荒井優
荒井 優 あらい ゆたか | |
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生年月日 | 1975年2月28日(49歳) |
出生地 | 神奈川県 |
出身校 | 早稲田大学政治経済学部卒業 |
前職 | 札幌新陽高等学校校長 |
所属政党 | 立憲民主党(菅G・泉G) |
親族 |
荒井聰(父) 四元義隆(祖父) |
公式サイト | 衆議院議員 荒井ゆたか公式サイト |
選挙区 |
(比例北海道ブロック→) 北海道3区 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 2021年11月5日[1] - 現職 |
荒井 優(あらい ゆたか、1975年(昭和50年)2月28日 - )は、日本の政治家、教育者。立憲民主党所属の衆議院議員(2期)。東明館中学校・高等学校理事長、札幌慈恵学園副理事長・法人本部長、札幌新陽高等学校元校長。
父は、国家戦略担当大臣などを務めた元衆議院議員の荒井聰[2]。母方の祖父は、血盟団事件の主要メンバーで[3]、自民党歴代総理の「影の指南役」、「昭和の最後にして最大の黒幕」と呼ばれた四元義隆[4]。
経歴
[編集]千葉県で生まれる[5]。小学校1年生から3年生までは父の外務省スリランカ大使館への出向の関係で、スリランカ日本人小学校で学んだ[6]。その後、札幌市立三角山小学校卒業後、中高は神奈川県横浜市で育つ[7]。
早稲田大学政治経済学部在学中の1995年には、長谷川岳が創設したYOSAKOIソーラン祭りの実行委員長(5代目)を務めた[8]。卒業後、株式会社リクルートに入社[9]、学び事業部に配属される。その後、ベンチャー企業、株式会社yosanet取締役を経て、2008年ソフトバンク株式会社に移り、社長室で孫正義の側近として仕えた[10]。SBプレイヤーズ株式会社、株式会社エデュアス、株式会社さとふるの取締役も務めた[11]。
2011年6月から、公益財団法人東日本大震災復興支援財団専務理事を兼務[11]。この間、双葉郡教育復興ビジョン推進協議会委員として、福島県立ふたば未来学園高等学校の設立に関わった[12]。
校長・理事長時代
[編集]2016年2月、父方の祖父が設立した札幌新陽高等学校の校長に就任し[9]、2021年3月、赤司展子に後任を託すまで務めた[13]。学校を運営する札幌慈恵学園の理事長である父が後任の校長を探していた時に、元参議院議員の鈴木寛に優を提案され、校長就任を請われた[12]。当時、全国最年少の高等学校長を引き受けるにあたっては、藤原和博の勧めがあったと述懐している[12]。校長としては、北海道初の女子硬式野球部の創設、オープンキャンパスの開催、探究コースの開設などの施策により、着任1年目で生徒数を2倍にした[12]。また「ビリギャル」で知られる小林さやかをインターンとして雇い入れたことがある[14]。
校長退任後も学校法人札幌慈恵学園 副理事長・法人本部長として学園経営に携わっている他[13]、2019年7月から佐賀県の学校法人東明館学園理事長も務めている[15]。
その他、情報経営イノベーション専門職大学客員教授、特定非営利活動法人キッズドアアドバイザー、株式会社シーラクンス 社外取締役、日米リーダーシップ・プログラム USJLP フェロー、公益財団法人 東京子ども図書館評議員を歴任した[11]。
衆議院議員へ
[編集]2021年7月13日に開かれた立憲民主党常任幹事会で、引退した父・聰の地盤を引き継ぎ、衆議院北海道第3区(札幌市豊平区・白石区・清田区)総支部長として選任され、次期衆院選への出馬が決まった[16]。同年10月31日、第49回衆議院議員総選挙執行。北海道3区は自由民主党の元職の高木宏壽が当選。立憲民主党は比例北海道ブロックで3議席を獲得。2番目の惜敗率(96.25%)だった荒井は比例復活により初当選した[17][18][19]。
同年11月30日に行われた立憲民主党代表選挙では泉健太の推薦人に名を連ねた[20]。
