コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

有田市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
蚊取り線香発祥の地から転送)
ありだし ウィキデータを編集
有田市
有田市旗 有田市章
有田市旗 有田市章
1956年4月10日制定
日本の旗 日本
地方 近畿地方
都道府県 和歌山県
市町村コード 30204-0
法人番号 5000020302040 ウィキデータを編集
面積 36.83km2
総人口 24,487[編集]
推計人口、2024年11月1日)
人口密度 665人/km2
隣接自治体 海南市有田郡有田川町湯浅町
市の木 シイ
市の花 ミカン
市の鳥 なし
有田市役所
市長 玉木久登
所在地 649-0304
和歌山県有田市箕島50番地
北緯34度04分59秒 東経135度07分40秒 / 北緯34.08297度 東経135.12775度 / 34.08297; 135.12775座標: 北緯34度04分59秒 東経135度07分40秒 / 北緯34.08297度 東経135.12775度 / 34.08297; 135.12775
外部リンク 公式ウェブサイト

有田市位置図

― 市 / ― 町・村

地図
市庁舎位置
特記事項 ミカンの特産地(有田みかん
ウィキプロジェクト

有田市(ありだし)は、和歌山県中部に位置する紀中地域[1](有田圏域[2])に属する。

有田みかん蚊取線香発祥の地である。熊野古道が市東部を南北に通っている。

地理

[編集]
有田市中心部周辺の空中写真。
2019年9月15日撮影の6枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
有田市内を流れる有田川

位置

[編集]

和歌山県の中部に位置し、紀伊水道に面している。市中央を流れる有田川沿いに沖積平野が形成され、市街地及び田畑が広がっている。 市北部は白倉山、明神山、愛宕山等の急峻な長峰山脈が連なり、港町付近で平野となる。市南部も長峰山脈から派生する山々が連なるが、北部と比較して標高が低く、千田付近で峠を形成し山林が途切れている。更に西に行くにつれ再び標高が高まり、最西部の宮崎の鼻にて紀伊水道に沈む。

市北西部の初島地区においては砂州とその後背湿地によって形成されたと思われる平野が広がっている。沖に地の島、沖の島の2島が浮かび、苅藻島は以前干潮時のみ地続きとなっていたが、東亜燃料(現ENEOS)の工場建設に伴う埋め立てにより現在は完全に地続きとなっている。

地形

[編集]

山岳

[編集]
主な山

白倉山(454m)、明神山(355m)、愛宕山

河川

[編集]
主な川
  • 有田川
  • 高山川
  • 西谷川
  • 宮前川
  • お仙谷川
  • 箕川
  • 内川

海岸

[編集]
海峡

島嶼

[編集]
主な島

地域

[編集]

行政区画

[編集]
初島地区
  • 初島町(初島町浜・初島町里)
港町地区
  • 港町
箕島地区
  • 箕島
宮崎地区
  • 宮崎町の一部
中央地区
  • 新堂、宮崎町の一部、古江見、野、山地
保田地区
  • 山田原、下中島、辻堂、星尾、千田
宮原地区
  • 宮原町(宮原町滝川原・宮原町滝・宮原町新町・宮原町道・宮原町畑・宮原町東・宮原町須谷)
糸我地区
  • 糸我町(糸我町西・糸我町中番)

人口

[編集]

平成27年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、6.98%減の28,470人であり、増減率は県内30市町村中18位。人口密度は773.01人/km2であり、県内30市町村中3位。

有田市と全国の年齢別人口分布(2005年) 有田市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 有田市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
有田市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 34,257人
1975年(昭和50年) 34,865人
1980年(昭和55年) 35,683人
1985年(昭和60年) 35,401人
1990年(平成2年) 34,810人
1995年(平成7年) 34,283人
2000年(平成12年) 33,661人
2005年(平成17年) 32,143人
2010年(平成22年) 30,592人
2015年(平成27年) 28,470人
2020年(令和2年) 26,538人
総務省統計局 国勢調査より

