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ナーイアス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスの絵画『ナイアド(ヒュラスとニンフ)』(1893年, 個人所蔵)。ナーイアスとヒュラースが描かれている。

ナーイアス古代ギリシア語ΝαιάςNāïas、複数形:ナーイアデス ΝαιάδεςNāïades)は、ギリシア神話に登場する淡水()のニュンペーである[1]ギリシア語νάειν, naein(流れる)[2]に由来する。

日本語では長母音を省略してナイアスナイアデスとも表記される。のニュンペーであるネーレーイスとは別である。

概説

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各々の泉や河川には、1人または複数の固有のナーイアスがいる。ホメーロスによれば、ゼウスの娘である。別の説では、オーケアノスの一族とされる。通常、河川のナーイアスは、その河を領する河神の娘である[1]

ナーイアスは人間の病を癒やす力があり、彼女たちのいる泉や河の水を飲むことでその力が発揮される。ナーイアスのいる水に入ることは冒涜とされ、侵犯者は病になり、また狂気に陥るとされる[1]

ナーイアスに関する伝説は、古代ギリシアの様々な地方に残されている。人間のとなることがあり、英雄の系譜には、ナーイアスが登場するものがある。エンデュミオーンや古代アテーナイの王エリクトニオスの妻はナーイアスであった[1]

主なナーイアス

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アレトゥーサを捕らえようとするアルペイオス
ヘルマプロディートスを襲うサルマキス

同名の登場人物が他にいることがあるので注意。

ナーイアスからの命名

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衛星ナイアド

脚注

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  1. ^ a b c d 高津 1960年、p.178a
  2. ^ Wikt:Ναϊάς#Ancient_Greek
  3. ^ ナイアースではなくオーケアニデスの長姉とする説もある。

参考文献

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  • 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店、1960年、ISBN 4-00-080013-2

関連項目

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