上杉謙太郎
上杉 謙太郎 うえすぎ けんたろう | |
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外務大臣政務官就任に際し公表された公式肖像写真 | |
生年月日 | 1975年4月20日(49歳) |
出生地 | 日本 神奈川県茅ヶ崎市 |
出身校 | 早稲田大学社会科学部 |
前職 | 参議院議員公設秘書 |
所属政党 |
(新党改革→) 自由民主党(安倍派→無派閥) |
称号 | 学士(社会科学)(早稲田大学) |
公式サイト | 上杉けんたろう|自民党 衆議院福島三区 衆議院議員 |
選挙区 | 比例東北ブロック(福島3区) |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 2017年10月22日[1] - 2024年10月9日 |
上杉 謙太郎 (うえすぎ けんたろう、1975年〈昭和50年〉4月20日 - )は、日本の政治家。自由民主党所属の前衆議院議員(2期)。元外務大臣政務官。
経歴
[編集]神奈川県茅ヶ崎市出身[2]。神奈川県立茅ケ崎北陵高等学校を経て[3]2003年に早稲田大学社会科学部を卒業し[4][5]、2004年に株式会社ナガセへ入社した。
2005年8月に荒井広幸参議院議員事務所へ入所し[5]、2007年から2010年7月まで公設秘書を務めた[4]。
2012年12月に第46回衆議院議員総選挙比例東北ブロックで新党改革から単独立候補し落選した[7]。
2013年第23回参議院議員通常選挙で、福島県選挙区から立候補した自由民主党の森まさこ陣営でネット選挙責任者を務める[2]。9月にIT会社で役員となる[4]。
2014年11月23日、自民党福島県連が衆議院福島3区に上杉を擁立すると決定。同区前職の菅野佐智子は比例東北ブロックへ転出した[2]。2014年12月の第47回衆議院議員総選挙では、民主党の玄葉光一郎に敗れ、重複立候補した比例東北ブロックでも落選した[8]。
2017年10月、第48回衆議院議員総選挙福島3区で自由民主党から立候補し、無所属の玄葉光一郎に敗れるも、重複立候補した比例東北ブロックで惜敗率64.571%で初当選した[9]。11月2日に細田派へ入会した[10]。
2021年10月6日に第1次岸田内閣で外務大臣政務官に就任した[11]。
同年10月31日投開票の第49回衆議院議員総選挙では玄葉に敗れるも比例復活で再選[12]。同年11月11日に第2次岸田内閣で外務大臣政務官に再任され、2022年8月の内閣改造まで務める。
2023年3月14日、自民党は小選挙区の区割り変更に伴い、新福島3区には旧福島4区を地盤とする菅家一郎を擁立すると発表。上杉については比例東北ブロック単独単独で立候補することを決めた[13]。
2024年9月27日の自民党総裁選挙では、1回目の投票は小泉進次郎に、決選投票では石破茂に、それぞれ投票した[14][15]。
同年10月6日、石破茂新総裁は、同月に予定される第50回衆議院議員総選挙において、政治資金パーティー収入の裏金問題で収支報告書に不記載があった議員について、公認しても比例ブロックの重複立候補は認めない方針を発表した[16]。10月9日、自民党は衆院選の第1次公認候補として、小選挙区265人、比例代表14人の計279人の擁立を発表した[17][18]。この中に上杉の名は含まれていなかった。比例区単独で擁立する予定であった杉田水脈、尾身朝子とともに処遇を改めて判断することとなった[19]。
同年10月9日、自民党本部は森山裕幹事長の名で、衆院選候補者に対し、政党交付金から公認料500万円と活動費1500万円の計2000万円をそれぞれの政党支部へ10日付で振り込むことを通知した[20]。
同年10月11日、自民党の森山裕幹事長は上杉が次期衆院選への立候補を辞退したと発表した[21]。上杉は「不記載の責任を取り(衆院選への)出馬を辞退する」として、立候補を見送ることを表明。政界は引退せず、政治活動は継続するとしている[22]。
同年12日、新福島3区から出馬する予定だった菅家一郎が裏金問題で非公認措置となったことにより、不出馬の意向を表明[23]。同月13日、上杉は一転して同選挙区から無所属で立候補することを表明した[24]。
