S-1)- 人事 - 第1科広報室
- 第2科(S-2)- 情報
- 第3科(S-3)- 作戦(運用訓練)
- 第4科(S-4)- 兵站
- 最先任上級曹長(CSM)
- 本部管理中隊「42即機-本」
- 第1普通科中隊「42即機-1」
- 第2普通科中隊「42即機-2」
- 第3普通科中隊「42即機-3」
- 火力支援中隊「42即機-火支」(旧第8特科連隊の一部)[注釈 1] ‐ 120mm迫撃砲
- 機動戦闘車隊(旧第8戦車大隊の一部)[注釈 2]
整備支援担当部隊
[編集]- 第42普通科連隊
- 第42即応機動連隊
- 第8後方支援連隊第2整備大隊即応機動直接支援中隊:2018年(平成30年)3月27日から
主要幹部
[編集]官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
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第42即応機動連隊長 | 1等陸佐 | 鈴木基数 | 2024年 | 3月18日中部方面総監部防衛部訓練課長 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
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第42普通科連隊長 | ||||
1 | 八木衛 | 1962年 | 8月15日 - 1964年 7月15日第8混成団本部付 | 陸上自衛隊富士学校 普通科教育部副部長 兼 同校同部教務課長 |
2 | 伊東松雄 | 1964年 | 7月16日 - 1966年 3月15日北熊本駐とん地業務隊長 | 第4師団司令部付 |
3 | 米谷和雄 | 1966年 | 3月16日 - 1968年 3月15日第8師団司令部第3部長 | 陸上幕僚監部第5部普通科班長 |
4 | 馬締久生 | 1968年 | 3月16日 - 1970年 3月15日陸上自衛隊幹部学校研究員 | 統合幕僚会議事務局第5幕僚室勤務 |
5 | 林陽一 | 1970年 | 3月16日 - 1972年 3月15日陸上幕僚監部幕僚庶務室庶務班長 | 陸上幕僚監部第2部見積班長 |
6 | 大石磐根 | 1972年 | 3月16日 - 1974年 3月15日西部方面総監部募集課長 | 西部方面総監部総務課長 |
7 | 松村重毅 | 1974年 | 3月16日 - 1976年 3月15日西部方面総監部募集課長 | 西部方面総監部総務課長 |
8 | 山中昭藏 | 1976年 | 3月16日 - 1978年 3月15日統合幕僚学校学校教官 | 中部方面総監部調査部長 |
9 | 荒木雄二 | 1978年 | 3月16日 - 1979年 7月31日第3師団司令部第3部長 | 陸上幕僚監部人事部補任課長 |
10 | 川原修一 | 1979年 | 8月 1日 - 1981年 6月30日陸上幕僚監部付 | 陸上自衛隊衛生学校勤務 |
11 | 梅田恭弘 | 1981年 | 7月 1日 - 1983年 7月31日北部方面総監部勤務 | 第2混成団本部高級幕僚 |
12 | 井田武宣 | 1983年 | 8月 1日 - 1985年 8月 7日陸上幕僚監部調査部付 | 陸上幕僚監部調査部 |
13 | 臼井小五郎 | 1985年 | 8月 8日 - 1988年 3月15日陸上幕僚監部調査部調査第1課勤務 | 西部方面総監部調査部長 |
14 | 久保善昭 | 1988年 | 3月16日 - 1990年 3月15日陸上幕僚監部装備部装備計画課 企画班長 |
陸上幕僚監部防衛部研究課長 |
15 | 本室直彦 | 1990年 | 3月16日 - 1992年 3月15日第2混成団本部高級幕僚 | 健軍駐屯地業務隊長 |
16 | 齋藤四郎 | 1992年 | 3月16日 - 1994年 7月31日陸上自衛隊少年工科学校生徒隊長 | 陸上自衛隊富士学校普通科部副部長 |
17 | 中垣秀雄 | 1994年 | 8月 1日 - 1997年 3月31日東北方面総監部防衛部防衛課長 | 防衛大学校教授 |
