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設楽ダム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
設楽ダム
所在地 日本の旗 日本愛知県北設楽郡設楽町(左岸:設楽町清崎、右岸:設楽町松戸)
位置 北緯35度05分29秒 東経137度33分23秒 / 北緯35.09139度 東経137.55639度 / 35.09139; 137.55639、豊川水系豊川(とよがわ)の河口から約70キロメートル上流[1]
河川 寒狭川、宇連川

豊川
ダム諸元
ダム型式 重力式コンクリートダム[2] 以下、同じ。
堤高 約129 m
堤頂長 400[3] m
流域面積 約62 km2
湛水面積 約300 ha
総貯水容量 9800万 m3
有効貯水容量 9200万 m3
利用目的 洪水被害の軽減・河川環境の保全(流水の正常な機能の維持)・新規利水[4]
事業主体 国土交通省中部地方整備局
電気事業者 -
発電所名
(認可出力)
-
着手年 / 竣工年 1978年2034年度
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座標: 北緯35度05分29秒 東経137度33分23秒 / 北緯35.09139度 東経137.55639度 / 35.09139; 137.55639 設楽ダム(したらダム)は、愛知県北設楽郡設楽町内に建設中の重力式コンクリートダムである。

概要

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愛知県東三河南部地域において、以下の3つの目的で進められている[4]

  • 洪水被害の軽減:大雨の水を一時的に貯めて、豊川沿川地域の洪水被害を軽減する。
  • 河川環境の保全(流水の正常な機能の維持):雨が降った時の水を貯めておき、渇水時に流すことにより、河川の環境を保全する。
  • 新規利水:新たな水道用水や農業用水を供給する。

もともと1963年昭和38年)に電源開発株式会社が発電用ダムとして計画したが、地質が弱いことを理由に計画は消滅した[5]

1971年(昭和46年)に当時の通産省から揚水発電ダムとして計画されるものの、1973年(昭和48年)に多目的ダムとして総貯水量8000万トン、ロックフィル方式のダムとして当時の建設省や愛知県が計画した[5]

その後、総貯水量は1億トンに変更され、2008年平成20年)に「設楽ダムの建設に関する基本計画」が告示されたが、地元住民団体などによる根強い反対運動があった[5]。反対運動では立木トラストも実施している[6]。      

2016年(平成28年)、国土交通省から2026年令和8年)に完成予定であることが明示された[7]

2022年5月17日開催の設楽ダム建設事業部会において、工期の終期が2026年度から2034年度へ8年遅れること、事業費が約2,400億円から約3,200億円へ800億円増額されること、が報告された[8]

歴史

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以下の経緯は、主として[9]による。

  • 1963年昭和38年) - 電源開発株式会社が発電用ダムとして計画。
  • 1973年(昭和48年) - 建設省(当時)や愛知県が、総貯水量8000万トンのロックフィル式ダムとして計画。
  • 1978年(昭和53年) - 建設省(当時)が実施計画調査に着手。
  • 2009年平成21年)2月5日 - 国と愛知県、設楽町が設楽ダム建設同意の協定書に調印。
  • 2017年(平成29年)6月3日 - 仮排水トンネルを建設する「転流工」着工[10]

出典

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出典

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  1. ^ 設楽ダム建設事業の概要 位置、愛知県水資源課、2021年1月15日更新
  2. ^ ダムの諸元 設楽ダムについて、国土交通省中部地方整備局 設楽ダム工事事務所
  3. ^ 設楽ダムにおける環境影響評価と環境保全への取り組み 2-3 設楽ダムの規模、 p.6、国土交通省中部地方整備局 設楽ダム工事事務所、2016年3月
  4. ^ a b 設楽ダム建設事業の概要 位置、愛知県建設局水資源課、2021年1月15日更新
  5. ^ a b c 一般質問 設楽ダム建設の中止を求める 2015年10月5日
  6. ^ 立木トラスト名札掛け”. 2017年8月19日閲覧。
  7. ^ 設楽ダムの建設に関する基本計画(国土交通省告示第1076号 平成28年9月20日)、設楽ダム工事事務所、2017年12月31日閲覧
  8. ^ 設楽ダム建設事業(工期及び事業費について) 設楽ダム建設事業部会、p.2、国土交通省 中部地方整備局 設楽ダム工事事務所、2022-05-17
  9. ^ 事業計画と事業経緯 設楽ダムができるまでの流れ、国土交通省中部地方整備局 設楽ダム工事事務所
  10. ^ “設楽ダム転流工 着工式で「万感」 町長あいさつ”. 中日新聞 (中日新聞社): p. 朝刊 県内版 24. (2017年6月4日) 

関連項目

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外部リンク

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