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ボビー・イートン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ボビー・イートン
ボビー・イートンの画像
2014年
プロフィール
リングネーム ビューティフル・ボビー・イートン
アール・ロバート・イートン
本名 ロバート・リー・イートン
ニックネーム ザ・サルタン・オブ・スウィング
(The Sultan of Swing)
身長 183cm
体重 106kg(全盛時)
誕生日 (1958-08-14) 1958年8月14日
死亡日 (2021-08-04) 2021年8月4日(62歳没)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
アラバマ州の旗 アラバマ州
マディソン郡ハンツビル
トレーナー トージョー・ヤマモト
デビュー 1976年
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"ビューティフル" ボビー・イートン"Beautiful" Bobby Eaton、本名:Robert Lee Eaton1958年8月14日 - 2021年8月4日[1])は、アメリカ合衆国プロレスラーアラバマ州ハンツビル出身。

1980年代に活躍した悪役タッグチームミッドナイト・エクスプレスThe Midnight Express)での活動で知られる[2]

来歴

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初期

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1979年

1976年日系アメリカ人レスラーのトージョー・ヤマモトのトレーニングを受け、地元のアラバマテネシーをサーキット・エリアとしていたニック・グラス主宰のNWAミッドアメリカ地区にてデビュー[3]ベビーフェイスの新鋭としてキャリアを積み、1979年2月にはランディ・サベージからミッドアメリカ・ヘビー級王座を奪取[4]。同月はメキシカン・エンジェル(フランシスコ・フローレス)とのコンビでマイケル・ヘイズ&テリー・ゴディファビュラス・フリーバーズを破り、ミッドアメリカ・タッグ王座にも戴冠している[5]。なお、同年9月と翌1980年4月には同じくテネシーを主戦場としていたジプシー・ジョーの仲介で国際プロレスへの来日が予定されていたが、急遽中止になっている[6]

1980年下期からはジェリー・ジャレットジェリー・ローラーが興したCWA(翌年にグラスのプロモーションを吸収)に主戦場を移し、10月にオースチン・アイドルからの不戦勝でCWA世界ヘビー級王座を獲得。以降はビル・ロビンソンと同王座を争った[7]

CWAではヒールのポジションに回り、ダッチ・マンテルスウィート・ブラウン・シュガービル・ダンディージャック・ルージョー・ジュニアらを相手に、グラス派から管理権が移行したミッドアメリカ・ヘビー級王座を争った(同王座は1983年にかけて、通算12回獲得)[4]。また、1981年の初頭はジム・バーネット主宰のジョージア・チャンピオンシップ・レスリングにも出場し、1月22日にスティーブ・オルソノスキーからNWAナショナルTV王座を奪取している[8]

ミッドナイト・エクスプレス

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1984年デニス・コンドリーマネージャージム・コルネットと共に、団体間のトレードによってビル・ワットのMSWAに移籍[9]。コンドリーが1981年ランディ・ローズノーベル・オースチンと結成していたミッドナイト・エクスプレスThe Midnight Express)を再編し[2]、同じくCWAから移籍してきたリッキー・モートン&ロバート・ギブソンロックンロール・エクスプレスと抗争を繰り広げた。

その後はテキサス州ダラスのWCCWを経て、1985年よりジム・クロケット・プロモーションズと契約し、ジム・クロケット・ジュニア主宰のNWAミッドアトランティック地区に参戦。ロックンロール・エクスプレスとのドル箱カードを同地区でも再現し、ロード・ウォリアーズとも抗争を開始するなど、1980年代を代表するタッグチームの一員として名を馳せた[9]

1987年にコンドリーがNWAを離脱するとスタン・レーンを新しいパートナーに起用。1988年9月10日にはレーンとの新コンビでフォー・ホースメンタリー・ブランチャード&アーン・アンダーソンを破り、ミッドアトランティック版のNWA世界タッグ王座を獲得している[10]。一方、コンドリーはAWAにおいてポール・E・デンジャラスリーをマネージャーに、初代メンバーのランディ・ローズとオリジナル版のミッドナイト・エクスプレスを再結成していた。1988年末に彼らがNWAに移籍してくると、イートン&レーンはベビーフェイスのポジションに回り、コンドリー&ローズとの骨肉の争いを展開[2]。この遺恨試合は、コルネットとデンジャラスリーのマネージャー間の抗争にまで発展した。

