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東国幹

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東 国幹
あずま くによし
2024年11月,財務大臣政務官就任時の東
生年月日 (1968-02-17) 1968年2月17日(56歳)
出生地 日本の旗 北海道上川郡風連町(現・名寄市
出身校 東海大学法学部
所属政党 自由民主党茂木派
称号 法学士(東海大学)
公式サイト あずまくによし(東国幹)

選挙区 北海道6区
当選回数 2回
在任期間 2021年11月4日[1] - 現職

選挙区 旭川市選挙区
当選回数 5回
在任期間 1999年 - 2002年
2007年 - 2014年
2015年 - 2021年

当選回数 1回
在任期間 1995年 - 1999年
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東 国幹(あずま くによし、1968年昭和43年〉2月17日 - )は、日本政治家財務大臣政務官自由民主党所属の衆議院議員(2期)。

北海道議会議員(5期)、旭川市議会議員(1期)を歴任[2]

来歴

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北海道上川郡風連町(現:名寄市)に生まれる。北海道深川西高等学校卒業。東海大学法学部法律学科に進学[3]。大学在学中は原田義昭[注 1]の書生だった[3]。この頃、いわゆる旭川オリンピック構想が持ち上がるが、五輪の招致に失敗したことに影響を受け、政治家を志す[7]。1990年2月の衆院選・旧北海道1区で、現職の佐藤静雄は次点で落選。同年3月、東海大学卒業。同年、佐藤の秘書となる[8]。4年間、佐藤の事務所に勤務した[3]

1995年4月、旭川市議会議員選挙に立候補し初当選[3]

1999年4月の北海道議会議員選挙の旭川市選挙区(定数6)に自民党は現職の加藤礼一のほか、東、新人の菅原範明の計3人を擁立。東は6番目の得票数で初当選し、菅原は次点で落選した[9]

2002年11月の旭川市長選挙に立候補し、現職の菅原功一を227票差まで追い詰めるものの落選[3][10]

2007年4月、北海道議会議員に2期目の当選。

2014年11月の旭川市長選挙に立候補するが、現職の西川将人に敗れた[3][10]。直後の12月に行われた第47回衆議院議員総選挙にも比例北海道ブロックから出馬したが、名簿の掲載順位が最下位だったこともあり落選[11]

2015年4月、北海道議会議員に4期目の当選。

2021年10月の第49回衆議院議員総選挙北海道6区から立候補。かつて旭川市長選で争った西川将人を破り、初当選した[12]

2024年9月12日、自民党総裁選挙が告示され、旧茂木派からは会長の茂木敏充加藤勝信の2人が立候補した。東は茂木の推薦人に名を連ねた[13]石破茂高市早苗小泉進次郎の3人が競り合う構図が固まった終盤[14]麻生太郎は9月25日に茂木と「反石破」での連携を確認し、茂木派議員の一部も取り込んだ[15][注 2]。9月27日総裁選執行。高市が得票数1位で決選投票へ進むも、岸田文雄首相の後押しを受けた石破に敗れた[18][15]。東は1回目の投票では茂木に投じ[19]、決選投票では高市に投じた[19]

同年10月27日の第50回衆議院議員総選挙においても北海道6区から立候補し、西川を破り2選(西川は比例復活)[20]

同年11月13日、第2次石破内閣財務大臣政務官に就任[21]

政策・主張

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憲法

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  • 憲法改正について、2021年のアンケートで「賛成」と回答[22]
  • 憲法9条への自衛隊の明記について、2021年のアンケートで「どちらかといえば賛成」と回答[23]
  • 改正すべき項目として、2021年の朝日新聞社のアンケートで「自衛隊の保持を明記する」「環境権に関する条項を新設する」「緊急事態に関する条項を新設する」と主張[22]
  • 憲法を改正し緊急事態条項を設けることについて、2021年の毎日新聞社のアンケートで回答しなかった[24]

外交・安全保障

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  • 「他国からの攻撃が予想される場合には敵基地攻撃もためらうべきではない」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「どちらとも言えない」と回答[22]
  • 北朝鮮に対しては対話よりも圧力を優先すべきだ」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「どちらかと言えば賛成」と回答[22]