隣接自治体

[編集]
和歌山県

歴史

[編集]
  • 806年(大同元年)- 平城天皇(安殿親王)の諱に近いことをはばかり、安諦(阿氐・阿提)郡を在田郡に改称。
  • 806年(大同元年)- 平城天皇の母藤原乙牟漏の発願により、浄妙寺が建立。
  • 1169年(嘉応元年)-宮崎左衛門尉定範が宮崎城を築城。
  • 1221年(承久3年)-湯浅党の湯浅(保田)宗光が保田荘他の地頭職に安堵される。以降、宗光は湯浅一族の主導的立場に立つようになる。
  • 1493年(明応2年)-有田川の洪水により宮原荘の須谷が有田川の川北に移る。
  • 1574年(天正2年)-伊藤孫右衛門が肥後八代からみかん苗を持ち帰る。(有田みかんの始まり)
  • 1585年天正13年)-羽柴秀吉紀州征伐により岩室城が落城。
  • 1615年(元和元年)- 紀州藩主徳川頼宣の命により、茂兵衛・くま、茂太夫・ちよめの二夫婦が牟婁郡津賀浦(現古座町)より矢櫃に移住。(矢櫃の始まり)
  • 1634年(寛永12年)- 滝川原藤兵衛が有田みかんを江戸に出荷。
  • 1793年(寛政5年)- 寛政2年に決壊した須谷の堤防を、日根藤六が復旧、補強する。
  • 1842年(天保13年)- 上田和隧道完成
  • 1895年(明治28年)- 山田原の上山英一郎(大日本除虫菊(金鳥)の創始者)らによって渦巻き型の蚊取り線香が作られる。
  • 1901年(明治34年)- 山地隧道完成
  • 1945年(昭和20年)7月28日-海草郡椒村(初島町)の東亜燃料和歌山工場が約80機のB29に空襲される。
  • 1945年(昭和20年)7月29日-椒村(初島町)東亜燃料竹田住宅の裏山(善福寺東南)に原子爆弾「ファットマン」の模擬爆弾(パンプキン)が投下される。
  • 1954年(昭和29年)9月19日 - 有田郡箕島町糸我村宮原村保田村が合併して有田町が発足。
  • 1956年(昭和31年)5月1日 - 市制施行して有田市となる。
  • 1962年(昭和37年)8月1日 - 海草郡初島町を編入。

政治

[編集]

行政

[編集]

市長

[編集]
歴代市長
  • 初代市長 - 森川仙太(1956年5月1日 - 1966年11月4日)
  • 2代市長-中谷良太郎(1966年11月5日-1973年12月3日)
  • 3代市長-中本重夫(1973年12月16日-1997年12月5日)
  • 4代市長-玉置三夫(1997年12月6日-2000年8月10日)
  • 5代市長-松本泰造(2000年9月17日-2004年9月16日)
  • 6代市長-玉置三夫(2004年9月17日-2008年9月16日)
  • 7代市長-望月良男(2008年9月17日-2024年9月16日)
  • 8代市長-玉木久登(2024年9月17日-)

議会

[編集]

市議会

[編集]

定数:15[3](そのうち1人が女性で、議員の6.7%が女性。)

和歌山県議会

選挙区:有田市選挙区

定数:1人

施設

[編集]
有田警察署
有田市消防本部
桜ヶ丘病院
箕島郵便局
有田市立図書館

警察

[編集]
本部
交番
  • 箕島駅前交番(有田市箕島)
  • 糸我交番 (有田市糸我町中番)
駐在所
  • 辰ヶ浜警察官駐在所(有田市宮崎町)
  • 辻堂警察官駐在所(有田市辻堂)
  • 初島警察官駐在所(有田市初島町浜)

消防

[編集]
本部
消防署
  • 有田消防署(有田市箕島47)
出張所
  • 化学基地(有田市港町839)

医療

[編集]
主な病院

郵便局

[編集]
主な郵便局

(2012年12月現在)

日本郵便株式会社
  • 箕島郵便局(箕島) - 集配局。
  • 有田福島郵便局(箕島)
  • 有田保田(やすだ)郵便局(辻堂)
  • 有田辰ヶ浜(たつがはま)郵便局(宮崎町)
  • 有田初島郵便局(初島町浜)
  • 宮原郵便局(宮原町新町)
  • 逢井(おおい)簡易郵便局(宮崎町)
ゆうちょ銀行
  • 大阪支店 オークワ箕島店出張所(新堂)(ATMのみ/ホリデーサービス実施)
その他逢井簡易郵便局を除く各郵便局にATMが設置され、箕島郵便局ではホリデーサービスを実施。

※有田市内の郵便番号は「649-03xx」「649-04xx」(いずれも箕島郵便局の集配担当)となっている。

図書館

[編集]
図書館

文化施設

[編集]

運動施設

[編集]
  • 有田市健康スポーツ公園 BIG SMILE PARK
  • ふるさとの川総合公園
野球場
水泳場
  • 男浦水泳場
  • えみくるARIDA

経済

[編集]
紀州有田商工会議所
ENEOS和歌山製油所
オークワ有田店

第一次産業

[編集]

農業

[編集]
農業協同組合

漁業

[編集]

第二次産業

[編集]