同時期、テッド・ターナーのクロケット・プロ買収によりNWAは新会社WCWへの移行期にあったが、ジム・ハード副社長との対立でコルネットとレーンは1990年11月にWCWを退団。ミッドナイト・エクスプレスも終焉を迎えることとなった[2]

WCW

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1991年

ミッドナイト・エクスプレス解散後、1991年5月19日にアーン・アンダーソンからWCW世界TV王座を奪取[11]。久々にシングルタイトルを獲得したが、後にヒールに戻り、ポール・E・デンジャラスリー率いるデンジャラス・アライアンスThe Dangerous Alliance)に加入。ラリー・ズビスコリック・ルード"スタニング" スティーブ・オースチンらと共闘する[12]1992年1月16日にはアーン・アンダーソンと組んでリッキー・スティムボート&ダスティン・ローデスからWCW世界タッグ王座を奪取した[13]

1992年下期、当時の新副社長ビル・ワットによってWCWを解雇され、コルネットが旗揚げしたスモーキー・マウンテン・レスリングに参戦していたが、ワットの失脚に伴い翌1993年よりWCWに復帰。同年5月、WCWとの提携ルートで新日本プロレスへの初来日が実現[14] 。シリーズ最終戦の6月14日に大阪府立体育会館にて、トニー・ホームと組んでヘルレイザーズホーク&パワー・ウォリアー)のIWGPタッグ王座に挑戦した[15]

その後はスタン・レーンのファビュラス・ワンズ時代の相棒だったスティーブ・カーンバッド・アティテュードBad Attitude)なるタッグチームを組み、スティング&リッキー・スティムボートなどのチームとも対戦したが、成功には至らなかった[16]

1995年ロード・スティーブン・リーガルに紳士となるための英才教育を受けたという設定のもと、アメリカ南部出身でありながら英国貴族ギミックのキャラクターに変身。リングネームも格調高く "アール" ロバート・イートン"Earl" Robert Eaton)と改め、リーガルのパートナーとなって新チームのブルー・ブラッズThe Blue Bloods)を結成する[17]。再びタイトル戦線に浮上し、ハーレム・ヒートナスティ・ボーイズとWCW世界タッグ王座を巡る抗争を展開[18]。リーガルの負傷中は、新メンバーの "スクワイア" デビッド・テイラーと組んで活動した。

1996年にブルー・ブラッズを離れ、リングネームを "ビューティフル" ボビー・イートンに戻してディック・スレーターとコンビを組んでいたが、1990年代後半はセミリタイア状態となり、ジョディ・ハミルトンがディレクター、ポール・オーンドーフがヘッド・インストラクターを務めていたWCWパワープラントにて若手選手の指導に携わった。

2001年のWCW崩壊後は、2003年8月にTNAに出場してキッド・キャッシュと対戦[19]。以降も各地のインディー団体へのスポット参戦を続け[20]2011年にはJCWなどの団体でデニス・コンドリーとのミッドナイト・エクスプレスを再結成し、ロックンロール・エクスプレスとの往年のライバル対決を実現させた[21]

晩年

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2015年10月に現役を引退。6年後の2021年8月4日、62歳で死去[22]2006年心臓発作を起こし、以降も糖尿病高血圧など健康上の諸問題を抱え、晩年は入退院を繰り返していたという[22]