2024年10月15日、第50回衆議院議員総選挙が公示され、北海道3区からは荒井、自民党現職の高木、日本共産党新人の元札幌市議会議員の伊藤理智子、日本維新の会新人の元道議の鳥越良孝など計5人が立候補した[21]。10月17日から18日にかけて各紙は序盤情勢を発表。読売新聞は「荒井と高木が互角の戦い」と報じ[22]、日本経済新聞は「荒井と高木が横一線」と報じ[23]、毎日新聞は「荒井がやや優勢」と報じた[24]。10月23日、しんぶん赤旗は、自民党が裏金問題で非公認となった候補の所属支部にそれぞれ2000万円を支給していたことをスクープした[25][26]。同紙の報道により終盤情勢は一変した[26][27]。10月27日の投開票の結果、荒井が2期目の当選を果たした[21]。自民党は前回選から比例北海道ブロックの獲得議席数を一つ減らし、3議席を獲得。単独1位の伊東良孝を除く2議席のうち、向山淳が2番目の惜敗率(84.909%)で当選した。3番目の惜敗率(82.976%)だった高木は議席を失った[28][29]。
政策・主張
[編集]憲法
[編集]ジェンダー
[編集]- 選択的夫婦別姓制度の導入について、2021年、2024年のアンケートで「賛成」と回答[30][31]。
- 同性婚を可能とする法改正について、2021年、2024年のアンケートで「賛成」と回答[30][31]。
- 「LGBTなど性的少数者をめぐる理解増進法案を早期に成立させるべきか」との問題提起に対し、2021年の朝日新聞社のアンケートで「賛成」と回答[32]。
- クオータ制の導入について、2021年のNHKのアンケートで「どちらかといえば賛成」と回答[30]。2024年のNHKのアンケートで「賛成」と回答[31]。
その他
[編集]- 「原子力発電への依存度について今後どうするべきか」との問題提起に対し、「下げるべき」と回答[30]。
- 新型コロナウイルス対策として、消費税率の一時的な引き下げは「必要」と回答[30]。
- JR総連から組織推薦候補として支援を受けている[33]。
所属団体・議員連盟
[編集]- スポーツ議員連盟[34]
選挙
[編集]当落 | 選挙 | 執行日 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
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比当 | 第49回衆議院議員総選挙 | 2021年10月31日 | 北海道第3区 | 立憲民主党 | 11万2535票 | 42.99% | 1 | 2/3 | 2/3 |
当 | 第50回衆議院議員総選挙 | 2024年10月27日 | 北海道第3区 | 立憲民主党 | 10万136票 | 41.7% | 1 | 1/5 | / |
脚注
[編集]- ^ 令和3年11月5日中央選挙管理会告示第28号(令和三年十月三十一日執行の衆議院比例代表選出議員の選挙における衆議院名簿届出政党等に係る得票数、当選人の数並びに当選人の住所及び氏名に関する件)
- ^ “35人超が引退・不出馬=大島前議長「一抹の寂しさ」【21衆院選】(時事通信)”. Yahoo!ニュース. 2021年10月14日閲覧。 “荒井聡元国家戦略担当相は長男が地盤を引き継ぐ”
- ^ Company, The Asahi Shimbun. “橋本龍太郎の密使を連れて金泳三の元へ - 市川速水|論座 - 朝日新聞社の言論サイト”. 論座(RONZA). 2021年10月11日閲覧。
- ^ “四元義隆氏死去/元三幸建設工業社長”. 四国新聞社. 2021年10月11日閲覧。
- ^ “大学の枠越え広がりましたね”. 朝日新聞. (1996年6月4日)
- ^ 朝日新聞特別報道部『プロメテウスの罠 8: 決して忘れない! 原発事故の悲劇』学研プラス、2014年12月16日。ISBN 978-4-05-914134-1 。
- ^ “本気で挑戦する人の母校とは? 〜「複業する校長」とSTEAM教育〜”. STEAM JAPAN (2021年4月1日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “日本一若い校長、荒井優(42)・札幌新陽高校の挑戦②”. 北海道リアルエコノミー. 2022年11月9日閲覧。
- ^ a b “日本一若い校長、荒井優(42)・札幌新陽高校の挑戦①”. 北海道リアルエコノミー. 2022年11月9日閲覧。
- ^ “新校長は孫正義氏の元側近 3年で校長3人辞めた問題校:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2018年11月13日). 2022年11月9日閲覧。
