サマーウインド
サマーウインド | ||||||||||||
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欧字表記 | Summer Wind | |||||||||||
品種 | サラブレッド | |||||||||||
性別 | 牡 | |||||||||||
毛色 | 栗毛 | |||||||||||
生誕 | 2005年5月25日 | |||||||||||
死没 | 不明 | |||||||||||
登録日 | 2009年10月8日(JRA再登録) | |||||||||||
抹消日 |
2013年12月18日(JRA)[1] 2016年12月27日(NAR) | |||||||||||
父 | タイキシャトル | |||||||||||
母 | シンウインド | |||||||||||
母の父 | ウエスタンウインド | |||||||||||
生国 | 日本(北海道門別町) | |||||||||||
生産者 | 槇本牧場 | |||||||||||
馬主 |
(株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン →(有)槇本牧場 | |||||||||||
調教師 |
庄野靖志(栗東) →原孝明(北海道) →庄野靖志(栗東) →原孝明(北海道) →赤間亨(金沢) →雑賀秀介(高知) →黒木豊(金沢) | |||||||||||
競走成績 | ||||||||||||
生涯成績 |
47戦14勝 (中央10戦4勝) (地方37戦10勝) | |||||||||||
獲得賞金 | 2億3643万9000円 | |||||||||||
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サマーウインドは日本の競走馬。主な勝ち鞍は2010年JBCスプリント、東京盃、クラスターカップ。一度地方競馬へと転出し再度中央競馬へ転入したという経歴を持つ「出戻り馬」である。
経歴
[編集]重賞2勝のほか、1988年に記録した函館競馬場芝1200mのレコードタイムを22年間保持したシンウインドの最終産駒[2]。
2007年10月2歳秋に両前骨膜炎を発症したため、デビュー戦は翌2008年夏の小倉と大幅に遅れる。その小倉で2度使われた後、右前膝骨折により戦線離脱したため、3歳未勝利戦が組まれる同年10月までの復帰は不可能となる。
ここで同馬は道営門別に移籍して翌2009年に2戦し、それぞれ8馬身・大差の勝利を収める。この2勝によりJRA再登録の要件を満たし、同年10月にJRA復帰。復帰後も勝ち鞍を重ね、5連勝でオープンクラスへの昇格を果たす。この間、道営・中央双方でレコード勝ちの内容を「ステッキを使わずレコード勝ちは凄い、ダート6ハロン戦ならば重賞級の馬」[3]と評され、2010年にはダートのスプリント重賞であるクラスターカップと東京盃を連勝し、重賞勝ち馬の一員に名を連ねることとなる。そして、同年11月に日本競馬史上初の1000mGI (JpnI) 競走として船橋1000mで行われたJBCスプリントでは、単勝1.2倍の圧倒的一番人気に応えて4馬身差で圧勝し、GI (JpnI) ウィナーの仲間入りを果たした[4]。
2011年の初戦は未勝利戦以来の芝レースとなる高松宮記念となった。主戦騎手の藤岡佑介がワンカラットに騎乗するために福永祐一と乗り替わったが、ブービーの14着と大敗した。その後、11月のJBCスプリントは先団に位置したが、直線で脚色を失い6着に敗れた。
2012年初戦の東京スプリントは好位追走も直線で伸びを欠き、7着となる。かきつばた記念は中団でレースを進めたが直線で伸びきれず7着となり、北海道スプリントカップは先手を取って逃げたが4着に敗れた。クラスターカップでは好位でレースを進めたが、最下位11着に終わった。
管理する庄野は、「テン(スタートダッシュ)は普通だが二の脚(最後の直線での再加速)は速い。」とのコメントを残している[5]。
2013年初戦の黒船賞は8着。その後に3走するが勝てず、12月18日付けでJRAの競走馬登録を抹消され[6]、以前所属していたホッカイドウ競馬の原孝明厩舎に移籍した。
移籍初戦は2014年5月15日門別の重賞・エトワール賞で10着、続く交流重賞(JpnIII)の北海道スプリントカップは13着でともに勝ち馬から2秒以上の差をつけられる大敗に終わった。8月6日のロードカナロア・プレミアムは、出走を取り消した(なお、同レース自体も濃霧のため取りやめとなっている[7])。ホッカイドウ競馬2014年シーズン最終日の11月13日に行われた浦河ウエリントンファイナルカップで復帰したが9着に終わった。このレースの後、金沢競馬場の赤間亨厩舎へ移籍、金沢移籍初戦は12月8日の鵜祭り特別であったが競走除外となった(なお、同レース自体も走路状態の悪化のため取りやめとなっている)。
