宮島喜文
宮島 喜文 みやじま よしふみ | |
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財務大臣政務官就任時 | |
生年月日 | 1951年7月28日(73歳) |
出生地 | 長野県下伊那郡泰阜村 |
出身校 | 帝京医学技術専門学校臨床検査学科 |
前職 | 日本臨床衛生検査技師会会長 |
所属政党 | 自由民主党(安倍派) |
選挙区 | 比例区 |
当選回数 | 1回 |
在任期間 | 2016年7月26日 - 2022年7月25日 |
宮島 喜文(みやじま よしふみ、1951年7月28日 - )は、日本の政治家、臨床検査技師、細胞検査士。自由民主党所属の元参議院議員(1期)。
日本臨床衛生検査技師会会長を2期務めたほか、中央社会保険医療協議会専門委員、財務大臣政務官などを歴任した[1]。
経歴
[編集]長野県下伊那郡泰阜村出身。長野県阿南高等学校卒業後、帝京医学技術専門学校に進学、臨床検査技師となる道を選ぶ[2]。
1972年4月、長野県に入庁[3]。20代から30代は、山間地域の医療を担う長野県立木曽病院・阿南病院に勤務。往診の際、患者だけでなく家族の健康状態も尋ねる医師の姿勢に「医療とは、社会を見つめるもの」であると考えるようになったという[4]。
2006年4月、長野県立こども病院副院長に就任。2010年4月、長野県立木曽病院副院長に就任[5]。自ら立ち上げた医療技術部の部長を兼務、「チーム医療」の強化や人材育成に尽力した[4]。
2012年、日本臨床衛生検査技師会会長に就任。会長職は2期を務めた[3]
参議院議員
[編集]2015年、同じ臨床検査技師出身で、自民党・細田派の参議院議員の伊達忠一から、翌年の参院選への立候補から打診される[6]。同年8月28日、宮島が出馬の意向を固めたことが報じられた[7]。
参議院比例区には、臨床検査技師出身の細田派の赤石清美がいたが、自民党は宮島に公認を出した。事実上、赤石の後継候補となることが決まった。赤石は2016年5月27日に正式に不出馬を表明した。
赤石が初当選した2010年の参院選の比例区で自民党は12議席を獲得し、赤石は10万8千票の得票で何とか12番目にすべり込んだ[8]。宮島は、日本臨床衛生検査技師会のほか、日本衛生検査所協会や日本臨床検査薬協会、日本臨床検査薬卸連合会など検査関連団体の支持を得たものの[9]、「正直、当選できる自信はなかった」と証言している。
2016年7月10日の第24回参議院議員通常選挙で、自民党は比例代表に25人の候補者を擁立し、19議席を獲得。宮島は17番目の得票数で初当選した[10]。当選後、清和政策研究会(細田派)に入会[11]。
2019年4月8日、参議院議員の渡辺美知太郎は、那須塩原市長の君島寛の死去に伴う市長選挙に立候補する意向を表明し、財務大臣政務官を退任。同日、宮島は同政務官に任命された[12][13]。
2022年7月執行予定の第26回参議院議員通常選挙にも比例区で自民党の公認を得ていたが、4月15日付で公認辞退が発表された[14]。
人物
[編集]統一教会との関係
[編集]- 参院選における支援
- 2016年の参院選に、宮島は、同じ臨床検査技師出身で細田派に所属する伊達忠一からの打診を受け、立候補を決めた。「票が足りない」と踏んだ伊達は安倍晋三首相に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の組織票を回すよう依頼し、安倍はこれを了承。公示の直前、伊達は、「世界平和連合」の支援を取り付けたことを宮島に告げた。宮島は「世界平和連合」が統一教会と関係があると知らされて戸惑うが、陣営幹部から「上がつけてくれた団体ですから、もうあとには引けません」「外でおおっぴらに言っちゃいけません」と忠告された[6]。この結果、宮島に統一教会の票が回り[16][17]、宮島は自民党が比例で獲得した19議席中、17位で初当選を果たした[10]。元事務所職員も宮島が「世界平和連合」[18]から推薦を受けていたと証言し[19]、宮島自身もその事実を認めた[20]。