得意技

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獲得タイトル

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NWAミッドアメリカ / コンチネンタル・レスリング・アソシエーション
  • NWAミッドアメリカ・ヘビー級王座:12回[4]
  • NWAミッドアメリカ・タッグ王座:7回(w / ラニー・ポッフォ、ジョージ・グラス×3、メキシカン・エンジェル、グレート・トーゴー)[5]
  • NWAミッドアメリカTV王座:1回[23]
  • NWA世界6人タッグ王座(ミッドアメリカ版):4回(w / ジョージ・グラス &ジェリー・バーバー、ジョージ・グラス&アーヴィル・ハット、ジョージ・グラス&メキシカン・エンジェル、シークレット・ウェポン&トージョー・ヤマモト[24]
  • AWA南部タッグ王座:4回(w / スウィート・ブラウン・シュガー×2、デューク・マイヤース×2)[25]
  • CWA世界ヘビー級王座:1回[7]
ジョージア・チャンピオンシップ・レスリング
  • NWAナショナルTV王座:1回[8]
ミッドサウス・レスリング・アソシエーション
ワールド・クラス・チャンピオンシップ・レスリング
  • NWAアメリカン・タッグ王座:1回(w / デニス・コンドリー)[27]
ミッドアトランティック・チャンピオンシップ・レスリング
ワールド・チャンピオンシップ・レスリング
スモーキー・マウンテン・レスリング
  • SMWビート・ザ・チャンプTV王座:1回[20]
ナショナル・レスリング・アライアンス
インディー
  • NWAミッドアトランティック・タッグ王座(インディー版):1回(w / リッキー・ネルソン)
  • NWAブルーグラス・タッグ王座:1回(w / デニス・コンドリー)
  • NWAロッキートップ・タッグ王座:1回(w / デニス・コンドリー)
  • IWCタッグ王座:1回(w / デニス・コンドリー)

脚注

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  1. ^ ““Beautiful” Bobby Eaton Passes Away At Age 62” (英語). Wrestling Inc. (2021年8月5日). https://www.wrestlinginc.com/news/2021/08/pro-wrestling-legend-bobby-eaton-passes-away-at-age-62/ 2021年8月7日閲覧。 
  2. ^ a b c d The Midnight Express”. Online World of Wrestling. 2010年8月19日閲覧。
  3. ^ a b Bobby Eaton”. Wrestlingdata.com. 2015年10月21日閲覧。
  4. ^ a b c NWA Mid-America Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年8月19日閲覧。
  5. ^ a b NWA Mid-America Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年8月19日閲覧。
  6. ^ 『忘れじの国際プロレス』P80(2014年、ベースボール・マガジン社ISBN 4583620802
  7. ^ a b CWA World Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年8月19日閲覧。
  8. ^ a b NWA National Television Title”. Wrestling-Titles.com. 2011年12月7日閲覧。
  9. ^ a b Jim Cornette Biography”. Jim Cornette.com. 2015年10月21日閲覧。
  10. ^ a b NWA World Tag Team Title [Mid-Atlantic]”. Wrestling-Titles.com. 2010年8月18日閲覧。
  11. ^ a b NWA/WCW World Television Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年10月21日閲覧。
  12. ^ Dangerous Alliance”. Online World of Wrestling. 2010年8月19日閲覧。
  13. ^ a b WCW World Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年8月19日閲覧。
  14. ^ 『新日本プロレス 来日外国人選手 PERFECTカタログ』P64(2002年、日本スポーツ出版社
  15. ^ The NJPW matches fought by Bobby Eaton in 1993”. Wrestlingdata.com. 2015年10月21日閲覧。
  16. ^ WCW Yearly Results 1994”. The History of WWE. 2015年10月21日閲覧。
  17. ^ The Blue Bloods”. Online World of Wrestling. 2010年8月19日閲覧。
  18. ^ WCW Yearly Results 1995”. The History of WWE. 2015年10月21日閲覧。
  19. ^ Total Nonstop Action PPV: August 13, 2003”. Online World of Wrestling. 2010年8月19日閲覧。
  20. ^ a b "Beautiful" Bobby Eaton”. Online World of Wrestling. 2010年8月19日閲覧。
  21. ^ Matches of Bobby Eaton 1999-2012”. Cagematch.net. 2015年10月21日閲覧。
  22. ^ a b 90年代新日本プロレス参戦のボビー・イートンさん死去、62歳”. 日刊スポーツ (2021年8月6日). 2021年8月13日閲覧。
  23. ^ NWA Mid-America Television Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年10月21日閲覧。
  24. ^ NWA World 6-Man Tag Team Title [Mid-America]”. Wrestling-Titles.com. 2015年10月21日閲覧。
  25. ^ AWA Southern Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年10月21日閲覧。
  26. ^ Mid-South Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年10月21日閲覧。
  27. ^ NWA American Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年10月21日閲覧。
  28. ^ NWA/WCW United States Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年10月21日閲覧。
  29. ^ NWA Hall of Fame”. Wrestling-Titles.com. 2022年5月4日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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