その後高知の雑賀秀介厩舎に移籍。高知移籍初戦の2015年1月21日C3-13で久々の勝利をあげると移籍2戦目は4着に敗れるも続く2戦を連勝した。このレース後、金沢の黒木豊厩舎に移籍した。金沢移籍4戦目の条件戦で移籍後初勝利をあげると続くジェットスキー特別も勝ち連勝を決めた。しかし、それ以後は2016年12月まで現役を続けたが勝利を挙げられず、2016年12月27日付けで地方競馬の登録を抹消された。
JpnIレースを勝っているにもかかわらず功労馬繋養展示事業の対象馬になっておらず、その後の消息は分かっていない。
競走成績
[編集]年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | オッズ (人気) |
着順 | 騎手 | 斤量 [kg] |
距離(馬場) | タイム (上り3F) |
タイム 差 |
勝ち馬/(2着馬) | ||||
2008 | 8. | 2 | 小倉 | 3歳未勝利 | 18 | 21.5 | (7人) | 14着 | 熊沢重文 | 56 | 芝1200m(良) | 1:09.8 | (35.2) | 1.3 | ドリームガールズ | |
8. | 24 | 小倉 | 3歳未勝利 | 18 | 44.5 | (10人) | 2着 | 熊沢重文 | 56 | 芝1200m(良) | 1:08.8 | (34.4) | 0.1 | ラヴファンタジスタ | ||
2009 | 6. | 23 | 門別 | サッポロ生ビール黒ラベル特別 | 12 | 1.4 | (1人) | 1着 | 坂下秀樹 | 56 | ダ1200m(重) | R1:11.5 | (36.7) | -1.7 | (デンヒルダンス) | |
8. | 5 | 門別 | アドマイヤドン賞 | 13 | 1.2 | (1人) | 1着 | 坂下秀樹 | 56 | ダ1200m(稍) | 1:11.5 | (36.2) | -2.7 | (マサノハイタッチ) | ||
10. | 24 | 京都 | 3歳以上500万下 | 16 | 1.9 | (1人) | 1着 | 武豊 | 57 | ダ1400m(良) | 1:23.1 | (36.9) | -0.1 | (クレスコワンダー) | ||
11. | 14 | 京都 | 円山特別 | 1000万下 | 14 | 2.6 | (1人) | 1着 | C.ルメール | 57 | ダ1200m(重) | R1:09.1 | (34.8) | -0.8 | (コンフォーコ) | |
2010 | 1. | 5 | 中山 | 初日の出S | 1600万下 | 16 | 1.6 | (1人) | 1着 | 内田博幸 | 57 | ダ1200m(良) | 1:10.1 | (36.5) | -0.8 | (ファイナルスコアー) |
1. | 31 | 東京 | 根岸S | GIII | 16 | 2.0 | (1人) | 2着 | 武豊 | 56 | ダ1400m(良) | 1:23.9 | (36.5) | 0.2 | グロリアスノア | |
6. | 5 | 京都 | 天王山S | OP | 16 | 1.3 | (1人) | 1着 | 藤岡佑介 | 57 | ダ1200m(良) | 1:10.4 | (35.9) | -0.3 | (トーホウドルチェ) | |
7. | 11 | 阪神 | プロキオンS | GIII | 16 | 5.3 | (2人) | 2着 | 藤岡佑介 | 56 | ダ1400m(稍) | 1:22.5 | (35.9) | 0.7 | ケイアイガーベラ | |
8. | 16 | 盛岡 | クラスターC | JpnIII | 11 | 1.2 | (1人) | 1着 | 藤岡佑介 | 56 | ダ1200m(稍) | R1:08.9 | (34.7) | -0.3 | (ミリオンディスク) | |
10. | 6 | 大井 | 東京盃 | JpnII | 14 | 1.3 | (1人) | 1着 | 藤岡佑介 | 56 | ダ1200m(稍) | 1:10.6 | (37.1) | 0.0 | ヤサカファイン | |
11. | 3 | 船橋 | JBCスプリント | JpnI | 14 | 1.2 | (1人) | 1着 | 藤岡佑介 | 57 | ダ1000m(良) | 0:57.6 | (35.4) | -0.9 | ナイキマドリード | |