同年10月15日、総選挙が公示され、福島3区からは無所属の上杉、立憲民主党現職の小熊慎司、日本共産党新人の唐橋則男の計3人が立候補した[25]。埼玉6区を地盤とする中根一幸は上杉と同様、裏金問題で公認を得られず無所属で立候補したが、公示日に掲示した選挙ポスターに「自民党支部長」と大きく印刷した。これを不審に思ったしんぶん赤旗が調査を開始し[26]、10月19日、裏金問題で非公認となった11人の候補者のうち、上杉ら8人[注 1]が自民党選挙区支部の支部長のままであると明らかにした[28]。続いて10月23日、同紙は、前述の2000万円が上杉ら8人と不出馬になった人が代表を務める政党支部に対しても支給されていたとスクープした[29][20][27]。野党は「裏金議員の裏公認だ」「反省していない」とただちに批判を強めた[30][31]。
自民党は裏金問題や統一教会問題、2000万円支給問題などで逆風が吹き荒れた[32][33][29][34]。10月27日、総選挙執行。投票締め切りの20時直後に福島テレビは小熊の当選確実を報じ[35]、小熊は5期目の当選を果たした。無所属の上杉は議席を失った[25]。同月28日、東京新聞は「自民『裏金候補』は18勝28敗」と報じた[36]。
政策
[編集]- この4年間の自公政権の取り組みを大いに評価する[37]。
- 政府の新型コロナ対策を大いに評価する[37]。
- 政府のワクチン接種をめぐる対応を大いに評価する[37]。
- 新型コロナの感染拡大防止のため、ロックダウン=都市封鎖を可能にする法整備は必要だ[37]。
- ワクチンを接種した人や検査で陰性が確認された人などを対象にした行動制限の緩和について、賛成する[37]。
- 新型コロナ対策として、消費税率の一時的な引き下げは必要ではない[37]。
- 財政健全化に向けて、国と地方を合わせた基礎的財政収支を2025年に黒字化する政府の目標は先延ばしはやむを得ない[37]。
- 大企業や所得の多い人への課税を強化し、国の財源に充てることについてどちらかといえば賛成する[37]。
- 現在の年金制度は将来にわたって持続可能だとは思わない[37]。
- 日本の防衛力をさらに強化すべきだ[37]。
- 核兵器の開発や保有などを禁じる「核兵器禁止条約」について、政府は批准する必要はない[37]。
- 憲法は改正すべきだ[37]。
- 憲法9条への自衛隊の明記に賛成する[37]。
- 選択的夫婦別姓の制度の導入には反対する[37]。
- 同性婚を可能とする法改正には反対する[37]。
不祥事
[編集]政治資金パーティー収入の裏金問題
[編集]2024年2月13日、自民党は、政治資金パーティー収入の裏金問題をめぐり、党所属のすぺての国会議員らを対象に実施したアンケートの集計結果を公表した。上杉はノルマの超過分に対する安倍派からのキックバックとして、2018年から2022年にかけての5年間で計309万円を裏金にしていたことが明らかとなった[38]。
同年5月14日、衆議院政治倫理審査会は、裏金事件に関与しながら同審査会で弁明していない自民党議員44人に出席と説明を求める野党の申立てを全会一致で可決した[39]。同月17日、参議院政治倫理審査会も同様に、弁明していない議員29人に出席と説明を求める申立てを全会一致で可決した[40]。上杉を含む関係議員73人は全員出席を拒否し、6月23日に通常国会は閉会した[41]。
人物
[編集]- 剣道三段[5]
所属団体・議員連盟
[編集]選挙歴
[編集]当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
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落 | 第46回衆議院議員総選挙 | 2012年12月16日 | 37 | 比例東北ブロック | 新党改革 | 14 | / | 1/0 | ||
落 | 第47回衆議院議員総選挙 | 2014年12月14日 | 39 | 福島県第3区 | 自由民主党 | 4万9174票 | 31.23% | 1 | 2/3 | 6/5 |
比当 | 第48回衆議院議員総選挙 | 2017年10月22日 | 42 | 福島県第3区 | 自由民主党 | 6万6票 | 36.56% | 1 | 2/3 | 5/5 |