ジェンダー

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  • 選択的夫婦別姓制度の導入について、2021年の朝日新聞社のアンケートで「どちらとも言えない」と回答[22]。同年のNHK、毎日新聞社のアンケートで回答しなかった[23][24]
  • 同性婚を可能とする法改正について、2021年の朝日新聞社のアンケートで「どちらとも言えない」と回答[22]。同年のNHKのアンケートで回答しなかった[23]。「同性婚を制度として認めるべきだと考るか」との同年の毎日新聞社のアンケートに対しても回答しなかった[24]
  • LGBTなど性的少数者をめぐる理解増進法案を早期に成立させるべきか」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「どちらとも言えない」と回答[22]
  • クオータ制の導入について、2021年のNHK、毎日新聞社のアンケートで回答しなかった[23][24]

その他

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  • 原子力発電への依存度について今後どうするべきか」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「下げるべき」と回答[23]
  • 「新型コロナ対策として、消費税率の一時的な引き下げは必要だと思うか」との問いに対し、2021年のアンケートで「必要でない」と回答[23]

統一教会との関係

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  • 2019年8月20日から23日にかけて、「日韓トンネル推進北海道民会議」の視察で、福岡県福岡市と佐賀県唐津市を、三上隆らとともに訪問。東は「ハッピーワールド」への支払いに政務活動費115,400円を充てた[30][31][32][33]
  • 2020年8月23日、統一教会の旭川家庭教会総務部長のM[注 3]日本会議上川協議会会長で株式会社CtoCグループ代表取締役会長の落合博志[36]が中心となり、旭川市で家庭教育支援推進条例を制定することを目的として[注 4]、「旭川家庭教育を支援する会」が設立された。設立時は落合が会長を務め、のちに東が会長に就任した[42][43][44][45]。Mは事務局次長に就き、元教団信者で旭川市議会議員の蝦名信幸が幹事長に就いた[46][47]。そして2021年9月26日の旭川市長選挙で当該条例の制定を公約に掲げた今津寛介[48]が市長に初当選し、同日の市議補選で蝦名の息子の蝦名安信が初当選すると、今津は顧問に、蝦名安信は幹事に就いた[49][46][50]
  • 2021年10月の衆院選の際、統一教会の関連団体「世界平和連合」は東の選挙事務所に手伝いを派遣した[51][注 5]
  • 2022年3月18日、統一教会系の世界日報は「旭川家庭教育を支援する会」相談役の上松丈夫へのインタビュー記事を掲載。家庭教育支援条例制定に向けた団体の活動内容を取り上げた[55][56]。上松はかつて中札内村教育長を務めていた[57]
  • 同年5月7日、 「旭川家庭教育を支援する会」は旭川市と市教育委員会の後援を受けて、静岡県議会議員の藤曲敬宏の後援会を開催。藤曲は統一教会の信者であった[58]
  • 同年7月8日、安倍晋三が奈良市で射殺される事件が発生した[59]。事件後、統一教会と自民党との繋がりがメディアで取り沙汰される中、自民党幹事長茂木敏充は7月26日の会見で「統一教会と自民党は組織的な関係は一切ない」と断言した[60]。そうした中、ネット上では、Google ストリートビューを用いて、統一教会関連の施設を確認し、建物に張ってある自民党議員のポスターを探す作業がTwitterなどを通じて広まった。作業の過程で、旭川市の旭川家庭教会の玄関に東、市長の今津寛介、前市議の木下雅之の三連ポスターが貼られていたことが判明した[46][42]
  • 同年7月から8月にかけて、共同通信社は、全国会議員712人を対象に、統一教会との関わりを尋ねるアンケートを実施。8月31日に各議員の回答の全文を公表した。「旧統一教会またはその友好・関連団体等から選挙活動への支援、協力を受けたことはあるか」との問いに対し、東は「分からない、答えられない」と回答し、「行事、会合、集会等に出席したことはあるか」との問いに対し「ない」と回答した[61][62]
  • 同年8月20日放映の『報道特集』の中で、前述の藤曲敬宏は統一教会の信者であることを公表[58]。これを受けて北海道新聞が東に取材すると、東は「県議と統一教会との関係は知らなかった」と答えた[56]
  • 同年9月12日、東は「旭川家庭教育を支援する会」を退会[63]。9月14日、同団体は臨時役員会を開き、解散を決めた[50]

