JX金属
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 |
大証1部(廃止) 5016 2010年3月29日上場廃止 |
略称 | NMM |
本社所在地 |
日本 〒105-8417 東京都港区虎ノ門二丁目10番4号 オークラ プレステージタワー |
設立 |
2002年(平成14年)9月27日 (新日鉱ホールディングス株式会社) |
業種 | 非鉄金属 |
法人番号 | 2010001133878 |
事業内容 |
非鉄金属資源の開発・採掘 非鉄金属・電子部品材料の製造・販売 金属加工事業 リサイクル事業 |
代表者 |
代表取締役会長 村山誠一 代表取締役社長 林陽一 |
資本金 | 750億円 |
売上高 |
連結:1兆921億円[1] 単体:3,030億円[2] (2021年3月期) |
営業利益 |
連結:781億円[1] 単体:257億円[2] (2021年3月期) |
従業員数 |
連結:9,401名[1] 単体:2,952名[3] (2021年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | ENEOSホールディングス株式会社 100% |
関係する人物 |
足立吉正(元社長) 谷明人(元主席技師) |
外部リンク | https://www.jx-nmm.com/ |
JX金属株式会社(ジェイエックスきんぞく、英: JX Advanced Metals Corporation)は、銅を中心とする非鉄金属製品の製造・販売などを手がけるENEOSホールディングスの中核事業会社である。略称は、NMM。
2010年7月、すでに中間持株会社の状態にあった新日鉱ホールディングスが、日鉱金属を吸収合併して事業会社に転換し、JX日鉱日石金属となった。2016年1月、現商号に変更した。
概要
[編集]ジャパンエナジー(現・ENEOS)と共に、日立製作所や日産自動車をはじめとする日産コンツェルンの源流であった。日立銅山に端を発する(日立製作所もその銅線事業から始まっている)同グループにとって、創立以来の中核事業であった非鉄金属事業部門を継承している。日立金属安来工場に次ぐ合金設計の歴史を持っている。
事業は資源開発・金属製錬・電材化工・環境リサイクルの4つに大別される。資源開発では鉱山権益の拡大など非鉄金属資源の開発を手掛ける。金属製錬では、子会社のパンパシフィック・カッパー株式会社(PPC)がPPC佐賀関製錬所で銅製錬などを行っている。またパンパシフィック・カッパーは非鉄金属の販売も行う。電材化工では電子機器に使用される銅箔や化合物半導体などの製造、精密圧延などの精密加工を手掛ける。環境リサイクルではリサイクル原料や産業廃棄物からの有価金属の回収を行っている。
事業所
[編集]本社・事務所
[編集]- 本社 - 東京都港区虎ノ門二丁目10番4号 オークラ プレステージタワー
- チリ事務所 - サンティアゴ(チリ)
- フランクフルト事務所-Neue Mainzer Str. 20 60311 Frankfurt am Main, Germany
生産拠点
[編集]- 日立事業所 - 茨城県日立市白銀町1-1-2
- 環境リサイクル事業・電材加工事業(機能材料事業)を担当。
- 佐賀関製錬所 - 大分県大分市大字佐賀関3-3382
- 金属・リサイクル事業
- 磯原工場 - 茨城県北茨城市華川町臼場187-4
- 電材加工事業(薄膜材料事業)を担当。
- 倉見工場 - 神奈川県高座郡寒川町倉見3
- 電材加工事業(機能材料事業)を担当。
- 敦賀工場 - 福井県敦賀市若泉町1
- 環境リサイクル事業を担当。
研究所
[編集]- 技術開発センター
- 茨城県日立市白銀町1-1-2
沿革
[編集](旧)日鉱金属・日鉱金属加工
[編集]- 1992年(平成4年)
- 1995年(平成7年)11月 - 亜鉛・鉛事業製錬から撤退。