2011 | 3. | 27 | 阪神 | 高松宮記念 | GI | 16 | 34.8 | (9人) | 14着 | 福永祐一 | 57 | 芝1200m(良) | 1:09.2 | (34.5) | 1.3 | キンシャサノキセキ |
11. | 3 | 大井 | JBCスプリント | JpnI | 14 | 3.9 | (3人) | 6着 | 藤岡佑介 | 57 | ダ1200m(良) | 1:11.1 | (37.0) | 1.0 | スーニ | |
2012 | 4. | 18 | 大井 | 東京スプリント | JpnIII | 16 | 10.2 | (3人) | 7着 | 藤岡佑介 | 58 | ダ1200m(良) | 1:11.3 | (36.5) | 0.8 | セイクリムズン |
5. | 4 | 名古屋 | かきつばた記念 | JpnIII | 12 | 15.4 | (5人) | 7着 | 藤岡佑介 | 60 | ダ1400m(良) | 1:27.8 | (38.9) | 1.7 | セイクリムズン | |
6. | 14 | 門別 | 北海道スプリントC | JpnIII | 13 | 5.5 | (4人) | 4着 | 藤岡佑介 | 59 | ダ1200m(良) | 1:12.5 | (38.5) | 0.9 | セレスハント | |
8. | 14 | 盛岡 | クラスターC | JpnIII | 11 | 8.5 | (4人) | 11着 | 藤岡佑介 | 60 | ダ1200m(重) | 1:12.9 | (38.7) | 3.7 | タイセイレジェンド | |
2013 | 3. | 19 | 高知 | 黒船賞 | JpnIII | 12 | 24.0 | (6人) | 8着 | 武豊 | 59 | ダ1400m(不) | 1:29.5 | (41.7) | 2.2 | セイクリムズン |
4. | 18 | 大井 | 東京スプリント | JpnIII | 16 | 31.9 | (7人) | 8着 | 武豊 | 58 | ダ1200m(良) | 1:12.7 | (37.3) | 1.0 | ラブミーチャン | |
6. | 13 | 門別 | 北海道スプリントC | JpnIII | 14 | 12.5 | (4人) | 6着 | 岩田康誠 | 59 | ダ1200m(良) | 1:12.9 | (38.7) | 0.7 | セレスハント | |
12. | 8 | 中山 | カペラS | JpnIII | 16 | 100.9 | (13人) | 15着 | 松岡正海 | 58 | ダ1200m(良) | 1:12.0 | (37.1) | 1.3 | ノーザンリバー | |
2014 | 5. | 15 | 門別 | エトワール賞 | H3 | 12 | 7.1 | (3人) | 10着 | 坂下秀樹 | 58 | ダ1200m(良) | 1:15.2 | (39.7) | 2.1 | グランヴァン |
6. | 12 | 門別 | 北海道スプリントC | JpnIII | 14 | 303.0 | (11人) | 13着 | 岩橋勇二 | 59 | ダ1200m(不) | 1:13.5 | (38.8) | 2.5 | アドマイヤサガス | |
8. | 6 | 門別 | ロードカナロア・プレミアム | 11 | 取消 | 松井伸也 | 58 | ダ1200m(稍) | ||||||||
11. | 13 | 門別 | 浦河ウエリントンファイナル | 12 | 65.5 | (10人) | 9着 | 坂下秀樹 | 58 | ダ1200m(重) | 1:13.5 | 37.5 | 1.5 | リバーキンタロー | ||
12. | 8 | 金沢 | 鵜祭り特別 | 11 | 除外 | 岡村卓弥 | 56 | ダ1400m(不) | ||||||||
2015 | 1. | 21 | 高知 | C3-13 | 9 | 1.3 | (1人) | 1着 | 岡村卓弥 | 56 | ダ1300m(重) | 1:26.7 | (40.1) | -0.3 | (ライクアラヴァー) | |
2. | 4 | 高知 | C3-11 | 10 | 1.3 | (1人) | 4着 | 岡村卓弥 | 56 | ダ1400m(重) | 1:33.7 | (41.3) | 0.2 | ハイマックス | ||
2. | 11 | 高知 | C3-11 | 11 | 2.7 | (2人) | 1着 | 岡村卓弥 | 56 | ダ1300m(稍) | 1:26.0 | (39.2) | -0.8 | (エアラフォン) | ||