- 2022年の参院選に際して、宮島は安倍に2回会いに行き、前回選と同様に「世界平和連合」の支援を依頼した。しかし安倍は「6年前のような選挙協力は難しいかもしれない」と返答した[20]。代わって伊達が接触すると、安倍はかつて自身の首相秘書官を務めた元職の井上義行に票を割り振ると述べ、明確に断った[16][17]。再選の望みが薄いことを悟った宮島は同年4月に公認を辞退し、不出馬を選んだ[14]。
- イベント・関連議員連盟
- 2017年5月14日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のイベント「孝情文化フェスティバル in TOKYO」に来賓として出席。祝辞で韓鶴子総裁の参加を称えるとともに「昨年7月の参議院選挙で皆様方の応援をいただき当選させていただきました」と述べた[21]。
- 2018年7月1日、統一教会が、韓総裁を主賓に迎えて「日本宣教60周年 2018神日本家庭連合 希望前進決意2万人大会」をさいたまスーパーアリーナで開催した。来賓として、宮島、工藤彰三、柳本卓治、三ッ林裕巳、神山佐市、本村賢太郎の6人の国会議員が招かれた[22]。
- 2018年10月25日、統一教会の関連政治団体「国際勝共連合」が創立50周年記念大会をザ・キャピトルホテル 東急で開催。宮島は同大会に出席した[23][24][25]。
- 2021年6月11日、統一教会の関連団体「天宙平和連合」が創設した世界平和国会議員連合の日本の議員連盟「日本・世界平和議員連合懇談会」の総会が衆議院第一議員会館で開催。宮島を含む20人の国会議員が出席し[26]、宮島は事務局長と幹事に就任した。同議連は前年に設立された団体で、初代会長は大野功統だった[27][28]。総会で会長に選出された原田義昭は6月15日、フェイスブックにその旨を記載するとともに、出席議員と国際勝共連合会長の梶栗正義がガッツポーズをする写真を掲載した[26][28]。翌16日、原田は投稿から写真だけ削除した[29]。
- 2022年6月13日、「日本・世界平和議員連合懇談会」は総会を開催。宮島は前年に続いて事務局長に選出された。顧問である国際勝共連合会長の梶栗が講演をし、講演の際、統一教会の関連団体「平和政策研究所(IPP)」が発行する「政策情報レポート」が配られた。総会資料のアンケート用紙には、梶栗が会長を務める統一教会の友好団体「世界平和連合」[30]に関する記述があり、「次期参議院選挙の地方区で、世界平和連合の応援を希望する議員がおられればお書き下さい」と書かれてあった[31]。
その他
[編集]- 生まれ故郷の泰阜村に父と母、妻の4人で暮らしている。2016年参院選の際には地元で選挙活動を行っていなかったにもかかわらず、同村を含む南信州地域からは2,264票の得票を得た[2]。
- 2016年の参院選の際は、僻地医療に従事してきた経験から、「国民の健康を大切にする国づくり」を掲げて選挙に臨んだ。国民皆保険制度を日本が世界に誇る制度としてその堅持を主張した[2]。
出典
[編集]- ^ 中医協、新たな専門委員が2人就任CBニュース 2015年12月01日
- ^ a b c 参院選比例代表の宮島喜文さんに聞く南信州新聞 2016年7月14日
- ^ a b プロフィール宮島よしふみ オフィシャルウェブサイト 2016年7月20日閲覧
- ^ a b 技師の人材育成に取り組む 長野県立木曽病院 宮島喜文さん中日新聞 2011年10月18日
- ^ “国会議員情報:宮島 喜文(みやじま よしふみ)”. 時事ドットコム. 2022年10月28日閲覧。
- ^ a b “旧統一教会側の支援受けた自民・宮島氏 陣営幹部「教団の力すごい」”. 朝日新聞 (2022年8月20日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “日臨技会長の宮島氏が参院選出馬へ 近く自民に公認申請”. MEDIFAX web (2015年8月28日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ 第22回参議院議員選挙(2010年7月11日投票)比例代表 自由民主党候補者一覧|政治・選挙プラットフォーム【政治山】
- ^ 宮島氏が初当選、12万票を獲得「赤石氏からしっかり引き継ぐ」THE MEDICAL & TEST JOURNAL 平成28年7月20日閲覧
