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フェイクファー (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スピッツ (バンド) > スピッツの作品 > フェイクファー (アルバム)
『フェイクファー』
スピッツスタジオ・アルバム
リリース
録音 1997年9月 - 1998年1月
ジャンル ロック
時間
レーベル ポリドール
プロデュース スピッツ
共同プロデュース:棚谷祐一
M-11笹路正徳スピッツ
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1998年度年間39位(オリコン)
ゴールドディスク
  • ダブル・プラチナ(日本レコード協会[1]
  • スピッツ アルバム 年表
    インディゴ地平線
    1996年
    フェイクファー
    (1998年)
    99ep
    1999年
    『フェイクファー』収録のシングル
    1. スカーレット
      リリース: 1997年1月29日
    2. 運命の人
      リリース: 1997年11月27日
    3. 冷たい頬/謝々!
      リリース: 1998年3月18日
    4. 楓/スピカ
      リリース: 1998年7月7日
    テンプレートを表示

    フェイクファー』は、日本ロックバンドスピッツの通算8作目のオリジナルアルバム1998年3月25日ポリドールより発売された。初回盤のみスリップケース・乳白トレイ仕様[2]

    概要

    [編集]

    Crispy!』から『インディゴ地平線』まで約4年間プロデュースを担当した笹路正徳から離れ、ほぼセルフプロデュースとなったが、サポーターとして当時、ロックバンド、カーネーションのメンバーであった棚谷祐一を迎え、アレンジは共同で行われた。

    棚谷が選ばれたのは、草野らメンバーがカーネーションの楽曲を好んで聴いていたという理由からであるが、リーダー的だった笹路に対して棚谷はメンバー寄りの立ち位置であったため、レコーディングはかなり難航していた。エンジニアには、『空の飛び方』『ハチミツ』を担当した宮島哲博が再起用されている。

    『Crispy!』以降、草野はレコーディングではほとんどギターを弾いていなかったが、本作から久々にギターを弾くようになった。また、この頃はリフに凝っていたため、楽曲の中でもギターの繰り返されるフレーズが目立つ。

    カバーモデルは田島絵里香[3]。初めてメンバーによる面接が行なわれた[4]。草野いわく「ジャケットは自信作」という。モデルはキャミソール姿であるが撮影時期は冬であり、前日に大雪が降っていた[5]

    歌詞カードは、すべて草野本人による手書きになっている[6]。歌詞以外の手書き文字は、アートディレクション・デザイン担当の木村豊が草野の字体を真似たものである[7]

    オリジナル盤は廃盤となり、LAのエンジニア、スティーヴン・マーカソンによるリマスタリングが施され、2002年10月16日に再発された。元ROCKIN'ON JAPAN鹿野淳によるライナーノーツが封入されている。

    収録曲

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    CD
    全作詞・作曲: 草野正宗
    #タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
    1.「エトランゼ」草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    2.「センチメンタル」草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    3.冷たい頬草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    4.運命の人(Album Version)草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    5.「仲良し」草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    6.草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    7.「スーパーノヴァ」草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    8.「ただ春を待つ」草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    9.謝々!草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    10.「ウィリー」草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    11.スカーレット(Album Mix)草野正宗草野正宗笹路正徳 & スピッツ
    12.「フェイクファー」草野正宗草野正宗スピッツ & 棚谷祐一
    合計時間:

    楽曲解説

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    1. エトランゼ
      スローテンポな短い曲。次曲への繋ぎの役目を果たしている。後にリミックスバージョンが20thシングル「流れ星」にカップリング曲として収録され、そちらは8分以上におよぶ曲となっている。最初は完全にア・カペラにする案もあった。
    2. センチメンタル
      前曲から一転してのロックチューン。Bメロ部分の、1弦開放のE音と2弦開放のB音のフレーズを多用したアレンジとなっている。
    3. 冷たい頬
      「謝々!」との両A面で先行リリースされた18thシングル。もともとシングル化の予定はなかったが、本アルバム発売の1週間前に急遽リリースされた。
    4. 運命の人 (Album Version)
      17thシングル。シングルは本作の4か月前にリリースされているがメンバーが出来に納得いかず、本作には再度レコーディングされたものが収録されている。シングルバージョンではキーが高かったため、半音下げたD♭演奏されている。
    5. 仲良し
      17thシングル「運命の人」カップリング曲。当初、草野はA面候補として作っていた。ギターの音の配置がシングルのものとは異なっているが、理由は特に無く、単なるお遊び。アニメ『ハチミツとクローバー』の挿入歌として使用された。
    6. 後に19thシングルとして「スピカ」との両A面でリカットされる。
    7. スーパーノヴァ
      バイクをテーマにしたハードナンバー。仮タイトルは「スーパーカブ・デビル」。「革命」などそれまで避けていた言葉を歌詞に用いている。
    8. ただ春を待つ
      変拍子で構成されている曲。仮タイトルは「環八ラバーズ」。「渋滞に巻き込まれてイライラしているカップルの歌」を作ろうと思ったという。この「環八ラバーズ」は後にスピッツとその関係者が結成した草野球チームの名前となった。
    9. 謝々!
      「冷たい頬」との両A面で先行リリースされた18thシングル。ホーンセクションと女性コーラスが挿入されている。
    10. ウィリー
      間奏の直前に小さい音だが三輪の叫び声が入っている。仮タイトルは「ドキンちゃん」。
    11. スカーレット (Album Mix)
      15thシングル。笹路正徳プロデューサーとの最後のシングルである。本作では宮島哲博によってリミックスされている(オリジナルバージョンのエンジニアは森山恭行)。シングルでセンター定位だったアルペジオのギターが右定位に、左チャンネルのコンプレッサーの効いたエレキによるリズムギターのバランスが大きくなっている。
    12. フェイクファー
      タイトルチューンイントロのギターは草野。

    アナログ盤

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    限定アナログ盤1998年7月7日にリリースされた。ホワイト・クリア・ビニール仕様で、ひとし&ザ・ゆたかによるオリジナルコミックを収録している。曲順や構成は以下の通り。

    Side A
    全作詞・作曲: 草野正宗。
    #タイトル作詞作曲・編曲時間
    1.「エトランゼ」草野正宗草野正宗
    2.「センチメンタル」草野正宗草野正宗
    3.冷たい頬草野正宗草野正宗
    4.運命の人(Album Version)草野正宗草野正宗
    5.「仲良し」草野正宗草野正宗
    6.草野正宗草野正宗
    合計時間:
    Side B
    全作詞・作曲: 草野正宗。
    #タイトル作詞作曲・編曲時間
    1.「スーパーノヴァ」草野正宗草野正宗
    2.「ただ春を待つ」草野正宗草野正宗
    3.「謝々!」草野正宗草野正宗
    4.「ウィリー」草野正宗草野正宗
    5.「スカーレット」(Album Mix)草野正宗草野正宗
    6.「フェイクファー」草野正宗草野正宗
    合計時間:

    参加ミュージシャン

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    出典

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    1. ^ RIAJ: The Record No.463 (1998年6月): GOLD ALBUM他認定作品 1998年4月度”. 一般社団法人 日本レコード協会. 2014年5月4日閲覧。
    2. ^ MdN編集部 2018, pp. 28–29.
    3. ^ MdN編集部 2018, p. 28.
    4. ^ MdN編集部 2018, p. 63.
    5. ^ Inc, Natasha. “「あっ」と驚く“濃いめ”を追求する浅川英郎 | 音楽シーンを撮り続ける人々 第9回”. 音楽ナタリー. 2024年9月7日閲覧。
    6. ^ MdN編集部 2018, pp. 28−29, 63, 73, 152–153, 231.
    7. ^ MdN編集部 2018, pp. 29, 63, 73, 152–153, 231.

    参考文献

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    • MdN編集部『スピッツのデザイン』(初版)エムディエヌコーポレーション、2018年2月11日。ISBN 9784844367109 

    外部リンク

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