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九州産馬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

九州産馬(きゅうしゅうさんば)とは、九州地方で生産された競走馬のことである。

かつて、九州地方(おもに南九州地区)での競走馬の生産は盛んであったが、戦後、日本の馬産地の中心が北海道地方へ移り、かつ大規模化していったこともあって、九州地方の馬産地としての地位は低下していった。

北海道に比べて競走馬生産の規模が小さいことから、生産を奨励する目的で、中央競馬 (JRA) においては小倉競馬場での2歳戦の一部競走地方競馬においては佐賀競馬場の一部競走が九州産馬限定競走として行われている。2022年には地方競馬初の九州産馬限定の新馬戦が、佐賀競馬場にて行われた[1]

現状

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2011年に九州で生産された軽種馬は73頭であった[2]。2021年に血統登録された九州産馬は、熊本県25頭、宮崎県11頭、鹿児島県32頭であった。[3]

現在では種付けを北海道の種牡馬と行い、その後種付けされた繁殖牝馬を九州に戻し、出産は九州で行うという、いわば持込の九州産馬が増えてきている。自己所有している種牡馬を中心に配合しているテイエム牧場がその代表格である。その結果、九州の種牡馬から生まれた産駒の限定競走における賞金の割合は減ってはいるが、一方でニルキング牧場(鹿児島)や本田牧場(熊本)などJRAの活躍馬を積極的に迎え入れ、血統のレベルは上昇しており、重賞戦線で活躍できる馬が出現する確率は高くなった。

2023年4月15日、イロゴトシがJ・GIの中山グランドジャンプを優勝し、九州産馬として史上初のGI級競走制覇を達成した[4]

おもな九州産馬限定競走

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おもな九州産馬

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括弧内は主な勝ち鞍(太字はGI及びJ・GI競走勝ち馬)

九州で繋養中の種牡馬

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九州で繋養されていたおもな種牡馬

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脚注

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  1. ^ 【地方競馬史上初】九州産馬限定の新馬戦を開催!” (2022年6月2日). 2022年8月23日閲覧。
  2. ^ 今シーズンの育成馬第1号が入厩しています(宮崎)”. JRA育成馬日誌. 日本中央競馬会 (2012年8月2日). 2012年10月13日閲覧。
  3. ^ 産地別血統登録頭数の推移【サラブレッド】”. 2022年6月8日閲覧。
  4. ^ 【中山グランドジャンプ】イロゴトシ〝記録的すぎる〟大差圧勝「最少キャリア制覇」「九州産馬初」」『東スポ競馬』東京スポーツ新聞社、2023年4月15日。2023年4月16日閲覧。
  5. ^ イロゴトシJBISサーチ、2023年4月15日閲覧
  6. ^ 種牡馬一欄”. 2022年3月9日閲覧。
  7. ^ 種牡馬一欄”. 2022年3月9日閲覧。
  8. ^ ケープブランコJBISサーチ、2023年2月24日閲覧
  9. ^ エーシントップ”. 2022年8月23日閲覧。
  10. ^ ワンちゃん九州へお引っ越し。”. 2023年1月20日閲覧。
  11. ^ 2023年の初供用種雄馬一覧”. 2023年3月27日閲覧。
  12. ^ 2023年の初供用種雄馬一覧”. 2023年3月27日閲覧。
  13. ^ a b 『優駿』1981年9月号 4頁。
  14. ^ a b 『優駿』1981年9月号 5頁。
  15. ^ 2022年の供用停止種雄馬一覧”. 2023年3月27日閲覧。