選挙歴

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当落 選挙 執行日 年齢 選挙区 政党 得票数 得票率 定数 得票順位
/候補者数
政党内比例順位
/政党当選者数
北海道議会議員選挙 1999年4月11日 31 旭川市選挙区 自由民主党 2万33票 12.35% 6 6/8 /
旭川市長選挙 2002年11月10日 34 ーー 無所属 6万544票 44.09% 1 2/4 /
北海道議会議員選挙 2007年4月8日 39 旭川市選挙区 無所属 2万8145票 16.73% 6 3/7 /
北海道議会議員選挙 2011年4月10日 43 旭川市選挙区 自由民主党 2万5626票 17.03% 6 1/7 /
旭川市長選挙 2014年11月9日 46 ーー 無所属 6万5938票 45.38% 1 2/2 /
第47回衆議院議員総選挙 2014年12月14日 46 比例北海道ブロック 自由民主党 ーー票 ーー 8 ー/ー 15/3
北海道議会議員選挙 2015年4月12日 47 旭川市選挙区 自由民主党 3万2300票 21.53% 6 1/7 /
北海道議会議員選挙 2019年4月7日 51 旭川市選挙区 自由民主党 3万4730票 23.62% 6 1/7 /
第49回衆議院議員総選挙 2021年10月31日 53 北海道第6区 自由民主党 12万8670票 55.50% 1 1/3 /
第50回衆議院議員総選挙 2024年10月27日 56 北海道第6区 自由民主党 10万694票 46.88% 1 1/3 /

脚注

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注釈

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  1. ^ 原田義昭は2021年6月11日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に関係する議員連盟「日本・世界平和議員連合懇談会」の会長に就任した[4][5]。2022年8月13日配信の西日本新聞の記事の中で、教団から選挙支援を受けていたと明言し、さらに「宗教組織はある程度まとまった数がいるから、本当にありがたい。旧統一教会は自民党の思想にも近い」と述べた[6]
  2. ^ 麻生派会長の麻生太郎はさらに踏み込み、河野太郎などの陣営に入っていた派閥メンバーに対し、側近議員を通じて「1回目の投票から高市に入れろ」と指示を飛ばした[16][17]
  3. ^ 統一教会の旭川家庭教会総務部長のMは2019年に市民団体「同性婚問題を考える旭川の会」を立ち上げ、代表に就任した。同団体の顧問には旭川市長の今津寛介が名を連ねている[34][35]
  4. ^ 統一教会関連団体の国際勝共連合の機関誌『世界思想』2018年2月号は「今こそ家族を守れ」「家庭教育への支援で絆を取り戻す」と題した特集を組み、家庭教育支援条例と家庭教育基本法制定の意義を訴えた[37][38]。また、統一教会関連団体の東西南北統一運動国民連合[39]が発行する『月刊En-ichi』2018年6月号も、「家庭教育支援条例・支援法がなぜ必要なのか」と題した記事を掲載した[40][41]
  5. ^ 教団関連団体の「世界平和連合」と「平和大使協議会」は2021年の衆院選と2022年の参院選の際、自民党候補者に対し「推薦確認書」を提示し、署名を求めた[52]。事実上の「政策協定」である推薦確認書は5つの項目から成り、その中の一つが「家庭教育支援法と青少年健全育成基本法の国会での制定に取り組むこと」であった[53][54]