- 2000年(平成12年)10月3日 - 三井金属鉱業株式会社との共同出資により、パンパシフィック・カッパー株式会社を設立。
- 2002年(平成14年)9月27日 - ジャパンエナジーと共同持株会社・新日鉱ホールディングス株式会社を設立し、新日鉱グループの一翼となる。
- 2003年(平成15年)10月1日 - 金属加工部門(倉見工場・川崎分工場)を日鉱金属加工株式会社として分社化。
- 2006年(平成18年)3月 - 亜鉛・鉛事業から撤退。資源枯渇により、子会社の豊羽鉱山株式会社が操業休止。
日鉱マテリアルズ
[編集]- 1981年(昭和56年)4月 - 日本鉱業株式会社により、銅箔事業を手がける日鉱グールド・フォイル株式会社設立。
- 1982年(昭和58年)[いつ?] - 日立工場(現・日立事業所)操業開始。
- 1999年(平成11年)
- 7月 - 株式会社日鉱マテリアルズに社名変更、ジャパンエナジーより電子材料製造部門(磯原工場)を継承。
- 戸田工場操業開始。
- 2003年(平成15年)10月1日 - ジャパンエナジー電子材料株式会社より電子材料販売事業を継承。
(新)日鉱金属・JX日鉱日石金属
[編集]- 2006年(平成18年)4月1日 - 金属事業3社が統合。
- (旧)日鉱金属が佐賀関製錬所と日立工場の製錬部門を分社化し、日鉱製錬株式会社を設立。日鉱マテリアルズが日鉱金属加工を吸収合併、(旧)日鉱金属の事業を継承し、(新)日鉱金属株式会社が発足。(旧)日鉱金属は新日鉱ホールディングスが吸収合併。
- 2010年(平成22年)
- 3月29日 - 新日鉱ホールディングスが上場廃止(東証・大証・名証)。
- 4月1日 - 新日鉱ホールディングスがJXホールディングスの傘下に入り中間持株会社となる。三井金属鉱業との共同出資により設立した銅事業会社パンパシフィック・カッパーが日鉱製錬を吸収合併。(同社は2014年5月、チリのカセロネス鉱山での銅精鉱生産を開始[4])
- 7月1日 - 新日鉱ホールディングスが日鉱金属を吸収合併し、事業会社へ転換の上、JX日鉱日石金属株式会社(英: JX Nippon Mining & Metals Corporation)に商号変更。
- 2011年(平成23年)4月1日 - 戸田工場を廃止。
JX金属
[編集]- 2016年(平成28年)1月1日 - JX金属株式会社に商号変更。
- 2020年(令和2年)6月29日 - 本社を千代田区大手町1丁目の大手門タワー・ENEOSビルから港区虎ノ門2丁目のオークラ プレステージタワーへ移転[5]。
- 2023年(令和5年)
- 4月1日 - JX金属ファウンドリーを合併。
- 6月28日 - 英文商号を「JX Metals Corporation」に変更[6]。
- 12月20日 - パンパシフィック・カッパーの株式の一部およびチリのロス・ペランブレス銅鉱山の権益の一部を丸紅へ売却すると発表[7]。
- 2024年(令和6年)
主な製品
[編集]水力発電
[編集]- 柿の沢発電所
- 福島県いわき市にある、JX金属が有する唯一の水力発電所。1955年(昭和30年)、銅の電解精錬に必要な電力をまかなうために建設したもので、余剰電力は売電している。2015年(平成27年)にはスクラップアンドビルドを完了し、出力を4,800キロワットから5,120キロワットに増強した[11][12][13]。
-
発電所建屋(いわき市)
傘下グループ会社
[編集]旧・日鉱金属のグループ会社はそのままJX金属のグループ会社となるとともにENEOSグループの一員になる。また、一部のグループ企業は商号変更も行われている。ENEOSグループも参照のこと。
金属・リサイクル事業
- JX金属苫小牧ケミカル株式会社 - 2011年4月に苫小牧ケミカル株式会社から商号変更。
- 株式会社京浜化成品センター
- JX金属環境株式会社 - 2011年4月に日鉱環境株式会社から商号変更。
- JX金属製錬株式会社
- JX金属髙商株式会社 - 2016年1月に株式会社髙商から商号変更。2022年10月にJX金属商事株式会社の100%子会社となる。