比当 | 第49回衆議院議員総選挙 | 2021年10月31日 | 46 | 福島県第3区 | 自由民主党 | 7万6302票 | 45.76% | 1 | 2/2 | 6/6 |
落 | 第50回衆議院議員総選挙 | 2024年10月27日 | 49 | 福島県第3区 | 無所属 | 6万8133票 | 38.57% | 1 | 2/3 | / |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “国会議員の任期満了日等”. 鳥取県公式サイト 2021年8月18日閲覧。
- ^ a b c “自民3区、上杉氏を擁立 菅野氏は比例転出決定”. 福島民友 (2014年11月24日). 2017年11月10日閲覧。
- ^ “上杉謙太郎 自由民主党・衆議院議員 公式サイト -”. 上杉謙太郎 自由民主党・衆議院議員 公式サイト -. 2024年10月31日閲覧。
- ^ a b c “国会議員情報:上杉 謙太郎(うえすぎ けんたろう):時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2024年10月31日閲覧。
- ^ a b c d “プロフィール - 上杉謙太郎 自由民主党・衆議院議員 公式サイト”. 上杉謙太郎 自由民主党・衆議院議員 公式サイト - (2019年10月11日). 2024年10月31日閲覧。
- ^ “株式会社ネモフィラ”. 企業. 2022年9月12日閲覧。
- ^ “政治情報ライブラリ 衆議院議員選挙結果:比例東北(第46回)”. politics.free-active.com. 2024年10月31日閲覧。
- ^ “政治情報ライブラリ 衆議院議員選挙結果(第41回以降):福島3区”. politics.free-active.com. 2024年10月31日閲覧。
- ^ “東北ブロック(比例区)-開票速報-2017衆議院選挙(衆院選):朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2024年10月31日閲覧。
- ^ “細田派4人、岸田派1人入会=自民党”. 時事通信. (2017年11月2日) 2017年11月20日閲覧。
- ^ “福島民友新聞社 「真の復興」に向け外交取り組む 外務政務官に上杉氏就任”. 福島民友新聞社. 2022年10月20日閲覧。
- ^ “亀岡、馬場、上杉、菅家氏復活 衆院選比例東北、福島県関係”. 福島民友新聞社. 2021年11月1日閲覧。
- ^ “自民、衆院福島新3区に菅家一郎氏 上杉謙太郎氏は東北比例へ”. 朝日新聞. (2023年3月15日) 2024年10月11日閲覧。
- ^ “自民総裁選・決選投票、4人石破氏 福島県関係議員、4人は明言せず”. 福島民友 (2024年9月28日). 2024年9月27日閲覧。
- ^ “新総裁に石破茂氏 自民党・総裁選挙 福島県選出国会議員の票の行方”. 福島テレビ (2024年9月27日). 2024年10月1日閲覧。
- ^ “萩生田光一氏ら6人が非公認へ…「不記載」議員の比例重複認めず、石破首相「退路を断って有権者の審判に委ねる」”. 読売新聞. (2024年10月6日) 2024年10月11日閲覧。
- ^ 井上峻輔 (2024年10月10日). “非公認決まり「地元説明しっかりやっておくべきだった」…自民裏金めぐる公認問題、曖昧な線引きで明暗<一覧表>”. 東京新聞. 2024年10月10日閲覧。
- ^ “自民党が衆議院選挙の1次公認を決定”. 日本経済新聞 (2024年10月9日). 2024年10月9日閲覧。
- ^ “首相、世論反発受け「裏金議員」非公認へ 「もう修復不可能」怒りも:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2024年10月6日). 2024年10月31日閲覧。
- ^ a b “裏金非公認側に2千万円 自民党本部から支部へ 公認候補と同額”. 朝日新聞 (2024年10月23日). 2024年10月24日閲覧。