- ^ a b “比例代表 自由民主党”. 2016参院選 NHK選挙WEB. NHK. 2022年7月11日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 山田宏氏ら細田派入会=自民時事通信 2016年7月14日
- ^ 平成31年4月12日『官報』本紙第7489号11ページ
- ^ 渡辺美知太郎財務政務官が退任、後任は宮島氏 産経新聞 2019年4月8日配信 2019年4月12日閲覧
- ^ a b 自民、参院で2氏公認 1氏が辞退 - 日本経済新聞 2022年4月15日
- ^ 『官報』号外232号、令和5年11月6日
- ^ a b “【解説】伊達前参議院議長 安倍元総理に旧統一教会票を依頼”. 北海道テレビ (2022年7月28日). 2022年7月29日閲覧。[リンク切れ]
- ^ a b “【前参院議長の告白 完全版】伊達忠一氏 安倍元総理に旧統一教会票を依頼”. 北海道テレビ (2022年7月28日). 2022年7月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月27日閲覧。
- ^ “会長挨拶”. 世界平和連合. 2022年8月2日閲覧。
- ^ “旧統一教会の関連団体から「宮島元参院議員が推薦を受けた」 元事務所職員が説明”. 信濃毎日新聞 (2022年8月2日). 2022年8月2日閲覧。
- ^ a b ““旧統一教会とのつながり”元議員が証言「安倍氏に二度会って支援を依頼した」回答は”. テレビ朝日 (2022年7月31日). 2022年8月1日閲覧。
- ^ 鈴木エイト (2017年6月7日). “やや日刊カルト新聞: 「答える必要がない」「質問はお断り」統一教会(家庭連合)イベントで来賓挨拶した自民党国会議員が取材拒否”. やや日刊カルト新聞. 2022年7月13日閲覧。
- ^ “統一教会の「さいたまスーパーアリーナ2万人集会」に自民党国会議員ら6人が来賓出席”. やや日刊カルト新聞. (2018年7月1日) 2022年7月16日閲覧。
- ^ “創立50周年大会に議員・有識者ら500人が結集”. 国際勝共連合 (2018年11月13日). 2022年7月16日閲覧。
- ^ ハーバー・ビジネス・オンライン編集部編著『日本を壊した安倍政権』扶桑社、2020年12月2日、116-118頁。ISBN 978-4594086749。
- ^ 鈴木エイト (2018年10月29日). “自民党議員、国際勝共連合50周年大会に複数名が出席。旧統一教会系政治組織と与党議員の関係”. ハーバー・ビジネス・オンライン. 扶桑社. 2019年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月28日閲覧。
- ^ a b ““21人のガッツポーズ”細田衆院議長の姿も・・・旧統一教会と自民党が国会内で集会、出席した元閣僚「選挙にプラスになる」”. TBS NEWS DIG. TBSテレビ (2022年7月26日). 2022年7月26日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 日テレNEWS (2022年7月25日). “【“統一教会”と政治家】2年前設立の議員連合“顧問”に… 名簿を入手”. YouTube. 2022年8月2日閲覧。
- ^ a b “原田義和 Facebook 2021年6月15日” (2021年6月15日). 2022年7月18日閲覧。
- ^ 日テレNEWS (2022年7月29日). “【ライブ】銃撃事件から3週間:“統一教会”と政治家の関係…続々と明らかに”. YouTube. 2022年8月1日閲覧。
- ^ “会長挨拶”. 世界平和連合. 2022年8月2日閲覧。
- ^ 今西憲之、吉崎洋夫 (2022年7月29日). “旧統一教会系団体に参院選の応援「希望する議員いれば記入を」 自民党が幹部の議連でアンケート”. AERA dot.. 2022年8月1日閲覧。
外部リンク
[編集]公職 | ||
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先代 伊佐進一 渡辺美知太郎 |
財務大臣政務官 伊佐進一→ 井上貴博と共同 2019年 - 2020年 |
次代 船橋利実 元榮太一郎 |