出典

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  1. ^ 令和3年11月4日北海道選挙管理委員会告示第69号(衆議院小選挙区選出議員選挙における当選人等について)
  2. ^ プロフィール”. 東くによし連合後援会事務所. 2023年7月9日閲覧。
  3. ^ a b c d e f プロフィール - 東国幹公式サイト
  4. ^ 日テレNEWS (2022年7月25日). “【“統一教会”と政治家】2年前設立の議員連合“顧問”に… 名簿を入手”. YouTube. 2022年8月2日閲覧。
  5. ^ 原田義和 Facebook 2021年6月15日” (2021年6月15日). 2022年7月18日閲覧。
  6. ^ 小川俊一 (2022年8月13日). “「選挙支援ありがたい」「自民党の思想に近い」 原田義昭氏、旧統一教会との関係で”. 西日本新聞. 2022年8月25日閲覧。
  7. ^ 自由民主党・道民会議 北海道議会議員会”. www.dougikai-jimin.jp. 2024年11月16日閲覧。
  8. ^ 国会議員情報:東 国幹(あずま くによし)”. 時事ドットコム. 2023年2月20日閲覧。
  9. ^ 北海道議会議員選挙 - 旭川市候補者一覧 - 1999年04月11日投票 | 北海道”. 選挙ドットコム. 2024年11月16日閲覧。
  10. ^ a b https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/461/463/p005931_d/fil/sityo2.pdf
  11. ^ 第47回衆議院議員選挙 - 2014年12月14日投票 比例・北海道ブロック 自由民主党 | 候補者一覧 | 政治山”. seijiyama.jp. 2024年11月16日閲覧。
  12. ^ 衆議院選挙2021 北海道(札幌・函館など)開票速報・選挙結果”. 衆議院選挙2021特設サイト. NHK. 2021年11月1日閲覧。
  13. ^ 茂木敏充氏の推薦人一覧 自民党総裁選2024”. 日本経済新聞 (2024年9月12日). 2024年9月30日閲覧。
  14. ^ 石破、高市、小泉の3氏が競る 決選投票確実な情勢”. 共同通信 (2024年9月25日). 2024年10月9日閲覧。
  15. ^ a b 中田征志、太田晶久「『反高市』票流れる 石破新総裁 決選 岸田・菅氏が支持」 『読売新聞』2024年9月28日付朝刊、3面。
  16. ^ 『週刊文春』2024年10月17日号、32頁、「『高市支持』で求心力が低下 麻生太郎が政治生命の危機」。
  17. ^ <独自>自民・麻生副総裁が高市氏支持へ、麻生派議員にも指示 1回目から”. 産経新聞 (2024年9月26日). 2024年9月30日閲覧。
  18. ^ 川口峻、竹内望 (2024年9月27日). “1回目投票2位からの逆転劇 石破氏の総裁選勝利を生んだ「秋波」”. 毎日新聞. 2024年10月11日閲覧。
  19. ^ a b 決選投票は高市氏4人、石破氏3人 自民総裁選、道内議員はどう動いた”. 北海道新聞 (2024年9月27日). 2024年10月1日閲覧。
  20. ^ 衆議院選挙 北海道6区 自民・東国幹氏が2回目の当選”. NHK札幌 (2024年10月28日). 2024年10月28日閲覧。
  21. ^ “第2次石破茂内閣の副大臣・政務官一覧”. 日本経済新聞電子版 (日本経済新聞社). (2024年11月13日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA126GD0S4A111C2000000/ 2024年11月16日閲覧。 
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  33. ^ a b 徹底追及 統一協会 政活費で関連団体行事へ 自民道議ら4氏 収支報告から判明 共産党道議団が調査・公表”. しんぶん赤旗 (2022年9月14日). 2023年2月20日閲覧。
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  40. ^ 家庭教育支援条例・支援法がなぜ必要なのか ―子供の健全な発達を保障するための支援―(初出:『月刊En-ichi』2018年6月号)”. 平和政策研究所 (2020年5月20日). 2023年2月27日閲覧。
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  52. ^ 旧統一教会側、自民議員に「政策協定」 選挙支援見返りに署名求める”. 朝日新聞 (2022年10月20日). 2022年10月20日閲覧。
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  55. ^ 湯朝肇 (2022年3月18日). “家庭教育支援条例案を提示―旭川家庭教育を支援する会 相談役 上松丈夫氏”. 世界日報. 2023年2月20日閲覧。
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  63. ^ 村田亮「年末回顧2022 旧統一教会と旭川の政治家」 『北海道新聞』2022年12月19日。

外部リンク

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公職
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進藤金日子
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