コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ノーンプラードゥック駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ノーンプラードゥック駅
駅構内より見たノーンプラードゥック駅
ชุมทางหนองปลาดุก
Nong Pla Duk Junction
地図
所在地 タイ王国の旗 タイ王国
ラーチャブリー県
バーンポーン郡
北緯13度49分4秒 東経99度54分40秒 / 北緯13.81778度 東経99.91111度 / 13.81778; 99.91111
駅番号 4020
所属事業者 タイ国有鉄道
等級 三等駅
電報略号 ปด.
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1903年6月19日
乗入路線 3 路線
所属路線 南本線
キロ程 64.19 km(旧トンブリー駅起点)
コーンバンタン (5.22 km)
(4.03 km) バーンポーン
所属路線 スパンブリー支線
キロ程 0.00 km(ノーンプラードゥック駅起点)
(7.41 km) ヤーンパサート
所属路線 ナムトック支線
キロ程 0.00 km(ノーンプラードゥック駅起点)
テンプレートを表示
ノーンプラードゥック駅に設立された泰緬鉄道建設の石碑

ノーンプラードゥック駅(ノーンプラードゥックえき、タイ語:สถานีรถไฟชุมทางหนองปลาดุก)は、タイ王国中部ラーチャブリー県バーンポーン郡にある、タイ国有鉄道南本線である。

概要

[編集]

ノーンプラードゥック駅は、タイ王国中部ラーチャブリー県の人口17万人が暮らすバーンポーン郡にある、タイ国有鉄道南本線である。当駅は、タイ国鉄鉄道駅の中で3路線が乗り入れている唯一の駅である(貨物線が乗り入れているケンコーイ駅、及びバンコク都内都市交通駅を除く)であるが、当駅乗り入れ列車は8往復[注釈 1]の普通列車のみである(特急、急行、快速は停車しない)。なお、ノーンプラードゥックとはタイ語で「鯰(ナマズ)沼」の意味である。

ナムトック支線

[編集]

ナムトック支線には週末に限り観光列車として(下り)909・(上り)910列車が設定されている。両列車はフワヒン方面の(下り)911・(上り)912列車との併結運転で、当駅で分割・併結が行われる。

スパンブリー支線

[編集]

輸送密度が非常に低いことで知られるスパンブリー支線は、過去に特急列車を走らせる試みもあったが[1]、普通旅客列車が毎日1往復のみ運転される状況が続いていた。

2022年3月時点では、下り355列車が日曜、上り356列車が月曜のみ運転されるという週1往復体制に変更されている[1]。なお他の曜日は当駅を終点・起点としてバンコク側のみ毎日運転されている。

一方で、支線では初となる貨物輸送実験が2022年3月22日より開始された[1]

歴史

[編集]

1903年6月19日、当駅を含むタイ国鉄南本線第一期区間トンブリー - ペッチャブリー駅間が開通[2]

第二次世界大戦大日本帝国陸軍による泰緬鉄道の建設が、1942年6月より開始され、1943年10月に全通した[3]。戦後タイ政府が連合軍より購入し、整備の上再開された[4]

当駅開設より60年後の1963年6月16日に、3番目の路線であるスパンブリー線が開設された。その後当線のスパンブリー駅より、北本線バンパワイ駅(クルンテープ駅より127.44km地点)までの接続計画もあったが、実現せずに今日に至っている[5]

  • 1903年6月19日 【開業】旧トンブリー駅 - ペッチャブリー駅 (150.49km)
  • 1949年6月24日 【開業】ノーンプラードゥック分岐駅 - カーンチャナブリー駅 (52.85km)
  • 1963年6月16日 【開業】ノーンプラードゥック分岐駅 - スパンブリー駅 (77.41km)

計画

[編集]
2023年完成予定(2021年時点)[6]
  • 前述のスパンブリー以北延伸計画のほか、スパンブリー支線ノーンパクチー停車場で分岐し、北本線マップラーチャン駅(アユタヤ県)に至るバイパス新線構想が存在する[1]。本計画はナムトック支線の改良計画を兼ねており、当駅は本線接続駅の役割を引き続き担う予定。

駅構造

[編集]

単式及び島式1面の複合型ホーム2面2線をもつ地上駅であり、駅舎はホームに面している[7]

駅周辺の施設等

[編集]

民家に囲まれ閑散としているが、南本線複線化事業に伴い、工事車両基地が設置された[8]

注釈

[編集]
  1. ^ 2022年5月現在、ナムトック支線の1往復が減便により計7往復。後述の週末観光列車は含まない

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d รถไฟสายสุพรรณบุรีที่ (เกือบ) ถูกลืม” (タイ語). MGR online (2022年3月27日). 2022年5月16日閲覧。
  2. ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 p.29
  3. ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 p.155 - p.156
  4. ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 p.196 - p.197
  5. ^ 『タイ鉄道旅行』 p.286
  6. ^ รีวิว 5 ปี รถไฟทางคู่ เฟสแรก ขยับไทม์ไลน์เปิดใช้ตุลาคม 2566” (タイ語). プラチャーチャート・トゥラギット (2021年5月25日). 2022年5月16日閲覧。
  7. ^ 『タイ国鉄4000キロの旅』 p.230
  8. ^ 高木聡 (2020年1月12日). “実に面白い、海外で「日本製」の列車貸し切り”. 東洋経済新報社. 2022年5月14日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 岡本和之 『タイ鉄道旅行』 (めこん、1993年)ISBN 4-8396-0080-5
  • 杉本聖一 『魅惑のタイ鉄道』 (玉川新聞社、2000年)ISBN 4-924882-29-1
  • 柿崎一郎 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 (京都大学学術出版会、2010年)ISBN 978-4-87698-848-8
  • 渡邉乙弘 『タイ国鉄4000キロの旅』 (文芸社、2013年)ISBN 978-4-286-13041-5

関連項目

[編集]