1956年フランスグランプリ
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レース詳細 | |||
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1956年F1世界選手権全8戦の第5戦 | |||
ランス・サーキット(1954-1972) | |||
日程 | 1956年7月1日 | ||
正式名称 | XLII Grand Prix de l'ACF | ||
開催地 |
ランス・サーキット フランス ランス | ||
コース | 公道コース | ||
コース長 | 8.302 km (5.159 mi) | ||
レース距離 | 61周 506.422 km (314.676 mi) | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | フェラーリ | ||
タイム | 2:23.3 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | ファン・マヌエル・ファンジオ | フェラーリ | |
タイム | 2:25.8 | ||
決勝順位 | |||
優勝 | フェラーリ | ||
2位 | フェラーリ | ||
3位 | マセラティ |
1956年フランスグランプリ (1956 French Grand Prix) は、1956年のF1世界選手権第5戦として、1956年7月1日にランス・サーキットで開催された。
レース概要
[編集]ブガッティが自製の直列8気筒エンジンをミッドシップで横置きとしたユニークなマシンT251を持ち込み、モーリス・トランティニアンのドライブでデビューしたが、予選ではポールポジションのファン・マヌエル・ファンジオから18秒遅く、決勝も18周でリタイアに終わり、この一戦のみで姿を消した[1]。ヴァンウォールのシャシー制作を担当した[2]ロータスのコーリン・チャップマンが当レースでドライバーとして参加し、予選で5位を記録したがアクシデントにより負傷したため、決勝には出走しなかった。
決勝前日にエンツォ・フェラーリの息子アルフレード・フェラーリが病死したため、フェラーリ勢は腕に黒い喪章をしてレースに臨んだ[3]。レースはフェラーリがワン・ツー・フィニッシュを飾り、ピーター・コリンズが連勝、エウジェニオ・カステロッティが2位となった。マセラティのジャン・ベーラがファンジオを抑えて3位表彰台を獲得した。
エントリーリスト
[編集]No. | ドライバー | エントラント | コンストラクター | シャシー | エンジン | タイヤ |
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2 | スターリング・モス | オフィシーネ・アルフィエリ・マセラティ | マセラティ | 250F | マセラティ 250F1 2.5L L6 | P |
4 | ジャン・ベーラ | |||||
6 | チェーザレ・ペルディーサ | |||||
8 | ピエロ・タルッフィ | |||||
10 | ファン・マヌエル・ファンジオ | スクーデリア・フェラーリ | フェラーリ | D50 | フェラーリ DS50 2.5L V8 | E |
12 | エウジェニオ・カステロッティ | |||||
14 | ピーター・コリンズ | |||||
16 | アルフォンソ・デ・ポルターゴ | |||||
20 | トニー・ブルックス 1 | オーウェン・レーシング・オーガニゼーション | BRM | P25 | BRM P25 2.5L L4 | D |
22 | ハリー・シェル | ヴァンダーヴェル・プロダクツ・リミテッド | ヴァンウォール | VW2 | ヴァンウォール 254 2.5L L4 | P |
24 | マイク・ホーソーン | |||||
26 | コーリン・チャップマン | |||||
28 | モーリス・トランティニアン | オートモビルズ・ブガッティ | ブガッティ | T251 | ブガッティ 2.5L L8 | E |
30 | ロベール・マンヅォン | エキップ・ゴルディーニ | ゴルディーニ | T32 | ゴルディーニ 25 2.5L L8 | E |
32 | ヘルナンド・ダ・シルバ・ラモス | |||||
34 | アンドレ・ピレット | T16 | ゴルディーニ 23 2.5L L6 | |||
36 | ルイ・ロジェ | エキュリー・ロジェ | マセラティ | 250F | マセラティ 250F1 2.5L L6 | P |
38 | ルイジ・ヴィッロレージ | ルイジ・ピオッティ | マセラティ | 250F | マセラティ 250F1 2.5L L6 | P |
40 | パコ・ゴディア | オフィシーネ・アルフィエリ・マセラティ | マセラティ | 250F | マセラティ 250F1 2.5L L6 | P |
42 | アンドレ・シモン | アンドレ・シモン | マセラティ | 250F | マセラティ 250F1 2.5L L6 | P |
44 | オリビエ・ジャンドビアン | スクーデリア・フェラーリ | フェラーリ | D50 | フェラーリ DS50 2.5L V8 | E |
46 | ホレース・グールド 1 | グールズ・ガレージ | マセラティ | 250F | マセラティ 250F1 2.5L L6 | P |
48 | ピエロ・スコッティ 1 | ピエロ・スコッティ | コンノート | B 2 | アルタ GP 2.5L L4 | P |
ソース:[4] |
- 追記
結果
[編集]予選
[編集]順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 10 | ファン・マヌエル・ファンジオ | フェラーリ | 2:23.3 | — |
2 | 12 | エウジェニオ・カステロッティ | フェラーリ | 2:24.6 | + 1.3 |
3 | 14 | ピーター・コリンズ | フェラーリ | 2:24.9 | + 1.6 |
4 | 22 | ハリー・シェル | ヴァンウォール | 2:26.1 | + 2.8 |
5 | 26 | コーリン・チャップマン | ヴァンウォール | 2:26.8 | + 3.5 |
6 | 24 | マイク・ホーソーン ハリー・シェル |
ヴァンウォール | 2:27.0 | + 3.7 |
7 | 4 | ジャン・ベーラ | マセラティ | 2:27.8 | + 4.5 |
8 | 2 | スターリング・モス | マセラティ | 2:29.9 | + 6.6 |