18 | 籠田純土 | 1997年 | 4月 1日 - 1999年11月30日富士教導団本部高級幕僚 | 海田市駐屯地業務隊長 |
19 | 長島光雄 | 1999年12月 | 1日 - 2002年 3月31日西部方面総監部人事部人事課長 | 西部方面総監部監察官 |
20 | 石堂哲 | 2002年 | 4月 1日 - 2004年 3月31日陸上自衛隊小平学校学校教官 | 第2教育団副団長 |
21 | 荒瀬弘毅 | 2004年 | 4月 1日 - 2005年12月 4日陸上自衛隊幹部学校学校教官 | 北部方面指揮所訓練支援隊長 |
22 | 磯口益宏 | 2005年12月 | 5日 - 2008年 7月31日西部方面総監部人事部人事課長 | 陸上自衛隊研究本部研究員 |
23 | 櫻田博美 | 2008年 | 8月 1日 - 2011年 4月18日東北方面総監部人事部人事課長 | 第13旅団司令部幕僚長 |
24 | 山本雅司 | 2011年 | 4月19日 - 2013年 3月22日陸上自衛隊研究本部研究員 | 東部方面指揮所訓練支援隊長 |
25 | 山下博二 | 2013年 | 3月23日 - 2014年12月18日陸上自衛隊富士学校主任教官 | 第5施設団副団長 |
26 | 谷口喜一郎 | 2014年12月19日 - 2017年 | 3月22日空挺教育隊長 | 北部方面指揮所訓練支援隊長 |
27 | 末永政則 | 2017年 | 3月23日 - 2018年 3月26日陸上幕僚監部防衛部防衛課防衛班長 | 第42即応機動連隊長 |
第42即応機動連隊長 | ||||
1 | 末永政則 | 2018年 | 3月27日 - 2018年12月19日第42普通科連隊長 | 統合幕僚監部防衛計画部防衛課付 |
2 | 小見明之 | 2018年12月20日 - 2021年12月21日 | 陸上自衛隊富士学校総務部総務課長 | 自衛隊新潟地方協力本部長 |
3 | 後藤真二 | 2021年12月22日 - 2024年 | 3月17日陸上総隊司令部運用部運用課長 | 第5旅団司令部幕僚長 |
4 | 鈴木基数 | 2024年 | 3月18日 -中部方面総監部防衛部訓練課長 |
主要装備
[編集]- 16式機動戦闘車[3]
- 96式装輪装甲車
- 82式指揮通信車
- 軽装甲機動車
- 高機動車
- 1/2tトラック/73式小型トラック
- 1 1/2tトラック/73式中型トラック
- 3 1/2tトラック/73式大型トラック
- 89式5.56mm小銃
- 5.56mm機関銃MINIMI
- 9mm拳銃
- 84mm無反動砲
- 01式軽対戦車誘導弾
- 中距離多目的誘導弾
- 93式近距離地対空誘導弾(近SAM)
- 81mm迫撃砲 L16
- 120mm迫撃砲 RT
警備隊区
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
熊本市、宇土市、菊池市、山鹿市、玉名市、荒尾市、宇城市、阿蘇市、合志市、上益城郡(御船町、嘉島町、益城町、甲佐町、山都町)、下益城郡美里町、菊池郡(大津町、菊陽町)、阿蘇郡(南小国町、小国町、産山村、高森町、西原村、南阿蘇村)、玉名郡(玉東町、南関町、長洲町、和水町)[4]
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e 奈良原裕也「新連載・21世紀陸上自衛隊の新体制(1)-機動師団編(第8師団、第6師団、第2師団)」『軍事研究』第53巻第9号、株式会社ジャパン・ミリタリー・レビュー、2018年9月、53-65頁、ISSN 0533-6716。
- ^ 第8後方支援連隊第2整備大隊の第3普通科直接支援中隊と戦車直接支援中隊、特科直接支援中隊と高射直接支援隊の一部を再編成
- ^ a b 新着記事:16式機動戦闘車 入魂式 - 陸上自衛隊第8師団(2017年9月23日閲覧。同日オリジナルをアーカイブ化)
- ^ “平成30年度版 熊本県地域防災計画(資料編)”. 熊本県. p. 24. 2019年1月20日閲覧。
“防衛省人事発令”. 2014年12月19日閲覧。