- ^ “自民杉田水脈氏ら3人が衆院選比例出馬辞退”. Nordot. ノアドット株式会社 (2024年10月11日). 2024年10月11日閲覧。記事提供元:共同通信社。
- ^ “上杉氏、衆院選不出馬へ「不記載の責任取る」 自民比例優遇せず”. 福島民友. (2024年10月11日) 2024年10月11日閲覧。
- ^ “菅家一郎氏が立候補取りやめ 衆院選福島3区:速報”. 福島民友新聞社. 2024年10月12日閲覧。
- ^ 共同通信 (2024年10月13日). “福島3区、上杉謙太郎氏が出馬へ 無所属、比例辞退から一転 | 共同通信”. 共同通信. 2024年10月31日閲覧。
- ^ a b “衆議院選挙2024 福島(会津若松・郡山など)開票速報・選挙結果”. 衆議院選挙2024特設サイト. NHK. 2024年10月28日閲覧。
- ^ 三浦誠「裏金非公認2000万円 スクープはどう生まれた」 『しんぶん赤旗』2024年11月1日、1面。
- ^ a b “非公認に2000万円 自民・森山幹事長認める 裏金議員を“裏公認” 本紙特報に衝撃広がる”. しんぶん赤旗 (2024年10月24日). 2024年10月24日閲覧。
- ^ 小山田汐帆、三浦誠 (2024年10月19日). “自民 組織的犯罪反省なし 非公認8候補 党支部代表のまま”. しんぶん赤旗. 2024年10月25日閲覧。
- ^ a b 矢野昌弘 (2024年10月23日). “裏金非公認に2000万円 公認と同額 自民本部が政党助成金”. しんぶん赤旗. 2024年10月24日閲覧。
- ^ “「裏公認料」「反省してない」 非公認側に2000万円、野党が批判”. 朝日新聞 (2024年10月24日). 2024年10月24日閲覧。
- ^ “裏公認 原資は税金 自民政党助成金支出 田村委員長が批判”. しんぶん赤旗 (2024年10月24日). 2024年10月24日閲覧。
- ^ “<衆院選・詳報>全議席確定 大敗の自民191議席、立民は148議席 国民、れいわは大幅議席増”. 東京新聞 (2024年10月28日). 2024年10月28日閲覧。
- ^ “旧統一教会と接点、落選 盛山氏「申し訳ない」、牧原氏「私のせい」”. 朝日新聞 (2024年10月28日). 2024年10月28日閲覧。
- ^ 泉宏 (2024年10月30日). “自民党の惨敗を招いた「2000万円問題」の"厚顔" 赤旗「非公認に2000万円」報道で情勢が一変”. 東洋経済オンライン. 2024年10月31日閲覧。
- ^ 福島テレビ (2024年10月27日). “【衆院選・福島3区】立憲民主党 前職・小熊慎司候補の当選確実”. FNNプライムオンライン. 2024年10月28日閲覧。
- ^ 荒井六貴、押川恵理子 (2024年10月28日). “自民「裏金候補」は18勝28敗 旧統一教会との接点候補にも大逆風 丸川珠代氏、高木毅氏、山本朋広氏は”. 東京新聞. 2024年10月30日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 日本放送協会. “[NHK衆議院選挙白河・田村など福島3区の候補者アンケート - 衆院選2021 NHK]”. www.nhk.or.jp. 2024年10月31日閲覧。
- ^ “【一覧】自民党「裏金」調査 最多は二階俊博氏 85人が記載漏れ、誤記載を申告、5年で計5.7億円超”. 東京新聞 (2024年2月13日). 2024年10月1日閲覧。
- ^ 鈴木春香 (2024年5月20日). “衆院政倫審での弁明、裏金議員44人全員が拒否 全会一致の議決でも”. 朝日新聞. 2024年9月30日閲覧。
- ^ “参院政倫審 政治資金問題 関係議員29人に出席と説明求める決定”. NHK (2024年5月17日). 2024年9月30日閲覧。
- ^ 鈴木春香、小木雄太、森岡航平 (2024年6月24日). “裏金議員73人、政倫審に応ぜず閉会 「レッテル貼られるだけ」”. 朝日新聞. 2024年9月30日閲覧。
- ^ 所属議員のご紹介-会員
外部リンク
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