9 | 16 | アルフォンソ・デ・ポルターゴ | フェラーリ | 2:32.8 | + 9.5 |
10 | 38 | ルイジ・ヴィッロレージ | マセラティ | 2:33.3 | + 10.0 |
11 | 44 | オリビエ・ジャンドビアン | フェラーリ | 2:34.5 | + 11.2 |
12 | 36 | ルイ・ロジェ | マセラティ | 2:34.5 | + 11.2 |
13 | 8 | ピエロ・タルッフィ | マセラティ | 2:35.3 | + 12.0 |
14 | 32 | ヘルナンド・ダ・シルバ・ラモス | ゴルディーニ | 2:35.9 | + 12.6 |
15 | 30 | ロベール・マンヅォン | ゴルディーニ | 2:36.0 | + 12.7 |
16 | 6 | チェーザレ・ペルディーサ | マセラティ | 2:36.4 | + 13.1 |
17 | 40 | パコ・ゴディア | マセラティ | 2:40.4 | + 17.1 |
18 | 28 | モーリス・トランティニアン | ブガッティ | 2:41.9 | + 18.6 |
19 | 34 | アンドレ・ピレット | ゴルディーニ | 2:46.8 | + 23.5 |
20 | 42 | アンドレ・シモン | マセラティ | 2:57.9 | + 34.6 |
ソース:[5] |
決勝
[編集]順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | 周回数 | タイム/リタイア原因 | グリッド | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | ピーター・コリンズ | フェラーリ | 61 | 2:34:23.4 | 3 | 8 |
2 | 12 | エウジェニオ・カステロッティ | フェラーリ | 61 | +0.3 | 2 | 6 |
3 | 4 | ジャン・ベーラ | マセラティ | 61 | +1:29.9 | 7 | 4 |
4 | 10 | ファン・マヌエル・ファンジオ | フェラーリ | 61 | +1:35.1 | 1 | 4 1 |
5 | 6 | チェーザレ・ペルディーサ スターリング・モス |
マセラティ | 59 | +2 Laps | 13 | 1 1 |
6 | 36 | ルイ・ロジェ | マセラティ | 58 | +3 Laps | 12 | |
7 | 40 | パコ・ゴディア | マセラティ | 57 | +4 Laps | 17 | |
8 | 32 | ヘルナンド・ダ・シルバ・ラモス | ゴルディーニ | 57 | +4 Laps | 14 | |
9 | 30 | ロベール・マンヅォン | ゴルディーニ | 56 | +5 Laps | 15 | |
10 | 24 | マイク・ホーソーン ハリー・シェル |
ヴァンウォール | 56 | +5 Laps | 6 | |
11 | 34 | アンドレ・ピレット | ゴルディーニ | 55 | +6 Laps | 19 | |
Ret | 42 | アンドレ・シモン | マセラティ | 41 | エンジン | 20 | |
Ret | 8 | ピエロ・タルッフィ | マセラティ | 40 | エンジン | 16 | |
Ret | 44 | オリビエ・ジャンドビアン | フェラーリ | 38 | クラッチ | 11 | |
Ret | 38 | ルイジ・ヴィッロレージ | マセラティ | 23 | ブレーキ | 10 | |
Ret | 16 | アルフォンソ・デ・ポルターゴ | フェラーリ | 20 | ギアボックス | 9 | |
Ret | 28 | モーリス・トランティニアン | ブガッティ | 18 | スロットル | 18 | |
Ret | 2 | スターリング・モス | マセラティ | 12 | ギアボックス | 8 | |
Ret | 22 | ハリー・シェル | ヴァンウォール | 5 | エンジン | 4 | |
DNS | 26 | コーリン・チャップマン | ヴァンウォール | 予選でアクシデント | 5 | ||
ソース:[6]
|
- 追記
注記
[編集]- 車両共有:
- 6号車: チェーザレ・ペルディーサ(20周)、スターリング・モス(39周)。5位に入賞したため、両者に1点が与えられた。
- 24号車: マイク・ホーソーン(10周)、ハリー・シェル(46周)
- F1デビュー戦:
- ドライバー: アルフォンソ・デ・ポルターゴ
- 当レースのみコーリン・チャップマンがヴァンウォールから参加したが、予選でクラッシュを喫して負傷したため、決勝への出走を見合わせた。
- コンストラクター: ブガッティ - 当レースのみ参戦
- ドライバー: アルフォンソ・デ・ポルターゴ
- F1キャリア初: エウジェニオ・カステロッティ - ラップリーダー
第5戦終了時点のランキング
[編集]- ドライバーズ・チャンピオンシップ
順位 | ドライバー | ポイント | |
---|---|---|---|
1 | ピーター・コリンズ | 19 | |
1 | 2 | ジャン・ベーラ | 14 |
1 | 3 | ファン・マヌエル・ファンジオ | 13 |
2 | 4 | スターリング・モス | 12 |
5 | パット・フラハーティ | 8 |
- 注: トップ5のみ表示。ベスト5戦のみがカウントされる。
脚注
[編集]- ^ (林信次 1999, p. 22-23)
- ^ (林信次 1999, p. 22)
- ^ (林信次 1999, p. 16)
- ^ “France 1956 - Race entrants”. statsf1.com. 2018年1月8日閲覧。
- ^ “France 1956 - Qualifications”. statsf1.com. 2018年1月8日閲覧。
- ^ “1956 French Grand Prix”. formula1.com. 3 January 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。9 August 2015閲覧。
参照文献
[編集]- 林信次『F1全史 1956-1960』ニューズ出版、1999年。ISBN 4-938495-27-9。
外部リンク
[編集]前戦 1956年ベルギーグランプリ |
FIA F1世界選手権 1956年シーズン |
次戦 1956年イギリスグランプリ |
前回開催 1954年フランスグランプリ |
フランスグランプリ | 次回開催 1957年フランスグランプリ |