- 日本鋳銅株式会社
- パンパシフィック・カッパー株式会社 - 非鉄金属資源の開発・調達、銅精錬、銅製品加工・販売
- 株式会社PPCロジスティクス
- JX金属三日市リサイクル株式会社 - 2011年4月に日鉱三日市リサイクル株式会社から商号変更。
- JX金属製錬ロジテック株式会社 - 2021年4月に日照港運株式会社から商号変更。
機能材料事業
- 一関製箔株式会社
- JX金属コイルセンター株式会社 - 2011年4月に日鉱コイルセンター株式会社からJX日鉱日石コイルセンター株式会社へ商号変更。2016年1月に現商号へ変更。
- JX金属プレシジョンテクノロジー株式会社 - 2013年1月に三友電子工業株式会社が株式会社鈴木製作所及び(旧)JX金属プレシジョンテクノロジー株式会社を吸収合併し商号変更。
簿膜材料事業
- 北茨城精密加工株式会社
資源事業
- JX金属探開株式会社 - 地質構造調査、試錐。2011年4月に日鉱探開株式会社からJX日鉱日石探開株式会社へ商号変更。2016年1月に現商号へ変更。
- ニッポン・カセロネス・リソーシズ株式会社
- 春日鉱山株式会社 - 含金硅酸鉱の製造販売
- タニオビス・ジャパン株式会社
- 東京電解株式会社
その他
- 神峯クリーンサービス株式会社
- JX金属エコマネジメント株式会社 - グループ内における事業を休廃止した鉱山・製錬所等の管理業務の受託
- JX金属商事株式会社 - 2011年4月に日鉱商事株式会社から商号変更
- 東邦チタニウム株式会社
- フルウチ化学株式会社
- JX金属戦略技研株式会社
- 下田温泉株式会社 - 静岡県下田市周辺での温泉の給湯事業。
- JX金属サーキュラーソリューションズ株式会社
脚注
[編集]- ^ a b c ENEOSホールディングス 有価証券報告書 第11期(2020年4月1日-2021年3月31日)
- ^ a b 決算公告
- ^ 企業情報
- ^ 「[https://www.mitsui.com/jp/ja/release/2014/1205612_6497.html チリ共和国「カセロネス銅鉱山」の開山式開催並びに銅精鉱の出荷開始について 三井物産株式会社 2024-11-5閲覧
- ^ JX金属株式会社 (2020年6月29日). “本社移転について”. JX金属株式会社. 2024年8月26日閲覧。
- ^ JX金属株式会社 (2023年5月11日). “英文商号の変更について”. JX金属株式会社. 2024年3月20日閲覧。
- ^ 「JX金属、銅製錬子会社株を丸紅に売却 半導体向けに注力」 日本経済新聞 (2024-11-5閲覧)
- ^ 「JX金属 東証に上場準備」 日刊産業新聞(2024-11-5閲覧)
- ^ “JX金属が上場申請、時価総額7000億円 東京メトロ上回る”. 日本経済新聞 (2024年10月8日). 2024年10月9日閲覧。
- ^ JX金属株式会社 (2024年5月14日). “英文商号の変更について”. JX金属株式会社. 2024年8月13日閲覧。
- ^ “水力発電所データベース 柿の沢”. 電力土木技術協会 (2008年3月31日). 2017年3月20日閲覧。
- ^ “サステナビリティリポート 2016”. JX金属 (2016年). 2017年3月20日閲覧。
- ^ “日立評論 2016年1・2月合併号”. 日立製作所. 2017年3月20日閲覧。
関連項目
[編集]- 日本鉱業佐賀関鉄道
- ENEOSホールディングス
- 新日鉱ホールディングス
- ジャパンエナジー
- カッパーくん(JX金属のマスコットキャラクター)
- 星野源のオールナイトニッポン(ニッポン放送・NRN系列全国ネット) - 2018年1月からスポンサーになる。
- ZIP!(日本テレビ・テレビ大分) - 2022年4月からスポンサーになる。ただし火曜6時台後半の関東・大分ローカルスポンサー。