蚊取線香(世界で初めての開発と製造)、手袋などの地場産業で知られる。

工業

[編集]
製油業

第三次産業

[編集]

商業

[編集]
主な商業施設

本社を置く企業

[編集]

情報・通信

[編集]

マスメディア

[編集]

中継局

[編集]

教育

[編集]
箕島高等学校

高等学校

[編集]
県立

中学校

[編集]
市立
  • 有田市立有和中学校 - 初島中学校、箕島中学校、保田中学校、及び文成中学校が統合し、令和6年4月に開校。

小学校

[編集]
市立

交通

[編集]
箕島駅
中紀バス
国道480号線と有田市街
和歌山下津港有田地区

鉄道

[編集]

中心となる駅:箕島駅 - 同駅は一部の特急列車の停車駅となっている。

鉄道路線

[編集]
西日本旅客鉄道(JR西日本)

なお、同路線の紀伊有田駅は当市ではなく、東牟婁郡串本町に所在する。

バス

[編集]

路線バス

[編集]

道路

[編集]

国道

[編集]

  有田海南道路(事業中)

  有田バイパス(1983年供用開始)

県道

[編集]
主要地方道
一般県道

航路

[編集]

港湾

[編集]

観光

[編集]
浄妙寺

名所・旧跡

[編集]
城郭
主な神社
  • 糸我稲荷神社(糸我町中番) - 日本最古の稲荷神社。地元では最古のおいなりさんとして崇められている。
  • 須佐神社(千田) - 10月14日に千田祭が行われる。社宝の太刀銘因州住景長は国指定重要文化財
  • 立神社(野)
  • 宮原神社(宮原町道)
主な寺院
  • 浄妙寺(宮崎町)本堂・多宝塔、蓮華唐草文螺鈿須弥壇、木造薬師如来及び両脇侍像、木造十二神將立像(国指定重要文化財)
  • 円満寺(宮原町東)十一面観音立像(国指定重要文化財)紀伊国守護職畠山氏の菩提寺
  • 正善寺(初島町里)大日如来坐像(国指定重要文化財)
  • 広利寺(宮原町畑)十一面観音立像(国指定重要文化財)
  • 得生寺 (糸我町中番) - 中将姫ゆかりの地。5月14日に二十五菩薩練供養会式が行われる。
  • 仁平寺(糸我町西) - 別名はあじさい寺。
  • 無縁寺(宮崎町) - 関西の千鳥ヶ淵と呼ばれる寺。太平洋戦争の戦没者を祀る。
街道
遺跡
  • 椒(はじかみ)の古墳(初島町浜) - ENEOS和歌山製油所内にある
  • 地ノ島遺跡(初島町浜) - 初島公民館前に石室のレプリカがある
  • 明恵上人星尾遺跡(星尾) - 明恵上人紀州遺跡の一つ(国指定史跡)
  • 爪書地蔵(宮原町畑) - 空海が爪で描いたという伝説が遺る
  • 箕島古墳群(一本松古墳、野丁古墳)(箕島)
  • 新堂古墳(新堂)
  • 山田原古墳(山田原)
  • 表山古墳(山田原)
  • 宮原古墳(宮原町滝)
  • 辻貝古墳(宮原町道)
  • 円満寺古墳(宮原町東)
  • 岡崎古墳群(千田)
  • 中尾古墳(山地)
  • 山地古墳(山地)

観光スポット

[編集]
  • 産直市場「浜のうたせ」
  • 有田みかん海道
  • 地の島海水浴場
  • 仁平寺のアジサイ
  • ウエノ公園の桜

文化・名物

[編集]

祭事・催事

[編集]

名産・特産

[編集]

スポーツ

[編集]

野球

[編集]

相撲

[編集]
  • 箕島高校相撲部 - 強豪で知られ、過去に何度も全国大会入賞歴を持つ。OBに栃乃和歌清隆 等の力士がいる。

姉妹都市

[編集]

有田市を舞台とした作品

[編集]

映画

[編集]
  • 真夏の少年(1991年江口洋介キューティー鈴木主演で公開された映画。本市は「高校野球で盛り上がる海辺の町」として紹介され、全編において本市ロケを行っている)


小説

・有田川(有吉佐和子著)

・黒い血の女(松本清張著)

出身関連著名人

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 和歌山県地域公共交通計画(素案) 和歌山県(2024年11月23日閲覧)p.2
  2. ^ 都市計画区域マスタープランについて 和歌山県(2024年11月23日閲覧)
  3. ^ 市議会の概要”. 有田市. 2020年11月5日閲覧。

外部リンク

[編集]