3. | 1 | 高知 | C3-10 | 10 | 1.2 | (1人) | 1着 | 岡村卓弥 | 56 | ダ1300m(不) | 1:24.8 | (39.8) | -0.8 | (トウカイラッキー) | ||
3. | 27 | 金沢 | 三引獅子舞特別 | A2 | 12 | 7.6 | (3人) | 8着 | 松戸政也 | 56 | ダ1500m(良) | 1:38.1 | (40.1) | 2.5 | ナンディン | |
4. | 5 | 金沢 | 宇出津曳山祭特別 | A3 | 8 | 5.0 | (2人) | 2着 | 松戸政也 | 56 | ダ1700m(不) | 1:51.7 | (39.4) | 0.6 | ティボリハーモニー | |
4. | 14 | 金沢 | ラ・フォル・ジュルネ金沢特別 | A3 | 9 | 6.6 | (3人) | 5着 | 藤田弘治 | 56 | ダ1500m(不) | 1:36.5 | (39.3) | 1.0 | ティボリハーモニー | |
5. | 24 | 金沢 | A級3以下B1以上 | 9 | 1.5 | (1人) | 1着 | 藤田弘治 | 56 | ダ1500m(良) | 1:38.9 | (40.8) | 0.3 | (マスタープリメーラ) |
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す。
血統表
[編集]サマーウインドの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ヘイロー系 |
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父 *タイキシャトル Taiki Shuttle 1994 栗毛 |
父の父 Devil's Bag1981 鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Ballade | Herbager | |||
Miss Swapsco | ||||
父の母 *Welsh Muffin1987 鹿毛 |
Caerleon | Nijinsky | ||
Foreseer | ||||
Muffitys | Thatch | |||
Contrail | ||||
母 シンウインド 1984 黒鹿毛 |
*ウエスタンウインド Western Wind 1974 黒鹿毛 |
Gallant Man 1954 鹿毛 |
Migoli | |
Majideh | ||||
Wildwook 1965 鹿毛 |
Sir Gaylord | |||
Blue Canoe | ||||
母の母 ソロナエビス1972 栃栗毛 |
*タマナー Tamanar 1955 栃栗毛 |
Sunny Boy | ||
Tresa | ||||
ソロナヒメ 1968 芦毛 |
*ソロナウェー | |||
*ヴイキユニア | ||||
母系(F-No.) | (FN:16-b) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Turn-to 5×5 | [§ 3] | ||
出典 |
- 血統背景
- 母シンウインドは芝1400mの重賞のスワンステークスと京王杯スプリングカップの勝ち馬である。シンウインドの半兄シンピローは、函館3歳ステークスの勝ち馬。
関連項目
[編集]地方からの出戻りでGI級競走を制した競走馬
脚注
[編集]- ^ “サマーウインド引退、ホッカイドウ競馬へ移籍”. ラジオNIKKEI. 2022年5月21日閲覧。
- ^ 2009年11月14日競馬ブック誌面より抜粋。本馬の母系については、「生誕時の母は21歳と高齢でありその母系の古めかしさは隠せないものとなっている。」と評されている。
- ^ 2010年1月5日ダービーニュース
- ^ “【JBCスプリント】(船橋・GI)〜サマーウインド余裕の勝利で戴冠”. ラジオNIKKEI. 2022年7月31日閲覧。
- ^ 2009年11月14日競馬エイト
- ^ “サマーウインド号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2013年12月19日). 2013年12月19日閲覧。
- ^ “第8回門別5日目 第10競走以降の取り止めについて (8月6日)”. 一般社団法人北海道軽種馬振興公社 (2014年8月6日). 2014年8月16日閲覧。
- ^ a b c “サマーウインドの血統詳細”. netkeiba.com. 2015年6月6日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ、Racing Post