- ^ a b c “プロフィール - 荒井ゆたか 公式サイト”. 荒井ゆたか 公式ウェブサイト (2021年8月26日). 2022年11月9日閲覧。
- ^ a b c d “札幌新陽高等学校(北海道) | Studysapuri”. 株式会社リクルート. 2022年11月9日閲覧。
- ^ a b “新校長就任のお知らせ : NEWS & TOPICS”. 札幌新陽高等学校. 2022年11月9日閲覧。
- ^ “ビリギャル、北海道の高校でインターンとして勤務していた”. NEWSポストセブン. 2021年8月27日閲覧。
- ^ “7月1日より新体制! 理事長に荒井優氏、校長に花上徳明氏 就任”. 東明館中学校・高等学校 (2019年6月25日). 2022年11月9日閲覧。
- ^ 立憲民主党. “【常任幹事会】北海道3区・荒井優さん、青森2区・高畑紀子さん、山形1区・原田和広さんを衆院小選挙区総支部長に承認”. 立憲民主党. 2021年11月1日閲覧。
- ^ “衆院選 北海道3区 立憲・荒井優氏が比例で復活 当選確実 父親の地盤引き継ぎ初の選挙”. FNNプライムオンライン. 2021年11月1日閲覧。
- ^ “衆議院選挙2021 北海道(札幌・函館など)開票速報・選挙結果”. 衆議院選挙2021特設サイト. NHK. 2021年11月1日閲覧。
- ^ “【2021年 衆院選】北海道ブロック(比例区)開票速報”. 衆議院選挙(2021年総選挙)特設サイト. 朝日新聞社. 2021年11月18日閲覧。
- ^ “立憲代表選、4陣営の推薦人は計90人 国会議員の7割固まる”. 朝日新聞. (2021年11月19日) 2021年11月19日閲覧。
- ^ a b “衆議院選挙2024 北海道(札幌・函館など)開票速報・選挙結果”. 衆議院選挙2024特設サイト. NHK. 2024年10月28日閲覧。
- ^ “衆院選の序盤情勢 北海道・選挙区…12区で武部と川原田が五分”. 読売新聞 (2024年10月17日). 2024年10月31日閲覧。
- ^ “衆議院選挙序盤情勢 北海道1〜12区”. 日本経済新聞 (2024年10月17日). 2024年11月7日閲覧。
- ^ “北海道・東北の序盤情勢は? 毎日新聞選挙区・比例分析”. 毎日新聞 (2024年10月18日). 2024年11月25日閲覧。
- ^ 矢野昌弘 (2024年10月23日). “裏金非公認に2000万円 公認と同額 自民本部が政党助成金”. しんぶん赤旗. 2024年10月24日閲覧。
- ^ a b 泉宏 (2024年10月30日). “自民党の惨敗を招いた「2000万円問題」の"厚顔" 赤旗「非公認に2000万円」報道で情勢が一変”. 東洋経済オンライン. 2024年10月31日閲覧。
- ^ “自民衆院選大敗、両院議員懇談会で「2000万円問題」など批判…一方で即時の辞任要求はほとんどなし”. 読売新聞 (2024年11月8日). 2024年11月11日閲覧。
- ^ “自由民主党 北海道ブロック 比例代表候補者”. 衆議院選挙2024特設サイト. NHK. 2024年10月28日閲覧。
- ^ “比例代表 北海道 比例名簿・候補者 選挙・開票結果”. 衆院選2024. 読売新聞. 2024年10月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g “北海道3区”. NHK 衆議院選挙2021 候補者アンケート. 2021年10月21日閲覧。
- ^ a b c d e “北海道3区”. NHK 衆議院選挙2024 候補者アンケート. 2024年10月18日閲覧。
- ^ “荒井優”. 朝日・東大谷口研究室共同調査 - 2021衆議院選挙. 朝日新聞社. 2021年10月22日閲覧。
- ^ JR総連広報紙280号 第49回衆議院議員選挙 推薦候補結果一覧
- ^ “札幌五輪招致プロモーション委員会のメンバー:北海道新聞 どうしん電子版”. 北海道新聞 どうしん電子版. 2022年6月16日閲覧。
外部リンク
[編集]- 衆議院議員 荒井ゆたか公式サイト
- 荒井優 - 立憲民主党議員情報
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